妹と幼馴染が強すぎるので、釣りと料理スキルに極振りしたかったです(手遅れ) 作:初見さん
「解けたよ」
「斬ったぞ」
「「「「とんでもねぇな(ないね)……」」」」
コウヨウとカナデが知恵と力で無双しながら【集う聖剣】を驚かせる。たまたまコウヨウとカナデが肩組んで歩いていたら、野生の【集う聖剣】4人組を見つけた。暇つぶしだと言いながらコウヨウはみんなを連れて重要クエストを手伝う事にしたのだ。
「おい、コウヨウ。お前また強くなったんだろ?」
「もし俺が強くなったとしたら、俺はユイに負けません」
「いや、アレは俺も聞いたがビビるぞ……ほぼ殴り合いで喧嘩してたみたいじゃねぇか?」
「兄さんとユイが地上最強の師弟喧嘩してたのは有名だからね」
「アンタ相変わらず意味不明な事してるのね」
「今度ペインさんもやります?」
「流石に刀はともかく殴り合いは俺も遠慮するかな……正直見るだけでお腹いっぱいだ」
それよりも会話しながら刀振り回してモンスターを一撃で仕留めるのは辞めておけとペインは言った。可哀想だ、モンスターが。とも伝えた。
「【パワーアックス】」
「【神速】【ダブルスラッシュ】」
「【断罪ノ聖剣】」
「「「【多重水弾】」」」
「「「なんか魔法使いじゃない奴が魔法撃ってたぞ!?」」」
「ですわが来ましたわ」
普通にレリフル(コウヨウ)ちゃんだった。刀振り回して倒すのも面白かったが、魔法でモンスターを倒すのも面白かった。
「少し奥まで来たが特段強そうなモンスターはいねぇみたいだな」
「仮にいてもコウヨウが斬るから大丈夫でしょ」
「なら俺は一歩下がるか」
「ドラグさんはフレデリカさんの隣に居たいだけでしょ」
「なっ!? そ、そんな訳……」
「違うのドラグ?」
「あります」
「「あんのかい」」
ドレッドとコウヨウが同時に突っ込んだ。ペインとカナデは苦笑い。照れるドラグの腕にしがみついたフレデリカは相変わらず仲は良かった。
基本的に【集う聖剣】がいればモンスターが強くなったところで倒せない事はない。奥まで進めばモンスターがいて、それをみんなで倒すだけである。
「見ろよ、ボスっぽいやつがいる」
ドレッドの言葉を聞いて、みんなはその姿を見ると、背中にジェット噴射の機械をつけた頭の無い二足歩行デュラハンの様なモンスターが腕を組んで仁王立ちしていた。
「バフは私がかけるわ」
「あの姿は確実に空を飛ぶな……冷静に落下地点を予測して……」
「兄さん一撃クッキングの時間だよ」
「「「「はい??」」」」
「ロイヤルネイビー……優雅に行きましょう」
「兄さんにまずはメイド服を着させます」
「「「「はぁ??」」」」
「「フォイア!!」」
「「「「ファイアじゃないのかよ!?」」」」
少々痛くなりますよとコウヨウは言いながら45口径46cm3連装砲 3基9門をぶっ放した。とてつもない爆風と火傷がモンスターを襲い、ギリギリ生きてはいるみたいだがHPは1割程しか残っていなかった。
「うわぁ、残った……面倒くさいなぁ、兄さんちゃんと倒してよ」
「カナデさん? その反応はおかしいよね??」
「そうだよ……いくらコウヨウでもボスまで一撃されちゃ……いや、もうコレほぼ一撃じゃん」
「「俺たちいるか??」」
「ありがたくコウヨウの御膳立てを受けたという事にしておこう。後は俺たちがやるぞ」
「兄さん頑張って」
「OK、もう一発」
「「「「出番無くなるからやめろ」」」」
「そういえば兄さん、僕は?」
「ペインさんにバフ全振り」
モンスターはかなり怯みながらもジェット噴射で空を飛び出した。コウヨウは後ろに下がってペイン達の戦いを見届けた。
ペインは白い龍であるレイに乗りモンスターを叩きながら地面に沈めようとしたのだが……
『クエストクリア』
「え? もう終わったのか……??」
「ペインさん強いっすね。流石『聖剣』」
「いやアンタが1割まで減らしたからでしょ!?」
「「こりゃ勝てない訳だ」」
モンスターがペインの一撃のみで粒子に変わってそのままクエストクリアまで持って行ったのだった。レイから降りたペインは手応えを感じずに、コウヨウを見つめていた。
「レイ? どうした?」
ペインがコウヨウを見ていると、レイがコウヨウを睨んで何か吠えている。こんな事は今までなかったのだが、コウヨウはそれに気がついてペインの元に行く。
「どうしました?」
「いや、レイがお前を睨んでいてな……」
「コウヨウが強すぎるから主の出番無くした張本人に怒ってるだけじゃない?」
「そうだよ。コウヨウ、お前やりすぎだぞ?」
「メイドたるもの気は抜くなと言われております故」
「そう言えばアンタはいつまでメイド服着てるの???」
メイド服のコウヨウに気を取られすぎたフレデリカである。結局、レイが睨んだ理由は分からなかった。
☆
「久しぶりに1人か……ムサシ、何して特訓する?」
クエストが終わってしばらくした後、コウヨウはギルドで1人座っていた。珍しく誰もいなかったので誰か待っていようと思いながらムサシに声をかけるが、返事がない。だが、コウヨウの隣に無言でムサシが佇んでおりなんだか気味が悪い。
「ムサシ? どうし……」
「貴様には共に来てもらうぞ……」
「えっ……」
瞬間ムサシがコウヨウを斬った。しかも、モンスターのダメージを受けるのとは訳が違い、とてつもない痛みがコウヨウを襲った。
「お……お前……誰だ……」
「ほぅ……痛みよりも、余の正体を知ろうとする事が上か……流石は宮本武蔵の弟子」
「ムサシ……どこ……に」
「貴様には一度死にかけてから余に捕まってもらおう。目的のために、貴様には山程話があるのでな」
「安心しろ、死にはせん。今はな……」
目的とはとコウヨウが聞く前に、ムサシの様なものはコウヨウの首を掴んで片腕で黒い穴をだす。その中にコウヨウを放り投げるが、コウヨウもなんとかその男の腕を掴み、片方の手で目を隠した。
「小癪な事をするな……余と共に行くぞ!!」
「うわぁぁあ!?」
そうして、コウヨウは男と共に穴の中に落ちて行ったのである。
「あれ……痛みが……消えた?」
「余の術である……ってなんで貴様褌一枚なのだ!?」
「防具ぶん投げたからな……しゃー無しだ、女装しよう【エンゲージ】」
「は? って事は、今の貴様は最弱か!?」
「だからなんだよ……俺を誘拐したいならもう少し考えろ馬鹿者」
「ぐっ……余の計画が……」
「とりあえず話は後で聞くからテメェの元まで連れてけや」
「なんで貴様誘拐されてるのにそんな態度取れるんだ!?」
「誘拐犯にへりくだるのもおかしな話だ。おら、この首とりてえなら早く斬れや」
「な、なんとも……凄まじい男よ……やはり怨念の……」
「うるせぇ、早く喧嘩するぞ」