理桜Sido
目の前には、女の子がいた。
血に濡れたような髪が、空中で踊ったように見える。心配そうにこちらを見やる赤い瞳は純粋そうで。
ここまでだったら『普通』に可愛い女の子なんだろう。・・・まあ、触れないでおこうか。彼女にとっても、辛い何かがあるのかもしれない。詮索もしないでおこう。
首を傾げた彼女の両手を包むように取り、持ち上げて引き寄せる。
じゃあ、この子が・・・・。
感じる違和感を払いのけ、僕は言葉を発した。
「君なんだね・・・!」
「え?!な、なに?!」
慌てる彼女を抱きすくめ、僕はぎゅうっとする。
そうやってじたばたしたって、離すわけないじゃないか。
「君は、僕の恋人なんだよねっ!」
笑って彼女に問えば、「ん?!」と彼女は驚いて僕を突き飛ばす。
僕は後ろに倒れ、彼女はパッと違う場所へ飛ぶように後退した。
な、なんでだろう・・・。
こんなことがあったような、なかったような・・・?
思い出そうとして、ズキリと頭が痛む。
収まったかと思えば、僕の記憶のどこにも、『思い出』なんて言葉で呼べるものはなかった。
——空虚。
ただ、僕の中に誰かがいるってことだけ。
この刀は誰に借りたんだっけ。
・・・このイタチ、『雪銀』はどこからきたんだっけ。
彼女はただ焦るようにわたわたと僕へ言葉を投げかける。
「な、なんで?!どうしてそうなるの!」
「え?違うのかい?・・・あれ?なんで、僕を待っている人が恋人なんだっけ」
「・・・よく、意味がわからないんだけれど?」
「ご、ごめん。・・・今まで僕はどう過ごしてたのか知らないんだ」
また笑って言うと、彼女はなんだかいたたまれないような顔をする。すると、頬を掻いてから口を開く。
「・・・ご、ごめん」
「ううん。まだ何も知らないから平気。それで・・・ここは?見覚えがあるんだけれど」
「ここは冥界だよ。ボクもここに住んでるんだ」
「あ、じゃあ君は・・・っと、僕から名乗った方がいいね。僕は天守理桜、・・・だと思う」
微かな記憶の中でその言葉が出てくるっていうのは多分、僕の名前だからだと思う。
僕は確かな確証もないがそれを名乗った。・・・まあ気がかりだから「だと思う」とつけたわけだが。
「理桜、か。ボクは紅燗緋奈。よろしく、理桜」
「・・・よろしくね、緋奈ちゃん」
僕は差し伸べられた手に、握手の意があることに気づき笑ってその手を取った。
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ヴェルディSido
くそっ!どうする?!
謎の敵襲と増援に俺は戸惑っていた。
あのパチュリーと、・・・誰か。
紫には能力を返すとして、美鈴には働いてもらわなければいけない。
俺は新たにやってきた増援に叫ぶ。
「フランドール・スカーレットはいるか?!」
二人はそれに目を丸くして、言いにくそうに目を逸らす。
しかたない、この線は無しだ。
フランのあの能力なら壊せるかとも思ったが、居ないのならいいか。
俺個人のチカラでどうにかなる相手でもなさそうだし・・・やはり美鈴のサポートが適切か。
いやでもあいつも守備に徹底するか。まともにやりあって勝てる相手でもなさそうなんだが・・・どうにかなるか。
とりあえず囲まれてしまったなら仕方ない。
抜け出さなくてはいけないな。飛んでもきっと撃ち落とされるだろうし・・・。
「蒼符『流水ユートピア』!」
水流を一隻にぶつけ、注意がそれらに向いた瞬間にやつらの下をくぐり抜ける。
しかしそれを許してくれるほどやつらも馬鹿じゃない。
レーザーやらが俺を焼き尽くさんと降り注ぐ。
あっぶねぇ、羽が撃たれるところだったぜ。
「チッ・・・ここで使うことになるとはな」
あいつらから注意をそらさなければならない。
俺は先ほどのスペルカードとは違うものを取り出す。
「具現せよトマホーク!・・・昇符『天力』!」
俺の武器、投斧を召喚してそれから・・・まあ、いわゆる魔法的な何かをまとわせながら放る。
戦艦にそれぞれ穿つように放つが、少しだけは効いているようだ。
やっぱりあんまこの大きさじゃあダメージにはならないか。
「どうする・・・!」
奴らが再び動き出す。
標的は俺だ・・・な。
俺は自らの羽を大きく広げ飛び上がる。俺が天力放って飛び回ってる間に上手く美鈴たちがやってくれればいいんだが・・・俺はそう願うのみだった。
上手くまとまったか不安です。
ヴェルディ「戦闘終わらせて回せよ」
いや、あの戦艦弱点あるかわかりませんし。
ヴェルディ「聞けよ」
それよりヴェルドールさんに回した方がいいかなって。
理桜「あれ?一人称僕なんだっけ」
んー・・・ああ、うん。『まだ』ね。
理桜「・・・自分のターンのときにやってね?」
善処します。
では、ヴェルドールさんに回しますね!
また次回もお楽しみに!