妹と幼馴染が強すぎるので、釣りと料理スキルに極振りしたかったです(手遅れ)   作:初見さん

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 お久しぶりです。年末年始の仕事に追われた挙句、体調崩して寝てました。


二刀流と本戦2

「レリフルちゃん可愛いね! レリフルちゃん可愛いね! レリフルちゃん……」

「うるさいですわよサリー……フレデリカさんと一緒に斬りますわ」

「なんで私も!?」

 

 ムサシに乗って空中散歩ついでにはぐれたプレイヤー達を探していたら、モンスターに囲まれたフレデリカとサリーを見つけた。

 ラッキーって感じでムサシを30メートルの大剣にして地面に突き刺しながらモンスターを吹き飛ばし、間髪入れずに刀1本で10匹を一瞬で斬り刻んだ。

 

「まぁ、助かった……ありがとうコウ……レリフル」

「ギルドメンバーを助けるのは乙女として当然ですわ」

「レリフルちゃん可愛いよ!!」

「うるせぇサリー殴るぞ」

「やっぱり怖いわあんた!!」

「殴っても私が喜ぶだけだよ! コウヨウ大好き!!」

「あんたも怖いわ!!」

 

 口調を崩したコウヨウ君とLOVE盲目のサリーちゃんのやりとりを聞いて呆れ果てるフレデリカ。まず俺さぁ、大剣あるけど乗ってかないというセリフによって、3人でムサシに乗る事になったのだった。

 

「お兄ちゃん女の子だったの!?」

「男ですわ……メイプル、サリーとフレデリカさんを頼む」

「え? コウヨウは……いやレリフルはどこ行くの?」

「わたくし【集う聖剣】の皆さんを安全な場所に連れて行かないといけませんの。こう言ってはアレですけど、今は一旦【集う聖剣】のメンバーですから」

「あ、なるほど……じゃあ、無事に帰ってきて」

「レリフル、そのつもりなら私も付いていくけど?」

「ありがたい話ですが、残念ながら流石にムサシに乗れるのは限りがありますの……例え話、5人乗りが既に2枠埋まると少し致命的ですのよ……」

「大きいから私も乗れない?」

「フレデリカさんはドジっ子魔法少女なので落ちても困りますわ」

「誰がドジっ子……って……言い返せないわね……」

 

 落とし穴の件についてもあったので、レリフルの言葉に確かにと納得をして、引き下がるフレデリカ。生きて帰ると伝えてムサシに乗る。

 

「サリー、メイプル、フレデリカさんをお願いしますわ」

 

 そう言ってレリフルはそのまま去っていった。その後にミィとマイがメイプル達と合流したのだが、端の方からモンスターが脅威的に強くなる趣旨をレリフルだけは聞きそびれてしまったのである。

 

 ☆

 

「くっ! なんとかならないのかこの数!」

「これでも有利属性ではあるんですけれど……!」

 

 ジャングルでモンスターに囲まれながら少しづつ倒していくクロムとミザリーの姿がそこにはいた。2人は真剣に戦っているが、いかんせん火力不足で苦戦している。

 

「死なねえ! でも殺せねえ!」

「耐えて下さい! 期待できる助けはあります!」

「火力くらいならお渡し致しますわよ?」

「「へ?」」

 

 援軍を待とうと決死の覚悟をしたクロム達の目の前に大きな大剣が突き刺さった。全長30メートルの大剣は刺さった勢いだけでモンスター達を吹き飛ばす。

 クロムやミザリーは足に力を入れて耐えているが吹き飛ばされてもおかしくなかった。だが、2人の背中をしっかりと両手で掴んで支える女(男)その姿は一度見たことがあった。

 

「大丈夫ですわ、わたくしがお二人の背中を押している以上、簡単に吹き飛ばされるわけありませんので」

「お、お前……レリフル!?」

「お久しぶりですわねクロムさん。それと……わたくしに喧嘩を売ってきたミザリーさん」

「貴方……一体なんのつもりですか!?」

「いや、普通に助けに来ただけだけど……?」

 

 サラッとレリフルは答える。一瞬で消えたお嬢様口調に気が付かなかったが、すぐにレリフルは刀を抜いてモンスターに迫った。

 

「【多重水弾】!!」

 

 魔法でモンスターの視界を防いで爆速で首を斬りまくるレリフル。大量にいたモンスターの10匹は僅か30秒も立たずに消えた。

 

「な、なんという……威力」

「相変わらずとんでもない女だな……ってかこの大剣どこかで……」

「ムサシ! 斬りますわよ!!」

「キュルルルン!!」

「「え? ムサシ!?」」

 

 レリフルが呼んだテイムモンスターにはクロムもミザリーも見覚えがあった。ムサシ。コウヨウの最強テイムモンスターであり、かつてペインやミィ達に大打撃を与えた彼の奥の手。第七層から色んなテイムモンスターは手に入るようになったが、恐らく現段階でのテイムモンスター最強はムサシ。

 そいつが何故、レリフルの元にいるのか……2人は全く気がついていない。だが、2人が混乱している間にもムサシは刀としてモンスターを斬り刻む。

 

「ムサシ、わたくしの元へ!」

「キュルルルル!!」

 

 レリフルの合図にムサシが刀に変身した。そして、レリフルの左手にそのまま収まる。クロムは直感で気がついた。あの構えは、クロムが知っているNWO史上最強である唯一無二のプレイヤーの構えだと。

 

「あ、あの構えは……コウ……ヨウ……」

「何でここに……!?」

「【極天二刀】!! 【呪斬】!!」

 

 そしてレリフルはモンスターの大群7割をたった2本の刀で斬り刻んだのであった。

 

「コウヨウ!! 私の助けはいらなかったか? 【炎帝】!!」

「貴方みたいな人がそのような事言わないでくださいまし!! っていうか今はレリフルですわ!!」

「うぉ……すげぇ……」

「嘘……まさかあの女性が……コウヨウさんだなんて……って言うか男性ですよね!?」

「ミザリー、見ての通り男の娘だろ」

「見ての通り男の子だよこの火遊び野郎」

 

 とても女性らしい雰囲気と声を出していたのもあり誰1人レリフルがコウヨウだとは気が付かなかった。殆どの人は刀の構えで分かるが、パッと見では誰も分からない女性クオリティである。

 クロムとミザリーの脳が混乱している間に、今まで苦労していたモンスターの大群がミィとレリフルによって全滅した。

 

「全く……野蛮人ばかりですわね……」

「それを一撃で始末するのはお前だけだろ……」

「そういえばミィさんに言ってなかったですわ」

「何をだ?」

「その不死鳥、カッコいいモンスターですわね。わたくしそういう子好きですわよ。男心が燻られますから」

「男……はっ!? そうだな! うん! コウヨウは男だな!」

「本気で斬りますわよ?」

 

 コウヨウとは口で言っているが、普通に女プレイヤーと話している感覚であったミィは普通に誤解しかけた。恐る恐る、後ろからクロムとミザリーがレリフル達に声をかけると、レリフルは仮面を取って、クロムに頭を下げた。

 

「クロムさん。勝手にギルド抜けてすみませんでした……」

「い、いや……まぁ、言いたい事とか聞きたい事はあるけどよ……とにかく、お前が無事で、またこのゲームに戻ってきてくれて良かったよ」

「クロムさん……ありがとうございます……」

 

 仮面を取って顔を見せたコウヨウの頭を撫でながらクロムは少し笑った。コウヨウは少し照れたが、クロムの手が思いの外優しく頭を撫でてきたので、そのまま身を任せた。

 

「こうしてみると親子みたいだな」

「クロムさんは【楓の木】のお父さんですから」

「まだそんな歳じゃねぇけど……あ、そうだ! おいコウヨウ! お前いつ【楓の木】に戻ってくるんだ?」

「ペインさんの許可を得てからですね」

「ど、どういうことだ??」

「俺は今【集う聖剣】のメンバーなので」

 

 コウヨウの言葉にミィ含めて3人が大声で驚いた。

 

「いや、ミィさんは知ってるでしょ?」

「いや……こういう時はやはり知らない振りで驚いたほうがいいのかと」

「そんなコントみたいなことしなくていいですよ」

「コウヨウさん」

「レリフルですわ。この格好をしている間は少なからずそう呼んでくださいまし」

「わ、わかりました……レリフルさん。先ほどは助かりました。ありがとうございます」

「いいってことよ」

「おい口調戻ってるぞ」

「冗談ですわ……皆さん無事で何よりです。わたくしはペインさん達を助太刀しに行きますからここでお別れですわ」

 

 そう言ってレリフルはムサシに乗る。ミィはレリフルにマップの端からモンスターが凶暴化している趣旨を伝えて無事でいてくれと伝えた。

 

「なら、確実に急いだほうがよさそうですわね」

「レリフルさん! 予選では……すみませんでした!」

「別に気にしてませんわ。モンスター狩のイベントとはいえ、知らないプレイヤーの妨害は可能のルールですから」

「なんだ? ミザリーはコウ……レリフルに会ったのか?」

「私の魔法を跳ね返されて逃げられましたけどね」

「「また【魔法反射】かよ!!?」」

 

 クロムとミィが同時にツッコミ担当をした。正直この世界で魔法を簡単に反射したり消し去ったり出来るのはこの男(女)だけである。

 

「そういえば……確か予選でメイプルがワニに食われながら出していたレーザービームを二刀流で斬り刻んでいたな……」

「予選からいたのか!? って……本戦にいるからそうか……」

「因みにクロムさんとはお会いしましたわ」

「え? あ……ああ!? そうだ忘れてた!!」

「情報量が多すぎて記憶が混濁してます……」

 

 その後、なんやかんやでその場を離れたレリフル達。クロムとミザリーは頭をパンクさせたまま、ミィのテイムモンスターに乗っていたのは言うまでもない。

 




 久しぶりなのにこの暴走感
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