戦鎚とったからパラディ島行くわ   作:匿名

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お待たせ こんな時間に失礼!
昨日中に出したかったけど間に合わなんだ。

ここから数話は、原作やアニメに描かれた場面をノルド、クリスタ、ユミルを中心に書いていきます!!

今回はちょっと短め


訓練兵団の日常①

 

 

 「やあああああっ!!!」

 

 クリスタは縦横無尽に生い茂る木々の中を、腰に取り付けた立体起動装置で移動する。

 ガスを噴射し勢いのまま、標的である模型巨人のうなじをブレードで捉え切り裂いていく。

 

 「……!? くっ、ちょっと浅かったっ!」

 

 104期訓練兵の中では、十分に上位にいるであろうクリスタは自身が付けた斬撃痕を確認し、悔しさを浮かべた。

 

 切り裂かれた模型巨人のうなじをよく見ると、彼女の他にも斬撃痕があり、それは深く広く完璧に急所を捉えていた。

 やったのは彼女の前を飛翔する、クリスタ同じ金髪を持つ少女――――アニ・レオンハート。

 

 鋭い斬撃を持ち味としている彼女に比べてしまえば、優秀なクリスタといえど立体起動の評価で見れば劣ってしまう。

 

 だからといって彼女が諦めることはなく、前を往くライバルに追いつかんとしている。

 

 

 その様子を大木の枝に立ち、観察している者がいる。

 今期の訓練兵団の教官を務めているキース・シャーディスである。

 

 (クリスタ・レンズ。体格故に筋力が足りず斬撃が甘い。しかし、気配りの利く性格からか、観察眼に優れ他者の支援に秀でている)

 

 これまでの成績を端的にまとめた資料を確認し、彼女に対する評価を採点していく。

 

 

 

 「おいおい、あまり先走んなよ。あの女と違ってお前はか弱いんだからさ」

 

 アニを追いかけるクリスタ、それを追いかける構図となるのは彼女の親友であるユミル。

 

 「――――そらよっ!!!」

 

 クリスタ同様に、模型巨人に対し勢いをつけ、放った斬撃は手堅くうなじの深くまで到達した。

 

 「ふっ、私の勝ちだな」

 

 クリスタの斬撃痕と比べ、得意げな表情を前にいる少女へ向ける。

 それを見ていたクリスタは、”むっ”っとし、より躍起になってガスの噴射量を増やし前へ急ぐ。

 

 (ユミル。あらゆる分野において平均以上の結果を残す万能型だが、飾らない口調から周囲との関係は希薄になっている)

 

 その様子を見ながら、先程と変わらず成績や普段の言動からユミルへの評価を決定する。

 

 

 「ほっ!!」

 

 訓練兵の評価を確認していた所、掛け声が聞こえたキースはその視線を下へと向ける。

 

 「っと!!!」

 

 通常よりも遥かに下、地面スレスレを移動している人影がある。使える地形が少ない場所を難なく移り行くその姿は、歴戦の風格を思わせる。

 

 「――――せいっ!!!!」

 

 的が小さく、うなじを狙いづらい為にむしろ通常の巨人より相手をするのが難しい3〜6m級の模型巨人を、巧みに足場を利用し弱点を斬り飛ばす。

 

 (ノルド・スカーレッド。瞬間思考力に優れ、低所における立体機動は群を抜いた実力を持つ。また、技巧分野では既に職人顔負けの技量を披露する)

 

 並んで配置されていた小型の模型巨人のうなじを斬ったノルドは、ガリガリと地面をブーツで削りながら低空移動で森の中を抜けていく。

 

 自身の先を行く同期を目で捉え、嘆息を付く。

 

 (はしゃいでんなぁ、あいつら。慎みってのを覚えてもらいたいもんだが…………)

 

 訓練兵団に所属する前から、ハッちゃけた性格へと変貌していた二人。

 心の内を隠すことなく本音をよく話すようになった彼女らを思い返したノルドは、もう一度嘆息を付く。

 

 (原作のような、偽りや執着がなくなっているのは嬉しい限りだけどな)

 

 

 ノルドはここまでの3年間を思い出していた。

 

 

 ◆ ◇ ◆

 

 

 

 ウォール・ローゼ南方面駐屯 第104期訓練兵団

 

 入団式に通過儀礼を済ませ最初の基礎訓練が終わった夜。

 

 一年前、"良い子"になるのを辞めた彼女は()()()()()朝から走らされていた女の子の事が気になり、水とパンを持って兵舎の外に出た。

 

 そばにいるのはユミル。

 

 「どうしたんだよ、クリスタ。あの芋女が気になるってのか? もしかして…………ああいう女がタイプか?」

 

 「うぇ!? 違う、全っ然違うよ!?」

 

 「なんだ違うのか、残念。いい肴になると思ったんだがな」

 

 「もうっ! 揶揄わないでっ」

 

 ユミルにちょっかいを掛けられながらクリスタは、暗くなった外を松明の灯を頼りに進んでいく。

 

 すると、パタリと小さく何かが倒れる音が聞こえた。

 察しがついたクリスタは、今なお言ってくるユミルを無視して音の方へ向かう。

 

 見えてきたのは、一人倒れ伏す焦茶色の髪の少女。

 先ほどまで、教官からの折檻:死ぬ寸前まで走れ:を言いつけ通り熟していた。

 体力の限界が訪れ、走り始めてから10時間以上経過していた。

 

 指先すら動かすことが出来ないほど憔悴している筈の彼女だったが、忍び寄る食べ物の匂いに反応し、獣さながらの動きで匂いのほうへ飛び出す。

 

 「きゃっ!?」

 

 クリスタは気が付けば床に押し倒されていた。

 押し倒した犯人は、クリスタが抱えていたパンを口に咥え、グルルルと唸っている。

 

 この状況に、思考が止まりかけるがいち早く復帰したユミルが、犯人であるサシャ・ブラウスをクリスタから引き剝がす。

 

 「おいこら、てめぇ!! 私のクリスタをなに押し倒してんだよ! 私がしたかったのに!!」

 

 「ちょっとユミル!? こんな時までふざけないのっ!」

 

 がばっと離された拍子に、サシャは口に咥えていた栄養源を取り込み、人間へと戻った。

 

 「はっ!!?! これは…………パァン!!」

 

 「あの……一応は罰だったから、それと水しか持ってきてないけど……」

 

 「うちのクリスタの慈悲深さに感謝するんだな」

 

 そして渡されたパンと水を両手に持ったサシャは、目の前にいる小柄な少女に光が照らされ、純白の羽が周囲を舞い始めるという幻覚を見た。

 

 「神様ですか!? 貴女が!?」

 

 クリスタの肩を掴み、問いかける。

 

 それに戸惑うのは彼女のほう。

 

 「えっ!? あ、ちょ……っ」

 

 逆にサシャの女神発言に乗っかるのはもう一人の彼女。

 

 「おお!! よく分かってるじゃないか! そうだぞ、こいつは女神さまだ。崇めなっ!」

 

 「はいっ!!! このサシャ・ブラウス、食べ物の女神である貴女様を崇めますぅぅぅぅぅ」

 

 ユミルとサシャ。二人揃って、クリスタに対し『ははぁー』と全身を使い礼をする。

 ちゃっかり、サシャはその合間にパンと水をぐびぐびと飲んでいた。

 

 「もうっ! ユミルッ!!」

 

 いつもより幾分か強い口調の窘めがやってきた。

 クリスタの機嫌が悪くなってきた証拠である。

 

 毎日の様におちょくり倒しているユミルは、ここが潮時と判断し、拝礼をやめた。

 

 「すまんすまん、クリスタ。遊びに乗ってくれる奴なんて、いままでいなくてさ。ちょっと揶揄いすぎたな」

 

 クリスタもそう言われてしまえば弱い。

 互いにずっと暮らしてきたが故に、彼女の言い分に説得力があったから。

 クリスタは対象で、ノルドは乗ってくれない。

 

 (まぁ、それはそれとして許さないけど。)

 

 声には出さず、心の中で呟いたクリスタはふと目を走らせる。

 ユミルと一緒になって、自身を崇めていたサシャがその姿勢から動いていなかった。

 

 クリスタはそっと近寄り顔を近づけると、すぴーすぴーと眠っていたのだ。

 

 「おいおい、寝てやがるな。まったく、ホントにおもしれー女だなこいつは」

 

 「疲れてるんだよ。それに急にご飯食べたから身体がびっくりしちゃったんだと思う」

 

 「しょうがねぇ、運ぶか」

 

 寝ているサシャを、背中に背負い始めたユミル。

 

 「あっ! 私も手伝うよ。ご飯持ってきたの私だし」

 

 「じゃあ、私が運ぶから扉とか開けるのやって」

 

 「分かったっ!」

 

 どの工程も一人いれば問題ないのだが、ユミルはいままでの生活からクリスタは引かないと察し、簡単な手伝いをさせることにした。

 

(本当なら私一人で十分なんだけど、こうなったこいつを拒絶すると拗ねるからな)

 

 言葉に出すことは無く、飲み込んだそれを放置して、クリスタとユミルは兵舎へと戻っていった。

 

 

 

 翌日

 

 「おはようございますっ!! 女神様!」

 

 顔を両手で覆い、天井を見上げるポーズをするクリスタの姿が確認された。

 

 

 ◆ ◇ ◆

 

 「まずは貴様らの適性を見る!!!」

 

 入団式翌日、外で整列している訓練兵たちに対し教官であるキースが発した言葉。

 

 「これが出来ない奴は、囮にも使えん。開拓地に移ってもらう」

 

 壁内の兵士の代名詞である立体起動装置を扱う上での、基礎となる体勢維持。

 

 「よし問題ない。次はノルド、お前だ」

 

 「はっ!!!」

 

 ノルドの前にいた同期は合格をもらい、出番がやってきた。

 

(怖いなぁ。重心移動や体幹強化はマーレにいた時から継続してきたから、多分大丈夫だと思うけど)

 

 腰のベルトに上から繋がるワイヤーを取り付け、準備完了。

 ワイヤーを上下左右に引っ張り、抜けることが無いのを確認したノルドは合図を見せる。

 

 それを確認した教官は、ハンドルを回しワイヤーを引っ張っていく。

 上とノルドに繋がるワイヤーのたわみがなくなり、身体が徐々に浮いてくる。

 

 とうとう、脚が地面から離れた。

 

 (おっと…………うん。バランスよし、安定してる。俺は問題なさそうだ。あいつらも原作を考えれば問題ないんだろうが、少し心配だな)

 

 脚が地面から離れた瞬間は、少しだけ身体の体勢を崩したがすぐに持ち直し、鍛えられた身体を活かし姿勢を安定させる。

 

 「うむ、ブレが少ない。いいぞノルド、合格だ」

 

 「ありがとうございますっ!!!」

 

 ベルトから器具を外し、クリスタやユミルの調子を確認するノルド。

 

 ちょうど二人の番が来ていたようで、隣同士で身体を宙で固定している。

 ノルドやミカサ、他の面々と比べれば見劣りするが、それでも十分に立体起動を扱える精度だった。

 

 「すまん、ちょっといいか?」

 

 ノルドは、他の同期たちの様子を見ながら暇を潰していると後ろから声を掛けられた。

 振り返るとそこには人類の敵である”我慢強い”ライナー・ブラウンとその腰巾着の”破壊の神”ベルトルト・フーバーがいた。

 

 「どうしたんだ? ライナー、ベルトルト」

 

 このように親しく返す理由は、既に昨日の段階で話をしたからだ。

 

 ノルドはこの二人と、昨日の入団式の夜に交流もかねて話をしていた。

 

 

 『お前も巨人から逃げてきた口か?』

 

 『まぁね、廃棄された古城でこっそりと暮らしてたよ。君は?』

 

 『俺もさ。こっちのベルトルトとは同郷でな。一緒に逃げてきたんだ』

 

 

 といった具合で。

 舞台を戻すと、

 

 「いや、ノルドの体幹というか姿勢がしっかりしていたからな。何かしらスポーツでもやっていたのか、ってな」

 

 「ああ、両親の意向で鍛えさせられたんだ。力を持つことの重要性は知ってたから文句はないけどね」

 

 「そうだったのか! それなら納得だな」

 

 「君たちも随分と鍛えられているようだけど、理由はあったりするのかい?」

 

 ある程度分かっているノルドは、ここであえてジャブを放った。

 原作で分かるのは、卒業間際のタイミングのライナーたちだけなので、今の段階でどうなっているのかを把握しておきたかったのだ。

 

 「あ、ああ。うちの母は俺を戦士にしたいとそういう養成所で育てられた経験があるんだ。こ、こいつとはその時からの縁だな。」

 

 「そうなんだ。ライナーとはそこから知り合ったんだ」

 

 ライナーの嘘と真実が入り混じった回答に同調するように言葉を合わせるベルトルト。

 

(完全に兵士になっているわけではないのか。戦士とも発言していたし、精神分裂はまだ先だったか)

 

 「そうだったのか…………お互い、何が役に立つか分からないもんだな」

 

 一旦、ジャブ打ちによる敵の内情部分を把握できた。

 そう判断したノルドは、巨人関係は一切話すことは無く、好きな食べ物だったり平和的な会話に移行していた。

 ライナー自身もボロが出るのを嫌ったのか、ノルドの話題に乗っかってくる。

 

 エレンがキースの策略で起き上がることが出来ない。

 という場面を見過ごしてしまったが、ライナーたちと交流が図れたことを良しとする。

 

 ノルドはそう判断し、同期たちの流れに沿うように兵舎へと戻った。

 

 

 ◆ ◇ ◆

 

 ある日の格闘訓練。

 

 訓練兵になってそこまで月は経っていない。

 それもあってか、ジャンのようなキマった人間以外は流すことが普通の訓練も、まだ比較的真面目にこなしていた。

 

 あのアニですら、手加減はしているとはいえ真面目にやっている。

 

 後半になれば、点数が低いと判明し適当にする面々が増え始めるだろう。

 アニも程度の低さや内地の調査による寝不足も相まって、サボり始めるだろう。

 

 それ故に真面目にやっているのが、原作を知る身として新鮮な感覚となっているノルド。

 

 今、彼が何をしているかと言うと…………。

 

 「おわーーっ!?」

 

 綺麗に投げ飛ばされていた。

 

 「痛ってぇ……まじぃ? 今のもダメか」

 

 「あんたのは分かりやすいんだよ。確かに速いし、やりづらいよ。けど、事前動作が多くて予測が簡単」

 

 背中から地面に落とされ、痛めた腰を擦るノルド。

 その様子を見ながら、先の攻防について指摘を出すアニ。

 

 この二人は格闘術の訓練で、よくペアを組んでる。

 というより、アニは適当に誰かと組むということはせず、ノルドはクリスタやユミルが空いていないときにアニに頼んでいる。

 

 必然的にアニはノルドとばかり組むようになっていった。

 

 「そんなに分かりやすかったか? やっぱり格闘術は難しいな」

 

 「…………あんた、格闘術以外は何かやってたの?」

 

 「ん?」

 

 「ああ、いや、筋肉のつき方が常人のソレじゃないし、体幹がしっかりしすぎてるからさ。にも関わらず、格闘術は素人抜け出したぐらい、少し気になっただけ」

 

 アニにしては珍しく饒舌に問いかけてくる。

 実際、同期たちの中でミカサを除くと一番自身に近い存在であるノルド。しかも猛獣とは違い、理詰めで技術を身に着け、追い縋ってくる。

 

 他の連中よりはまだマシ。

 

 そんな評価がアニの中で形作られていた。

 

 「…………剣術を少しばかりね」

 

 「へぇ、なんか意外。理由とかある?」

 

 「強くなる為に必要なものとして、鍛錬を積んでいたからなぁ。強いて言うなら、強くなる為」

 

 「ふーん、似合わないね」

 

 「やめなさい、繊細な心にヒビが入ったよ」

 

 「嘘、あんたはそんな柔じゃない」

 

 軽口を叩きながら、倒れていた身体を起こすノルド。

 地面に座る状態となった彼に手を差し出すのはアニ。

 

 「お、助かるよ」

 

 「別に」

 

 アニに引っ張られ立ち上がる。

 格闘術の訓練が終わるまで、まだ時間がある。

 それを確認した二人は改めて、構えて鍛錬に勤しむ。

 

 

 インターバル。

 鍛錬を再開して休憩時間が来るまで、闘い続けた。

 互いに酷使した筋肉を休ませる為に椅子に座り、雑談に講じていた。

 

 「そう言えば聞き忘れてたけど、アニはどこで習ったんだ?」

 

 ここでノルドは少し、アニの懐に踏み込んだ。

 

 「ああ、言ってなかったね。私は父親から教わった」

 

 「大変じゃなかったか? 君ほどの実力は生半可な鍛錬じゃ身に付かないと思うんだけど」

 

 「…………そうだね、無理矢理教えられたよ」

 

 目を伏せ、何か嫌な思い出を浮かべた様な表情になったのを捉え、ノルドはすぐさま踏み込んだ脚を下がらせる。

 

 「おっと失礼、詮索が過ぎた」

 

 「気にしなくていいよ、私もあんたに聞いたし」

 

 問題ないと言っているが、これ以上探るのは良くないと判断したノルドは、格闘術そのものについて話し始める。

 

 「それより、君のそれは相当なモノだ。特に蹴り技の完成度は凄かったよ」

 

 「…………そう、ありがと」

 

 「出来れば、教えて欲しいなぁ。なんて思ったり思わなかったり」

 

 アニはその言葉に目を瞬かせる。

 耳に入ったそれをようやく理解した彼女は、少し考えたのち、首を振った。

 

 「…………意味ないんじゃない。こんな技持っていても巨人殺しの何の役にも立ちはしない」

 

 立体機動という巨人殺しの術、技巧という整備の術、格闘術という対人の術。

 

 特に、ノルドは調査兵団に入ると公言していたりする。

 それを知っているからアニは無駄になる技術と否定したのだ。

 

 「それは理解してるよ。でも、君知ってるかい?」

 

 自身に向いた視線をしっかりと合わせて、アニの顔を見ながら続けた。

 

 「今もだけどさ、格闘術の時、とても楽しそうな表情してるよ」

 

 「はぁ!?」

 

 予想外だったのか、顔や口元を重点的に触れて確認している。

 

 「俺が投げられる瞬間とか、蹴り入れられる時なんかは、もう凄いよ」

 

 ノルドの言葉に、アニは羞恥し徐々に顔を赤らめていく。

 その様子を見て、クツクツと笑いが溢れる。

 

 そこでアニは自身が揶揄われたと気付いた。

 

 ダッとベンチから立ち上がったアニは、羞恥か怒りか、普段見ないような表情でこちらを指さす。

 

 「立ちな、ノルド。そんなに教えてほしいなら、何回でも投げて、蹴ってやるから」

 

 休憩時間はまだまだあったが、その言葉に逆らえばどうなるか、容易に想像出来たノルドは彼女の命令に大人しく従った。

 

 

 「のわーーーっ!?」

 

 「ぎゃーーーすっ!?」

 

 「ぐぼっ!?!?」

 

 その日の格闘訓練は、絶えず男の悲鳴が聞こえていたとか。




強すぎるwww

でも良かったよ、みんなが一番見たかったのが彼女で。
そうじゃなかったら格闘術は彼となっていたかもしれない。

あなたにとって"あの娘"とは?

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