ヒーローに脳を焼かれた件   作:ワサイ

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独りよがりの気配と幼馴染

第一話

怜からにげるように校舎に入り伊吹と一緒に教室に入り、クラスの奴らと挨拶を交わし授業に突入する。

 

何気ない日常、何も変わらない日々。クラスメイトとの他愛のない会話が永遠と思えるほど続いていく。

 

「今度の休みに遊び行こうぜ!」「今度新作フレーバー出るらしいし行くかー」

──そして何事もなかったかのように昼休みに突入した。

 

昼飯を食い終わり、次の授業の準備をしようと机に手を入れる。

 

…すると違和感に気がついた。机の中に見覚えのない紙が1枚。

 

内容は…『放課後、屋上で待ってます☆

話があるのですぐ来てください。

P.S.逃げられるなんて思わないほうがいいよ?  怜より』

 

「終わった。普通にまずい、ほんとに死んだ。復讐される…。」

 

そう言葉を零しながら天井を仰ぐ。

 

なぜこうなってしまったのかと言われれば、中学の時のとある事件の影響だ。

 

 

 

──あの日の記憶が鮮明に蘇る…

 

 

怜とはもともと幼馴染で、怜に対して俺は夢や悩みを打ち明けるほど信用していたし、友人として好きだった。

 

夢も応援してくれて怜の家のH.E.R.O.システム、通称ヒーローシステムという、あの救ってくれたヒーローが使っていたシステムの見学もさせてくれて最高の日々だったと言っても過言ではなかった。

 

そんなある日、怜からそのヒーローシステムの実験見学の誘いを受けて怜と一緒に変身していく姿を見ていた時にふと思ってしまった、言ってしまった。

 

───「俺もやってみたい!」

もちろん止められた。普通に馬鹿だと言っても過言ではない。だが怜は夢の事を知っているからか、渋々了承し実験に参加を認めてくれたのだ。

 

…そして実験は進み、変身は成功。あとは体を動かしてみて動作確認だけだった。

 

そこで異変が起こった。

 

突然頭が割れるほどの痛みが走ったのだ。

『痛い』、『苦しい』、『イヤだ』、『助けて』

 

そんな言葉が頭を巡り、支配していき目の前が真っ黒に染まった。

 

『──ガシャン!!』なにか音がする。手が震える感覚がとまらない、気持ち悪い。

何が起こっているのか理解する暇もない。

 

──誰かが呼んでいる気がする。

視界の黒が溶けてなくなっていく、ようやく終わったと安堵するが瞬時にそれは絶望に変わった。

 

 

……俺は──地獄に立っていた。

赤く染まった瓦礫に焦げた匂いが鼻を刺激し、周りに倒れた人々が散乱していた。

 

 

一瞬なにが起こったのかわからなかった。

だが頭が瞬時に理解する、俺がやったのだと。

 

…手が震える。

 

周りに倒れた怜の護衛や警備隊の人達、中には見知った顔やよく話をして仲良くなった人、怜もが倒れていた。

 

『怖い』『なんで』負の感情に支配されていく。

 

…怜が目覚めたらどんな顔をするだろう、どんなことを想うだろう。失望するだろうか、拒絶するのだろうか。

 

俺はただ謝罪を繰り返しブツブツ言いながら変身を解除し、怜のそばにベルトを置いて警報装置を押した。

 

──シャッターが閉まっていく。

もともと薄暗かった実験所がもっと暗くなっていく中、ある言葉が脳裏に浮かんだ。

 

 

『これではヒーローには程と遠いな。』

 

 

 

───数分後、俺や怜、警備隊の人達は到着した他の警備隊や警察に保護された。

 

その後、怜に話しかけられそうになっては気まずいし、怜が経験した恐怖を考えると避けてしまっていた。

 

怜は親しい人も居たであろう警備隊の人達が蹂躙される様を見せられたのだ。体験した恐怖は計り知れない。

 

そう自分に言い聞かせて毎回避けるが、その度に怜の視線が刺さる。

 

それもあって現状もいけないと考え込んで伊吹にも相談してみたが結論は変わらずいまのいままで避けていた。

 

今日の朝だってそうだった…逃げ惑って避けてしまう。

 

…だがこれで本当にあのヒーローのように果たしてなれるのだろうか?

 

そんな、小さな問いが頭に現れ巨大化していき、やがて頭を支配した。

 

このままではいけない。

このままでは、あのとき憧れたヒーローにはなれない。絶対に。

あの人は、あの業火の中で、迷わず飛び込んできてくれた。

命をかけて、俺を救ってくれた。

 

なら、やるべきことは一つなんじゃないか?

 

会いたいと言うなら、会いに行こう。

会いたいと言うなら、会いに行く。

どんな罰を受けようとも、罪を償い、覚悟を見せる。

 

それがヒーロー。それがきっと真のヒーローになるための道だ。

 

……俺は、ヒーローになるんだ。

 

 

     〜数時間後〜

 

 

屋上へ続く階段を登り切り、硬い鉄の扉を開ける。

 

経年劣化か、開けるときに思った以上に大きく鳴り響いた耳に響く金属音に驚きながら屋上の中心にいる蒼い髪をなびかせている少女の元へ歩いていく。

 

少女は扉を開いた音で気が付いたのか体をこちらに向け、まっすぐこちらを見つめてくる。俺はその瞳からは強い意思を感じた。

 




最初ヒーローアカデミアとかのヒーロー想像してたのに仮面ライダーみたいになっちまった…
実際にオールマイト好きだからこの小説始めたまである。
そんなこんなな第一話でした!
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