三好in東方Project(仮)   作:フォークロア

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ガノンドロフ戦の応用は、弾幕勝負に絶対使える!(確信)


第二話 弾幕の舞、心の距離

博麗神社の境内に、夕暮れの光が差し込む。

蝉の声が遠くで鳴き、風鈴が涼しげに揺れる中、将和は霊夢の前に立っていた。

 

「本当にやるのか? 俺はまだ弾幕ってやつに慣れてないぞ」

「だからこそ、やるのよ。異変が起きてからじゃ遅いわ。今のうちに、私が教えてあげる」

 

霊夢はそう言って、袖を軽く翻す。

その動きに合わせて、空気がわずかに震えた。彼女の周囲に、霊力の粒子が集まり始める。

 

「スペルカード、準備はいい?」

 

将和はマスターソードの柄に手を添え、深く息を吐いた。

 

「いつでもどうぞ、博麗の巫女さん」

 

霊夢が微笑む。

そして、彼女の声が境内に響いた。

 

「夢符『封魔陣』!」

 

瞬間、空間が弾幕で満たされた。

赤と白の霊力弾が、花火のように広がり、将和を包囲する。

 

「くっ…!」

 

将和は剣を振るう。

マスターソードの刃が霊力弾に触れると、弾は弾かれ、軌道を変えて空へと消えていく。

 

「本当に…打ち返してる…!」

 

霊夢の目が驚きに見開かれる。

彼女が知る限り幻想郷で剣を扱うのは、白玉楼の剣士ぐらいだが、そんな彼女でさえ弾幕を斬ることはあっても、打ち返すという芸当はしたことがなかったので、驚いたのである。

将和は剣を構え直し、次々と飛来する弾幕を、まるで野球のバットのように打ち返していく。

これの良いところは、此方が魔力や霊力を消耗せずに、相手の力を利用して自分の弾幕に変換して攻撃に使えることである。

しかも将和の持つマスターソードは退魔の聖剣なので、弾幕の種類は問わずこの戦法が活用できた。

 

「ゼルダのリンクってのは、こういう戦い方をするんだろ?」

「…リンクって誰よ」

「異世界の英雄さ。俺の前世の…戦友スマブラの持ちキャラみたいなもんだ」

 

霊夢は笑った。

それは、いつもの気だるげな笑みではなく、どこか楽しげで、柔らかいものだった。

 

「アンタ、面白いわね。弾幕を剣で打ち返すなんて、幻想郷でも聞いたことないわ」

「俺は俺のやり方で戦う。それに霊夢、お前の弾幕は美しいな。まるで舞ってるみたいだ」

 

霊夢は一瞬、言葉に詰まった。

そして、照れ隠しのようにそっぽを向く。

 

「…褒めても何も出ないわよ」

 

その時、神社の空に魔力の風が吹いた。

二人が上を向くと、空から箒に乗った少女が降りてきた。

 

「よっ、霊夢ー!…って、誰?新入り?」

 

黒い帽子に金髪、元気いっぱいの魔法使い――霧雨魔理沙であった。

 

「魔理沙、ちょうどいいところに来たわ。紹介するわね。彼は三好将和。新しい禰宜よ」

「禰宜?巫女じゃないのか?」

「衣食住付きの契約でね。異変解決も手伝ってもらうことになってるの」

 

魔理沙は将和をじっと見つめ、ニヤリと笑った。

 

「へぇ…剣士か。しかも、なんかただ者じゃなさそうだな」

「まあ、こう見えて元軍人だしな。さっきまで霊夢と弾幕を打ち返す練習をしてたところだ」

「マジでっ!? 弾幕って打ち返せるもんなのか!?」

「まあ、理屈が分かればできるもんだ。魔法の軌道は、物理と似てる」

「面白い!今度勝負しようぜ!」

 

将和は笑って頷いた。

 

「望むところだ。霊夢の弾幕で鍛えられてるからな」

 

霊夢はお茶を淹れながら、二人のやり取りを眺めていた。

 

「…なんだか、賑やかになってきたわね」

 

魔理沙は縁側に腰を下ろし、湯呑を受け取る。

 

「幻想郷ってのは、変な奴が来るほど面白くなるんだよ。将和、あんたもその一人ってわけだ」

 

将和は湯呑を傾けながら、静かに笑った。

 

「なら、面白くしてやるさ。この世界の未来を、少しだけ変えてみせる」

 

それは将和自身がこの世界に来た時からしようとしていたことだった。

霊夢はその言葉に、ふと目を細めた。

 

「…その力、信じてみてもいいかもね」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

魔理沙が帰宅した後、将和と霊夢は再び弾幕勝負を再会した。

弾幕勝負は、やがて霊夢の勝利で終わる。

だが、将和の剣技と反射能力は、彼女の心に確かな印象を残した。

境内に戻ると、霊夢は冷たい麦茶を差し出してきた。

 

「お疲れ。今日は合格。異変が来ても、少しは役に立ちそうね」

「それはどうも。巫女様に認められたなら、俺も一人前ってことか」

 

霊夢は笑いながら、将和の隣に腰を下ろす。

夕焼けが二人の影を長く伸ばしていた。

 

「…ねえ、将和」

「うん?」

「これを額に当てて、力を送るイメージをしてみて」

 

そう言われると、将和は霊夢から無地のお札を受け取る。

 

「これは?」

「あなたの能力が確認できるお札よ。念を送ると文字で浮き出るようになるの」

 

ようやく用意できたわ、と言うと将和は彼女と会合したときのことを思い出す。

この特殊な札を用意できなかったから、分からなかったのかと納得した。

将和は言われたとおりに力を送るイメージをすると、紙になにやら文字が浮かび上がってきた。

 

「どれどれ……」

 

そして、二人はその紙に書かれていた能力を確認した。

 

(……ああ。だから俺は)

 

将和はその能力に納得した。確かにこれは自分の能力として相応しいと感じた。

 

「……これが俺の能力だったってことか」

「これって…あなたの能力って、いえ、あなたはこの能力を使って今後どうしていきたいの?」

「まだ俺にも明確にこうしたいとか決まっちゃいないさ。けど、未来を変える力があるなら――」

 

将和は霊夢の目を見据えて宣言する。

 

「――この世界の未来も、守ってみせるさ」

「……そう」

 

霊夢はその言葉に、何も言わず、ただ静かに頷いた。




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