妹と幼馴染が強すぎるので、釣りと料理スキルに極振りしたかったです(手遅れ) 作:初見さん
542名前:名無しの大盾使い
イベント終わったな
話すことも満載だぞ
543名前:名無しの大剣使い
終わったなー
長かった
544名前:名無しの槍使い
現実だと二時間だったんだよなー
不思議な感じだ
545名前:名無しの大盾使い
だよなー
546名前:名無しの大剣使い
誰かメダル十枚いった人いる?
俺は無理だった
547名前:名無しの魔法使い
無理
でも、達成した人何人かいたらしいぞ
548名前:名無しの槍使い
え? マジ? 誰?
549名前:名無しの魔法使い
1人しか情報無いが……確か、湖で釣りしてた人にやられたって。その時に取られたらしい。
口々に言うもんだから50人くらい斬られたやつ居るはずだぞ? メダル持ってたかどうかはともかくだが
550名前:名無しの大剣使い
って事は単純に50人斬り!? マジかよ、どんなやつだ?
551名前:名無しの魔法使い
えっと確か……釣りしてた二刀流の刀使い……あれ?
552名前:名無しの大盾使い
あ……(察し)
553名前:名無しの槍使い
なんか聞いた事があると思ったら名無しの集中力化物君か
554名前:名無しの大剣使い
集中力化物君w
でも、流石に無理じゃね? どうやって1人で50人も斬れるんだよ?
555名前:名無しの魔法使い
聞いた話だけでは、居合斬りで1秒も経たないうちに粒子にされたとか、魔法を跳ね返してきたとか、刀を抜いていないのに斬られてたとか
556名前:名無しの大盾使い
もうどれが本物の情報か分からんな。そんなに強ければもっと暴れてたんじゃないか?
557名前:名無しの魔法使い
なんか、死ぬ前に言葉を聞いたプレイヤー曰く、俺は殺すのは大嫌いだとか言ってたらしいぞ?
558名前:名無しの槍使い
じゃあ50人も殺すなよw
559名前:名無しの魔法使い
ちな、殺したのは二刀流使いに立ち向かった人間だけ。ほんの1〜2人運良く逃げた人がいたらしいけど、全く追いかけてこないで、釣りだけしてたらしい
560名前:名無しの大盾使い
釣り名人が対人戦最強説はヤバいな。
なんだかメイプルちゃんに似てる
561名前:名無しの槍使い
確かにメイプルちゃんものんびりしててめっちゃ強いからな
562名前:名無しの魔法使い
戦いに興味ない人このゲーム最強説を唱えたい
563名前:名無しの大剣使い
メイプルちゃんの恐らくリア友であるサリーちゃんはもっと戦闘狂で強いらしいぞ。6日目で彼女に斬り捨てられた人たくさんいるらしいからな
564名前:名無しの槍使い
そういえばその人釣り師と戦ってたって聞いたぞ。途中で共闘して、戦いを見ながら漁夫の利狙いで茶々入れようとしたやつが全員死んだけど
565名前:名無しの魔法使い
何その地獄絵図。というか共闘するなら二刀流君と友達説ありそうだな……
56名前:名無しの大盾使い
なら近いうちに接触してみよう
俺はメイプルちゃんとフレンド登録してあるしな
その時に出来ればその二刀流使いとメイプルちゃんの隣にいたサリーちゃんの実力を見てくるわ
☆
「よぉ、少し良いか?」
「どちら様?」
時はメイプル、サリー、ユイ、マイ、コウヨウが出会って、彼が袋叩きにされる少し前の所まで遡る。双子が用事でログインしていない時にコウヨウは彼に会った。
名をクロム。後の【
「最近とある噂を聞いて会って見たかったんだ」
「少なくとも噂される様な事はしてない……と思うが?」
「いや……双子の女の子連れて……」
クロムはこう言おうとした。双子の女の子を連れている二刀流の刀使いとして少しばかり噂になっていると。だが、その言葉は全く言えなかった。
口を動かした瞬間か、あるいは最初からか。本当にいつからいたのか分からないが、今彼はここにいる。クロムは少し離れたところから声をかけたつもりだった。彼も釣りをしていて竿を持ちながら座っていたはずである。
──お前ストーカー?
なのに、どうして、いつの間に、クロムの首に刀が2本刺さりかけているのだ。しかもすでに彼はクロムに質問をし終えていた。
クロムからすれば何ひとつ見えなかった。彼が釣竿を収めて、立ち上がり、クロムの背後に周り、刀を抜き、クロムの首に刃を差しかけた。この彼の動作1つ1つが何1つとして見えなかった。
モンスターに対してや対人戦で多少なりとも強き者と対峙して恐怖を覚えた事は何回かある。だが、今回初めて、トッププレイヤーだと皆んなに言われる彼はコウヨウという男に恐怖を通り越して絶望を見せつけられた。
その証拠に汗が全く止まらないし、声も全く出せない。ずっと口を開けて閉じてを繰り返すだけである。
「YESかNOで答えろ、頷くだけでもいい。お前は俺か双子に危害を加えるかどうかだ……せめて何かアクションくらいは起こせよ?」
「俺は弱いがこの二刀は俺と双子達の命守る為に振るうんだ、今日この瞬間だけは人斬りの覚悟くらいは決まってる」
彼の圧が強い言葉に対して全力で力を込めたが、クロムに出来るのは問いに対してNOと首を振るだけであった。コウヨウは彼の様子を少し伺った後、溜息を吐いて刀を首から離してあげた。
「そうか、ごめん。よくよく見たらお前に殺気は無かった。俺もまだまだだな」
「怖がらせて済まなかった。良かったらそこに腰掛けてくれ、事情くらいは聞く」
クロムを敵ではないと認識した彼は驚く程の手のひら返し、そしていつもの大人しい雰囲気を出して警戒を緩めた。少しだけ声が出せる様になったクロムは乾いた笑いと共にコウヨウに話しかけた。
「お、俺も……急に話して悪かった……」
「お互い様でしょ。そういえば、君の名前は?」
「く、クロムだ」
「は? クロムって……メイプルが言ってたあの……・クロムさん……ですか?」
突然名前を知っている様な話し方をしたコウヨウに戸惑うクロム。するとすぐに彼はクロムに慌てて謝ってきた。
「ご、ごめんなさい! てっきり俺、ユイとマイの事狙ってるストーカーかと思って……」
「い、いや。構わないが……俺を知っているのか?」
「ええ、妹……メイプルが教えてくれたので」
「そ、そうなのか……やっぱりメイプルの知り合い……ん? 今妹って言ったか?」
「あ、やべっ……」
そうして少しの沈黙。結局観念したのはコウヨウの方であった。話を聞いたクロムがこの後大声で驚くのはこれからの話である。
☆
「まさか……コウヨウがメイプルちゃんの本当の兄でサリーちゃんの幼馴染だったなんて……」
「まさかクロムさんがメイプルの言っていたカッコいい大楯仲間だったとは……しかもサリーの知り合いって」
「サリーちゃんと会ったのはほんの少し前だけどな」
そういって2人は釣りをしながら会話を続けた。まさかお互いがメイプルの関係者とは知らなかったのもあり、されどメイプルの関係者だからこそ、距離を少し縮めることが出来た。
「メイプルは元気ですか?」
「ああ。と言っても亀の上で毒の雨降らせたり、防御が硬すぎて何も効かない歩く要塞になったりしてとてつもないプレイヤーになってるけどな」
「相変わらず強いなぁ、流石メイプルだ」
「そう言うコウヨウも、強いんじゃないのか?」
「メイプルとサリーに勝てるわけないでしょう。始めて1ヶ月も経ってないのに」
「そうなのか……って、嘘だろ!?」
クロムの言葉に嘘じゃないと伝えるコウヨウ。現実世界の話をするのはあまり好ましくないが、特に個人情報でも無いので、ソフトはあったが、自分の分のハードが無くて東奔西走していたと伝え、始めてから1ヶ月も経ってない事を改めて伝える。
「第二回のイベント……何人倒したんだ?」
「サリーに助けてもらって50人くらいです」
「マジかよ……あの噂共闘の件はガチだったのか……えっと、あまり聞いちゃいけないと思うが……AGIとかいくつだ?」
「STRとAGIは装備込みで500?? から先は覚えてないですね」
そりゃ全く見えないはずだとクロムは呆れる。ふと顔を見ると雰囲気だけでなく目元やアホ毛がメイプルに似ているのは分かっていたが、ステータスがメイプルと同じくらいとんでもないところはクロムからすれば似てほしく無かった。
「俺はモンスターはともかく、プレイヤーを殺すのは大嫌いです。ゲームと言えども人殺しには変わりないですし」
「それでも50人斬ったんだろ?」
「向こうが俺やサリーに手を出してくるからです。俺の刀は守る為にあります」
「自己防衛で50人斬ったのかよ……メイプルちゃんもヤバいけどコウヨウも相当だなぁ……」
コウヨウの言葉にカッコいいなぁと口ではそう言っているがクロムはまだ知らない。彼の実力は序の口である事を。だってコウヨウはクロムに対して、呪いの指輪と使役しているモンスターの事を一切言ってないからである。
コウヨウもコウヨウで装備は呪われてるからと言う理由と、使役したモンスターは恥ずかしがり屋で姿を消しているからと言う理由で言ってないだけであった。だが、もしも首輪が取れたら、ムサシと本気で戦えば……恐らく大変な事になる。敵が。滅亡という意味で。
「お、なんだこれ? めっちゃデカいかも……クロムさん少し手伝ってくれません?」
「お、おう。任せろ」
そう言って2人で釣竿を引っ張り上げると釣ることが出来た……超巨大モンスターのイカを。
「い、イカぁぁぁぁぁ!?」
「お、お前美味そうだな。クロムさん、ちょっと味見したいので手を出さないでください」
「何でそんなに冷静なんだ……」
「たまにこんなの出るんで」
そう言って、クロムの見えないスピードでモンスターの背後を取り、イカの身体に手を掛けるコウヨウ。大丈夫なのかとヒヤヒヤしていたが、彼は少し舌なめずりをして……
「それではお味見……美味しそうだなぁ!!」
全力でかぶりついた。呆気に取られるクロムといい笑顔でイカを咀嚼するコウヨウ、まるでメイプルが毒竜を食べた時の笑顔であった。しばらくして彼の動きが止まる、何があったのかクロムは聞こうとしたのだが、すぐに刀を抜いてイカに対して振り上げた。
「何でイカ食ってるのにたこ焼きの味がするんだよぉぉぉぉぉぉ!!」
「【
とてつもなく理不尽にして矛盾したコウヨウの言葉と共に、イカのモンスターは一瞬で赤黒いエフェクトに包まれた。斬撃で斬り刻まれて4本程あったHPバーですら彼の前ではただの塵となったのである。
「クロムさん、あんなイカより俺の釣った魚食べましょう。料理スキルはちゃんとあるので、俺が作りますね!」
「お……おう。ありがとう……?」
『レベルが上がりました。スキル【
「え? やったぜ、欲しかったスキルだ。コレからまた強くなれるぜ」
そして、コウヨウはまた強くなった。クロムは速すぎる彼の行動全てに何の反応もできなかったというが、苦笑いというもはや当たり前になる笑みを浮かべて、彼と食事を共にするのだった。