妹と幼馴染が強すぎるので、釣りと料理スキルに極振りしたかったです(手遅れ) 作:初見さん
「兄さん、【魔王】はどこにいるの?」
「知らん。ただ、ムサシの勘では第十層の奥深くの様だぞ」
「本当にこのゲームはなんなんだろうね……?」
カナデの言葉にさぁなと一言伝えたコウヨウ。このゲームの仕様なのか、あるいはこのゲームが未知のものに乗っ取られているのか、そんな話はコウヨウに聞いたところでわからない。
「それでも一つわかることは、ムサシもわらしもゲームの世界の住人では無いのなら、【魔王】を倒せば何か変わるかもしれないって事だ」
「まぁ、そうなるよね」
「その為には俺だけじゃなく、みんなが必要だとムサシも俺も思っている。頼むぞカナデ」
「兄さん1人でって言いたいところだけど、第十層のボスなら僕達も目指さないといけないからなぁ……」
「普通に見捨てる発言やめてね」
カナデの言葉に対してコウヨウはあのムサシが負けたんだと一言伝えてすぐにモンスターを粒子に変える。カナデもレベリング目的でコウヨウを呼んだのもありモンスターと戦うことにした。
「悪いな、カナデ」
「何が?」
「俺だってこうなるとは思ってなかったが、もはや言い逃れは出来ないからな」
コウヨウの言葉に少しだけ笑いながらカナデは言葉を返した。
──兄さん本当に呪われてるね。
「霊感強いんだとよ」
「そんなんじゃ片付けられないことになってない?」
☆
「んじゃ、クロムさんも手伝ってくれるんですね」
「当たり前だ、お前1人に行かせるわけにはいかない。メイプルちゃんやサリーちゃんが心配するしな」
「お互い呪われてますもんね」
「お前よりはマシだと信じたいけどな。ってか信じる」
クロムと遊んでいた時にも話をしたのだが、コウヨウからではなくクロムから提案をしてくれた。【魔王】討伐を一緒にやると言ってくれた時、少し驚いたコウヨウだが、お礼を言って話をする。
「因みに、メイプルちゃん達も手伝うって言ってたぞ。サリーちゃんは恐怖で震えてたけど」
「アイツは幽霊昔からダメですからね」
「コウヨウの霊感に対して震えてたぞ」
「俺サリーの恋人で良いんですかね?」
「アレを止められるのはお前だけだろ」
そう言いながらモンスターを2人で倒して行くが、クロムはコウヨウの刀捌きを見ながら素直に感心した。
「最近コウヨウが本物の武士に見えてきたぞ」
「カスミさんではなくてですか?」
「カスミも良い刀捌きだが、コウヨウの方がずば抜けてるな。ムサシのおかげか?」
「たまに俺の身体乗っ取って特訓してくれます」
「もう突っ込まないぞ」
コウヨウから聞いた衝撃の話にも内心めちゃくちゃビビっていたが、もはや突っ込まない事を心に刻んだクロムであった。
「俺の二天一流は心技体だと思ってますよ」
「二天一流に正解はないからな。真の心を宿せばそれが強さであるのだ」
「またお前喋ってんのかよ!?」
結局突っ込んでしまったのだが……
「もはや……お前に勝てる奴はいないか?」
「ユイとサリー……」
「え?」
「俺は多分負けるでしょうね。勿論、1VS1で」
「サリーちゃんはともかく……ユイちゃんが?」
「なんとなく、そんな気がするんです。まぁ、売られたら買いますけど……一応弟子なんで」