記憶喪失問題児と紅い実験者   作:Lan9393

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ヴェルディ、理桜、一人残された霊夢のお話。

ヴェルディ「何おまえ一人でいってるんだ。ほら、バトンもらったぞ」

アッハイ


二十六話:想いの提示とその後の行動、そして・・・

ヴェルディSide

 

 ・・・俺は目を開けた。

この、何ともいえぬ香りは何なのだろうか。

心地いい・・・それでいて、俺の苦手なにおい。

なにか、腕の中に誰かが居るような気がする。

落着いて、視線を下へ向ける。

紅の髪。

掬って口づけ・・・なんか、視線を向けられてるのに気づく。

・・・改め、視線を向けてやると、ばっちりと目が合った。

だんだんと染まっていく顔を見て、なんだかおもしろいと思っていると、腹に鈍い衝撃。

 

「・・・ぐふっ」

「なにしてんのよ!」

「いや、起きないかと・・・」

「起こし方を少しは考えなさいよ!」

「めんどくせぇな・・・」

「聞こえてるわよ!」

 

あごに衝撃・・・くっそ痛い・・・。

こやつ、俺に頭突きしやがった。

腹に拳で顎に頭だぞ?

今俺の体は悲鳴をあげている。

 

「・・・んで、何の用よ?」

「?」

「・・・なんで此所で寝てたのよっ!」

「・・・ああ、そのことか」

「そのこと以外になにがあるっていうのよ!」

「いや、・・・まあ・・・そうだな」

 

俺は、むくりと起き上がって頭をかきむしる。

そいつ・・・ジルシーアがなんだかよく思ってないような視線を向けてくるので、俺はため息をついて、ジルシーアが起き上がるタイミングを見計らって抱き寄せた。

 

「!?」

「・・・黙っとけ、いいたいことがいえない」

 

俺は無我夢中で押し倒す。

紅がベッドに散る。

今更、だよな。

戸惑い、目があっちこっちへ動いてるのを見て、少し笑えた。

 

―――「俺、今少しいらついてるからよ、あんまうっさくすんなよ?」

 

にたり、笑えばジルシーアはぴくりとも動かなくなった。

硬直・・・まあ、聞こえてるだろうが。

 

「・・・いいか?」

「え、ええ」

「結論から言う。俺はおまえが嫌いではない。むしろ好きな方だ」

「・・・え?」

「だから、好きだ」

 

できるだけ近くで、できるだけはっきりと。

ジルシーアにいってやった。

そいつは何のことだかわからない様子で、俺ははぁ、と深く息を吐いた。

瞳が揺れている。

なんだかそれすら愛おしく感じてしまって・・・。

言葉にすると、はっきりとわかってしまうから怖い。

体が勝手に動いた。

上半身を前に落とし、ジルシーアの唇に深く口づけた。

なにをしてるんだ、俺は・・・ただ、後悔できない。

好きだ。好きなんだ。

ジルシーアはただぽかんとこちらを見上げ、口をぱくぱくさせていた。

その様が、とてもおもしろく見えて・・・。

 

「あ、う・・・あ・・・」

「おまえがいやでなければ、俺はおまえと添い遂げたい・・・ただ、聖奈のこともある、・・・おまえが最も望む形にはならないかもしれない」

「・・・」

「それでもいいなら・・・いや、違うな。おまえがまだ俺を好きでいてくれるなら」

 

びくっとジルシーアの肩が揺れた。

俺はジルシーアを起こし、抱きしめ、告げる。

 

「好きなら・・・なんか、してくれ」

「・・・」

 

少し離れて、ほほえみかけてやる。

その答えが、聞けるように。

 

――――――――――――――――――――

 

理桜?Side

 

 セツの死体を消し去り、冥界の不穏な空気を感じながら、俺は嬉々として部屋の戸をたたいた。

・・・部屋の主からの応答はない。きっと寝てるのだろう。

ならば、と思うが勝手に開けるわけにはいかない・・・それくらいの常識はあるさ。

よし、部屋の前に居座っていよう。

どういう反応が見れるか楽しみだぜ・・・!

 

――――――――――――――――――――

 

――― 一方、その頃理桜らのいた幻想郷では。

 

霊夢Side

 

 つつっと・・・何故か私の頬を涙が流れた。

悲しくはないはずなのに。どうして・・・。

いい知れない不安と、これから、何故か安心できるんじゃないかという期待。

板挟みになった私は、何を信じれるのかわからなかった。

 

「・・・どこ『いった』のよ、緋乃・・・。また別のとこいっただけでしょ・・・?」

 

「帰って、くるわよね?」

 

「・・・返事しなさいよ・・・誰かぁ・・・!!」

 

縁側に座って、ただただあふれ出る涙を隠すため、広い袖に顔を埋めた。

 




フォオオオオオオオオオオオオオ((((

ヴェルディ「さて、ここまではいいんだが・・・どうするのかね、次は」
理桜「僕、どうなるんだろ」
緋乃「俺はっっ」
霊夢「悲しんで終わったんだけど・・・何これ」
ヴェルディ「まあいいか。ほれ、運んでこい理桜」
理桜「あれ?何か僕運ぶがかりになってる?」
三人「まあそうだろ」
理桜「・・・」(ショボーン

ヴェルディ「では、ヴェルドールさん任せた」
緋乃「じゃあな!」
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