妹と幼馴染が強すぎるので、釣りと料理スキルに極振りしたかったです(手遅れ)   作:初見さん

129 / 159
黄金コウヨウと訓練場

「いやー、最近コウヨウを弱体化したからあんまり暴れなくて助かったなぁ」

「でも、不思議ですね、いつ手に入ったかわからないスキルの映像を振り返るとカメラが壊れるなんて……」

「まぁ、そんなに強そうではない……はずだから大丈夫だと思うけどな」

「モンスターを一撃なのは変わらないんですけど……」

 

 男達はコウヨウの弱体化で平和に過ごしていた。メイプルやサリーというヤバいプレイヤーもいるが、1番止めないといけないのはコウヨウである。

 運営にとっては12倍のバフがかかっても頑張った方である。これ以上何かするとしたらスキル封印くらいしか無いからだ。

 

「ちょ、ちょっと待て!? 何だこれ!?」

「あ? どうした……」

「なんか金ピカ装備に弓構えてるコウヨウがいるぞ!?」

「え? あいつ刀使いじゃなかったのか……って何だこれ!? 金色の闘う人みたいになってるぞ!?」

「セイントだ……」

「ああ……セイントだな……」

 

 運営が久しぶりに見たコウヨウのヤバいシーンはセイントコウヨウであった事はコウヨウ本人も知らない。

 

 ☆

 

「んじゃ、俺はここで寝てるので頑張ってなメイプル、サリー」

「「待て待て待て待て待て!!?」」

 

 そう言って訓練場でムサシに乗っかって眠りにつこうとする金色のセイントコウヨウに対してクロムとカスミが待ったをかけた。

 

「何ですか?」

「いや、その格好で何もしないで寝るなよ……」

「そうだぞコウヨウ。見てみろメイプルを」

「【クイックチェンジ】! 【救済の残光】!!」

「なんだ、いつもの可愛い妹天使じゃないですか」

「どこがだよこのシスコン盲目葉っぱ野郎」

「クロムさんブチ殺し確定で」

「すみません調子乗りました!!」

「【方舟】!!」

「うお!? 何だこれ!?」

「あ、浮いた。ムサシ無しで空中で寝るか」

 

 メイプルが複数のスキルを発動してコウヨウ達を浮かせるが、彼は微動だにせず寝ている。下からは【方舟】で出た水がダミー人形を倒し尽くしているが、彼にとっては知った事ではなかった。

 

「もしかしてコウヨウの本当の強さは……微動だにしないところか……?」

「失礼な。俺だって驚く時は驚きますよ」

「例えばなんだ?」

「サリーとかメイプルとかが俺を本気で殺しに来た時とかですかね」

「メイプル返り討ちにしといて何言ってんだ?」

 

 クロムのツッコミにそう言う話ではないと答えるコウヨウ。実の妹と恋人が自分を殺しに来たら誰だって驚くと伝えた。

 

「お兄ちゃん、範囲外まで逃げて! 今からもう一つスキル使うから!」

「んじゃ、みなさんは逃げましょうね」

「お前はどうするんだ??」

「多分攻撃スキルだと思うのでどこまで耐えられるかやってみます」

「お兄ちゃんは何するの?」

「全部避ける。頼んだ、メイプル」

 

 彼の言葉に少し頷いてメイプルはスキルを発動させる。【滅殺領域】。自身の範囲内にスパークのようなものを発生させて相手にダメージを与えるスキル。体力の少ないユイとマイ、イズ、カナデが順番に消えていくであろうスキルだが、それに対してコウヨウがやった策は……

 

「【無双転生】」

「わわっ!? 嘘!? そのスキルやっぱりお兄ちゃんノーダメージなの!?」

「一切攻撃は効かないスキルだしな。その代わりもうスキル発動出来ない。MP全部消えたし」

「メイプルの破天荒を別の破天荒で返すのはコウヨウくらいだな……」

「なんつうかよ……もうすげぇな、あの兄妹」

 

 メイプルに唯一対抗出来るのは後にも先にもコウヨウだけだと改めて分かったクロムとカスミである。

 

 ☆

 

「凄かったよ! お兄ちゃんの弓矢!」

「当然ですわ。わたくしの新しい武器ですのよ!」

「紅葉、現実世界でその声出さないで……なんか本当にわからなくなるから……」

 

 現実世界で本条兄妹と理沙はゲーム内の会話をしていた。会話の内容は前のスキル披露の話である。紅葉は弓矢を放った話をレリフル口調で話したせいで理沙が声だけ聞くと男か女か分からない錯覚をしていた。

 

「そういえば2人は勉強大丈夫なのか?」

「お兄ちゃんが教えてくれるから平気」

「私もコウ……紅葉が教えてくれるから平気」

「俺頼りかよ……」

 

 2人して紅葉頼りではあるが、楓も理沙も勉強はしていて最近成績をキープしていると聞いた。2人の頑張りは勿論あるのだが、それを可能にしてるのは紅葉の教え方が分かりやすく、問題を解き終えたら彼が作った絶品スイーツを食べられるのは理沙と楓の楽しみなのだ。

 

「お兄ちゃんの料理美味しい」

「本当にそうだよね。私の方が女なのに……」

「料理に男も女も関係ないだろ。というか私の方が女って何だ、俺は男だ」

「今度レリフルの口調で料理作ってお姉ちゃん」

「あ、私の服貸すね。スカートとか似合わないからショートパンツくらいしかないけど紅葉なら似合うでしょ」

「2人は本当に何を言ってるんだ???」

 

 本条紅葉レリフル(女体化)計画が何故か現実でも始まっていたらしい。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。