記憶喪失問題児と紅い実験者   作:Lan9393

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グハッ・・・。

理桜「なんか作者に刺さってるよ」
ヴェルディ「お前が届けなかったからだろ」
理桜「僕のせい?!」
ヴェルディ「・・・あとで返すか。では、どうぞ」


十三話:宣言

理桜Sido

 

  外に出たあとも、俺はぼうっとしていた。

緋奈ちゃんにキスされそうになった・・・?態度を変えないのか聞いただけで、どうして・・・。

トントン、と肩が叩かれる。

そこにはあのお兄さんと一緒に落ちてきて、出口を教えてくれた女の人。

 

「こんにちは。私は、ジルシーアよ。よろしく」

「ええっと、天守理桜・・です」

「理桜ね」

「あ、はい」

「・・・敬語じゃなくていいわよ?」

「わ・・・わかった」

 

ふんわりと笑むジルシーアさん。

・・・敬語じゃなくていいっていうなら、あだ名でもいいかな?

 

「えーっと、じゃあジルっちって呼んでいい?」

「?ええ、いいわよ?」

「わぁかるい。じゃあジルっち。改めてよろしく!」

「よろしく、理桜」

 

お互い笑いながら握手。

堅苦しいのは、なんだか俺に合わないからね。

 

「あんたはどこに住んでるの?」

「えっ。あー・・・・どこだろう?居候させてもらってるのは冥界。緋奈ちゃんに拾われたんだ」

「ふぅん・・・。って、何で知らないのよ?」

「いやぁ、おはずかしながら冥界で目覚める前の記憶が一切なかったんだ。今では、・・・少しずつ思い出しそうな感じだけど」

 

苦笑しながら、ジルっちの質問に答える。

ジルっちはそれを聞いてまた「ふぅん」と呟いた。

興味なさげにみえるが、理解してくれてるように相槌も返してくれている。

 

(この世界での、両手で数えられるだけの知り合いだ)

 

大切にしよう、と。

ジルっちとの会話が途切れる。

ただ、彼女は俺を見ている。

なにか聞いた方がいいのか。それとも、聞かずにその場を離れた方がいいのか。

いやしかし、あの変な空間に閉じ込められていた仲間らしい人だ。話しても損はしないかもしれない。それに、出口を見つけてくれたお礼も言っていない——。

俺の頭はぐるぐると「どうしよう」が回っていた。

 

「ふふっ」

「えっ」

 

目の前のジルっちが笑った。

なんで?!変な仕草した?!

慌てて言葉を紡ごうとすると、ジルっちはしゃべりだす。

 

「あなたって、結構表情をくるくる変える人なのね」

「そ、そうかなぁ?」

「ええ。少なくともさっきの会話のない時も忙しなく表情が変わってたわ」

「う、嘘だろ?!」

「本当よ?」

「そ、そんな!」

 

ジルっちと他愛ない会話を続けていたら、声が聞こえた。

 

「り、理桜!」

 

誰かが俺の元に駆けてくる。

癖っ毛がぴょこりと元気に揺れる。

見覚えのない人のはずなのに、懐かしさを覚えた。

 

「だ、誰だい?」

「・・・やっぱりか。まあ予想はしてたけどさ」

 

肩を竦め、彼は笑った。

 

「俺は篠崎緋乃。お前の親友だった」

「・・・・うぐぅ?!」

 

頭痛がする、のに何も見えない。

なんで、なんで・・・。

 

「思い出せないか・・・。悪いな、俺とノア・・・あ、あっちにいるやつな。もう帰るからさ、ゆっくりしてけよ。じゃあな!」

 

どこか悲しそうに言った緋乃君は去って行く。

嵐のよう・・・というか、出落ちというか。

 

「・・・思い出せた?」

「いいや。悪いけど・・・風景が浮かばない」

「そう」

 

キィッ「————」

 

刹那、小さくつぶやく声と、金属音が響いた。

黒い羽を広げた男が緋奈ちゃんに向けて大きな斧を向けている。

 

「な、なにを———」

「やっと会えたな、紅燗緋奈」

「・・・ボクは君を知らないよ?」

「そりゃそうだ。俺が勝手に知ってんだからな」

 

ニタリ、と。黒髪に隠れた目が緋奈ちゃんを捉える。

緋奈ちゃんは表情をそんなに変えず、首をかしげてみせた。

 

「・・・なんで?」

「俺はお前を監視するために来た。要注意人物としてな。お前を徹底的に監視して、・・・少しでも変な動きがあったらその場で処罰する」

 

斧をクルリと回してから緋奈ちゃんの首元にそれをあてがう。

緋奈ちゃんは顔を青くすることもなく、どこか達観しているようにそれを見ていた。

このままだと、緋奈ちゃんが——・・・。

俺は咄嗟に斧を向こうへ吹き飛ばし、二人の間に割ってはいる。

 

「ま、待ってよ!」

「理桜?」

「邪魔だ、退け理桜」

 

ハイライトが消えた目がじぃっと俺を睨むように見下ろす。

怖くなんかない、こんな目、怖くなんか・・・。

というか、何で俺を知ってるんだ?

 

「嫌だね!君、そもそもそういうことする人じゃあないだろ?!」

「!・・・何だお前、記憶が」

「え?」

 

何で俺、彼を知っているようなことを・・・。

俺、こいつと会ったことある・・・?

 

「いや、違うか。お前ら五人は、勢いと調子だけの連中だったからな」

「五人・・?」

「なんでもない。お前の記憶にでも聞くんだな」

「どういうことだよ?!」

 

軽くあしらわれ少しイラついた俺は彼の黒い袖をつかんだ。

しかし、それはすぐにかわされてしまう。

 

「俺には仕事があるんだ!邪魔をするな!」

「邪魔なんかしてない!君はもっと柔らかく笑っていたはずだろ?!『彼女』と一緒に、楽しく!笑って——」

「黙れ!」

 

嫌な音がした。・・・それは、骨が折れる音。

どうやら俺は癇癪を起こした彼に腕をひねりあげられた挙句、あらぬ方向に曲げられたらしい。

悲鳴などあげることも出来ず。

俺はその場に座り込んだ。

 

「黙っていろ。覚えてもいないくせに口を出すな!」

「はーいはい、ヴァル。ストーップ」

「・・・ノアか」

 

肩を叩かれた彼は、叩いた本人を見てふぅっと息を吐いた。

どうやら、クールダウンしたようだ。

 

「流石にやりすぎだよ、ヴァル・・・。君の仕事は紅燗緋奈の監視。いい?」

「わかっているさ。こいつが邪魔をしたからいけない」

「・・・はぁ」

「というわけだ。紅燗緋奈。お前を四六時中監視させてもらうから安心しろ。すぐ逝けるぞ」

「意味わかんないよ」

 

やっと笑った緋奈ちゃんは彼に目をやることもなく俺の前でかがんだ。

 

「大丈夫?」

「・・・っ!・・・あ、う、うん」

「よかったね、ここが医者のところで」

「あはは、あんまりいいとは言えないけどね~」

 

笑って流す。

緋奈ちゃんは彼をじっと見ると、口を開いた。

 

「それで君はどうするのかな?」

「だから言ってるだろう?お前を監視すると」

 

なに一つ進んでいない会話。

俺は、腕をもう片方の腕で抑えながら二人を見上げた。




まさかのイブにヴェルディが変質者になる。

ヴェルディ「変質者じゃねえ。仕事だ、仕事」
理桜「さすがの僕も四六時中はやだよ・・・」
ヴェルディ「あんなもん、たとえだたとえ」
理桜「それもどうなんだ・・・」

ジルシーアさんと理桜の関係・緋奈さんとヴェルディの関係もつなげられたし。
勢いで今の理桜とヴェルディの関係(?)もかけたし。
私の仕事は一段落ついたぞ!

二人「まだまだこっからだろ(だよ)、好きになってるか危ういし」

・・・前の合作でも付き合うまでに結構時間かかったのに、今回は関係ないところからだから時間かかりそうですねっ!

ヴェルディ「おい、前の合作の話出すなよお前」

あ、はい、そうですね。
申し訳ない・・・。

というわけで、この槍(血みどろ)とバトンをお返ししましょう!
とりゃああああああ!!!!!(ピューン


では、また次回もお願いします!
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