──夢望は絵が上手ね。将来は絵描きさんかしら。
「ん……」
目が、覚めてしまいました。今、何時でしょうか。顔を上げてカーテンの方を見ますが、明るくはありません。まだ朝ではないようです。
隣ではいずくんが心地よさそうに寝息を立てています。……どうしましょうか、こうなるともう一度寝るのも難しいです。試しに一度目を閉じてみますが、やはりダメそうです。
──起きてしまいましょうか。暫くウダウダと横になってようやく、やっと起きようと思えました。そっといずくんの腕から抜け出して、ベッドから這い出ます。スマホを見ると時間は4時過ぎ、思ったより寝れたようです。あと1時間も経てば、いずくんも朝のトレーニングのために起きるでしょう。
「……どうやって時間を潰しましょうか」
部屋を出てリビングに移動し、ソファに腰掛けます。カーテン越しに太陽の光が入り始めたのか、暗かったリビングも少し明るくなってきました。今日は芦戸さんたちと遊ぶことになっていますが、まだまだ時間があります。絵を描こうにも道具はいずくんの部屋ですし、取りに戻って起こしてしまっては悪いです。
まぁ別段、絵を描くだけなら紙も鉛筆も要りません。それなりの広さの空間と〝個性〟さえあれば事足ります。すぐに消えてしまうのが欠点ですが。どうも皆さんには誤解されているようですが、私の〝個性〟は本質的には単なる画材道具の一つに過ぎません。そんな大したものではないのです。
「さてと、始めますか」
独り言を呟いて、イメージを構築します。空をキャンバスに、〝個性〟を絵筆に、
今回描くのは、水槽の中の色とりどりな魚たち。リビングを水の色で満たし、魚たちを描き足していきます。天井から光が差し、下から見上げる構図で。今回は4種類の魚にカラバリも4種ずつで16パターンを各3匹、計48匹の魚を泳がせています。動きがワンパターンなのはご愛嬌です。
「──綺麗ですね」
綺麗なものは好きです。水面を通して揺らめく光に頭上で泳ぐたくさんの魚影、部屋全体が水の中に沈んだかのような光景です。柔らかな青い光に、明け方の静かな部屋。とても快適で気分もいいですね。我ながら良い作品を描けました。
本当は、水族館の大水槽のような絵を描きたいものですが、非常に残念ながら今の私では力不足です。それでも、確実に絵の規模は大きくなってきています。継続は大切ですね。
今回は全てを纏めて一つの作品として定義しています。以前は全ての魚を個別の作品として描いていたのですが、このやり方だと意識が散りますし、一匹あたりに使える絵の具の量も少ないのですぐに霧散していました。しかしどうでしょう、少し意識を変えるだけで安定性も増し長持ちするようになりました。こうして色々と試行錯誤するのは、楽しいものです。
「すぐに消えてしまっては勿体ないですね」
右手を上げて、作品の縁に触れます。
基本的に、私の〝個性〟で描いた作品は長持ちしません。水に入れた角砂糖のようなもので、あっという間に溶けて形が崩れてしまいます。魔女の箒もこれがなければ成立しません。まぁ、そもそもが力技による解決なので燃費が終わっているのですが、そこは仕方がありませんね。
「そもそも、なぜ崩れてしまうのでしょうか」
空想の水面を見上げながら思考を巡らせます。作品が消える原因は主に二つ、意識が逸れた場合と、作品に注いだ絵の具が尽きた場合。前者はさておき、後者は作品のリソース配分で色々と変わってきます。
私は先ほど作品を角砂糖に例えましたが、感覚的には実際に溶けているように思えます。これはつまり、私の〝個性〟が現実に押し負けていることを意味します。現実という大海に対して、私の空想の飴細工はあまりにも矮小です。実に残念な事実として。
「ん──」
物音がしました、いずくんが起きたようです。
扉を開けて姿を見せたいずくんは私の方を見て、
「あ、良かっ──て、なにこれ──!? 水!?」
慌てふためいています、かわいいですね。ただ、こんな時間に大きな声を出すのは良くないですが。
「おはようございます。綺麗でしょう?」
「う、うん、おはよう。確かに綺麗だけど」
朝からびっくりしたよと、いずくんが近づいてきて隣に座ります。いずくんがこの反応なら、それだけリアルに描けているということでしょう。
部屋の中を見回し、頭上の魚たちを見上げて、いずくんの視線が再びこちらに向きました。
「もしかして、寝れなかった?」
いや、そこは作品の感想を言ってくださいよ。なんでですか、おかしいでしょう。
「いえ。起きたのは少し前で、眠れた方ですよ。それより、もっと別に言うことがあってもいいのでは?」
少し不服そうにそう言えば、いずくんはそれなら良かったと、曖昧な笑みを浮かべながら笑いました。別に嘘は言っていませんよ。
「本当に、すごく綺麗だよ。水の中にいるみたい」
「そうですか」
好評なようで私としても喜ばしいですよ。機会があれば、A組の皆さんに見せてみるのもいいかもしれません。機会があれば、ですが。
その後、いずくんは朝のトレーニングに行って、引子おばさんが起きてきて、戻ってきたいずくんも加えた3人で朝食を食べました。
そうして現在、私は待ち合わせ場所のカラオケ店に向かっています。芦戸さんによると、結局女子メンバー全員で遊ぶことになったそうです。クラスメイトと休日に遊びに行くなんて、少し前の私に言っても信じなかったでしょうね。
「しかし、7人行動ですか」
なかなかの大人数です、私が先導するわけじゃないので別にいいのですが。ナビアプリで道を確認しながら暫く歩いて、やっと目的地にたどり着きました。カラオケ店の外観は古くなさそうです。
「あ! 泡沫、こっちこっち!」
店に近づけば、こちらに気づいた芦戸さんが手を振っています。八百万さんと耳郎さん、葉隠さんもいて、まだ来ていないのは麗日さんと蛙吹さんですね。
「おはようございます」
挨拶をして合流。私が最後でなくてよかったです、後の2人もそろそろ来ることでしょう。
「あ、皆! おはよー!」
「私たちが最後のようね。待たせてしまったかしら」
本当にすぐ来ましたね。これで全員揃いましたが、皆さんカジュアルながらもお洒落な服装です。絵を描くときの参考資料に丁度いいかもしれません。私は基本ワンピースしか着ませんしね。
「全然待ってないから大丈夫!」
「よーし! それじゃあ揃ったところで早速行こっか」
「楽しみですわね」
今回の企画メンバーの芦戸さんと葉隠さん、そして八百万さんの3人が先導して店内に入っていきます。八百万さんは本当に楽しみにしていたであろうことが雰囲気からも伝わってきますね。
受付とやり取りをしている芦戸さんと葉隠さんを横目に店内を見回します。内装も特に問題なさそうですね、カラオケは行ったことがないのでこれが良い方なのかは分かりませんが。
「皆さんはカラオケに来たことはありますの? 実は私は初めてで」
「そうなんや。私も今日が初めてなんだ」
「ウチはまぁ、何度か来たことあるけど」
「私も、今まで来たことはありませんね」
八百万さんの話題振りに反応したのは麗日さんと耳郎さん。麗日さんの家は貧乏らしいですからね、そういえば今日の出費も大丈夫なんでしょうか? まぁ、大丈夫だから来てるんでしょうけど。
「ケロ。私もお友達と何回か来たことがあるわ。羽生子ちゃんっていうの、いつか皆にも紹介したいわ」
蛙吹さんが顔をほころばせて笑います。
そんな話をしている間に受付が終わったようで、私たちはドリンクバーで飲み物を確保して早速部屋へと移動しました。とりあえず奥の隅っこの席を確保すると、隣には芦戸さんが座ってきます。
「それじゃあ早速、どんどん行こう!」
「あ、ポテト1kgだって! これ良くない? 皆で食べよ!」
朝からテンション高いですねこの2人。芦戸さんはタブレットで曲を選び、葉隠さんはメニュー表を見ています。1kgのポテトとか見ているだけで気持ち悪くなりそうですね。
「1kgはさすがに多くない?」
「一人当たりなら140g程度ですわね。私は食べてみたいですわ」
微妙な顔をしていた耳郎さんですが、楽しげな八百万さんに押されて一緒にソースを選んでいます。私はもっと少なくていいですよ。
「はい。泡沫はどれにする?」
芦戸さんにタブレットを渡されました。どれにすると言われても、私は歌を聴くのは嫌いではありませんが、自分で歌う趣味はありません。
「いえ、私はいいです。先に選んでいいですよ」
芦戸さん越しに麗日さんにタブレットを回します。麗日さんは蛙吹さんと一緒に曲を選び、次へと回していきました。
そうして芦戸さんから順に歌い始め、山盛りのポテトも届いてカラオケが始まりました。これがいわゆる女子会というやつでしょうか、知りませんけど。
「おー! 耳郎ちゃんすっごい上手!」
「ね! 思わず聞き惚れちゃった!」
「ちょっと、止めてよ。恥ずかしいから」
葉隠さんと芦戸さんがやいのやいのと囃し立てています。実際、耳郎さんの歌はとても上手でした。昔から音楽が趣味らしいです。
絵と音楽。やり方は違えど、同じ表現者として耳郎さんがどんな考えを持っているのかは割と興味があります。機会があれば、聞いてみるのもいいでしょう。
「ね、泡沫も歌わない? せっかくだしさ」
まだ諦めていませんでした。私は別に聞いているだけでもいいのですが。芦戸さんから手渡されたタブレットを眺めながら、山盛り状態からだいぶ減ったポテトを一本つまみます。
正直、カラオケは結構警戒していました。ですが、ゲーセンのような環境に比べれば存外大したことありませんね。単に今日は体調が比較的マシなだけかもしれませんが。
次は麗日さんと蛙吹さんが2人で歌うようです。2人の歌を聞きつつ、仕方がないと腹を括ります。これも人付き合いです、ここでちょっと歌ったところで何かが起きるわけでもありません。一曲ぐらいなら、いいでしょう。
「それでは、一曲だけ」
検索をかけて目当ての曲を探します。どうせならお気に入りの歌でも歌いましょう。
2人の後には何も入っていなかったのですぐに順番が来ます。それでは、気合は入れずにいきましょう。
「沈むように溶けてゆくように~♪」
そうして皆さんが時間まで色々歌って、カラオケは終了となりました。私の歌も思ったより好評で、正直恥ずかしいです。
それはさておき、私たちはショッピングモール併設のゲーセンへと移動しています。併設と言っても、そもそものモール自体が巨大なのでかなりの広さがあります。皆さんは先にゲーセン内に向かい、私は少し休憩中です。
「うるさ……」
やはりゲーセンはダメですね。なぜこの環境で平然としていられるのか理解に苦しみます。ですが、今日の私には秘策があります。このために昨日購入した耳栓です。実際に試して装着感も確認済みで抜かりはありません。
「……悪くないですね」
かなりマシになりました、値段相応の性能はあるようで何よりです。正直痛い出費ではありましたが、これならもっと早く買っても良かったですね。
クレーンゲームエリアに入って誰かいないかと探します。今は各々バラバラに動いていますが、皆さん何してますかね。
「あれ、夢望ちゃん、大丈夫なの?」
「はい。耳栓をしたらだいぶマシになりました」
「それなら良かったわ。夢望ちゃんも一緒にどうかしら」
麗日さんと蛙吹さんの2人はこの辺りを見て回っているようでした。何かいい物でもあったのでしょうか。
「いえ、私はクレーンはあまり。欲しい物でもあったのですか?」
「ううん、見て回ってるだけ。本当はちょっとやってみたいんだけどね」
ああ、なるほど、理解しました。これやってることは実質ウィンドウショッピングですね。やはり麗日さんはお財布事情が厳しいようです。
個人的に、クレーンゲームにはあまりいい思い出がありません。この手のゲームは〝個性〟対策で、不審な動きを検知するとすぐに反応するそうです。私も昔誤検知を食らったことがあるので知っています。何もしていないというのに、全くもって心外ですね。
それはいいとして、2人と別れて奥へと進んでいきます。たくさんの筐体が並ぶ中で、芦戸さんと葉隠さんが一緒にダンスゲームをしていました。ゲームが終わるとこちらに気づいたのか、芦戸さんが近づいてきます。
「あ、泡沫。一緒にやらない? 楽しいよ」
「やりません。疲れそうですし」
汗かきたくないですし。芦戸さんは残念そうにしながらも、葉隠さんの再戦要求に応えてもう1ゲーム始めました。点数を競っているようです。
芦戸さんは勿論ですが、葉隠さんもかなり動けています。まぁただ見えないだけの〝個性〟で実技試験を突破しているので、当然と言えば当然かもしれませんが。そういえば、どうやって点数稼いだんでしょうね? まさか素手でロボ殴り倒したんでしょうか。
まぁいいです。その後は音ゲーをしている耳郎さんと八百万さんに会い、目的もなくぶらついていると芦戸さんから招集がかかりました。指定場所に向かえば既に皆さん揃っていて、芦戸さんが手招きしてきます。
「あ、来た来た! 皆でこれ撮ろうと思ってさ」
「プリクラ、ですか」
「そう! 最新型の大型機で、8人までいけるんだって!」
葉隠さんが指差した先にあるのは、プリクラコーナーに置いてある中でもかなりの大型タイプ。プリクラという名前ぐらいしか知らないので、具体的にどういうものなのかはさっぱりですが。
正直、写真というものはあまり好きではありません。──いえ、この表現は適切ではありませんね。自分を撮るのは好きではありません。とはいえ、皆さん乗り気のようですし、水を差すのも悪いです。
皆さんが入っていくのに続いて最後に私が入ります。中は思ったより狭いですね、7人でこの密度なら8人だとかなり密着しないと無理だと思います。
「あちょっと待って! ここだと私写らない!」
「ちょ、葉隠待って、こっち無理だから!」
「私が後ろに変わりますわ。葉隠さんは前へどうぞ」
何やらわちゃわちゃしています。最終的には葉隠さんが前列中央で右に麗日さん、左に芦戸さん、後列は右奥から蛙吹さん、耳郎さん、八百万さん、そして私です。
「よし、それじゃあ撮るよ!」
葉隠さんが機械を操作して、撮影が始まりました。何度か写真を撮り、芦戸さんと葉隠さんを中心にあれこれと加工だの落書きだのをしておしまいです。プリクラはよく知らないので私は手を出していませんが。
「はい。泡沫の分」
芦戸さんが印刷されたプリクラを手渡してきます。皆さん笑顔の中、私だけ無表情なのは正直自分でもどうかと──ちょっと待ってください、誰ですか私に猫耳を付けたのは……!? なんですかこれ知らないんですけど。
「あ、気づいた? 泡沫やらないみたいだから付けといたんだ。かわいいでしょ?」
「えぇ……。まぁ、いいですけど」
あなたですか、なにドヤ顔してるんですか。──どうせ誰に見せるわけでもありませんし、いいですけど。
受け取ったプリクラをしまって、そろそろお昼ご飯にしようと移動することになりました。
そうしてフードコートでお昼を食べて、皆でお店を回る予定、だったのですが。
「泡沫、大丈夫?」
「ええ。別に、付いていなくて良かったんですよ」
急に体調が悪くなってしまったので、フードコートでそのまま休憩しています。頭痛いです。
そして、なぜか芦戸さんが見ていると言い出したので今は2人だけです。他の皆さんは今頃お店巡りをしていることでしょう。
「だって心配だしさ」
「そんな、小さな子供じゃないんですから」
机に突っ伏したまま、隣に座っている芦戸さんに視線を向けます。芦戸さんは先ほど買ってきた軟骨からあげをつまみ、からかうように笑っていました。さっきお昼を食べたばかりだというのに、よく食べますね。
「……どうして、そんなに私にかまうんですか?」
ふと、ずっと思っていた疑問が口を衝きました。どれだけ考えても、私には理由がさっぱり分かりません。だって芦戸さんが私を気にして、気遣う理由がありませんから。
私の問いに芦戸さんは一瞬驚いたような顔をして、また無邪気な笑みを浮かべました。
「そりゃあ、友達だし?」
「え……?」
「え?」
私の間の抜けた声に、芦戸さんも呆気にとられたような声を上げます。
「──ねぇ泡沫。泡沫はさ、私のことどう思ってたの?」
「あ、いえ、その、まさかそんな風に思っているとは思わなかったので、驚いてしまって」
芦戸さんがじっとりとした半目で見下ろしてきて、言い訳をするように言葉を並べ立てます。なぜ私は詰められているのでしょうか。
ふーんと、芦戸さんは半目のまま、またからあげをつまみました。誰か助けてください。
「泡沫ってさ、自分は人に迷惑かけてる、って思ってるでしょ」
「……それは」
内心を言い当てられて、思わず言葉に詰まってしまいます。事実として、私はいつも迷惑をかけてばかりです。今だって芦戸さんに迷惑をかけていますし。
気まずさで芦戸さんから目を逸らしますが、近づいてくる気配を感じて再び視線を向けます。すると、先ほどよりずっと近くに寄ってきた芦戸さんがふっと笑みを浮かべました。
「だから、かな。なんていうかさ、ほっとけないんだよね」
「……物好きですね」
「かもね!」
ヒーローを目指すような人は皆こうなのでしょうか。いえ、こんな物好きだからヒーローを目指しているのかもしれませんね。
何が楽しいのか芦戸さんはケラケラと笑って、遠くを見るように顔を上げました。
「私はさ、皆で楽しくやりたいんだ。だから泡沫とも仲良くしたいし、楽しんでほしいって思ってる。あ、勿論、泡沫が嫌じゃなければだけど」
気を遣うようにそう付け加えて、芦戸さんは入試の時の話題を切り出しました。
「バスで会った時は顔色悪かったし、心配だったんだけどさ。あの凄く大きなロボになんでもないみたいに立ち向かっていくのを見て、かっこいいなぁって、そう思ったんだ」
「まぁ、実際大したことじゃありませんでしたし」
「だとしても、だよ。だからさ、なんていうか──泡沫は私の憧れなんだよ」
こちらに視線を戻し、私を真っ直ぐに見つめて、とんでもないことを言ってきました。私なんかに憧れるなんて、本当に変な人ですね、芦戸さんは。
「憧れ、ですか。よりにもよって私とは、見る目がありませんね、芦戸さん」
「あ、酷い! 本気なのに!」
分かりやすく頬を膨らませて、芦戸さんはむくれてみせました。別に本気で怒っているわけではないのは分かりますが。
「そうやって卑下するの良くないよ。もっと胸張ろ!」
「残念ながら、私には張る胸がありません」
「そうだけどそうじゃない!」
物理的にも、精神的にも。私の貧相な身体には当然張るような膨らみもないわけです。──そういえば、耳郎さん以外は皆さん揃って結構あるんですよね。だからなんだという話ですけど。
話をしている間に体調もいくらかマシになってきました。のっそりと体を起こして、紙コップの水を飲み干します。
「芦戸さん」
「ん? なに?」
「今日は、誘ってくれてありがとうございます。また誘ってください。芦戸さんが良ければ、ですが」
「うん! また一緒に遊ぼ!」
なんて、らしくもない事を言ってしまって。それに芦戸さんはうれしそうに笑っています。
こうして、初めての友人との休日は過ぎていきました。
またお待たせしてしまって申し訳ないです。日常回は難しい。
趣味で個性伸ばしをしている系オリ主、夢望をよろしくお願いします。
はたしてこの世界でクレーンゲームは成立するのだろうか。