人類の敵として生まれた俺はどうやら女の子になって人類を救うようです   作:ふともも辺りに絡みつく触手

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でもそれはとても輝いて見えて

『さてあの人たちはどうなったかねぇ』

 

俺は口に出さず脳内でヒナに聞く

 

『やはり追跡すべきでしたか?』

 

ヒナはただただ平坦な声でそう返してくる

 

『どれだけ人間が技術を持ってるか分かってないし個人的には仲良くしたいから下手なことして刺激したくなーい』

 

こうやって会話してるが俺は全く声を出してない

声に出さず脳内のみ会話がどれだけ離れていても可能

これがエイリアンの特殊能力の一つだ

 

『さっきの人間を調べましたが我々に有効打を与える装備の類の存在は確認できませんでした。脅威となり得ないのでは?』

 

ヒナは俺にそう言ってくる

彼女として興味を持ってる対象をみすみす逃したのが不思議でならないんだろう

不思議な事とか聞いてきて俺は嬉しい

 

『もしかしたら人間の集まってるとこには私達を察知できるモノがあるかもしれないからねー『エイリアンが自分達を追ってきている』って人間にとっては恐怖の対象にしかならないからねーだからしなーい』

 

そういう答えを返す

 

『差し出がましい口申し訳ありませんでした』

 

平坦でありながら少し落ち込んだような声

俺の意図を汲めなかったことが悲しいんだろうカワイイヤツめ

 

『いいよいいよーそういうの考えるのは大事なことだからねー』

 

 

 

俺のこの体の名前はA168

気づいたら頭に輪っかが浮かんでるめっちゃ可愛い女の子になっていたおそらく元人間の男の現エイリアンだよ!!

 

いやぁなんでおそらくかって人間だった頃の記憶はあるんだけど自分の名前がわかんねーくらい結構あやふやなのよねー

そんな記憶があやふやだからこの体になった時はめっちゃ焦ったけどね!!

 

いろいろやって知ったことだけど頭に輪っかが浮かんでいるのは突然宇宙から地球に降り立ったエイリアンの証でエイリアンはまー地球上の生物を人間とか例外なく殺しまくったとのこと

 

そして地球上の生物がある程度見えなくなったら今度はエイリアン同士が殺し合いを始めたらしい

らしいっていうのはこれ自体知ったのは人間が残した記録で知っただけで私本人は全然知らないからである

 

だって俺生まれて何年経ってるかわかんねーもん!!

いやマジで突然こんな世界に放り出されて生き延びるために本当にいろいろとしてたからそういうこと知る余裕も考える余裕もなかったもんね!!

 

そうしていろいろして余裕も出てきたからいろいろやってエイリアンのこと知ってそして人間の事を知ったから人間探そうぜ!!ってなって探してたんだけど探せども探せども人間が居たって痕跡だけで人間自体は存在せず

 

「あーもしかして人類滅んじゃったかぁー」と考えてた所にまだ動かせるダム見つけてーの人発見ですよ!!

 

もうやべーテンションヤベーだよ!!!!

とりあえずあんまり刺激しないように周りのエイリアンをお掃除しながら人間と初の対面でござんす!!

 

いやぁーあの困惑っぷり多分俺が人間でもそーなるだって敵対種族のはずのエイリアンが突然喋りかけてくるんだもん!!

むしろ恐怖しなかったのが不思議なくらいだもんな!!

さてさてーとりあえず初コンタクトは終わったのであとは向こうからの接触を待つだけやなー

 

人類に敵対的でなく更に言葉が喋れる見た目が人間となんら変わらないエイリアン

人類はこんなエイリアン放っておけないでしょ!!

さてどうなるかなー?

いろいろと考えてはいるけど私程度の頭で何とかなっかなー?

 

 

 

『A168、人間を確認しました』

 

そんなことを考えてるとさっきの人たちが向かった方を監視している子から連絡が入る

 

『結構早かったね。人数は?』

 

あの人たち帰ってからそんなに時間経ってないんだけどな?

 

『100人ほどが複数の車両に乗り込んでこちらに走って来ています』

 

結構な戦力

相手の武器にもよるがここにいる戦力で十分倒せる戦力ではある

 

が、個人的には争いたくない

元人類としてはあんまり人類と戦いたくないのだ

 

『うーん、もしかしてここに居座ったのがまずかった?』

 

普通に考えりゃ発電施設にエイリアンが居座ってるならそりゃ怖くなって追い払いたくなるか

ちょっと考えが至らなかったと思いここを離れる準備をしようとして

 

『敵性エイリアンに追われながらこちらを目指してます。人間側は追撃を振り切ろうと攻撃してますがエイリアン側に被害無し。人間側は何か発光するものを上空に打ち上げました』

 

そんな言葉が返ってきた

 

そして空に花火のようなものが撃ちあがっているのが確認できる

 

『……救援信号だね。敵性エイリアンが射程距離に入ったら全員人間には当てないように攻撃開始』

 

あれこれもしかして人類って俺が考えてる以上にマズい状態か?

 

 

 

 

 

『敵性エイリアン射程距離に入ります』

 

『ほんじゃ撃て撃てー』

 

そんな俺の気の抜けた掛け声と共に一気に弾が発射される

放たれた各種の弾は緑色の線を残しながらどんどんアリ型のエイリアンに当たっていく

射程に入った瞬間頭やら体やらが弾け飛んでいくエイリアン達はいつ見ても爽快である

 

そしてそれに見入っているのかいつの間にか人間達が乗った車列は止まっていた

そこにてこてこと近づいていく我らがヒナちゃん

 

一番最初に見つけた人が警戒して銃を向けたが先日あった帽子の男がそれを制すと何やらヒナと話し始めた

 

『A168、先日あった人間が話をしたいと』

 

『りょーかい。んじゃ行くよー』

 

のそのそと《ボーラー》と呼んでる5メートルとちょっと大きいうちの子に乗りながら人間達の前に進んで行った

 

なんとかなーれ♪

 

 

 

 

 

「助けてくれてありがとう」

 

「いやいいよ。それでなんでこんなことになってるか聞いても良いかな」

 

先日の帽子の男が礼を言ってくる

後ろの先日あった5人以外からはめっちゃ恐怖と不信と警戒の目を向けられながら話し合ってる

 

「あぁ拠点に戻ったのは良いが『川』の発生を確認してな、拠点にこもっても踏みつぶされるだけだろうと予測できたから生き残れることを祈ってこっちに来た」

 

『川』?『踏みつぶされる』?

 

「……うーんいまいち貴方達人間がどういう状況か分かってないから教えても貰っても良い?」

 

「あぁ分かった。私が分かることならなんでも答える。だからみんなをちょっと休ませてやってもいいか?」

 

「良いよ。あのアリみたいなヤツらが吹き飛んでるあたりまではこっちの距離だからそこまでなら安全を保障できるよ」

 

「本当にありがとう。いくらお礼を言っても足りないよ」

 

「良いよ。その代わりいろいろ教えてね」

 

 

 

 

 

 

目の前の帽子の男は『ススノキ』と言うらしい

んで隣の神経質そうな男が『ギルバート』と

更にススノキさんと私を見てガハハと笑ってる荒っぽそうな人が『マルコ』と

 

 

しかしうーん人間の状況ワロエナイ

 

人間が居た後を調べててなんとなーく『人類は我々エイリアンに対抗できる武器が少ないのでは?』と考えていたが『少ないのではなく無い。皆無である』とは思わなんだ

 

確かに少しの足止め程度は出来るってのは知ってたけど足止めが出来るだけで倒すことが出来ないから結局根本的な解決にはならずどうしようもないらしい

 

それで人間達はエイリアン達から身を守る為に城壁に囲まれた『閉鎖都市』と呼ばれる街の中に住んでいる

その『閉鎖都市』は結構あっちこっちにあってこの人たちは『オオムラ閉鎖都市』と呼ばれる場所の『オオムラ拠点編軍』と呼ばれる軍隊の人たちらしい

 

『オオムラ閉鎖都市』の『各拠点を守るために編成された軍』だから『オオムラ拠点編軍』

もうちょっとなんか良い名前無かったのか

 

それで『川』って言うのはどうもエイリアン達の侵攻の事らしい

線を引くように一直線に大量のエイリアンがその線の上のモノを全て薙ぎ倒しながら進んでくる

それが川のようだから『川』の発生と呼ばれる

 

そしてその線の上にこの人たちの拠点があったそうだ

というか各拠点の役目は『川の発生の確認』らしい

 

つまりの鉱山のカナリアみたいなものだ

 

『川』の発生を確認したらそれを閉鎖都市に伝える

それを受けて閉鎖都市は対策を考える

 

拠点の人間はまぁ運が良ければ逃げれるがもし無理だった場合はさっきススノキさんが言ってた『踏みつぶされる』になるわけだ。足止めは出来ても倒すことが出来ないから『川』を止めることは出来ないのでまぁそういうことである

 

 

 

 

 

「なるほどねぇー」

 

まだまだいろいろ聞きたいが今回はこれまでである

ある程度の情報を得られたので今度はこっちから質問しなきゃならない

 

「それで、これからどうしたい?」

 

目の前の帽子の男に問う

 

「もしお願い出来るのであれば支援をお願いしたい」

 

まっすぐ帽子の男は見つめ返した

 

「どのくらいの支援を?」

 

「私たち『ススノキ隊』の命を差し上げます」

 

ススノキさん、ギルバートさん、マルコさん、そして赤髪の女の子と青髪の女の子

その5人がまっすぐこちらを見ていた

周りの()たちは一様に悲しそうな、泣きそうな顔で5人を見ていた

あぁ、この人たちはとても慕われているんだろうなと分かる

 

「私達5人の命であなたに可能な限りの支援を」

 

この男は5人の命の代わりに()が出来る支援をと言ってきた

 

普通に考えれば割に全く合わない上に確実に少ないただの人間5人の命のそんな願い

 

 

でもそれは俺にはとても輝いて見えて

 

 

「いいよ。支援してあげる」

 

そんな言葉を放っていた

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