記憶喪失問題児と紅い実験者   作:Lan9393

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れ、レティさん・・・?

レティ?「さ、バトン」

え?あ、はい。

レティ?「じゃあね~」

・・・・え?え?


七話:君への疑問。光の渇望

セツSido

 

  チッ、めんどくせぇ!

重力を乗せた斬撃を飛ばす。すると、俺の身は羽が生えたように飛び上がった。

放った斬撃は銀色。セツはびっくりしたように俺を見る。

 

「斬飛『餓鬼白銀』!」

 

やつが斬撃を受け止めよろけた隙をついて上から突き刺してやる。

しかし、突き刺したのは足のみで、他の体はゆらりと動き、口元はニタリと笑んだ。

 

「気持ち悪りぃやつだなぁおい!」

 

至近距離からの一閃。俺は反射神経を駆使して刀で受け止め、その場から退いた。

自らの足に刺さった刀を抜いたやつは、ポイッとあらぬ方向へ投げる。

そこには、どれだけ殴られたんだろう、地面を真っ赤に染めた緋奈が座っていた。

なぜか全身の血が沸騰する気がした。

勢いよく影理桜を切り裂く。

今なら負ける気はしない!!

刀の一閃もヒョイと避け、ただただやつを切り裂く。

 

「闇なんて、俺にゃぁ関係ねぇんだよ!!」

 

ザシュッ!

首が跳ね飛ばされたそいつを見やって、首を地面へ潰す。

体も念のため心臓部を刺しておいて、人間の弱点・・・・が聞くんなら、股間キックでもすりゃあよかったか。

そんなんどうでもいい!

やつは?!

 

————緋奈の包帯を剥がそうとしている影がいた。

 

「・・・・・!!!!」

 

やつの体をつかむように手を握ると、俺は横へ拳を振った。

すると、やつの体が吹き飛ばされるように重力に習う。

はっ、滑稽じゃねぇか。

緋奈を見やれば右目らへんを両手で抑えている。

・・・やつが投げ捨てたもの、それは黒い包帯だった。

 

(あの野郎・・・!)

 

「グッ・・・!!テメェ・・・ッ!!!」

「ァ・・・理・・・桜?」

 

やつは、うめき声をあげて俺を睨む。

なんだったんだ・・・まあ、あいつの振りをしてみるか。

そのまま緋奈に近づこうとする

 

「大丈夫?緋奈ちゃん。」

 

にっこりと微笑んでから奴を見やる。

目的が達成された・・・らしい。やつは、そのまま何処かへ消えていた。

俺の耳には聞こえないこと、いや違う。俺が拒んだんだ。それを聞くのを。

・・・現実逃避にしかならないけれど、な。

来ないで欲しいという目が俺にため息をつかせた。

 

「じゃあ包帯とってくるから待ってて。あー・・・近づいちゃダメなら、しばらくこれで隠したら?」

 

俺が・・・いや、セツが気まぐれで巻いていた頭のバンダナっぽいのを投げる。

それは緋奈の元へ渡った。

 

「・・・別にいらねえならいらねえでいい」

 

何も返事をしないから、つい素が出ちまったじゃねぇか。

俺はやつがいたところから黒い包帯を取った。

なぜとったんだろう。

俺には到底理解できない話だった。

緋奈は振り絞ったように声を上げる。

・・・小さい、声だけれど。

 

「・・・ナンデ、ボクにナニモ聞カナイの?」

「聞いても教えたくない雰囲気出すだろ?」

「トイウカ、君、誰?」

「俺は理桜だぞ?お前の知らない、理桜」

「・・・?」

 

理解できないように首を傾げる緋奈。

俺は笑いがこみあげてくる。

誰にも言わなかった真実。ここでいうとはな。

 

「このセツと人格を交換してるんだ。お前が関わったのは温和な方の人格だ」

 

ニタリと笑ってやる。

 

「あー、めんどくせぇこういう説明。しんどい、しんどいわー」

「・・・」

 

すごい訝しげな目で見られてるんですけどー。

 

『・・・ねえ、君。いい加減戻って欲しいんだけど』

「・・・んぁ?ああ、お前か。お前もこの際もとの体でのびのびしたらどうだ?」

『嫌だよ!緋奈ちゃんになにするかわかったもんじゃない!』

「へーきへーき。お前曰く、緋奈は恋人だろう?少し手荒にしても・・・ぶげっ」

 

イタチが口を開閉して言葉をぶつけてくる。俺はそれに返事を返すと、殴られた。

緋奈の視線がより痛い。

 

「・・・ったく荒いねぇ。まあ次からは俺の自由に交換させてもらおうかなぁ」

『や、やめてよ?!』

「冗談だ冗談・・・・・・俺はせいぜい二人を見守りますかねぇ。・・・記憶が戻った時が楽しみだ」

 

そして、俺は目を閉じ、セツと人格を交換した。

 

理桜Sido

 

  俺がもう一度目を覚ますと、視線の高さが違う。

イタチの視界じゃなく、人間の視界だった。

雪銀は俺の肩に陣取り眠っている。

緋奈ちゃんを見やった。未だ目を抑えたまま、俺をじぃっと見ている。

俺をじゃない、黒い包帯をだ。

 

「・・・いる?」

「・・・」

 

コクリ、緋奈ちゃんはうなずいた。

俺はそれを投げ、重力でふわふわ浮かせて緋奈ちゃんの元へ送った。

 

ズキンッ!

 

「うぐっ?!」

 

頭が割れるような痛みが襲ってくる。

なんだこれ、俺の能力・・・だよね。

何で使えたんだろう?なんで、なんで・・・・俺はこれを思い出せたんだろう?

 

『雪が降り積もる程度の能力』

 

俺は目を見張った。

脳内に浮かんだ文字は、恐ろしくて。

これで誰かを殺してしまったような気すらして。

くらりとめまいがした気がした。

 

「・・・大丈夫?」

「うん。多分・・・だと思う」

「・・・?」

 

俺は、緋奈ちゃんを安心させるように笑った。

ちょっと引きつってるけど・・・。

 

「・・・」

「緋奈ちゃん、ごめんね」

「エ?」

「勝手に出て・・・。おかげで巻き込んで・・・俺、ダメだな。緋奈ちゃんに迷惑だろうって出たのにまた迷惑かけて・・・」

 

緋奈ちゃんは、どう返答すればいいのかわからないらしく、ただ何か顔をあげたりうつむかせたり。

俺は緋奈ちゃんに近づく。

 

「・・・俺、どうすればいいと思う?」

 

緋奈ちゃんの目の前で、俺は座り込んだ。

 

——————————————————

 

ヴェルディSido

 

  俺が何をしたというんだ?!

あの女がまどろっこしいことをいうせいで変に勘違いされたではないか!

 

「教えなさいよ!」

「教えられるわけねぇだろ?!知らねぇし!」

 

先ほどからこの押し問答だ。

俺は何もしてないというのに!

ジルシーアは俺の顎をあげて、ジロッと睨む。

 

「隠そうとしても無駄よ?!」

「じゃあしたって証拠はあんのか?!」

「あの女の証言があるじゃない!」

「ないない。・・・というかこの体制、キスするみたいな・・・・うおっ?!」

 

俺の足元にやけに攻撃的な弾が当たる。

鋭い眼光。眠っている時に見れなかった美しい瞳が俺を貫くように睨んでいる。

ちょいと遠くに離れたジルシーアが俺を真っ赤な顔で睨む。

ほうほう、面白い。

 

「急に何言い出すのよこの変態!」

「へーい、どうせ変態ですよー・・・お前、キスもしないで子作りするつもりか?!」

「そういう話?!さすがにするわよ?!って地味に変なこというなぁぁあ!!」

「あー楽しい」

 

俺はカラカラ笑う。

ジルシーアは未だ俺を睨んでいるが、まあ気にしないでおこう。

・・・武器を取り出したような気がするが。

 

「・・・ああ、そうだ。俺は博麗神社行くけれど、お前は戻って安静にしとけ」

「はぁ?なんで・・・」

「・・・特に、理由はない。紅魔館は、前と違って居辛いだけだ」

 

あいつは俺を愛してくれた・・・でも、俺は返せない。

あれは、あれは偽りの愛なんだ。

天使の規律は守らなければいけない。

それは堕天使でも同じ。

俺は羽を大きく広げた。

ぽっかりと空いた穴は、日差しを受け暖かい光を放つ。

 

「・・・じゃあな」

 

俺は羽ばたいて飛ぶ。

が・・・。

 

「・・・・ッグァ?!」

「ちょ!?」

 

激痛が襲ってくる。

 

「痛い、痛い、痛い、痛い、痛い、痛い、痛いぃ!!?」

「ど、どうし・・・きゃあ?!」

 

ジルシーアにしがみつく。

どうやっても痛い、光、光が欲しい!

俺はチラリとジルシーアを見やる。

その吐息が光に思えて、その瞳が暖かいように見えて。

無意識なのか?俺はそいつに・・・口付けた。




ヴェルディ何でした?!

ヴェルディ「俺が聞きたい!」

や、やべえよどうしよう・・・。
・・・まあいいや。

ヴェルディ「いいのかよ!・・・んで?うちのメンバーはいつ来るんだ?」

うーん・・・まあ、隙を見て・・・?

ヴェルディ「ふぅん?」
理桜「・・・なんで俺は能力だけ思い出したの?」

え?本当は現代思い出させようとしたんだよ?

理桜「なんで?!」

話がめっちゃめんどくさくなるから。
おーひょっひょっひょっひょ。

理桜「んで能力だけって・・・」

まあ、雪銀くんが使ってたし、それでーみたいなので理由はつくよ。

雪銀「うっせぇ黙りやがれ!」
理桜「・・・はぁ」

それじゃあ、緋乃くん。銃にバトンつめて・・・。

緋乃「壊れる、壊れるぅううううう!!」

パァンっ・・・。

緋乃「終わった・・・銃が終わった・・・」

うん、上手くどっか壁に当たるといいね。

緋乃「うう・・・では~」
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