記憶喪失問題児と紅い実験者   作:Lan9393

3 / 34
んむ?

天魔「ほら、バトン」

え?あ、どうも?ってか誰・・・・・・いない?!
・・・これ、ヴェルドールさんからのだよね・・・?


三話:記憶とあいつ。まだ戦闘。

理桜Sido

 

  僕は何かしただろうか。

なんて、自分の部屋から緋奈ちゃんが出た後、少し経って僕も出て・・・。その辺を歩く。

彼女は急に突き飛ばしたり自室へ戻ったり。・・・まあ、彼女が自分の部屋にはいるのは普通か。

でも、なにか焦ってるような・・・。

気にしててもしょうがないか。僕は庭が一望できるところに座り込み、庭を見ていた。

冥界なのかな?・・・まあ、気にしててもしかたない、か。

彼女——緋奈ちゃんはきっと・・・僕の恋人だった人だ。

それは、多分・・・そうなんだろう。

でもなんか違う気もする。

フラフラと歩いていたら道がわからなくなった。まあきた道をいくらか戻ればいいのだろうけれど。

うーん。緋奈ちゃんの部屋もわからないしなぁ・・・。

 

 

——【イタチの少年はお前を不幸にするぞ?そして、お前の周りの者も。周りを巻き込みたくなければ本来の居場所へと戻ってこい!】

 

 

そんなノイズ混じりの声が近くの部屋から聞こえた。

イタチって・・・雪銀を指してるよね。

僕、イタチ使いではあるとは記憶していたような気はするけど、イタチとひとくくりにされちゃうかぁ。

しばしの時が経ったような感覚。

なんとなくここにいてはいけない気がしてさっさときた道を戻って行った。

・・・まあ、途中でわからなくなるのだけれど。

諦めて庭をまた眺める。視点が違うためか、先ほどとも景色が変わって見える。

 

「あ、いた」

 

緋奈ちゃんの声。僕を呼んでいるらしい。

僕は緋奈ちゃんの方を向く。

 

「緋奈ちゃんだー」

「なんでここにいるの?って、なんで部屋から出たの?」

「いやぁ、落ち着かなくってね」

 

雪銀を撫でながら僕は答える。

「ふぅん」と緋奈ちゃんがつぶやくと、僕の手を取る。

 

「・・・!?」

「ほら、妖夢が呼んでたんだ。行こう?」

「・・・・・・よ、う・・・?ようむ・・・?・・・うぅ?!」

 

途端、頭痛がする。

フラッシュバックしそうな誰かの表情。だけれど黒く塗りつぶされていてハッキリしない。

 

「ぐ、うぅ?!ううううう?!」

 

刹那、誰かは意地悪くニヤリと笑ったのが見えた。

 

———息が詰まった。頭がグラグラする。

 

緋奈ちゃんにしがみついて、b、く、hぁ、—俺は懸命に喘ぐ。

 

「り、理桜?!」

「ぅ・・・ぁ、ふっ・・」

 

喉を抑えて、目をつむって、『誰か』を追い出す。

なんで、なんでこうなったんだ。

何かを思い出せば、俺のなかの『誰か』が笑う。

苦しくて、苦しくて、———すっきりした。

 

「・・・あ、う・・・あれ?」

「大丈夫?」

「ああ。なんとか・・・ごめん、俺は平気だよ。えっと、じゃあ行こうか?」

「あれ?おれ・・・?う、うん」

 

緋奈ちゃんに道を教わることなく一室へ辿り着いた。

その扉を開け、見つけた銀髪になにか—懐かしさを覚えていた。

 

——————————————————

 

ヴェルディSido

 

  あの馬鹿野郎どもっ!

標的を俺に定めさせたってのに目立つように声をあげて!

俺は俺のやり方でやるってのに・・・。

美鈴が俺へ向けてなんか纏わせようとしている。

ちっ、そんな施しいるかよ!

地を蹴り、俺は低空飛行から上空へ段々登って行く。

 

「ちょ?!逃げないでくださいよ?!」

「いらねぇ!俺は平気だ!」

「あなたねぇ・・・!」

 

宙で黒い羽を羽ばたかせ、俺はまた叫んだ。

紅い髪の吸血鬼は俺に何かを叫ぼうとするも、何を言おうとしているかなんてさっぱりだ。

なんで日光を浴びて平気なのかとかは・・・もうどうでもいい。

 

「もう二度と吸血鬼には関わりたくねぇんだ!さっさと終わらせて任務に入りてぇってのに・・・」

 

フランドールを思い出しちまうじゃねぇか・・・!

俺はまた戦艦どもに突撃する。

トマホークを直にぶつけていき注意をそらす。

まあ聞くはずねぇよな。

 

「・・・気を纏わせた物理攻撃、ねぇ」

 

天力をまとわせたトマホークは効かなかった。

なら、俺自身の天力特攻なら・・・?

いやそもそもが、天使特有とも言える純粋な魔力を制御して調整し、武器などにまちわせるのを目的とした天力だ。気と同じように思ってもいいのかもしれない。

としても、俺がバカやっても仕方ないし、紅爛緋奈を監視するという目的が達成できない状況にするわけにはいかない。

二機がダメージを受け損傷している。

なら俺は・・・トマホークを砕き、パンパンと手を鳴らす。

 

「トマホーク。お前の力を借りるぜ」

 

ニタリ、俺は笑みを浮かべた。

気を纏ったらしい美鈴が俺へ纏わせるのを諦めたか戦艦へ突撃して連撃を与える。

陥没して行く戦艦に、俺はまたスペルカードを構える。

あの幻想郷での『スペルカード』はもう殺しを目的としたものが多かったな。

・・・まあ、俺も同じわけだが

 

「これならちょうどいい時間稼ぎになるだろ——使符『天狐』」

 

天使の羽根を生やしたような狐がスペルカードから出てくる。

狐は戦艦から戦艦へ飛び移り、強く尻尾を打ち付けてその威力を見せつける。

美鈴の域には届かないが少々凹んでいる気がする、程度の威力であるが。

吸血鬼が行動し始めた。

俺はそいつから目を逸らす。

どんな戦い方をしようがそれは俺には関係ない。

天狐は消え去り、俺へ注意が向く・・・かと思えば、今現在攻撃を繰り広げる吸血鬼に標的が向いている。

美鈴も気づいたか咄嗟に手を延ばして吸血鬼をかばおうとする。

・・・ちっ。死なれちゃこっちが迷惑する。

俺は陸を蹴るように一気に加速してそいつらを羽で包む。

レーザーが羽を焼くように、ジュッと嫌な音がする。

痛みは感じない。・・・今、俺は興奮しているからな。

羽のど真ん中らへんを射抜かれたようだ。飛びにくいことこの上ない。

吸血鬼を視界にいれることなくまた俺は戦艦に突撃した。

拳を握り、斧で叩き割るようにして戦艦を上からぶっ叩いた。

戦艦にヒビがはいったらしく、ピシリ、と音が響いた。

俺は一回飛び上がってもう一度、・・・今度こそ、戦艦の注意をこちらへ向けるようにする。

———よし、向いた。

レーザーが襲いかかってくるのを容易く避ける。

おい、ノア・・・見ているか?

俺は吸血鬼や上司どもの加護なしで飛んでいるッ!!

 

「———クッ」

 

笑いがこみ上げる。

 

「——はーーーはっはっはっっははははははっははは!!」

 

愉快で、仕方ない。

 

 

「・・・・俺は自由なんだよぉおおおおおおおおお!!!!」




二人「また回したのか己はーーーー!」

し、進展あったじゃないか!
それにヴェルディが高笑いしたらキリがよくなったんだよ。

ヴェルディ「俺は・・・ここまで狂って・・・」

まあ君本編でも、フランと一緒にいたからこそ狂ってないけど、それ意外だったらどうなるか・・・あ、これは愛唱録に入れられるな。

ヴェルディ「え、やめて?!」
理桜「僕なんか来て早々フラッシュバックだよー。もー」

いやー・・・これくらいだったらいいかなって。

理桜「それに一人称変わっちゃったし」

まあ、その理由はおいおい。
きっとまた理桜くんはもう一人の自分と向き合うでしょうw
そしてこの物語にこそ!彼を呼びたい!!

理桜「欲望丸出しぃ・・・」

あ、そういう意味では君も二重人格なのかなぁ?

理桜「いや、違うよ。だってあれは—」

はいはいそこまで。
じゃあ、ヴェルドールさん、よろしくお願いします!

では~
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。