ヴェルディ「何おまえ一人でいってるんだ。ほら、バトンもらったぞ」
アッハイ
ヴェルディSide
・・・俺は目を開けた。
この、何ともいえぬ香りは何なのだろうか。
心地いい・・・それでいて、俺の苦手なにおい。
なにか、腕の中に誰かが居るような気がする。
落着いて、視線を下へ向ける。
紅の髪。
掬って口づけ・・・なんか、視線を向けられてるのに気づく。
・・・改め、視線を向けてやると、ばっちりと目が合った。
だんだんと染まっていく顔を見て、なんだかおもしろいと思っていると、腹に鈍い衝撃。
「・・・ぐふっ」
「なにしてんのよ!」
「いや、起きないかと・・・」
「起こし方を少しは考えなさいよ!」
「めんどくせぇな・・・」
「聞こえてるわよ!」
あごに衝撃・・・くっそ痛い・・・。
こやつ、俺に頭突きしやがった。
腹に拳で顎に頭だぞ?
今俺の体は悲鳴をあげている。
「・・・んで、何の用よ?」
「?」
「・・・なんで此所で寝てたのよっ!」
「・・・ああ、そのことか」
「そのこと以外になにがあるっていうのよ!」
「いや、・・・まあ・・・そうだな」
俺は、むくりと起き上がって頭をかきむしる。
そいつ・・・ジルシーアがなんだかよく思ってないような視線を向けてくるので、俺はため息をついて、ジルシーアが起き上がるタイミングを見計らって抱き寄せた。
「!?」
「・・・黙っとけ、いいたいことがいえない」
俺は無我夢中で押し倒す。
紅がベッドに散る。
今更、だよな。
戸惑い、目があっちこっちへ動いてるのを見て、少し笑えた。
―――「俺、今少しいらついてるからよ、あんまうっさくすんなよ?」
にたり、笑えばジルシーアはぴくりとも動かなくなった。
硬直・・・まあ、聞こえてるだろうが。
「・・・いいか?」
「え、ええ」
「結論から言う。俺はおまえが嫌いではない。むしろ好きな方だ」
「・・・え?」
「だから、好きだ」
できるだけ近くで、できるだけはっきりと。
ジルシーアにいってやった。
そいつは何のことだかわからない様子で、俺ははぁ、と深く息を吐いた。
瞳が揺れている。
なんだかそれすら愛おしく感じてしまって・・・。
言葉にすると、はっきりとわかってしまうから怖い。
体が勝手に動いた。
上半身を前に落とし、ジルシーアの唇に深く口づけた。
なにをしてるんだ、俺は・・・ただ、後悔できない。
好きだ。好きなんだ。
ジルシーアはただぽかんとこちらを見上げ、口をぱくぱくさせていた。
その様が、とてもおもしろく見えて・・・。
「あ、う・・・あ・・・」
「おまえがいやでなければ、俺はおまえと添い遂げたい・・・ただ、聖奈のこともある、・・・おまえが最も望む形にはならないかもしれない」
「・・・」
「それでもいいなら・・・いや、違うな。おまえがまだ俺を好きでいてくれるなら」
びくっとジルシーアの肩が揺れた。
俺はジルシーアを起こし、抱きしめ、告げる。
「好きなら・・・なんか、してくれ」
「・・・」
少し離れて、ほほえみかけてやる。
その答えが、聞けるように。
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理桜?Side
セツの死体を消し去り、冥界の不穏な空気を感じながら、俺は嬉々として部屋の戸をたたいた。
・・・部屋の主からの応答はない。きっと寝てるのだろう。
ならば、と思うが勝手に開けるわけにはいかない・・・それくらいの常識はあるさ。
よし、部屋の前に居座っていよう。
どういう反応が見れるか楽しみだぜ・・・!
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――― 一方、その頃理桜らのいた幻想郷では。
霊夢Side
つつっと・・・何故か私の頬を涙が流れた。
悲しくはないはずなのに。どうして・・・。
いい知れない不安と、これから、何故か安心できるんじゃないかという期待。
板挟みになった私は、何を信じれるのかわからなかった。
「・・・どこ『いった』のよ、緋乃・・・。また別のとこいっただけでしょ・・・?」
「帰って、くるわよね?」
「・・・返事しなさいよ・・・誰かぁ・・・!!」
縁側に座って、ただただあふれ出る涙を隠すため、広い袖に顔を埋めた。
フォオオオオオオオオオオオオオ((((
ヴェルディ「さて、ここまではいいんだが・・・どうするのかね、次は」
理桜「僕、どうなるんだろ」
緋乃「俺はっっ」
霊夢「悲しんで終わったんだけど・・・何これ」
ヴェルディ「まあいいか。ほれ、運んでこい理桜」
理桜「あれ?何か僕運ぶがかりになってる?」
三人「まあそうだろ」
理桜「・・・」(ショボーン
ヴェルディ「では、ヴェルドールさん任せた」
緋乃「じゃあな!」