クズ男に初恋を弄ばれたギャルは、誠なるハイスペック合法ショタに慰められる   作:雨を呼ぶてるてる坊主

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クズ男への、制裁スタート。


クズ男に降り掛かる神罰、其之壱

「主将!お疲れさまっス!!」

 

 

この日俺が放課後の室に向かうと、そこには現主将がテニスラケットの手入れをしていた。そんな主将に挨拶をすると、奴は俺の方を向いて挨拶を交わす。

 

 

「おう、健治か。お疲れ。最近の調子はどうだ?」

 

 

「バリバリ絶好調っすよ!!この前のスポーツテストも、中々良い成績叩き出せましたからね!まぁ、スポーツ推薦も夢じゃないっつーか?」

 

 

「ハハハ!そうか、その意気だ!それにしても・・・今日からお前、テスト期間の1週間前じゃないのか?勉強しなくても大丈夫なのかよ?」

 

 

「大丈夫っすよ!つーか?陰キャみてぇに馬鹿真面目に勉強するなんて、糞ダセェじゃないっすか。男はスポーツできてなんぼっしょ!!」

 

 

そんな俺に眉を(ひそ)めながら、主将は溜息を吐いて生意気にも説教をしてくる。

 

 

「健治・・・。いくらスポーツが出来ても、勉強できなきゃ意味無いんだぞ?そもそも、仮にプロ入りしたからといって、怪我でもして選手生命が絶たれたらどうするんだ。そうなったら、食っていけなくなるんだぞ?俺が言うのもなんだが、少し勉強にも身を入れろ。生徒会長が普段から言ってる様に、俺ら学生の本業は勉強なんだからな。」

 

 

その言葉に、内心で俺は舌打ちをする。そもそも、コイツは主将という肩書はあるがぶっちゃけ言って俺より実力は下だ。只々(ただただ)、三年生だからという理由で主将に就任しているにすぎない。なにより、コイツの口から水無月の名前が出た事で、俺の苛立ちはさらに募っていく。

 

 

(チッ!どいつもこいつも、水無月水無月うるせぇんだよ!あんな奴なんざ、ただ親ガチャが成功しただけのボンボンじゃねぇか!!俺だって仮にどこかの御曹司だったら、今頃ハーレムを築いてウハウハだったのによ・・・!!あーあ、親ガチャ失敗したぜ!)

 

 

そんな中、他の部員達もゾロゾロと入ってくる。そんな奴等を見下しながら準備をしていると、俺の耳にとあるワードが飛び込んできた。

 

 

「なぁ、知ってるか?常世通りの祠が壊されたってよ。」

 

 

「あ~、あの老朽化が進んでた祠か?道の隅に、ポツンとあった。」

 

 

「確かに、あそこの祠ボロボロだったもんな~。壊れるのも時間の問題だったんじゃね?」

 

 

そんな奴等の言葉を耳にしながら、俺は奴等に壊したのは自分だと武勇伝のように語ろうとしたが、次の言葉に眉を(ひそ)めてしまった。

 

 

「お前さ・・・。時間の問題だったとか、そんな軽い問題じゃねぇよ・・・。」

 

 

「は?どういう意味だよ。」

 

 

「俺さ、爺ちゃんから聞いた話なんだけどな・・・。あそこに祀られてる神様って、滅茶苦茶ヤベェらしいぜ。」

 

 

「ヤバいって?」

 

 

「何でもな・・・。あそこに祀られてる神様は、物凄ぇ神通力を持ってるとかでな。爺ちゃんが言ってたんだけどな、遥か昔にその祠をぶっ壊した奴が居たらしいんだよ。」

 

 

「ど、どうなったんだよ・・・。」

 

 

「それがな、その祠をぶっ壊した奴は呪い殺されちまったんだよ。全身から、大量の血を吹き出してな。」

 

 

モブ野郎のその言葉に、部室内の空気が一瞬静まり返った様な気がする。冷房も効いていないのに、どこか肌寒さも感じてしまう。

 

 

「ま、マジで・・・?」

 

 

「それだけじゃねぇ・・・。死んだのはその男だけじゃなく、その男の家族も変死したらしい・・・。全身の皮膚が剥がれた状態だったり、全身の穴という穴から内臓が飛び出てたりもしてたらしいぜ。挙句の果てには、その男の両隣りに住んでいた無関係な家族までもが、末代まで呪われ続けたって話だ・・・。」

 

 

そのモブ野郎の言葉に、部室内の空気が静まり返った。誰も何も言わねぇし、マネージャー達に至っては涙を浮かべながら震えているときたもんだ。仕方ねぇ・・・ここは、次期主将である俺様が発破を掛けてやるか!!

 

 

「オイオイ!んな、都市伝説みてぇな話を信じてんのかよ!ガキだな、てめぇ等は!!そもそも、何年前の話だっつーの!どうせ、テメェの爺さんがボケて話した作り話なんじゃねぇの!?」

 

 

「い、いや・・・、けどさぁ・・・。」

 

 

そう言いながらも、なおも顔を青くする奴を内心で嘲笑いながらも俺は次期主将としての意地を見せる為に、大声を張り上げて場の空気を変えようとする。

 

 

「ビビり過ぎなんだよ、お前らは!!というか、祟り?みてぇなヤツが来ても、俺がぶっ飛ばしてやっから安心しろよ!!」

 

 

そんな俺の言葉に、場の空気は一気に盛り上がる。

 

 

「ヒュー!良いぞ!それでこそ、テニス部のエース!!」

 

 

「さっすがぁ!ワイルドだねぇ!!」

 

 

そんな奴等の歓声に、俺はとんでもないエクスタシーを感じてしまう。周囲から頼りにされるこの快感!英雄の様に持ち上げられる、この場の空気!!全てが最高だ!!

 

 

「いよっし!!テメェ等!今日も、気張っていくぞぉ!!」

 

 

俺がそう叫ぶと、テニス部の部室は熱気と歓声に包まれる。そんな状況に愉悦を感じていると、一人のテニスマネージャーが俺に近寄ってきた。確か、3年の先輩だったか?

 

 

そんな先輩は、綾香や茜に無い大人の色気を孕んだ瞳を向けながら話しかけてくる

 

 

「近藤君、流石ね。こうも簡単に、周囲の空気を変えちゃうなんて。」

 

 

「それほどでもないっすよ!士気を上げるのも、次期主将としての心構えと思ってるんで!!」

 

 

「フフッ、頼りにしてるわね。」

 

 

そうウインクをしてくる先輩の色っぽい表情に、俺の股間に熱が溜まるのが感じられる。そんな俺の目線は、自然と先輩のシャツから見える胸の谷間に集中する。

 

 

(あぁ!クソッ!こんなデカい乳をぶら下げながら、近づいて来やがって!誘ってんのか!?)

 

 

先輩の胸を揉みしだきたい衝動を抑えながら、俺が鼻の下を伸ばそうとすると、俺の腕に柔らかい物が挟まれた。その正体は、俺に必死にしがみ付く茜だった。

 

 

「せ、先輩・・・!健治君が困ってますから・・・!」

 

 

「あら~、ごめんなさいね。」

 

 

そんな先輩の言葉に俺が何かを言おうとした瞬間、信じられない言葉が俺の耳に入って来た。

 

 

「おいおい!お前、何を健治に色目使ってんだよ!お前が好きなのは、健治じゃなくて水無月生徒会長だろ!!」

 

 

「は・・・?」

 

 

俺が漏らしたその言葉に気付いた奴はいないのか、マネージャーの先輩は指を唇に添えながら妖しく笑った。

 

 

「フフッ・・・。そうねぇ、確かに水無月様は可愛いから好きよ。けど、恋愛対象としては追って無いわ。あくまで、ファンクラブの一人ってだけだから。それにしても最近、水無月様に春が来たって噂よ。」

 

 

その言葉に、部室中が一気に沸き立つ音がする。ただ、俺一人を除いて・・・。

 

 

「マジで!あの、硬派な水無月様に!?相手は誰だよ!!」

 

 

「もしかして、良い所の御嬢様か!?」

 

 

「水無月様に釣り合うのって、家柄的にも如月様ぐらいか?」

 

 

「馬鹿!如月様は、神宮寺様と付き合ってるだろ!!」

 

 

そんな周囲の喧騒にも動じず、妖しく笑いながらマネージャーは俺が一番聞きたくない言葉を並べ立てた。

 

 

「付き合ってるかどうかは分からないけど・・・。桐野綾香さんと、仲が良いらしいわよ。」

 

 

「マジで!?あの、高身長美人ギャルと!?」

 

 

「えぇ。この前、タピオカ屋さんの前で仲良くタピオカを飲んでいたわ。」

 

 

「あれ?けど、桐野さんって健治と付き合って無かった?もしかして、桐野さん浮気してる?」

 

 

その部員の言葉に、俺は心臓が凍り付きそうな思いになる。もしも、コイツ等が綾香に浮気しているかどうかを聞いたら、間違いなく芋づる式に俺の浮気がバレてしまう!!

 

 

一応、綾香と俺が別れた事は公言していない。そもそも、綾香とはその内ヨリを戻せるだろうから、わざわざ公言する必要も無い。それに、茜と付き合ってる事を公言している訳でもない。だから、部員共は(いま)だに俺と綾香が付き合ってると思ってる。

 

 

そして、そんな俺の気持ちも露知らず部室内は水無月と綾香の話に発展しそうになるが、マネージャーの先輩の言葉で場が静まり返る。

 

 

「そんな訳じゃ無いでしょ。そもそも、桐野さんにも普通に男友達は居るだろうし。恋人がいたとしても男友達と気分転換したい日も、女にはある物なのよ。」

 

 

「あ~・・・。確かに?」

 

 

その言葉に俺がホッとしていると、現主将が号令を掛ける。

 

 

「よし!お前らテニスコートに出ろ!!ストレッチが終わり次第、ダブルスを行う!!二人一組でペアに成れ!!」

 

 

その主将の言葉に、俺は内心で舌打ちをしてしまう。ダブルスでやったところで、俺ほどの実力者なんて居ねぇし足を引っ張ってきやがるだけなんだよ!!そして、俺の嫌な予感が当たり、俺とペアに成ったのは気が弱そうな陰キャだった。

 

 

「よ、よろしくね・・・。近藤君・・・。」

 

 

「チッ・・・!邪魔だけはすんなよ。というか、どうせ役に立たねぇんだからコートの隅で突っ立てろよ。」

 

 

俺がそう小声で脅すように言うと、そいつは何も言い返せないのかスゴスゴと隅に歩いていく。その様子に満足していると顧問のジジイからホイッスルの音が鳴り試合が開始される。そんな中、俺は早速スマッシュを決めに行くが、流石に二対一では続々と点も入れられてしまう。

 

 

だが、俺は別に絶望なんかしちゃいねぇ。そもそも、二体一って言う不利な状況下で勝った方がイケてるだろ?

 

 

そう思いながら数分が経過し、そろそろ決着が付きそうな瞬間。俺は前に出て、スマッシュを決めようと走り出す。そう、走り出そうとした・・・。

 

 

愚か者め・・・。報いを受けろ。

 

 

「は?」

 

 

風に乗って何かが聞こえた瞬間、俺のテニスシューズの紐がブチブチブチと何もしていないのに全て切れ始めた!!次の瞬間、靴がすっぽ抜けてしまった俺は、前のめりに成って地面に伏してしまう。

 

 

「痛ぇ!!・・・しまった!!」

 

 

そう叫ぶ俺の目線の先には、ワンバウンドを終えたテニスボールがツーバウンドをしそうになっているところだった!!

 

 

(クソッ・・・!間に合わねぇ!!)

 

 

そう思った瞬間、ボールは地面に付く事無く相手コートに打ち返された。そして、そのボールを相手は打ち返せずにゲームセットとなった。まさか、俺が取り損ねたボールを打ち返したのは・・・。

 

 

「こ、近藤君・・・。大丈夫?」

 

 

俺とペアに成った、陰キャ野郎だった。そんな陰キャ野郎に、周囲に居た連中が駆け寄ってくる。

 

 

「おい!すげぇな田辺!あそこから、ツーバウンドしそうだったボールを打ち返しちまうなんて!!」

 

 

「どうやって移動したんだよ!遠目からしか見えなかったけど、結構離れてただろ!?」

 

 

そんな奴等に、田辺と呼ばれた陰キャ野郎は頭を掻きながら説明を始める。その説明の中に出てきた単語に、俺は再び頭を殴られた気分になる。

 

 

「と、特別な事はしてないよ・・・。ただ、生徒会長・・・。水無月様に、鍛えてもらったんだ・・・。」

 

 

「水無月様に!?」

 

 

「あ~、確かに水無月様って足速いもんな。どんなアドバイスを貰ったんだよ。」

 

 

「た、ただ・・・。筋肉の弛緩と緊張を、滑らかにしてくださいって・・・。最初は上手くいかなかったけど、こんなドジな僕にも根気強く教えてくださったんだ・・・。さっきのプレイが出来たのは、水無月様の教えの賜物(たまもの)だよ・・・。」

 

 

「いやいや!筋肉の緊張と弛緩を滑らかにするって、聞くだけなら簡単だけど凄い技術だよ!!走りの才能が有るんじゃねぇの!?お前!?」

 

 

「そ、そんな事・・・。」

 

 

そんな奴等の間を縫いながら、顧問のジジイがやってくる。そんなジジイは普段は(しか)めっ面をしている癖に、今日は不気味なくらいに笑顔を浮かべていた。

 

 

「田辺、中々良い動きだったな。どうやら、テニスの才能が開花し始めたようだな。これからも精進しろよ。」

 

 

「は、はい!!」

 

 

そう笑う陰キャ野郎の顔を見ながらも、俺は何も言えずにボーっとしていた。そんな中、顧問のジジイが号令を掛ける。

 

 

「ダブルスは終わりだ!次はグラウンド30周!!さっさと走って来い!!」

 

 

そんな声を聞きながらも、俺は何も考えられずに靴紐を変えて走り始めた。そうして、様々な思いを抱きながら走り続けた。

 

 

(何で・・・。何で、あんな陰キャ野郎が褒められるんだよ・・・。ただ単に、一発打ち返しただけだろ?賞賛されるべきは、俺の方じゃねぇのか?)

 

 

そうこうしていると、グラウンドの外周はいつの間にか終わっており、最後のストレッチをした後に部室の掃除をする事に成る。そうして部室の掃除をしていると、俺は顧問のジジイに呼び出された。

 

 

「近藤・・・。何で呼ばれたか分かってるな?」

 

 

「いや・・・。分かんないっス。」

 

 

「今回ちぎれた、お前のシューズの件だ。テニスプレイヤーたるもの、日々の道具の手入れはしっかりしろと言っているだろう?今回はパートナーの田辺がフォローしてくれたが、今回みたいなラッキーが続くとは限らんぞ。それに、いつも言っているだろう。練習試合とはいえ、本番と同じ心構えでやれと。今回の様な失態を、全国大会でしたらどうするつもりだったんだ?」

 

 

そんな説教にイライラしながら、俺は表面上の謝罪のみをする。

 

 

「すんませんっした・・・。」

 

 

「はぁ・・・。一応、お前には期待しているんだ。我が校のテニス部の一員という、自覚を持ってくれ。特にお前は、次期主将なんだからな。」

 

 

「・・・押忍!!」

 

 

そう言いながら、俺は部室に戻る事にする。ジジイの説教に時間が掛かった所為か、そこには茜しかいなかった。

 

 

「健治君・・・。大丈夫だった?」

 

 

そう不安そうにする茜に笑いかけながら、俺は帰り支度を始める。

 

 

「あぁ!何ら問題はねぇぜ!!なぁなぁ!帰ったら、夏休みの計画を建てようぜ!!」

 

 

「う、うん。でも、テスト勉強も頑張らないと・・・。」

 

 

「あー・・・、面倒臭ぇな。また明日、分かんねぇ所とか教えてくれよ。それが終わったら・・・。」

 

 

そう言いながら、俺は茜の尻を鷲掴みにして耳元で囁く。

 

 

「夜の保健体育は、俺がしっかり教えてやるからよ。・・・どうせなら、今日このままお前の家に行って楽しもうぜ。俺が、手取り足取り教えてやるよ。」

 

 

「んっ・・・!う、うん・・・。」

 

 

俺のその言葉に、茜は赤面をしながら目を潤ませる。本当に簡単だ。俺の甘い囁きに掛かれば、どんな女だって簡単に堕ちちまう・・・。そう思いながら、俺は此処には居ない幼馴染に思いを馳せる。

 

 

(待ってろよ、綾香・・・。水無月をぶちのめして、あの寝取りチビの魔の手からお前を救ってやるからな!!)

 

 

そう思いながら、俺は茜を連れて部室から出たのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

水無月の坊と、異国の血を持った黄金色の髪の娘の二人には、手は出させぬぞ・・・。先の履物が脱げた罰は、始まりに過ぎぬ・・・。貴様には、更なる生き地獄が御似合いじゃ・・・。

 

 

扉から出る瞬間・・・部室の外から吹く風と共に、そんな声が聞こえた気がしたが、茜とヤれる事に夢中になっていた俺の耳には、そんな声は入らなかったのだった。

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