妹と幼馴染が強すぎるので、釣りと料理スキルに極振りしたかったです(手遅れ)   作:初見さん

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 この小説の1番の原作改編はオリ主がいることより、ユイとマイが既にメイプルを知っていることだと思います。


二刀流と弟子

 NWO。通称ニューワールドオンラインという仮想ゲームに彼はいた。彼のプレイヤー名はコウヨウという名である。武器は刀で趣味は釣り。

 釣りレベルもほぼ最高になってはいるが、いつも第一層の初心者が稀に来る釣り場でのんびりと釣りをしていた。

 

「師匠! 今の動きどうでしたか?」

「悪くはないが、敵の攻撃モーションもちゃんと見ておけばいいと思う。一撃で倒せるのは凄い事だけど、倒せない敵が出た時、どんなスキルや技を使うのか把握しないと勝てるものも勝てないから」

「成る程、コウヨウさんみたいにすぐに倒せない相手の時は確かに相手がこれから何してくるか分からないですよね」

「メイプルさんにもコウヨウさんにも負けない様にしないと!!」

「味方の俺を倒す気でいるんじゃねぇよ」

 

 そう言って少女達の頭を撫でながら、話しかけてきた双子の姉妹に対してコウヨウは適当にアドバイスをする。ハンマーらしきもの(大鎚)を持った双子はユイとマイ。最初にコウヨウがゲーム内で出会ったプレイヤーであり、現実でも姉妹だという。因みにコウヨウというのはマイで、師匠呼びはユイ。

 緑色のメッシュを入れたのがマイであり姉の方なのだが、少し奥手で、落ち着いた雰囲気を出しながらコウヨウの言葉を理解している。

 ピンクのメッシュが入った妹のユイは大鎚でモンスターを片っ端から倒して、コウヨウからアドバイスを貰っていた。

 コウヨウはのんびりと釣りをして時には周りのモンスターを刀で斬っているのだが、ユイとマイからすればその速度がおかしい。

 

「師匠さっきから刀抜いてないですけど、どうしてモンスターが斬られているんですか?」

「ちゃんと二刀で斬ってるけど?」

「え……全く見えないよねお姉ちゃん……」

「うん……どうして見えないの……?」

「知らん」

 

 全く理由になっていない。現にコウヨウは刀を鞘から抜いて斬ってはいる。だが、その速さは並のプレイヤーでは目に入れる事すらも無理であった。そんなコウヨウのステータスは現在この状態である。

 

 コウヨウ

 Lv25

 HP 100/100

 MP 40/40

 

【STR 400〈+300〉】

【VIT 0 〈+100〉】

【AGI 400〈+100〉】

【DEX 0 〈+100〉】

【INT 0 〈+100〉】

 

 装備

 頭 【剣豪の髪結び】

 体 【剣豪の羽織】

 右手 【剣豪宮本】(破壊不能)

 左手 【剣豪佐々木(釣竿)】(破壊不能)

 足 【剣豪の袴】

 靴 【剣豪の草履】

 装飾品 【呪いの首輪】

【天下無双の指輪】

【空欄】

 

 スキル

【極天二刀】、【居合極】、【呪斬】、【釣りⅩ】、【魔法削除】、【魔法反射】、【水泳Ⅶ】、【料理Ⅶ】、【吹っ飛ばし】、【物干し竿】

 

 正直運営が泣くレベルである。そもそもこのゲームの最高値予定は999辺り(一部例外)であるが、コウヨウはそれを普通に超えそうなステータスであった。いったい何故、彼はこうなってしまったのか。

 

「俺も鍛えないと行けないからある程度は俺も倒すぞ」

「釣りしながら武器って持てるんですか?」

「俺は釣り師だからな」

「理由になってないんですけど……」

「師匠ってそんなに強いのに何を目指しているんですか?」

「ただの釣り師。釣りと料理スキルだけ極めてれば良いんだよ」

 

 そんな事を本気で言うコウヨウ。そもそも刀使いというのは基本的には刀1本で戦う。一応装備スロットには両手があるので理論上は両刀可能ではあるが、両方の手を使って戦うとなると、操作がとてもキツイ。実際何人かはやっている人はいるのだが、利き手ではない片腕が上手く使えないという事で、すぐに辞める人しかいなかった。やってる人もいるが……

 コウヨウはそれを極限まで可能にしたプレイヤーである。その秘密がこの【極天二刀】。簡単に言うと、刀限定の二刀流で戦った時にSTRが1.5倍になり、攻撃補正が効くスキルである。

 今では最早補正は必要無いくらい立ち回れるのだが、ステータス1.5倍は呪われたコウヨウにとってもありがたかったのでずっと使っている。

 因みに理論は不明だが、両手に刀を持っていても釣竿を持てる。彼はただの仕様だと考えている。

 

「コウヨウさんの凄いところってそこもありますけど、何よりその首輪じゃないですか?」

「ただの特級呪物なんだけど」

「でも師匠の様にスキルポイントと経験値が多く手に入るって聞いた事ないですよ?」

 

 そして、双子はコウヨウの真の強さである首輪を指差した。呪いの首輪はコウヨウが初期設定の時から付いていたものである。その能力が……

 

『呪いの首輪』

 

 ステータスが二分の一になる代わりに経験値とスキルポイントが多く手に入る。

 

 ステータスの部分だけ聞くと100%悪スキルであるが、後者を見るとそこそこぶっ壊れなのがわかる。それでも、コウヨウは強いとは思っていなかった。

 例えば、初期設定段階で初めにスキルポイントは100付与されるが、コウヨウはそれすらも多かった。それを聞くと割ととてつもないのだが、この二分の一はスキルポイントを振った後のステータスが二分の一になるのだ。つまり、この首輪をつけている間は初心者と何も差はないのである。

 それでも、考えて見て欲しい。一応この首輪を外す条件がまだ見つかっていないのは事実だが、もしもこの首輪を外せば、コウヨウのステータスは2倍。軽く4桁は行く勢いだ。外す条件は分からないが、外れた時は他プレイヤーに地獄が待っている事は確定であった。

 

「とりあえず俺はレベリングもそうだが、大好きな釣りでもしてるよ。2人もある程度キリのいいところでやめたらご飯にしようぜ」

「師匠のご飯美味しいから好きです!」

「コウヨウさん。ありがとうございます」

「可愛いなぁ2人は」

 

 そう言ってお礼を言う双子。それに萌えを感じるコウヨウ。このプレイヤーがこれから伝説を作り上げることを彼どころかユイとマイも理解していないのである。

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