あれは四角い先生? 【現在1年間休載中】   作:メタ(ル)

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I amam Heathcliff(私はヒースクリフそのものなの)


━━嵐が丘(原題:Wuthering Heights)より





荒が丘とkillコマンド

5番目の荒らしタワーこと第5サンクトゥムがある場所、それは旧エリドゥ。

今では建築部や赤石(レッドストーン)の技術者が遊んだり、避難用シェルターとしてミレニアムで定期的に実施している避難訓練の時によく使われている巨大な構造物だ。

 

 

「第5サンクトゥムはいかがです━━」

 

 

担当者のノアは担当する生徒たちの様子を伺おうと先ほどまでエンジニア部やヴェリタスなどが居たところに視線を向ける。

するとそこでは各々が正座している中で四角いマインクラフターが二人、スティーブとアレックスがチャットしまくっている光景があった。

 

 

<スティーブ>申し開きは?

 

<アレックス>ある?

 

 

 

「あの…先生‥‥‥」

 

「‥‥‥。」

 

「え、えっと‥‥‥」

 

<スティーブ>こっちも元SRTの運用についてキレて色々遅れたから非はある

 

<スティーブ>けどさ何勝手に持場を決めてるわけ?

 

<アレックス>ミレニアムにボス2体いるから偏るのは分かるけど、おかげでケセドとホドとゴズの担当者の調整がめんどくさいことになったね

 

 

こいつらが何をやったかと言うと勝手に持場を決めてしまったのだ。

状況が状況だったから仕方ないのは一理あるけど、せめて他のクラフターに声をかけるとかしろよ。

軍事部とか化学班とか。

おかげで要らん手間が発生しまくってわざわざダンジョンズ武器と人脈をフルに使う羽目になってしまったスティーブ。

 

 

<スティーブ>で、何か言う事は?

 

 

一同は一瞬静まり返ったが数秒待を開けた後、

 

 

 

 

『すみませんでした!』

 

 

 

 

素直に謝った。

これに対してスティーブたちは、

 

 

<スティーブ>イイヨー

 

<アレックス>いいヨー

 

「軽ッ!!」

 

 

どことなく某新喜劇を連想するような軽い返事をした。

 

 

 

<スティーブ>今更過ぎたことを問い詰めるタチではないし

 

 

ただし全ロスしたときは例外だ。

あれはクラフターにとって一番トラウマになりやすいことである。

 

 

<スティーブ>さてと

 

 

一通り説教が終わったことで次の作業に入りだす。

この場所にいるホドと呼ばれるボスはどうやら地下に潜り込んでるらしい。

それも暗号で保護されているシェルター並みの地下である。

しかしこちらにはその暗号の作成者であるリオが居るので何とも問題がないかと思われた、が!

 

 

「その、悪いのだけれど解除するまで最低でも1時間はかかるように仕込んでしまっていて‥‥‥」

 

「何やってるんですかーリオ会長!!」

 

 

色々なことを想定しすぎたせいで作成者ですら長時間解除の時間が掛るという仕掛けになっていた。

幸いにもコユキを引っ張り出して30分で解除できる見込みになったのでまずはよしとしよう。

そして当のリオは「合理、やらかす、ははは‥‥‥」などと壊れたロボットのようになっていたが、ユウカに肩を叩かれて直った。

さて、どうしようか?

時間は刻刻と進んで行くので有限である。

ならば、今のうちに出来るだけ周りを整地しておこう。

幸いにも解体予定の建物の地下だったので爆破解体と行こうか。

 

 

<スティーブ>てことでドカーンと

 

「ハッハッハッ!任されたり先生!」ポチ

 

 

ドカーン!

ドカーン!

ドカーン!

 

 

「おおーっ!良い感じー!平たくなってきたねぇ~」

 

 

意外にも本小説内では初めましての温泉開発部一行のメグとカスミである。

実を言うと温泉開発部とは仲が良かったりする。

彼女らの気質がマインクラフターの価値観のソレとほぼ同じで、やり方も爆破解体&ピッケルによる解体、それと建築物(温泉)を作るというから一瞬で仲良くなった。

それ以来ちょくちょく我々の世界(ワールド)に来ては温泉を掘り起こす傍らで爆破解体業で金をたんまり稼いでいる。

そう言えば、トウヒの雪原で温泉作ってるとか言ってたけどどうやって作るんだろうか?

あそこ水が一瞬で氷ブロックになるバイオームだし。*1

 

 

「いいぞいいぞ!ここでは温泉は見つからないようだが、好きなだけ爆破してツルハシを振るうんだ!」

 

<スティーブ>依頼料はもちのろんでたんまり払うぞー

 

「いぇい!」

 

「ああ、都市が‥‥‥建物が‥‥‥」

 

<アレックス>仕方ないこと、いいね?

 

 

後で何を支払うか迷っているスティーブ。

それを余所に敵を殲滅しては爆破解体をしていく温泉開発部。

爆破解体の途中インベイドピラーとかいうオートタレット擬きがあったが、聞くにアレはホドへの力の供給と配下の機械兵に強化をしてるとのこと。

つまるところエンドラ(ハエ)でいうところのエンドクリスタルか。

何と言うかこっちのエンドクリスタルの方がアレとは違って強いしエンドラ(ハエ)に置き換えた方が倒し甲斐があると、スティーブは思った。

 

 

『ロックの解除成功したわ!』

 

『にはは、いやー作成者もいたのでこれぐらい造作もないです』

 

 

そうこうしている間に地下のロックが解除されて地下に潜んでいた巨大な機械が飛び出してきた。

 

 

 

 

DECAGRAMMATON

 

HOD

 

 

 

ホド(色彩)

━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 

 

 

デカグラマトンとか呼ばれている預言者の一柱、ホドである。

多分神話系が名前の由来とされているけどどのあたりだったかは曖昧である。

しかし、デカグラマトンか。

ケセドといいビナーといい見た目がカッコ良くてgood!、全て鹵獲したいなと思てしまうが、ビナーを倒した時点でコンプできないのでこいつはドロップだけもらおうと考えている。

そういや、ヒマリとエイミからこれらの件について以前から相談があったので今度話に乗ってみよう。

 

 

<スティーブ>どう調理するか

 

 

シンプルに槍による一刺しか。

爆破による撃破か。

それとも強大な力による圧倒的蹂躙か。

 

今出た案ならば3番目を取ろう。

スティーブはネザーで採取したソウルサンド3つとウィザースケルトンの頭3つ、さらに中央にへロブラインからもらったコマンドブロック(・・・・・・・・)を設置した。

 

 

ポコッ

 

 

ボコッ

 

 

ゴオォォォォ‥‥‥‥‥‥

 

 

設置されたブロックはあるMobの形へと形成されていく。

起動まであと数秒。

 

 

ドオォンッ!!

 

 

爆発音とともにそれは召喚された。

見た目はケルベロスのように3つ首の頭蓋骨を持ったおなじみウィザーであるが、肋骨の部分のそこにはコマンドブロックが取り込まれていた。

 

 

 

ギャアアアアアアァァァァッ!!!

 

 

 

ウィザーストーム

━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 

 

 

ウィザーストーム

かつて我々マインクラフターの世界で大暴れして破滅寸前まで持って行った忌々しきボス。

通常のウィザーと攻撃手段は"最初は"同じだが、このウィザーストームの真に恐ろしいのはそれではない。

 

 

『ブロックと建造物を吸収してる‥‥!?』

 

「それだけじゃないわ!見境なくこっちに攻撃してきてる!」

 

『さながら小型のブラックホールね』

 

 

第一形態(・・・・)、近くにあるブロックの吸収。

それと同時並行で周囲にいるMobへの攻撃。

次々とウィザーストームがブロックを吸収して肥大化していき、頭蓋骨が命中した敵Mobたちが倒されていっている。

 

 

「あの先生、大丈夫なんですよね?」

 

<スティーブ>まぁ…うん

 

『言い淀んでチャットしてるよこの先生!というかあれって前に先生が言ってた単独でキヴォトス崩壊できる奴だよね!?』

 

 

ミレニアムの生徒たちの懸念は正しい。

あれはアリスこと名もなき女王のようなお遊び破壊のレベルではなく色彩と同等かそれ以上の厄災である。

なお、この作戦の内容を知っているのはヒマリとリオだけである。

無論危惧する点はあるがそれを考慮した上で対策がされているので特に深く言及することは無かった。

 

 

 

ギウゥゥ!!

 

 

 

ブロックや建築の資材を吸収していくうちにウィザーストームにも変化が見られた。

中央の頭がウィザースケルトンではなく、何か悍ましい怪物の顔になり果て左右と上から触手のような物が生えてきた。

進化形態、この段階になると次の形態に向かってブロックを更に沢山吸収するようになり、さらにMobを吸い込み始めようとする。

 

 

『インベイドピラーを次々と解体してる‥‥‥!』

 

「色彩化した守護者たちも次々に飲み込まれていってます…」

 

『これがマインクラフターの世界にある終幕装置‥‥‥』

 

<アレックス>念のためここから1kmは離れておいて

 

 

そして、とうとう敵Mobを吸収し始めたウィザーストーム。

そろそろ次の段階に行くだろうということで生徒たちを退避させて遠目から観察してもらうことにした。

 

 

<スティーブ>エサだ、喰え!

 

 

ポポポポポポポポポポポポッ

ポポポポポポポポポポポポッ

ポポポポポポポポポポポポッ

 

 

次々に土ブロックを投げ捨ててウィザーストームに吸収させるスティーブ。

隣ではアレックスが砂利を捨てている。

 

 

ガアァァァァッ!!

 

 

そんなエサやりの甲斐があってウィザーストームの姿は大きく変化した。

第二形態(・・・・)、もはやウィザーの面影は影も形もなく、体は真っ黒で、触手を生やし、白い一つ目に大量の歯が並ぶ顔が三つついているという恐ろしい姿をしているウィザーストームとよく呼ばれる時の見た目だ。

この形態になると、もはや並の攻撃では傷一つ付かず、さらに目からはトラクタービームと言う紫色のビームを発射しており、このビームに触れると体やブロックが浮き上がり、ウィザーストームに吸収される。それは生徒であっても同じだ。

ウィザーストームの居る空も渦を巻くようにブロックの嵐が周囲を包み込み、終末といっていいほどの景色となっていた。

 

これを見ていた生徒たちは想像以上の怪物の見た目に驚きと恐怖が混ざり合ったような感情で体を震えさせていた。

無理もないだろう。アレは当時のマインクラフターですら確立した討伐方法が出来ていなかったボスMobである。

 

 

Danger:Threat level max

 

 

これを見ていたホドもエラーを吐いていたのかその巨体をガクガクさせていた。

 

 

ウゥ~~

 

 

現在ホドは地下から急に這い上がったせいで碌に動けていない。

そのためインベイドピラーで周囲からエネルギーを賄おうとしていたのだが、次々に解体・吸収されてその場で動けず終いだった。

 

ウィザーストームがホドに目線を合わせた。*2

それまで動かなかったホドがビームによって浮き上がっていき、ウィザーストームのいるところへと向かっていく。

そして、その吸収されようとしていく中、衰弱のステータスが付与され始めた。

 

 

パシッ

 

パシッ

 

パシッ

 

 

error

errrrrrrrrrrrr

 

 

その時初めてホドは機械ながら恐怖という感情を覚えたのだろう。

衰弱でどんどん蓄積ダメージが入って行き、ウィザーストームに辿り着くまで300m辺りに辿り着いたころには…

 

 

ホド(色彩)

━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 

 

 

シュゥ!

 

 

 

ホドは消滅していた。

その証拠に経験値とドロップアイテムがある。

何としてもスティーブたちはこれらを拾いたい、だが近づいたら終わりだ。

吸収されて死ぬ。

 

 

『先生、ちゃんとアレの解決策持ってるんですよね!』

 

 

解決策を問うてくるユウカを始めとするミレニアムの生徒たち。

通信機の向こう側では暖房をつける音が次々と聞こえる。

 

 

<スティーブ>ああ、もちろん。へロブライン

 

<へロブライン>はいよ、毎度出番が増えて大満足!

 

<へロブライン>/kill @e[type=wither_storm]

 

 

パシッ

 

 

ギャアアアアアアァァァァッ!!!

 

 

 

 

 

<へロブライン>はい、処理完了

 

一同『えぇ‥‥‥』

 

 

結局あれはコマンドで倒すのが手っ取り早い。

というわけでへロブラインを呼んでkillしてもらった。*3

まぁ、もし第三形態(・・・・)まで進化していたらちと厄介なことになっていたがまだ第二形態だったので問題なく処理された。

これには一同ドン引きと驚嘆である。

やはりkillコマンドは最強の魔法。

 

 

 

 

 

 

 

挑戦完了!

輝きに証明されし栄光*4

 

 

 

 

 

*1
カスミ「‥‥‥温水が凍った」  メグ「‥‥‥松明置かない?」

*2
試合終了の合図

*3
ついでにドロップアイテムも回収した

*4
解放条件:ホドを討伐する




ということで今回のホド戦ではドアンケートによりウィザー(ストーム)を登場させました。
次回は少し休憩を挟むためにまた総力戦回を出します。


用語・元ネタ解説:

ウィザーストーム…マインクラフト:ストーリーモード season1に登場するボス。MODで有名だが、実はちゃんとしたマイクラ公式のMobである。某名もなき神々の王女とは比にならないぐらいの厄ネタ。周りのブロックやMobを吸収し、その果てに世界を滅ぼし尽くす。なお最終形態まで行くとkillコマンドが使い物にならなくなるので倒すのに下手すると1時間かかる。もっと詳しい説明は明日投稿予定の『制約解除決戦:ウィザーストーム』で解説。

荒が丘…ウィザーを召喚した時に出るJAVA版の進捗達成の通知。元ネタは『嵐が丘(原題:Wuthering Heights)』という「世界の三大悲劇(小説)」の一つ。詳しく知りたい人はwikiで。


温かい感想をしていただけたら幸いです。

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