人類の敵として生まれた俺はどうやら女の子になって人類を救うようです 作:ふともも辺りに絡みつく触手
三人の男が薄汚れた通路を走ってる
「クソが!!」
荒々しい男が叫ぶ
「操作室までは?」
帽子を被った男が後ろの神経質そうな男に問う
「もう少しだ」
そう答えた神経質そうな男は荒々しい男に聞く
「新人たち二人は」
「……無理だろうな
一応ソルジャー級だったからなんとか俺は逃げれたがあの二人はどうだかな……」
分かったのは新人二人の生存は絶望的だということだった
「とりあえず目的を果たす。それが終わったら新人二人の探索だ」
帽子の男がそう言うがここに居る全員分かってる
目的を果たせても新人二人を探すことはおろか自分たちはもう拠点に帰還できないことを
人がまだ宇宙に出れていない程度には進歩してない未来
突如宇宙から謎の生命体達が飛来した
謎の生命体達はエイリアンと呼ばれ地球に降り立ったその時から人類に攻撃を始めた
人類のあらゆる兵器がことごとく効かず対抗策が無い人類はその数をどんどん減らしていった
そしてエイリアン達の攻撃を受け、人類は実に七割近い人口を失い絶滅の危機に瀕していた
「ここを曲がった先が操作室に続く通路の扉だ!!」
「クソが!!エイリアンが走って来てやがる!!走れ走れ!!!!」
人型サイズになり『頭に天使のわっかのようなもの』を浮かべたアリが通路の奥から走って来てるのが分かる
荒々しい男が銃を撃つ
しかし少し足止めが出来る程度でほとんど効いてない
それでもささやかな抵抗を続けた結果なんとか目的地に続く通路の扉に辿り着けた
「おいさ!」
扉を蹴り開け周りの物を倒して即席のバリケードにする
少し程度の時間しか稼げないが目的を達成するならそれだけで十分だ
「ここか」
操作室の扉を勢いよく開け中を見渡す
「嘘だろ……」
そうして帽子の男が動きが止まる
「おい隊長どうした!!」
突然立ち止まった帽子の男に神経質そうな男が叫ぶ
帽子の男が一言
「……エイリアンエリートを発見」
操作室の中には数々のボタンがあるのと同時にその中央には桃色の髪の毛をし、そして頭の上に人間には存在しえない『天使のわっかのようなもの』が浮かべた可愛らしい少女が存在していた
帽子の男は極めて冷静に、そして正しく自分らがここで死ぬことを理解した
「………はぁ全く、私達もここで終わりか」
神経質そうな男が終わりを見定める
「は、全く糞見てぇな人生だったな」
荒々しい男は銃を構える
それがわずかな抵抗にすらならないことを知りつつそれでも銃を少女に向ける
そしてその少女は人形のように美しい顔をこちらを向けると……にへらと笑った
「悪いね人間さん達、今退くよ」
「……は?」
帽子を被った男の表情はぽかんとしている
他の男二人も同じような顔だ
「ごめんね勝手に見ちゃってて、別にあなた達の邪魔をする気はないから」
そうして少女は中央から部屋の隅っこへ移動していく
男たちは混乱している
「ただ私としてはどういう風に動くのか気になるから見学させてよ」
その混乱をよそに少女は語りかけてくる
未だに男たちは混乱の最中に居りまともに返事が出来なかった
「見学させてもらうそのかわりにさ」
その声に続くように男たちの後ろから轟音がする
男たちを追っていたアリ型のエイリアンが操作室の扉を引き裂いたのだ
男たちは咄嗟に振り向き応戦しようとし、
パンッと
少女の方から乾いた音がした
「!!」
その乾いた音が何か思いたる前に操作室の扉を引き裂いていたアリ型のエイリアンの頭が吹き飛びその場で崩れ落ちた
あまりの突然のことに反応が遅れた男達は少女の方を見ると少女は拳銃をアリ型のエイリアンが居た場所に向けながら
「護衛はしててあげるよ」
男達に笑いかけそういった
(報告通り本当に生きてる人間だ。人類ってまだ生きてたんだ)
これが人類と後に人類の救世主となるモノとの初めての接触であった。