わたくしのヒーローアカデミアですわ   作:レゾリューション

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評価1をつけられてちょっと傷心中.....ですが投稿は頑張ります。


雄英体育祭-⑤

一回戦第一試合は緑谷の逆転で勝利を掴んだ、続く第二試合。轟焦凍vs瀬呂範太。

 

開始直後、轟は迷わなかった。

 

「……悪いな」

 

次の瞬間、轟の右足から一気に氷が奔流のように広がり、観客席を震わせる。氷は瞬時に巨大な壁を作り上げ、瀬呂を完全に封じ込めた。

 

勝敗は一瞬。審判が手を挙げる前に、観客たちは理解していた。

 

「勝者、轟焦凍!」

 

場内にどよめきが響く。これほど圧倒的な差を見せつけられれば、誰もが息を呑むしかなかった。

 

 

第三試合。塩崎茨対上鳴電気。

 

開始直後から上鳴は一気に電撃を放つ。

 

「行けぇぇ!!」

 

しかし塩崎は冷静だった。彼女の両腕から伸びる荊のようなツルが、上鳴の放電を避けながら巧みに絡みつく。

 

「無駄な力は振るいません」

 

その柔らかい声と共に、上鳴の体は荊に縛り上げられ、動きを完全に封じられていく。

 

「く、くそっ……!?」

 

観客の前で縛られ、もがく上鳴。だが抵抗むなしく、彼は完全に拘束されてしまった。

 

「勝者、塩崎茨!」

 

会場からは驚きと称賛の声。意外な伏兵が一回戦を突破した瞬間だった。

 

 

こうして、一回戦の熱戦は順当に、時に波乱を交えて進んでいった

 

 

一回戦第四試合。観客席の熱気はすでに最高潮に達していた。フィールドに姿を現したのは、A組の快活な少女・芦戸三奈、そして今年の首席合格者、時崎狂三。

 

『来たァ!!第四試合!!A組の“酸のヒロイン”芦戸三奈と、今年の首席合格者・時崎狂三の激突だァ!!』

 

プレゼントマイクの絶叫が、さらに会場を揺らす。

 

「狂三ちゃん、やるからには全力で行くからね!」

 

芦戸は無邪気な笑みを浮かべ、指先から酸を滴らせながら戦闘態勢を整える。

 

「……もちろんですわ。さあ、始めましょう」

 

狂三はお淑やかな笑みを浮かべ、手元に銃を顕現させた。

 

「はじめッ!!」

 

ミッドナイトの声と同時に、芦戸は床を酸で滑らせて一気に加速する。酸を撒き散らしながら、まるでスケートのように滑らかな動きで一直線に狂三へ迫った。

 

「せぇぇいっ!!」

 

酸の飛沫が閃光のように走る。しかし時崎はこれをジグザグのバックステップで避け芦田は時崎を場外に出す為に更に酸をまく。その影響でセメントが溶け広く煙が出たとき

 

「《刻々帝》ーー【二の弾(ベート)】」

 

狂三の銃口がわずかに光り、小さな弾丸が放たれる。

 

「――ッ!?」

 

芦戸の四肢が唐突に重くなり、思うように動かない。視界も意識も正常なのに、反応だけが遅れてしまう。

 

「う、動きが……遅い!?」

 

わずかなラグが決定的な隙となった。時崎は悠然と距離を保ち、背後に時喰みの城から分身を出現させる。

 

「こっちですわ」

 

「後ろ――!?」

 

振り返った芦戸は即座に酸を振り撒いたが、分身は時喰みの城に消える。結果、芦戸は時崎に背中を晒してしまった。

 

「しまっ……」

 

言葉を最後まで言い切る前に、時崎の銃口が彼女の頭に突きつけられる。

 

「楽しいお時間でしたわ。ですが――ここまで、ですわね」

 

「……参りました」

 

芦戸は悔しさを滲ませながらも潔く降参を宣言した。

 

ミッドナイトが手を挙げる。

 

「勝者、時崎狂三!!」

 

『オォォォーーーッ!!ヤベェぞコレ!!トリッキーな時崎の戦法に芦戸が翻弄されたァ!!』

 

プレゼントマイクの声がアリーナを震わせ、観客の熱狂は最高潮に達した。

 

膝をついた芦戸は、それでも笑みを崩さなかった。

 

「うぅーっ、完敗だよ狂三ちゃん!次は絶対リベンジするからね!」

 

狂三は気品を保ったまま一礼する。

 

「ええ、また次の機会に。楽しみにしておりますわ」

 

場内に響き渡る大歓声の中、時崎狂三は静かに一回戦突破を果たした。

 

 

 

 

一回戦を勝ち抜いた時崎は、静かな足取りで客席に戻った。歓声がまだ耳に残る中、視線をフィールドへ向けると、すでに第五試合が始まっていた。

 

対戦カードは飯田天哉と発目明。だが――。

 

「……何をしているのでしょう?」

 

時崎は小さく首を傾げた。

 

「ウチにもわかんない」

 

隣にいた耳郎も、困惑を隠せずにいる。

 

そこには、サポートアイテムを全身に装備した飯田が、同じくフル装備の発目を必死に追いかけ回すという、なんとも奇妙な光景が広がっていた。

 

「あの……緑谷さん?」

 

時崎が近くにいた緑谷に問いかけると、彼は苦笑しつつ事情を説明した。

 

「ど、どうやら発目さんが……飯田くんの真面目さを利用して、サポートアイテムの実演販売をしてるみたいで……飯田くんは広告塔になってるんだ...」

 

「……そうですの」

 

その言葉どおり、発目は堂々と観客席に向かって自作のアイテムを解説していた。飯田はひたすら真剣に走り回り、その性能を全力で見せつけている。

 

「まさか試合を……宣伝に……?」

 

耳郎が半ば呆れたように呟く。

 

そして、ひと通り商品の売り込みを終えると発目はにっこり笑い、ためらうことなく自ら場外へと歩み出た。

 

会場にざわめきが走る。

 

「は、発目さん……場外……。勝者、飯田天哉……二回戦進出……」

 

ミッドナイトの困惑した判定が響いた瞬間。

 

「騙したなァァァァァァ!!」

 

飯田の声が無情にフィールドに木霊した。

 

観客席からは笑いと拍手が同時に巻き起こり、会場はなんとも言えない熱気に包まれる。

 

時崎は肩をすくめ、楽しげに微笑んだ。

 

「これもまた、発目さんらしい体育祭の勝ち筋ですわね」

 

 

次なる第六試合。フィールドに立つのは八百万百と常闇踏陰。両者が礼を交わした瞬間――。

 

「行け、ダークシャドウ!」

 

常闇の低い声と同時に、影の化身が飛び出す。八百万は咄嗟に大盾を創り出し、影の猛攻を防ぐ。しかし、常闇は容赦なく連続で指示を飛ばし、ダークシャドウが重圧のように叩きつけた。

 

「くっ……!」

 

盾は持ちこたえたが、八百万に攻撃の隙は与えられない。そのまま影に押し出される形で、彼女の身体は場外へ――。

 

「勝者、常闇踏陰!」

 

ミッドナイトの宣言と共に、第五試合は幕を閉じた。常闇の圧勝である。

 

会場は「ダークシャドウすげぇ!」とざわめき立ち、八百万は悔しさを噛み締めつつも潔く退場した。

 

――続く第七試合は、まさに肉弾戦そのものだった。

 

切島鋭児郎と鉄哲徹鐵。個性はそれぞれ「硬化」と「スティール」。つまり、ただの正面衝突。

 

「おらぁぁぁ!!」

「負けねぇぞ、切島ァ!!」

 

拳と拳がぶつかり合い、衝撃音が何度もフィールドに響く。どちらも一歩も引かず、互いに限界まで殴り合う。

 

結果――勝敗は決せず、引き分け。

 

『ウオオォォ!!これは硬さ対決ッ!勝敗つかずッ!!』

 

プレゼントマイクが絶叫し、観客の興奮も最高潮に達した。

 

そして迎えた第八試合――爆豪勝己対麗日お茶子。

 

開始直後から、爆豪は圧倒的な爆破で試合を支配する。麗日は必死に距離を詰め、個性を発動させようとするが、そのたびに爆豪の爆破で弾き返される。

 

だが――彼女は諦めてはいなかった。低姿勢で爆破の打点を下げつつ突進し、触れた瓦礫を次々と浮かせていく。観客が気づいたときには、上空には無数の瓦礫が積み重なっていた。

 

「……解除!」

 

全てを解除した瞬間、重力を失った瓦礫の嵐が爆豪めがけて降り注ぐ。

 

しかし――。

 

爆豪は一度の大爆破で、その全てを吹き飛ばした。

 

瓦礫は粉砕され、爆煙が立ち込める。麗日は最後の力を振り絞り前へ出ようとするが――体力の限界が訪れ、その場に崩れ落ちた。

 

「勝者、爆豪勝己!」

 

爆煙が晴れたフィールドに立つ爆豪の姿に、観客席から轟音のような歓声が湧き起こる。

 

 

 

 

 

二回戦第一試合――緑谷出久と轟焦凍。観客が固唾を呑んで見守る中、試合は始まった。

 

制御の効かない“個性”を無理やり振り絞る緑谷は、あえて持久戦に持ち込もうと必死に食らいつく。しかし轟も冷気に晒され続けることで体温は急激に下がり、動きは鈍っていった。しかし緑谷が轟に思いをぶつけた。それにより轟は炎を解禁し、彼も自身の思いをぶつける。

 

そして互いの思いを込めた一撃がぶつかり合った瞬間、熱と衝撃が観客席にまで届き、会場が揺れる。ミッドナイトとセメントスが制止に入るも、コンクリートの壁を突き破り、両者の力が爆ぜた。

 

煙が晴れる。最後に立っていたのは――轟焦凍だった。

 

「緑谷君場外!!轟君、三回戦進出!!」

 

場内にプレゼントマイクの絶叫が響く。地に伏した緑谷の瞳には、敗北の悔しさではなく、確かな火を灯した轟の姿が映っていた。

 

 

 

 

 

続く第二試合

 

『おっとォ!このカードはまたもやクセモノ同士の対決!!“刻を操る少女”時崎狂三 VS “神の鉄槌”塩崎茨!!』

 

プレゼントマイクの熱を帯びた声が、場内の期待をさらに高めていく。

 

塩崎は深く祈るように手を組み、静かに一礼した。

 

「あなたがどれほどの実力を持とうとも……私は退きません」

 

対する狂三は優雅に微笑み、銃を掲げる。

 

「祈ることはよいことですわ。ですが――お祈りの時間はここまでですわね」

 

開始の合図と同時に、狂三が先手を切って駆け出す。

 

『なんと、時崎自ら突っ込みに行ったぞ!!』

 

すかさず塩崎の頭髪から無数の棘付きツルが放たれ、四方から襲いかかる。まるで祈りの鎖が罪人を縛るかのように。

 

「逃れられません」

 

塩崎はそう言うが

 

「《刻々帝》――【一の弾(アレフ)】」

 

狂三の姿が一瞬、ブレたかと思った次の瞬間、ツルに絡め取られた。

 

『おおっと!!ここで時崎、まさか捕まってしまったァ!!』

 

ツルをさらに締め上げようとした瞬間、塩崎は気づいた。今、縛っている相手からではなく、背後から時崎の「きひひひ」という声が聞こえたのだ。そう、

 

 

 

 

 

 

本物の時崎は、すでに塩崎の背後に回り込んでいた。

 

 

「あらあら……絡め取ること自体は成功していますわね。けれど、わたくしを捕まえることは叶いませんわ」

 

驚く塩崎の背に、時崎はためらいなく弾を撃ち込む。直撃は避けたものの、その衝撃でツルの縛りが緩み、分身は容易く抜け出した。

 

「……っ!」

 

塩崎はすぐに後退し、再びツタを構える。しかしその瞬間――。

 

「【二の弾(ベート)】」

 

弾が当たり、塩崎の身体が鈍る。視界は明瞭だが、四肢が思うように動かない。

 

「動きが……鈍い……!?」

 

狂三は薄く微笑み、銃を構えた。

 

「時の流れは万人に平等。ですが――わたくしは、少しばかり弄ることができますの」

 

焦ってツルを操ろうとする塩崎。しかし、その一瞬のラグが決定的な隙となった。時崎は分身と共に挟み込み、銃口を向ける。

 

「楽しいお祈りのお時間でした……ですが、これで幕引きですわね」

 

塩崎は瞼を閉じ、苦悶を隠すように小さく呟いた。

 

「……参りました」

 

ミッドナイトが腕を振り下ろす。

 

「勝者――時崎狂三!!」

 

観客席が歓声に揺れる。

 

『すげぇぇ!!やっぱトリッキーすぎるぞ時崎!!相手の強みを出させる前に完全に封じたァ!!』

 

狂三は優雅に一礼した。

 

「……これで二回戦突破ですわね」

 

彼女の微笑みは、次なる戦いをも楽しむ余裕を湛えていた。

 

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