人類の敵として生まれた俺はどうやら女の子になって人類を救うようです   作:ふともも辺りに絡みつく触手

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人間絶滅してるんだろうなーって思ってたからねぇー

「そっちは?」

 

「大丈夫だ」

 

「こっちも準備Okだ」

 

ダムの操作盤を三人の男が動かしている

そして

 

「これで……動け!!」

 

そういいながら帽子の男がボタンを押すぐおぉんという低い音が響き無事ダムの発電機が起動したのが分かった

 

「何とか動いたか……」

 

「一時はどうなるかと思ったがな」

 

「ああ、全くだ」

 

男三人がそう言いながら安堵していると

 

「おおすげー、そうやって動かすのかー」

 

頭の上に『天使のわっかのようなもの』を浮かべた少女が興味津々にこちらを見ていた

 

「さて」

 

帽子の男がその少女に向き直る

 

「仕事にかかりきりになって申し訳なかった。初めまして、えっと君はエイリアンなのかな?」

 

そう問いかける

 

「そうだよ。初めまして人間さん」

 

その少女の見た目をした宇宙人は微笑みながらそう答えた

 

「そうか……」

 

そこで言葉に詰まる

何せ人の形をしたエイリアンは確認できているがエイリアンは人類を確認した瞬間襲ってくるもので人類に攻撃的でないエイリアンは今までに存在しなかった

 

そして更に人間の言葉を話し、会話できるエイリアンなんてのも今まで存在しなかった

そんなあり得ないイレギュラーが重なった存在を前に混乱しきった男たちは何に手を付けていいか分からずとりあえず先に自分達の仕事を片付けることにしたのである

 

目の前の少女が人間でないことは分かっている

見た目は人間の少女だが頭に浮かぶ『天使のわっかのようなもの』が人間ではないと物語っている

 

『天使のわっかのようなもの』はエイリアン達の特性の一つなのである

 

人間がそれに似たものを付けていたら即逮捕で済めばいいどころか一発で死刑になってもおかしくないそんなシロモノ

それが『天使のわっかのようなもの』である

 

それだけなら頭の狂った少女になるかもしれないがそんな少女が一人で綺麗な服のままエイリアン達が跋扈するダムの中にたった一人で居たのだ

しかもアリ型のエイリアンを拳銃一発で倒した

 

人間の銃器、いや人間が扱える兵器と呼べるものはエイリアン達の足止めにはなっても倒すまでは出来ないのだ

それがここまで人類が減った理由でもあるのだから

 

「………」

 

目の前のダムの装置類を見る以上に興味深い目でこちらを見る少女にかける言葉が見当たらない

分かっているのだ。この少女は見た目こそ少女だが自分達を一瞬で葬り去れるほど危険な生き物だと

故に迂闊に言葉をかけれない

 

「お兄さん達は私に話しかけるのが難しいみたいだから私が話すね」

 

その少女の形をしたエイリアンはそういいながら話し出した

 

「私()はあの山のかなり向こうに生息してるエイリアンでね、ここに来たのは人類の文明に興味があったから探して来たんだよ」

 

優し気な言葉で語りだす

 

「人類文明の痕は数多くあっても生きてる人類とはあったことがなかったんだよね」

 

「だけど今日出会った」

 

帽子の男が語り掛ける

 

「そんな人類文明に興味を持ったエイリアン殿は何を人類に望むのかな?」

 

冷静に語り掛ける。だが内心は汗が止まらない

エイリアンとの戦いは勝てることが無く。この興味という部分に自分らの命が掛かっているのだ

 

「うーむ……実は言うと何も考えてないんだよね」

 

「……は?」

 

思わず間抜けな声が出てしまう

 

「いや実は流石にここまで出会わなかったら人間絶滅してるんだろうなーって思ってたから生きてる人類と出会うとは思ってなかったんだよね。だから本当に何も考えてないんだ」

 

照れたような顔をしながら言葉を続ける

 

「ただまぁこういう時はどう言えば良いのかなぁ」

 

照れた顔を上に向けながら思案していく

その時

 

パァンと

 

銃声が聞こえた

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