妹と幼馴染が強すぎるので、釣りと料理スキルに極振りしたかったです(手遅れ) 作:初見さん
「イズさんとタッグで攻略するのは【楓の木】に俺が入った時以来ですね」
「ええ、そうね。今日は付き合ってくれてありがとう」
「俺だけは暇なんで」
コウヨウはイズと2人でクエストクリアを目指していた。元々メイプル達も誘おうと思ったが、そろそろ学業に専念する時が来たのもあり、今日はお休み。コウヨウはまだニートが出来るのでゲームをしていたところイズに誘われたのだ。
「それにしても……相変わらずね」
「何がです?」
「その異次元の強さよ」
「そのせいでなんかつまらなくなりましたけどね。というかムサシに言ってください。事の発端はこの野郎なんで」
「それは……クロムの言っていた【魔王】って敵に関係あるの?」
「へぇ……なんで知ってたんですか?」
「私が問い詰めたのよ」
最近クロムが何かに悩んでいる様だったのでイズがお悩み相談室を開いたところ異次元どころか天変地異の様な話が出てくる出てくる。イズも同じ様にため息を吐いたのも今や懐かしい。
「主、【海皇】の言うとおり、しっかりとみんなにも話をして手伝って貰おう。【魔王】討伐の為に仲間も必要なのは違いないだろう?」
「まぁな……ってかなんでまたお前人型になってんの?」
「言ったはずだ。力が戻ってきていると。絶頂期ではないから殆どは主に倒して貰うけどな」
「もう突っ込む気はないわよ」
ムサシはイズの隣で過去の話を伝え、イズは目をまた丸くして、コウヨウは気にせずモンスターを一刀で斬り刻んで遊んでいたらしい。
☆
「なるほど、そう言うことか……で、済ませられると思うか?」
「済ませてくれると助かります」
同じ刀使いであり、割とサリーやメイプルを除くとかなりライバル視しているのはこのカスミである。彼女にも一旦この話をしたところ信じられないという目をしながらも少しばかり納得した様なしてない様な態度を取った。受け入れるかどうかは別としてだ。
「本来、All right、侍なので」
「【魔王】が攻めてくるなんてもう無茶苦茶だろう……ところでコウヨウ、メイプル達はどうだ?」
「大丈夫だ、問題無い。俺が勉強見てるんで」
「メイプルからコウヨウの近況聞いたが、お前そういえば元々推薦だったな」
「今一応頭脳的な意味で首席です」
「現実でも化け物とはどういうことだ??」
現実だろうがゲームであろうがチート人間に変わりはなかった。
「コウヨウ、あのスキルをもう一度見せてくれないか?」
「【二天の無紅へ】」
カスミの指示に対してコウヨウは最強スキルを発動する。モンスターは秒でチリになり、斬撃エフェクトだけが残ってゲームがバグった。カスミはコウヨウを見ながら真剣に分析する。
「なるほど、使うと少しばかり硬直するのか……避けて仕舞えば勝てそうだな」
「避けてみますか?」
「サリーに学んでからにしよう……いや、コウヨウ、一つ確認なんだが……」
「何ですか?」
「それは【無詠唱】出来るのか」
「えい!!」
またモンスターの命が散った。やめましょうよ、命がもったいない。
「無茶苦茶だ……それにしても……」
【楓の木】に初めてきた彼をカスミは思い出す。ユイやマイと一緒に来たと思ったらメイプルの兄でサリーの幼馴染。それだけでも驚いたが、彼のステータスや戦い方はもっと驚いた。
「私も最初はチーターが入ったと思ってしまった、許せコウヨウ」
「まぁ、当たり前だよなぁって逆の立場ならそう思うので気にして無いです」
コウヨウからすれば完全にとばっちりなのだ。ムサシが悪い。チーターはムサシ。ただそれだけである。後わらしも。
「だが、私達の助けになっていることはかなり感謝している。ありがとう」
「俺もカスミさんには感謝してます。面白い刀とか見せてくれた時、刀の奥深さとか分かる様になりましたから」
「フフッ、コウヨウが良いならまた見せてやろう」
「儂も良いか?」
「「ムサシもいいぞ」」
もはや突っ込まない。人型になったりならなかったりして思いっきり日本語で喋る刀に対してカスミとコウヨウは笑いかけるのであった。
「絶対お前を元に戻してやるからなムサシ」
「そういえば、ムサシの頼みとしてもコウヨウがそこまでやる気なのはどうしてなんだ??」
「さっさとコイツとお別れして平穏になりたいからです」
「仮にムサシが消えて全てのスキルや装備が無くなっても、本来のステータスでSTR10000、AGI5000なら平穏とは無意味ではないか?」
「うわぁ……確かに……」
ものもらいからのメニエール病ってもはや私がコウヨウ君の呪いを受け継いだのでは?