戦鎚とったからパラディ島行くわ 作:匿名
アニメの1期を見直してたらさ。
巨人4体同時に対して駐屯兵団の精鋭2班じゃ厳しいってミカサが言ってたのさ。
ノルドはバリバリに巨人を倒してるんだけど、盛りすぎたか?それと、感想欄にザックレー総統が大量発生してて笑いました。
~追記~
難産でしたね、この回は。
言い訳
建前:
主人公(及び影響を多大に受けた人物)が関わらないストーリーの出来事をどうすればうまく書けるのか分からず、ヒントを得るために他の小説を読んでたら、めっちゃ時間経ってた。
本音:
カクヨムに浮気してました。読み漁るのタノシイ
ノルドたちが、広場にたどり着くと、そこは何やら騒がしいご様子だった。
どんな内容かというと、死にたくないっ! というダズの声が聞こえてくる。
トロスト区奪還とだけ聞かされて、出来るわけない。無理だ。という声が他にもちらほら聞こえてくる。
巨人という恐怖を刻み込まれたのだ、仕方ないのだろう。
訓練兵に限らず、駐屯兵ですらそれに例外はない。
しかし、このままでは埒が明かない。
そこにいた役職持ちが、何とかこの場を収めようと必死だ。
いつから始まるものかと、ノルドが壁の上を見るとピクシス指令と思わしきハゲの御仁が居た。
『ちゅーーーーもーーーくっ!!!』
空間が震わせるほどの咆哮が周囲一帯へと広がる。
先ほどまで言い争っていたダズや駐屯兵すら、そのあまりの気迫に思わず口を噤んでいた。
そこから始まるのは、太陽が沈みゆく中で行うことになるトロスト区奪還作戦についての内容。
巨人エレンが大岩を持ち上げ、破壊された門を防ぐというものだ。
実に荒唐無稽。
ノルドも実際にこの世界を知っているから納得できているし、だからこそ、ピクシス指令の順応力の高さに素直に感心を抱いてもいる。
場が騒然となる。
それもそうだろう、ぽっと出の巨人兵器だなんだと言われて、よく分からない存在の為に命を懸けて戦えなどと出来ようはずもない。
誰かがこの場を去りはじめる。
それに触発され、次々と動き出す。
キッツたち駐屯兵団の上位陣がそれを咎めようとするが、ピクシスは巨人の恐怖に吞まれた兵士は役に立たないと言う。
『その巨人の恐ろしさを自分の親や兄弟、愛する人にも味わわせたい者も、ここから去るがいいっ!!』
その言葉に、去ろうとした全員の足が一様に止まる。
ここから去ろうとした大半は、帰りを待つ家族が居る。だから無意味に死にたくなかったのだ。
しかし、ピクシス指令の言葉が的確にその者らの急所に突き刺さる。
ところで、この言葉でノルドはマーレに置いてきた両親を思い出していた。自身の両親について思い返すなど、実に5年振りだ。
(あの人ら、今頃何してんだろうな。頭復権派かよってくらいに徹底的に使用人として叩き込まれたし。何なら父親からは洗脳教育じみたのもやられてたな、懐かしい)
あの頃は大変だったな~と過去を振り返っていると、どうやら全員が元の場所に戻ったようだ。
家族を出されると戻るしかないですよね。
ピクシス指令も悪い人だ。
『どうかここで――――ここで死んでくれぇ!!!』
ピクシスの激励。
もしここがライブ会場だったらひゅーひゅー言ってたのになぁ、などと不謹慎が過ぎる思考を頭の隅っこに追いやったノルドは、この後の行動を考え始める。
(多分だけど、普通に巨人誘導班に配属されて、エレンの方に行かないよう引き付ける係になりそうだな。出来ればリヴァイ兵長の生声を聞きたかったんだけど)
人類最強の称号を持つ調査兵団のエースであるリヴァイ兵長を、ノルドはまだ見たことがなかった。
壁外調査出発や帰還の凱旋で見る機会はあったが、何かと予定が重なり、これまでは行けなかったのである。
(まぁ、何回も見そびれたし今更か。調査兵団に入団してから会う形になりそうかな〜)
◇ ◇ ◇
ただいま作戦決行中であります。
基本的に兵士は今回の作戦領域である南東とは反対のトロスト区北東の壁上に集まっている。
巨人はたとえ視界が悪くとも、獲物が多い方へ自然と向かう本能のようなものがある。
これによりトロスト区内にいる大半の巨人をおびき寄せることができた。
しかしながら、奇行種に該当する巨人や感覚機能が弱いのか集まらない巨人も何体かいる。
そういった個体は、なるべくエレンの方に行かないように、班分けされた兵士が直接出向いて討伐したり誘導したりしている。
ノルドも立体機動の扱いが上手いから出向く側に選ばれた。
今回のトロスト区奪還作戦でノルドが、深くかかわることはない。
そもそも、エレンとミカサ、アルミンが主軸となって動いている為に遊びに行ける要素がない。
それ以外の部分で大事なことと言えば、マルコあたりだろうか。
しかし、ノルドはそこの悲劇を変えるつもりはなかった。マルコの死はジャンが調査兵団になるきっかけでもあり、他の主要メンバーが同じく調査兵団に進む一言を紡ぐ大事なイベントだ。
それ以外に、誰の骨かも分からない燃えカスに背中を押され続けるのも、マルコの死が始まりだ。
ここを揺らがせるわけにはいかなかった。
だけど、ほんの少しだけ、とあることを考えたのがいけなかったらしい。
(アニに手伝わせないようにするのって、ダメかな。今の状態だと絶対泣くよ、あの娘)
ノルドと関わることで、原作以上にそこら辺の許容量が限界を迎えつつあった彼女の精神状態を、しっかり見抜いていた彼はそう思った。
だからかな。
こんなにも奇行種がノルドのもとに群がってくるのは。
「まぁ、ダメなのは知ってるよ? ここがかなり重要な分岐点なのはわかっているつもりだ」
いま、彼は一人で動いている。
運の悪いことに他の班員と逸れてしまったのだ。
いや、クリスタやユミルが同じ班であることを踏まえるとむしろ運がいい。
おかげで彼女たちが、こんな危険な現場に居合わせずに済んだ。
「でも、こうやって差し向けてくるってことは何かあるのかな? はぁ、めんどうだな~。多分、この先もこういう事があるんだろうね」
影響力が高すぎるのも難儀なものだ。
恐らく、あの人はひーこらしながら頑張ってチャートを組んでいらっしゃるのだろう。
(こいつら倒して、班と合流しますか。『何で…マルコが…喰われてる』の場面に遭遇しなければいいんだろ?)
数は四体、前方から扇状へ囲むように展開された巨人たち。
(既視感がすごいね。というより、昼にも見た光景だよ)
昼の襲撃の時に足止めとして現れた巨人の光景と、まんま同じではないか。前回とは違い、一人で討伐しきらなければいけない状況だが、幸い彼はやる気に満ちている。
「はてさて、タイムアタックといきますか」
ノルドは両手に構えたブレードを携え、一人突貫する。
◇ ◇ ◇
その後、無事に群がる巨人を倒し終えたノルドは、元々の班と合流を済ませた。
戦闘では、余裕をもって倒すことはできたが、少し予想外の出来事が発生して腕を噛まれそうなった。
巨人に片腕を肩付近まで咥えられ、そのまま噛み千切られそうになったところを、“戦鎚”の力で巨人の口内ごと腕を結晶化させ、閉じられなくなった口から、引き抜いたのだ。
その際、周囲を確認し誰にも見られていないことは確認したが、まさか能力を使う羽目になるとは思ってもいなかったので、びっくりしていた。
そして、口内が結晶と癒着して閉じる事が出来なくなった巨人のうなじを斬ることで隠ぺいした。
巨人を倒し終えて班と合流したノルドはガスなどの補給のため、壁上に撤退し別の部隊と交代した。
「…………それにしても、漏れが多いな」
ある程度の巨人はトロスト区から見て北西側に集まっている。何百人という兵士が密集することにより、本能に刺激された巨人が大多数集まっているのだ。
しかし、当然ながら人の群れに惹かれない奇行種などが多く侵入しており、自由気ままに徘徊している様子も見て取れる。
こうして彼らが街に降り、活動をしているのもそういった個体が予想以上に多く散見していたから。
「続々と破壊された門から侵入してきてるってのも原因の一つ。だけど一番の要因は…………」
そう言ってノルドは大岩がある方へと目を向ける。
すると────。
どしん……どしん……
一歩ずつ踏みしめるように、ゆっくりと大岩を運ぶエレン巨人の姿が見える。
(エレンという特殊存在に気が付いている巨人が何体かいる)
つい先ほど、ピクリともしなかったエレンがようやく動き出した。
音か気配か、大量の兵士に反応せず徘徊を続けるだけだった巨人たちの多くがエレンのほうに集まりだしたのだ。
当然、それは阻止しなければいけない。
ノルドたちと交代した班や、今なお戦い続けている部隊がそんな巨人を追い掛け、討伐せんとしている。
「まぁ、ここまでくれば大丈夫だろうね」
「そうっぽいね。やることと言えば、門防いだ後のエレンの救出ぐらい?」
「いや、そっちは人類最強が対応してくれる。エレンの作戦にほとんど関わってないから、間に合わないとかもないはず」
「あぁ~、そゆことね。見に行かないのか?」
「見に行きたい気持ちもあるが、許してくれそうにないからな」
ノルドとユミルが原作知識を踏まえて言葉を綴る。
下手に動いて、裏で起こっている出来事に遭遇してしまうのは非常にまずい。
それに先程の様に阻まれるのがオチだろう。だからここはぐっと我慢して次に備えていこう。
そんなこんなで壁上で合流したクリスタを含めた三人で指示が出るまで会話に勤しんでいるとパシュっと遠く、トロスト区外壁の門付近から、作戦成功を知らせる煙弾が撃ちあがる。
「黄色…………作戦成功の合図か」
「成功したんだね、良かったっ!」
「さて、作戦は成功したけどやることはまだありそうだね。俺たちも呼ばれるはずだ。準備だけは済ませておこうか」
トロスト区奪還作戦は、原作同様に多くの犠牲者を出しながらも成功に終わった。
◇ ◇ ◇
『俺は……調査兵団になる…っ!……っ…』
燃えカスイベント。
そう呼称される馬面が最終章まで走り続けることになった覚醒イベントをご存じだろうか。
この誰の燃えカスかも分からない骨の欠片頑張りすぎという意見がちらほらある。
ノルド含めた面々は、いまその場にいた。
トロスト区奪還作戦が成功するも、依然として死体が多く散らかっている。そのため、伝染病が広まらないように死体を回収し火葬をしなくてはならない。
ノルドたちの眼の前で、死体が焼かれていく。
その場にはアルミンやミカサを除いた104期主要キャラが揃っており、燃え逝くその様をただ見続けていた。
そんな中、ジャンの調査兵団入団の告白。
サシャやコニーといった、将来居なくてはならないメンバーが巨人の恐怖を押さえつけ、調査兵に志願する前準備となる。
(これだよ、これ。こういうのがいいんだよ)
間違いなく、分岐点と言える場面。そのシーンに居合わせる事が出来た。ノルドは感動していた。
ここ数日は、彼が関わったがために少し変質した原作展開が多く続き、またそれを観てきたのだ。
そんな中にやってきた純正なシーン。
彼に取り巻く女性陣や敵対者たちの変化によって生じた歪みを把握している彼にとっての、真っ当な動きに感謝すらしていた。
(別に原作からズレるのが嫌って訳じゃない。それなら、登場人物との交流を絶てばいいだけだから。それでもやっぱり、変わらないシーンに立ち会えることが嬉しく感じるよ)
燃やされる死体、チリチリと小刻みになる燃焼音を背景に。
覚悟
後悔
諦観
複雑な──総じて負の感情を敷き詰めたような表情でもって告げられたジャンの意思。
(何か、気の利いた台詞…………は必要ないね。むしろ無粋か)
彼の決意、汚すことなかれ。
静かに時が過ぎるのを待った。
◇ ◇ ◇
燃えカスイベントから数日が経過した。
奪還作戦からこの日までにいくつか出来事があった。
アニ大泣き事件。
ノルドが懸念した通り、彼に歪められた彼女はマルコを見殺しにする行為で精神が耐えられなかったらしい。
作戦中も終わった後もずっと涙が止まらなかった。
ノルドに縋り付き、泣き疲れて眠るまでずっと続いた。
常にクールな、あのアニがああなってしまうなんて、一体どんな地獄を見たんだ。
とある同期はそう呟いた。
その後、ノルドと目を覚ましたアニは何やら言葉を交わしていたが聞き取ることは叶わなかったらしい。
それほどまでに今回の作戦は凄惨な現場だったことが窺える一幕だ。
エレンの審議。
こちらは、ほとんど原作同様に進んだ。
なにかしらノルドが関わることはなく、ミカサとアルミンのみが呼び出され、
その審議以降、ミカサの表情がずっと怖かったという声が多数寄せられた。
そして今日もまた、とある出来事が発生した。
「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛っ!!」
響き渡る絶叫の持ち主は調査兵団所属の分隊長を務めている生粋の巨人好きであるハンジ・ゾエ。
奪還作戦にて捕獲に成功した二体の巨人。
しかも、従来の壁外で確保したのではない、安全となったトロスト区で捕獲する事が出来た個体だ。巨人が襲ってくる、物資が足りなくなる。いくつもの都合で、満足に行えなかった巨人の本格的な研究がようやく可能になる。
先日のエレンによる人類反撃の第一歩。間違いなくその流れに続いて大きな戦果となるはずだった。
だが、残念なことにソニー、ビーンと名付けられた二体の巨人は何者かの手によって殺害された。
まだまだ、友好を育むはずだったハンジは絶叫を奏でながら地面に蹲っていた。
そしてこの場所は、駐屯兵団が管理しているが当然ながらノルドもいる。エルヴィン団長による肩ガシッを見るためである。
朝からエレンやハンジが来るまで待っており、つい先ほどハンジやフードを深く被った調査兵が到着したのだ。
もう少しで、見る事が出来る。
そんな願望に少し気が緩んでいたのだろうか?
後ろから、忍び寄る気配に彼は感付けなかった。
ガシッ
「君には何が見える? 敵は何だと思う?」
(……………………選ばれたのは綾鷹ではなく、俺でした)
エルヴィンはノルド同様に、ずっとこの場にいた。
これから行う予定の壁外調査で極秘任務を伝えられる人員の確保や恐らく内部にいるであろう敵を見定めるため。
大半が駐屯兵や調査兵であふれている事件現場に訪れ、しかもずっと残り続けている訓練兵。
エルヴィンが疑問に思わないはずもなく、リヴァイの到着を確認した彼はそこで初めて、訓練兵に接触を図った。
逃がさないように強く両肩を抑え、囁くように質問した。
これに驚いたのはノルドだ。
エルヴィンがこの質問をするのは、調査兵団だけと考えていたからだ。
(何故に俺…………なにかを試してる? あ、いや、犯人って疑われてるってことか。取り敢えず、返事)
「……………………そうですね」
「……っ…………」
エルヴィンからしても、この質問に明瞭な答えが返ってくるとは思っていなかった。なにかしら、誤魔化したり、歯切れ悪く声を出す。
そう考えていた。そこを突くかのように迷いないはっきりとした返答に少し息が漏れた。
(えー、どうしよっか。下手に言ったら逆効果になりそうだなー。なんて答えよう? 生半可な答えを求めているようには思えないし、曖昧にするのも印象が悪くなりそう。というより、既に印象悪くね? なら、ちょいと捻くれた回答した方がまだマシだったりします?)
しっかりと回転させまくった頭から導き出した論法を構築し終えたノルドは紡ぐ。
「なら…………ここはあえて────エレン、と答えましょうか」
「……………………ほう」
エレン。それすなわち巨人になれる人間を指す。そして奪還作戦の要となれるほど、明確な知性を持っている。
知性を持つ巨人。それは的確に壁を破壊した超大型と鎧と呼称される巨人も同様だ。
エレンの様に人類側だけとは限らない。むしろ人類の敵が多く持っている可能性が高い。エルヴィンはそう判断している。
敵はエレン。その真意は…………。
巨人になれる人間。人類の敵。それも104期に侵入している可能性が高い。
複数の意味が込められた答え。
しっかりと奥の奥まで読み取ることのできたエルヴィンはただその答えに関心を示した。
「…………君、希望兵団は?」
「調査兵団」
「…………理由は?」
「そっちの方が面白そうだから」
「……………………ふふっ」
「…………?」
「いや、失礼。君が来てくれるのを楽しみにしているよ。また話そう」
掴んでいた肩を離し、エルヴィンは去っていく。というより、エレンのほうに向かっている。
調査兵団団長からの重圧から解放された彼は、ようやく一息付けた。
(びっっっっくりした。俺にも来るとか思ってなかったから、心臓止まるかと。でも、さっきのやり取り的に感触は悪くない、むしろ合格じゃね。運が良ければ、女型捕獲に参加できる可能性が――あ、エレンが肩ガシされてる)
元々の目的である光景を見ることができた彼は、驚きもつかの間ホクホク顔でその場を去っていった。
もうアニは完全に堕ちているので、大丈夫でしょう。
これ以上ベルトル君を擦りすぎると、覚悟ガンギマって、
どこでも核兵器〜!
になってしまう可能性ががが
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