クズ男に初恋を弄ばれたギャルは、誠なるハイスペック合法ショタに慰められる 作:雨を呼ぶてるてる坊主
「あぁ・・・。ようやく終わりやがった、テスト期間が・・・。」
そう言いながら、俺は誰も居ない部室のテーブルの上で突っ伏している。何故なら、一週間前から行われていたテスト期間がようやく終わりやがったからだ。
「クソッ・・・。テスト期間中は、茜の奴も抱かせてくれなかったからな・・・。ムラついて仕方ねぇ・・・!」
そうだ。テスト期間が始まった最初の頃は、茜もストレスを発散したかったのかは知らねぇが抱かせてくれていた。けれども、テスト本番が近づくにつれて抱いてとも言わなくなっちまった・・・。
「仮にも俺の彼女なんだから、彼氏がムラついてたらヤらせてくれるのが彼女の務めじゃねぇのかよ・・・!それとも、新手の焦らしプレイなのか?・・・そういや、セフレ共は元気にしてんのか?」
そう言いながらも俺はスマホのメッセージアプリを起動して、連絡先を交換してあるセフレたちのプロフィール画面を意味も無く眺め始める。
「そういや、最近この女とはヤってなかったな・・・。そろそろ欲求不満になってるだろうし、俺が発散させてやるかな。」
そう思いながらニヤついていると、突然部室のドアが開いて先輩部員や同級生の連中が入って来やがった。そんな奴等を見た俺は、極力慌てずにスマホを鞄の中に仕舞う。
「お!健治、先に来てたのか!」
「う、ウス・・・。遅かったっスね先輩方も。」
「あー、テストの自己採点してたら遅れちまってな!お前はしたのかよ?」
そんな先輩部員の軽口に、俺は内心苛立ちながらも軽口を叩き返す。
「する訳無いじゃないっすか~。そんなもんしてる暇が有ったら、テニスに打ち込んだ方が有意義ってもんでしょ?」
「ダハハ!お前らしいよなー!で?何かニヤついてたけど、何見てたんだ?」
その先輩部員の言葉に、俺は思わず口籠ってしまう。いくら何でも、コイツ等の前でハーレムを築こうとしている事を露呈させたくはない。そんな事をすれば、今まで積み上げてきた信頼がパァに成っちまうからだ。
だが、黙り続けるのも不信感を増してしまうので、俺は嘘を交えつつも奴等の問いに答えてやる。
「別に?綾香と連絡を取り合ってただけっすよ。」
「へ~、相変わらず仲の良いこって。」
「そ、それほどでもないっすよ!」
そう思いながらも、俺の内心には焦燥感が募っている。何故なら、先日メッセージを送ってからはパタリと綾香からメッセージが来なくなったからだ。・・・ただ、メッセージが来ないだけじゃない。既読すらも付かないのだ。この事から考えられる事は・・・。
(ブロックされてんのか・・・?)
いや、そうとしか考えられねぇ・・・。現に、今までもメッセージを送り続けても反応が無かった事から薄々勘付いてはいたんだ。だが、なんでいきなりブロックなんか・・・。そんな中、俺の頭の中に一つの可能性が浮かび上がる。
(まさか!水無月のチビ野郎が、何か企んでやがんのか!?)
いや!まさかで無くても、そうとしか考えられねぇ!!どこまで卑怯なクソガキなんだアイツは!!きっと奴は、俺と喧嘩して傷心中だった綾香に付け込んで綾香を寝取りやがったに違いねぇ!!
(ふざけんな・・・ふざけんなよ!!)
きっと奴は傷心中の綾香の弱い心に付け込んで、綾香をマインドコントロールしようとしてるんだ!!それか、生徒会長としての立場を利用して綾香を脅して自分のものにしようとしてやがるに違いない!!そうじゃなきゃ、綾香があんなチビに惚れる訳が無い!!
「・・・っ殺す!!」
「は、はぁ?こ、殺すって急にどうしたんだよ?」
その同級生部員の言葉に俺はハッとしてしまう。そうだ、ここはテニス部の部室じゃねぇか。
いくら何でも、こんな所で負の感情を撒き散らしちゃあ時期主将の名が廃っちまう。そう考えた俺は、慌てて言い訳を並び立てる。
「な、何でもねぇよ!実は、今日の朝からババアがテストの事でグチグチ言ってきやがってよ!」
俺の言葉に納得したのか、奴等は俺と同じ様に母親に対する愚痴を並べ始める。
「成程なー。確かに母親って普段は何も言わねぇ癖に、試験寸前になった瞬間グチグチ言ってくるよなー。」
「分かるわー。心配してくれんのはありがてぇけど、ちょっとウザいよな。」
そんな部室内の空気にホッと溜息を吐いた俺だったが、次に同級生部員の奴から放たれた言葉に俺は思わず眉を顰めてしまう。
「そういや、先輩方見ましたか?二年の、カラオケ大会。」
「は?なんじゃそりゃ?」
「二年の連中がテストの打ち上げとかなんかで、カラオケのパーティルームで大熱唱してるらしいッス。ほら、ストーリー見てくださいよ。」
そう言った奴が示したスマホには、ミラーボールが光り輝く大広間で歌を熱唱している同学年の連中の映像だった。そんな映像に、連中は思い思いに話し始める。
「へー。だけど、よくパーティルームなんて借りれたな。」
「なんか、水無月様のコネでなんとかしたらしいっスよ。俺等も行きたかったんスけど、部活の大会の方が大事だし。」
「ひぇー。やっぱり同学年に、大企業の御令息が居ると打ち上げの規模も違うねぇ。」
「けど、この学年の良い所は水無月様に頼りっきりじゃねぇところだよな。なんでも、カラオケ大会での飲み物とか食いもんは水無月様に全額奢ったらしいぜ。」
「あー、確かに。水無月様に貰ってばっかりじゃなくて、ちゃんと恩返しするのは良い関係性だよな。」
そんな奴等の会話に、俺は内心苛立ちを募らせる。何がパーティルームだよ、結局金で人気を集めてるだけじゃねぇか!・・・俺がそう考えていると、更なる情報が俺の目に入って来る。
「因みにカラオケに行ったダチ曰く、オススメ動画はこれらしいっスよ。」
(は・・・?な、なんだよ・・・これ。)
そう呆然とする俺の目に飛び込んできたのは、綾香と水無月がデュエットしている映像だった。そんな内容に、俺の頭は真っ白になってしまう・・・。
(な、なんでだよ・・・。なんで、水無月とこんなに楽しそうに・・・。)
俺がそう考えている間にも、連中はスマホの音量を上げながら動画を流してくる。そこから聞こえてくる声は、間違いなく綾香のものだった・・・。水無月の野郎と、楽しそうにしている綾香の声・・・!!
「やっべぇ!水無月様の声、滅茶苦茶綺麗じゃね!?」
「水無月様って、前世は世界に羽ばたく歌姫だったんじゃね?」
「なんすかそれ~、ウケますね。けど、御世辞抜きで綺麗っスよね~。」
「桐野さんの歌声も綺麗だわー。てか、サビの所とか息ぴったり過ぎ。」
そんな声も一切耳に入らずに動画を見ていた俺だったが、とある奴が発した言葉に対して怒りの感情を
「ってか、この映像見てたらカップルに見えてきたわ。なんつって・・・。」
「ふざけんな!!」
「うぉっ!び、びっくりした・・・。じょ、冗談なんだからムキに成るなって・・・。」
奴はそう謝ってくるが、俺の怒りの収まるスピードはいつもよりも遅かった。俺以外の男が、綾香に相応しいだと・・・!?しかも、よりによって水無月のクソ野郎と!?
「次に、んな事言ったらぶっ飛ばすからな・・・。」
「あー、分かったよ。ごめんごめん。」
そんな奴の適当な謝罪に俺は再び怒りを再燃させそうになるが、運が良いのか悪いのかマネージャー達も部室に入って来た為に、俺は渋々怒りを抑える事にする。
そうして、いつも通りに俺達はテニスの練習を始める・・・。一つ気掛かりだったのは、俺と以前組んだ田辺とかいう陰キャ野郎が、現主将と色々話している事ぐらいだが・・・。
(ケッ!たかだか一日活躍したぐらいで、調子に乗りやがって!!陰キャ野郎が!!調子によって主将に擦り寄ってるみてぇだが、ラッキーで一発撃ち返しただけの奴を主将が気に入る訳ねぇだろうが!!)
そう考えている内に時間は過ぎていき、練習時間はあっという間に終わりを告げた。幸いな事に、前回みたいに靴紐が千切れる事は無かった。そして、練習終わりに茜が差し出してきたスポドリを一気に飲み干した俺や部員共の前に主将が現れた。
「あー皆、今日は練習御苦労さんだったな。そんな皆に、監督から連絡が有るらしい。俺が代読するから、よく聞いておけ。」
そんな奴の言葉に、俺は話半分で聞き流そうとしていた。早く家に帰って、茜と朝まで夜通しヤり続けたかったからだ。だが、そんな不満感は次の言葉で一気に吹き飛んだ。
「今年のテニス合宿だが、監督が奮発して無人島をレンタルしてくれた。なんでも、俺達の更なる頑張りに期待しての事らしい。海岸沿いという事も有って、いつもよりも広々とした場所で楽しめるだろう。」
その主将の言葉に、俺は思わず挙手をして質問をしてしまった。
「しゅ、主将!!もちろん、海水浴をする自由時間は有りっスよね!?」
「あぁ、もちろん自由時間は海水浴でも何でもしても良いという事だ。」
その言葉に、俺は期待感を膨らませる。何でもって事は、何しても良いって事だよな・・・。いっそのこと、茜を岩陰に連れ込んでヤっちまうか?なんなら、あのエロい先輩マネージャーとヤっても良いかもな。
「連絡は以上だ!引き続き精進しろよ!」
その言葉に、俺を含む部員達は一斉に帰り始める。そんな雑踏の中でも、俺の頭の中は誰とどんなシチュエーションでヤるのかでいっぱいに成っていたのだった。