妹と幼馴染が強すぎるので、釣りと料理スキルに極振りしたかったです(手遅れ)   作:初見さん

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二刀流とタッグ3

「お兄ちゃん、ユイとマイに負けたって本当?」

「おう、あたぼうよ」

「コウヨウは負けたのになんでそんな胸張ってんの??」

「俺は男だから張る胸は無いぞ」

「奇遇だね、私もだよ……お兄ちゃんいっぺん死んでみる?」

「なんで!?」

「コウヨウ、私も大きい胸欲しいんだよ」

「俺に言うなよ!?」

「揉め」

「サリー、マジでやめてくれよ!?」

「サリーそろそろ言うけど、お兄ちゃんの事マジで大事にしてよ」

 

 決闘の話から胸の大小に無理やり持って行ったメイプル達に切られそうになるコウヨウだが、ムサシに止めてもらった。ミィからコウヨウ達の決闘話を聞いた時は、かなり驚いたメイプルとサリーだが、本人にも念のため聞いてみたのである。

 

「でも、ユイとマイの攻撃に対してHPが0にならない意味が分からないよね」

「それはそう、私もメイプルも話をしてたけどどうやったの? 【無双転生】?」

「いや、普通に避けただけだけど。たまに刀で弾いたり」

「え? それだけ??」

「それだけなわけないだろう、16本も大槌が飛んできて掠っただけでも即死級なら地獄絵図だって」

「いや……それはそうなんだけど……」

 

 マジかぁ、とサリーは苦笑いをする。メイプルはお兄ちゃん凄いと褒めているが、サリーからすればコウヨウのスキルだけでなく、PSに対しても恐怖を覚えなければいけないのだから。

 前回のイベントでサリーは見ていないが、【隠密Ⅹ】の透明人間に近いプレイヤーを感覚だけでぶった斬ったコウヨウ。本人は自覚無いが、ユイマイの攻撃特化上位互換だけであったコウヨウは闘いを通じて、メイプルやクロム並の防御術を刀で覚え、サリー並の回避能力を覚えている。

 そこにムサシの人ならざる未知の力が合わさってしまったコウヨウは、ユイとマイの即死攻撃ですらも二刀で受け止める名実ともに最強プレイヤーに成り代わっていた。

 

「シンデレラストーリーみたい……」

「なんか言ったか? サリー」

「ううん。コウヨウを斬るにはどうしたらいいかなって」

「堂々と殺人宣言やめてね?」

「サリー1人じゃ無理だと思うから私も行くね」

「なんで俺妹と恋人から犯行予告出されてんの??」

 

 本当になんなのかとツッコミながら、コウヨウもモンスターを斬り刻む事にした。

 

「【ヴェノムカッター】【毒竜】!!」

「【大海】【ダブルスラッシュ】!!」

「なんか急に2人ともやる気だな……【毒竜】」

「「そこは【居合極】じゃないの!?」」

「たまには良いだろ?」

 

 てっきり刀スキルを使うのかと思ったが、普通にメイプルのスキルを発動した。

 

「ユイとマイから学んだ。大技に頼るのは腕に自信がない証拠だと」

「コウヨウからしてみればメイプルの【毒竜】は小物って事?」

「そう認識してしまったのなら謝るが、俺の大技はこの二刀流だからな。【毒竜】や【多重水弾】は強力なのは間違い無いけど、最強なのは刀。俺からすればそれ以外は補助スキルなんだよ」

「サリーだって本来は【蜃気楼】などで不意を打つスキルが大技であり伝家の宝刀。【ダブルスラッシュ】ごときが本気とは考えてないだろ?」

「まぁね」

「私の大技はなんだろうなぁ」

「「全部じゃない?」」

 

 正直メイプルの大技は【毒竜】や【機械神】、【暴虐】などではなく、彼女のなんでも食べる人間性ではないかと予想したサリーとコウヨウである。

 

「ねぇ、コウヨウもし私と戦ったらコウヨウはどんな動きをする?」

「サリー、俺はお前とは戦いたくないと言ったはずだが?」

「私は逃す気ないけど?」

 

 サリーの眼を見ながらコウヨウは一つため息を吐いてそうだな、と少し考えて伝えた。

 

「役に立たぬ事を、せざる事。だな」

「はい??」

「何をやってもサリーには避けられる。下手すりゃ幻影に騙されてすぐ死ぬ。それなら本当に必要な行動を俺自身で絞りつくして動く事だ……足の一本、腕の一本な」

 

 コウヨウ自身、サリーのプレイスキルをどう思っているかは言わない。それでも、あれだけ鋭い目で見られて黙ってもいられない。それでも驕りはしない。

 

「とりあえず……最悪の事態になったら俺の全てを出すしかないな」

「もしかしてまだ全部見せてないの?」

 

 さぁな。そう言いながらコウヨウは本当になんでか分からないが、メイプルの首を掴んで構えた。

 

「ちょ!? お兄ちゃん!?」

「【カバームーブ】!! なんてな」

 

 コウヨウが盾にしたせいでモンスターの攻撃がメイプルに当たったが、相変わらずノーダメージであったので、そのまま片手に刀を持って斬り刻んでおいた。

 

「うわぁ……本当にメイプルを盾にした……別ゲームの片手剣じゃん」

「なんかコレもまたいいな」

「やめて〜! 目が回るー!」

「コウヨウ、メイプル借りて良い?」

「良いぞほら」

「うっ!? ちょっと重い……」

「サリー殺すよ!?」

「現実ならともかくゲームはSTR違うんだから大目に見てやれよ」

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