妹と幼馴染が強すぎるので、釣りと料理スキルに極振りしたかったです(手遅れ)   作:初見さん

24 / 159
二刀流と頑張って鍛え抜いた弟子

「【楓の木】か……」

「どんな奴らでも私達が本気を出せば負ける訳ないと思うけど?」

 

 そう話すのはNWOの中で何個もあるギルドの内トップクラスに君臨する【集う聖剣】のギルドマスターであるペインとそこに所属する最強の魔法使いフレデリカ。

【楓の木】という新しいギルドに関して大斧使いのドラグとかつてコウヨウにちょっかいかけた【神速】のドレッドも交えて4人で会議中である。

 

「第一回イベントの上位入賞者も聞いた話ではそこにいるらしい……それにメイプルというやつ……どうやらVITの数値がかなり異常だとも噂がある」

「メイプルねぇ……極振りしてる人をそこまで警戒する必要あるの?」

「メイプルは極振りの中でも異常らしいからな、警戒するに越したことはないだろ」

 

 フレデリカは極振りのプレイヤーが誰1人として良い意味で成功している話を聞いたことはないので、そこまでメイプルに気をかけていないのだが、ペインとドラグは噂話でもかなり聞いているので多少なりとも危険を察知していた。

 

「それよりも……ドレッド、さっきからどうした?」

 

 ペインが気になったのはこの会議中何も話していないドレッド。普段から落ち着いた雰囲気を出しているが大事な会議で発言しないなどということはない。だからこそ心配になって聞いてみたのだが、ドレッドは少し謝ってから1つ話をする。

 

「いや……【楓の木】とは関係無いんだが……あいつはこのイベントに出るんだろうか?」

 

 あいつというドレッドの言葉にドラグは聞き覚えがあった。フレデリカとペインは報告しか聞いてないのでしばらく忘れていたのだが、ドレッドが言っているのはあの男である。

 

「刀を2本腰にかけた釣り師の事か?」

「あぁ……あいつがもしこのイベントに参加するなら……そいつも警戒してくれ」

「ねぇ、ドレッド。【楓の木】とかメイプルとかならともかく、全く有名でも無い釣り師にそこまで目を配るとか、いよいよやり過ぎじゃ無い?」

「二刀流の釣り師か……フレデリカの言う通り、少しばかり掲示板で書かれている位だから警戒する必要は勿論無いと思う」

「ほら、ペインもそう言ってるじゃん……」

「だが……ドレッドの【神速】からの攻撃を片手で止めたというのが本当なら……」

「ねぇ、それってドレッドの冗談じゃないの?」

「冗談では無い。俺は流石にお前達に嘘をつく男じゃ無いぞ」

 

 ドレッドはそう言うがフレデリカは一切信じられない。ドレッドの【神速】を片手で止めるなんて芸当はどのプレイヤーにも出来ない不可能な現象だ。運が良くても攻撃を避けられるくらいが限界である。すぐに追撃で斬られるのがオチだが。

 

「それにしても……二刀流なんてドレッドくらいしかいないと思ったが……こりゃ、下手すると何かが起こるかもな」

「冗談でもやめてよドラグ……」

「とにかく、俺達は情報を集めながらレベリングに励もう。今出来ることはそれくらいだからな」

 

 ペインの言葉に、残りの3人はそれぞれの返事をしながら了解したのだった。

 

 ☆

 

「コウヨウさん、少しいいですか?」

「師匠、お願いがあります!」

 

 いつものように釣りに行ってあわよくば仕方なくギルド対抗戦のためにレベリングでもと考えていたコウヨウだが、双子の大槌使いであるユイとマイに止められた。一体どうしたのかと聞くと、一緒にレベリングに行って欲しいとの事だった。

 

「メイプルやサリーはどうした?」

「コウヨウさんと行きたいんです……最近楓の木の一員になってからコウヨウさんとお出かけするの殆ど無くなりましたので……」

 

 マイが少し暗い顔をしてコウヨウに伝えた。確かにと彼は考える。楓の木のメンバーになってからはユイとマイの特訓という事で、メイプルやサリーが基本的にレベリングを手伝っていた。

 たまに双子がコウヨウと一緒に行こうと思っていたらしいのだが、そんな時に限って彼は既に釣り場にいて探せない事がしばしば。

 

「師匠……ダメですか?」

「いや、構わない。寧ろ俺も悪かったな」

 

 双子に謝ったコウヨウだが、正直自分よりもメイプルやサリーの方が教え方上手いし、強さも自分より強いと思った彼は少し迷った。ぶっちゃけて言うとギルドメンバーから見てサリー、コウヨウ、メイプルはほぼ同じ順位だし、強すぎることに変わらないのだが、そんなのコウヨウが知るわけないだろ。

 それでも双子は自分がいいと言うので、それを無碍には出来ず、結局一緒にレベリングを手伝うことになったのだった。

 

 ☆

 

「「【ダブルインパクト】!!」」

「流石メイプルとサリーの特訓……威力がヤバいな……あ、2人とも動くな、後ろいるぞ【呪斬】」

「え……速!?」

「流石コウヨウさん……いつ移動したのかわからない……」

 

 コウヨウは双子の特訓成果を見ていたが、双子もコウヨウの事を確実に化物だと思った。3人して勝てるかこんなの。そう呟いているのだが、運営側からしたら勝てるかどっちも。と言う感じである。

 

「そう言えば師匠って新しいスキルはないんですか?」

「レベルはあげているが、確か【超加速】が最後だな」

「まぁ……コウヨウさんはスキル関係なしにステータスが異常ですから……」

 

 素だけではメイプルでも難しいだろうステータス。彼女は装備の倍効果もありステータスを伸ばしていったが、コウヨウはほぼスキルポイントである。ぶっちゃけて言うとこの階層に関しては丸裸で刀二本だけでも一撃で倒せるステータスである。

 

「呪われてるから誰か首輪外してくれないかな」

「師匠の首輪外れたらみんなこの世からいなくなりますよ?」

「ちょっとユイ!?」

 

 ユイは純粋に言葉をぶつけたつもりであったが、マイもコウヨウも凄いパワーワードだと言うことに気がついた。

 しかしながら、彼の首輪が取れた瞬間スキルポイントと経験値の恩恵は無くなるが、2倍ステータスの影響でスキルを使えば、下手すると5桁のSTRとAGIが敵に襲いかかる可能性があるのでユイの言うことも間違ってはいないとマイは思った。

 

「あ、そう言えば、新しい武器なら3本くらい手に入れたぞ」

「本当ですか!?」

「見たいです!!」

「ならばまずは2本見せようか。2つ揃って1つの強さになるからな」

 

 そうしてコウヨウは双子に新しい刀を見せた。だが、その二刀に関してはツッコミしかない。ビチビチと尻尾が動き、頭と身体がどう見ても魚であった。魚のはずなのに、何故かしっかりと手に持つ柄があった。刀だろうか、いいえ、魚です。美味しそうだね。

 

「し……師匠? 何ですかそれ……」

「どう見ても……お魚なんですけど……」

「秋刀魚と太刀魚」

「「え?」」

「秋刀魚と太刀魚」

 

『秋刀魚』STR+50

 魚を釣った時の一部で手に入る刀。攻撃が斬撃ではなく打撃系統になる。『太刀魚』と一緒に装備すると【ダブルスタンプ】を取得できる。

 

『太刀魚』AGI+50

 魚を釣った時の一部で手に入る刀。攻撃が斬撃ではなく打撃系統になる。『秋刀魚』と一緒に装備すると【ダブルスタンプ】を取得できる。

 

 普通に強かった。というか刀なのに打撃系統とはなんなのかという疑問が双子に残った。ちなみに取得した男は少し生臭いなと、笑ってはいるが、破格の武器過ぎて双子は笑えない。

 少しだけモンスターに攻撃してみた結果、ただ魚でモンスターをぶん殴るシュールな光景が広がっていたので、すぐに3本目の刀の紹介をすることになった。双子は自分達のスキルをコウヨウが簡単に使っている事もあってかなり修行が足りないと焦ったが、【楓の木】以外のプレイヤーからすれば双子含めて全員化物である。

 

「待ちに待った3本目はカスミさんに頂いたものだ、結構かっこいいデザインでな」

「そういうのは結構楽しみです!」

「見せて下さいコウヨウさん!」

「ほらこ……」

 

 ほらこれだ。と言いたかったコウヨウだが、出すものを間違えた。カスミから貰ったのは柄が赤色で刃が真っ白くとても綺麗な刀である。だが、コウヨウが出した刀は刃が真っ赤に染まっていて、柄が赤黒い。しかも周りにはよく分からない柄と同じような赤黒い禍々しいオーラを纏った刀であった。

 

「えっと……間違えた」

「いや、そっちの方が気になるんですけど!?」

「い、今のなんだろうね……お姉ちゃん」

「呪われた刀……確か……『呪刀 血眼』??」

「「名前と形が怖いです!?」」

 

 第二回イベントで交換したものだとコウヨウは伝えたが、性能も効果も何もかも分からないのでとりあえずしまっておいたらしい。赤だから間違ったと伝えたが、カスミの刀を見せた瞬間、どこに間違える要素があるのかと双子はコウヨウに突っ込んだのだった。

 

 コウヨウ

 Lv35

 HP 200/200

 MP 100/100

 

【STR 1000〈+300〉】

【VIT 0 〈+100〉】

【AGI 800〈+100〉】

【DEX 0 〈+100〉】

【INT 0 〈+100〉】

 

 装備

 頭 【剣豪の髪結び】

 体 【剣豪の羽織】

 右手 【剣豪宮本】

 左手 【剣豪佐々木】

 足 【剣豪の袴】

 靴 【剣豪の草履】

 装飾品 【呪いの首輪】

【天下無双の指輪】

【空欄】

 

 スキル

【極天二刀】、【居合極】、【呪斬Ⅹ】、【釣りⅩ】、【魔法削除Ⅹ】、【魔法反射Ⅹ】、【水泳Ⅹ】、【料理Ⅹ】、【吹っ飛ばしⅩ】、【物干し竿】、【超加速】

 

 魚装備時【ダブルスタンプ】

 

 テイムモンスター

 ムサシ(ツルギ)

 Lv40

 HP 140/140 (+100)

 MP 145/145 (+50)

 

【STR 100〈+500〉】

【VIT 100 】

【AGI 100 〈+400〉】

【DEX 100 】

【INT 100 】

 

 スキル

【同期】、【変身】、【封印解除】

 

【同期】

 自身のステータスがテイムした最初のプレイヤーを限定として今の全ステータスから半分の数字が上乗せされる。仮に指輪を別のプレイヤーに使われてもステータスは変わらない。

 

【変身】

 斬撃系統の武器なら何にでも変身できる。全長は最大30メートルまでの大剣になる。特殊条件で打撃系統にもなれる

 

【封印解除】

 プレイヤーが『呪いの首輪』を装備していた場合のみ使用可能。首輪の封印を解除出来る。首輪が取れたプレイヤーはもう一度付け直さない限り無双の強者になる。1日1回使える。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。