妹と幼馴染が強すぎるので、釣りと料理スキルに極振りしたかったです(手遅れ)   作:初見さん

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二刀流と本戦6

「というわけもあって、本当の勝負は3日目ですわね」

「うん。レリフルの言う通りかも」

「俺も同じ意見だ」

 

 ペインとカナデ、レリフル(コウヨウ)の3人は軽く予想を立てていた。そこまで大事な策とかは出なかったが、2日目からマップやメッセージが使えなくなったというカナデの言葉に反応したのはペインとレリフル。そこにレリフルが3日目も何か起こる可能性があると予想。ペインも同じ考えだったようで、今の現状では倒しきれないモンスターもいるかもしれないと伝えた。

 

「もしかしたらプレイヤー対モンスターになる可能性が高いですの。皆さんを助太刀して正解だったかもしれませんわね……」

「そういえば兄さんはいつまでその格好なの??」

「少なくともイベント終わるまではこの格好でいようと思いますの。この装備は【集う聖剣】の皆さんが、わたくしのためにオーダーメイドでお作りしていただいたものですから、そう簡単外す気は無いですわ」

「ならそれがいいね。割と似合ってるし」

「フレデリカが半分ギャグで案を入れたらしいけど、かなり似合っててよかったな」

「フレデリカさんは後で殴っておきますの」

 

 またトラウマになるから辞めておいてくれとペインにお願いされたのもあり、それはしなかったレリフルである。

 

 ☆

 

「師匠……良いんですか?」

「何がですの?」

「サリーさんとチーム違うからです」

「もう、大丈夫ですの。これから2人で永遠を誓ったのなら、こんな事で不貞腐れるわたくしではありませんことよ」

「やっぱ……お前凄えよ……」

「「じゃあ私達がコウヨウさん(師匠)を守りますね!」」

「ムサシとは基本的には【コネクト】してますので暴れてやりますわ」

 

 レリフルの言葉にドレッドは感心する。自分よりも年下で学生である彼女(彼)だが、しっかりと線引きをして、冷静に対処する考えを持っているからだった。

 勿論、子供じみた事でギルドを抜けるとか、ゲームをやめるとか自虐したレリフルだが、それ以外の態度や考え方、発言は時折大人であるペインですらも舌を巻く。

 

「女ができると変わるのか、元々お前がその性格なのか分からないけどよぉ、あんまり無理するなよ」

「サリーがいれば多少の無理くらい問題無いですわ。サリーがわたくしを嫌うのなら黒龍で大暴れしてますの」

「NWOで大災害を起こさないでね……」

「マルクスさんなら止められますわ。わたくしトラップ対策はしておりませんので」

「いや、多分そのステータスなら強行突破出来ると思うよ。現に僕のトラップ刀で真っ二つにして無効化してたし」

「師匠って本当にサリーさん大好きですよね(私の事もそれくらい愛してくれれば良いのに……)」

「一途な男性ってカッコいいと思います! (それが私とユイなら尚更なんですけど……)」

「わたくしは昔も今も、サリーしかこの眼で見てはいませんの」

 

 少しばかり複雑な感情と共に言葉を伝えたユイとマイのテイムモンスターに乗るドレッドとマルクス。ムサシにスケートボードのようにライドオンするレリフルはフィールドを進みながら話をする。

 

「「【パワーシェア】、【ブライトスター】!!」」

「【多重水弾】、【呪斬】!!」

 

 ユイとマイは自慢のSTRでモンスターを、レリフルは数が多そうな時はこの装備でしか出せない【多重水弾】を打って数を減らしながら、刀で斬り裂く。

 

「ひでぇ通り魔だ」

「改めて見るとすごい威力だね……」

 

 レリフルも双子も圧倒的なSTRで一撃全滅を繰り返す。それを見ているドレッドとマルクスは呆れを通り越して賞賛していた。しばらく歩くと、湖が見える。レリフルはムサシから降りて、そのまま歩くことにする。

 

「師匠! 大丈夫ですか!?」

「わたくし水泳スキルはありますの。最近釣りだけじゃなくて素潜りで魚を取って遊んでいましてよ」

「もう漁師だろお前」

「最強の二刀流漁師かぁ……」

「因みに次のアップデートで魚の更新がされないとコンプリート解除されませんわ」

「流石コウヨウさん……いや、レリフルさん?」

「マイ、この格好の時はレリフルでいいですわ」

「どっちにしても私の師匠なのは変わらないです!」

 

 そうして、湖の中の転移魔法から、全員ダンジョンに入る。死なないようにとドレッドは言いたかったが、正直このメンツで苦戦はしても死ぬ事はないと信頼しているのもあったので、余計な事は言わないようにした。

 

「なんか、雷属性のウナギがいますわ。わたくしにお任せくださいまし」

「どうするの?」

「食べますわ」

「バカなのかお前は!?」

 

 ドレッドが止める前に、レリフルは飛び出してきたうなぎに齧り付いた。雷属性のダメージが多少入ったが、そのままうなぎが粒子になった。

 

「スキル 【超加速】が【雷加速(らいかそく)】に進化しました」

 

「変なスキルを手に入れましたの」

「【雷加速】ってなに!?」

「知りませんの」

「もしかしたら【超加速】より速いんじゃねぇか?」

「後で試してみますわ」

「また速くなるんですか?」

「もうレリフルさんに勝てる気しないです……」

 

 とりあえず今見たいな危険な事はHPが持たないのでやめるとレリフルは冷静に答えた事により、マルクスから【透明化】を浴びて暗殺する事にしたのだが……

 

「お姉ちゃん!」

「うん!」

「わたくしも行きますわ!」

「豪快な暗殺だな」

 

 3人の即死攻撃に耐えられるモンスターは一切いないので、楽々とダンジョンを進むことが出来た。マルクスの敵からの無差別攻撃には気をつけろというセリフとドレッドのメイプル見たいな防御力は無いという事を聞いた3人は頷きながらも普通に進んで行った。

 

「そういえばわたくし今まで使った様な使ってない様なスキルがありますの」

「え? マジで?」

「なんならお見せしましょうか? あまり狭いところでは使えないと思うので今くらいしか発動タイミング無いと思いますけど」

「うーん……レリフルの情報も欲しいし……単純に見てみたいからやって欲しいかな」

「それならやらせて頂きますわ……【海皇】!!」

 

 そういうと大広間内でレリフルが1番前に出てスキルを発動する。その瞬間、レリフルの周りに巨大な津波が現れてモンスターを流す。

 

「なんだこれ!? 津波ががモンスターを襲ってる……しかもたまにレリフルの周りに魚が回ってるぞ!?」

「「お魚さん可愛いです!!」」

「とりあえずデバフかけましたので突撃ですわ」

「何これ……モンスター達のスピード遅いんだけど……」

 

 モンスター達の足がかなり遅くなったのを見たユイ達。それはトラッパーであるマルクスでも追いつけるほどの遅さである。

 

「ど、どうなってるの……これ?」

「【海皇】はそこまで威力のあるものでは無いんですの。ただ、広範囲でこれを受けた者のAGIを0にするのですわ」

「ちょっと待て!? なんだそのスキル意味わからんぞ!?」

「というかレリフルのスキルってハズレないよね……」

「ムサシも【コネクト】のおかげで10000以上のSTRで斬ってくれますから手間が省けますわ」

「「ムサシの強さがもうそこまで行ったんですか!?」」

「【同期】は無くなりましたが、【コネクト】で繋いでおけば化け物でしてよ」

 

 レリフルが淡々と説明するが、みんなは呆気に取られてツッコミまくる。ドレッドはもうどうにでもなれと思いながら、黒い狼のシャドウを出しながら、攻撃を仕掛ける。それを合図に、他の人がテイムモンスターに命令して、敵を葬り去っていった。

 

 ☆

 

「美味しそうな巨大うなぎですわ」

「食うなよ。ってかまたかよ」

「さっきと同じならレリフルは食べられそうだね……」

「師匠、料理して下さい」

「コウヨウさ……レリフルさんの料理久しぶりに食べたいです!!」

「食うなよ」

「粒子になる前に料理出来るかが大事ですわね」

「だから食うなよ!? なんでメイプルみたいな発想してんだ!?」

「兄妹だからですわ」

 

 そう言いながら、レリフルとユイマイの師弟コンビは久しぶりにコンビネーションを発揮する。コンビネーションと言っても、支援するとかでは無く、単純に3人で巨大うなぎをSTRで叩き潰すだけである。

 

「「耐えられた!?」」

「下がれ! 多分ギミックだ!」

「ならば魔法で……【多重水弾】!!」

 

 うなぎが電流を纏って、落雷のようなものを落としまくる。もう少しビジュアルが強ければどこかの狩ゲームに出る稲妻を纏う竜であるが、レリフルはそのゲームを知らない。

 

「雷って斬れるんですの? ムサシ!」

「キュルルルン!!」

 

 ムサシは雷を斬ろうとするが、斬ることは叶わなかった。ただ、レリフルに向かってくる落雷を剣の表面で防いで、避雷針になる事は出来たので彼女(彼)はノーダメージである。

 

「俺も何か手伝わないとな……このまま何もしないわけにもいかねぇからな!」

「【超加速】、【トップスピード】、【神速】、シャドウ【影潜り】!」

 

 ドレッドも3人とマルクスの罠や支援を見て、何もしないわけにもいかないと、全スキルを解放して全力で叩き伏せる事にしたのだが、うなぎに早く辿り着いたのはドレッドだけでは無い。

 

「【雷加……そくぅぅぅぅ!!?」

「うお!? れ、レリフル!? いつの間に……」

「スキルを唱える途中にもう既にうなぎのそばでしたわ……」

 

【雷加速】でうなぎに近づいたレリフルはドレッドよりも速いスピードで、うなぎの目の前にいた。マルクスと双子はレリフルのいた場所を見ると、雷が落ちたような焼けた地面があった。

 

「は、速すぎて何も見えなかった……」

「また師匠が消えました!!?」

「目と思考が……追いつかない……」

「うなぎって美味しいですわよね」

「この状況で冷静なのはお前だけだよ……しゃーねぇな。レリフル! やるぞ!」

「お任せくださいまし! 【居合極】!!」

 

【居合極】に関しては二刀流で無くても出来るスキルなので、そのまま鞘から刀を抜いて巨大うなぎを叩き斬った。そのままうなぎは粒子になって消えたのだが……

 

「うなぎ……食べられませんでしたわ……」

「どれだけ食いたかったんだよ!?」

「師匠! また今度釣って下さいね!」

「私たちも手伝いますから!」

「その時は全員分釣り上げますわ」

「半分戦闘じゃなくてうなぎの話してるのはレリフルだけだよね……」

「【楓の木】らしい……のか?」

 

 困惑したドレッドだが、なんとかダンジョンを攻略したのもあり、安堵する4人と、今日のご飯は特売のうなぎにしようと考えたレリフルであった。




 因みにレリフルちゃんは基本カスミから貰った刀だけで一刀流してます。
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