妹と幼馴染が強すぎるので、釣りと料理スキルに極振りしたかったです(手遅れ)   作:初見さん

48 / 159
二刀流と結果報告

「サリー、話していいか?」

「うん……いいよ」

 

 サリーの言葉にそうかと言って椅子に座るコウヨウ。あの兄妹喧嘩の後、メイプルからサリーと話せなんて怒られたのもあり、自分の本音を伝える事になった。

 

「兄妹喧嘩……どうなったの?」

「想い出としてスクショ残したぞ、見るか?」

 

 そう言ってコウヨウはスクショが怪獣大決戦のシーンであるものをサリーに見せると彼女は苦笑いした。

 

「うわぁ……もう決闘というより世界の滅亡前じゃん……」

「因みに勝敗は俺の反則勝ちだ」

「メイプルに勝ったんだ……って反則?」

「あいつはシロップを使わなかった」

 

 そこだけ気に入らないと彼は言った。シロップとメイプル、コウヨウとムサシなら苦戦どころか彼が負けていたはずだ。そう言った彼を見ながら、サリーは聞いた。

 

「コウヨウはさ……恋人ってなんだと思う?」

「知らん。俺にとってサリーが初めての恋人だし、付き合った後のいろはなんてメイプルから借りた少女漫画にも書いてない」

 

 コウヨウの言葉にサリーは少し笑う。そういうのを彼でも読むんだ。そんな意味と、彼の言う通り少女漫画の多くは確かに恋人になる過程こそ多く描かれているが、付き合ってからのシーンを濃厚にする漫画はあまり見ない。そんな意味が含まれた笑いである。

 

「でも、俺とメイプル、サリーは家族みたいに昔から過ごしてきた。今更赤の他人になる気はない」

「それは……そうだけど」

「サリー、俺は現実でもゲームでも愛している。俺がどうこうもあると思うが、気にしないでくれ」

「コウヨウは強いよね……」

「別に強くない。むしろ強くさせたのはメイプルとサリーだ」

 

 コウヨウは真っ直ぐ伝えた。自分が1人っ子ならメイプルやサリーを泣き止ませる方法も知らないし、女の子の話題も分からない。ゲームもしないし、普通に勉強して普通に就職して、つまらない人生を辿る可能性もあった。

 

「俺をこうしたのはメイプルとサリーだ。自覚は全く無いと思うが、俺が2人を守っていたように、俺も2人に守られていたのは事実だからな」

「私はさ、コウヨウの隣にいていいの?」

「お前じゃないと嫌だな。メイプルだともっと嫌だ」

「ははっ! 確かに兄妹恋愛はコウヨウも向いてないかもね……ねぇ、コウヨウ最後に聞いていい?」

「最後じゃなくても答えてやる」

「今度、本気でかかってきてよ、前は中途半端に怒らせただけだし……幼馴染喧嘩……いや違うか? 恋人だからチワワ喧嘩ってやつ!」

「痴話喧嘩な。メイプルに通報して勉強会開くぞ」

 

 それだけはやめてくれと頼むサリーだが、コウヨウは笑っていた。

 

「正直戦いたくはないが……まぁ、一回だけなら……決闘でもするか」

「やった! 絶対だよ?」

「うっす……あ、そうだサリー……」

 

 1つ、サリーの名を呼んで、顔を自分の元に向かせる。そういえば、忘れていた。なんて軽い言葉をかけてから、コウヨウは彼女の口にキスをした。

 

「え……ふぇ?」

「元々これが喧嘩の原因だろ……お前もして欲しいんじゃ無かったのか? みんながいるのは流石にな……だから、ここでした」

 

 そう言って、彼はみんなが待っているぞと、サリーに背を向けて、歩き出した。彼女も彼女で理解をしてから真っ赤に顔が染まったのだが、ギルドホームに戻ったコウヨウもイズ達から熱があると勘違いされる程に真っ赤に染まっていたらしい。

 

 ☆

 

「というわけで、決闘した結果です。メイプルを倒すにはまず元々のSTRを4桁にしてから約24倍のバフをかけましょう」

「無理だろ」

「無理だな」

「無理だね」

「無理ね」

「無理だよコウヨウ」

「コウヨウさん限定ですね」

「師匠じゃないとメイプルさんは倒せませんね」

「でも、ペインさんも私のHP減らす事出来たよ?」

「お前らの次元が違うんだよ!?」

 

 兄妹喧嘩のスクショ何枚かを想い出話として【楓の木】のギルドメンバーに話したらメイプル以外絶望された。怪獣大決戦(黒龍VS化物)のスクショ時点で、お茶を吹き出したクロムとカスミを筆頭にみんなからツッコミが絶えない。

 

「ってか……【機械神】って止められるんだ……しかもレーザー斬れるんだ……」

「その前に【毒竜】って避けられるのか……」

「そんな事より【パラライズシャウト】って無効に出来るのねぇ……」

「「あの大きいのって……メイプルさんとコウヨウさん(師匠)……何ですよね?」」

「あの黒龍と化物なら間違いなく着ぐるみ着た俺とメイプルだな」

「黒龍のお兄ちゃん美味しかったなぁ」

「化物のメイプルも割と美味かったな」

「2人は美食家かぁ……面白すぎるよね」

「もう……何も言うまい……」

 

 こうして兄妹喧嘩(NWO最強)は幕を閉じたのだが、たまたま遊びに来たフレデリカにサリーが2人から許可を取って怪獣スクショを見せて失神するのは別の話。

 

「因みにメイプルはどうしてシロップを使わなかったんだ?」

「シロップがお兄ちゃんに斬り刻まれるのは嫌、お兄ちゃんだってサリーの朧も斬りたくないでしょ?」

「なんかもう……俺の負けだわマジで。メイプルは良い子だなぁ……」

 

 この勝負、コウヨウの敗北(勝利)

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。