━━統合版 ロード中tipsより
ピュ~~~~
スティーブは飛翔していた。
目指すは球体のような巨大ボス要塞。
あそこにいる諸悪の根源を倒すために向かっていた。
宇宙船?
<スティーブ>エリトラで十分
とのことで乗り物をMODの力で使うことなくエリトラを装備しているのである。
旧アビドス砂漠にあった劣化版コマンドブロック*1は石炭か木炭をレッドストーン代わりに突っ込めば動きそうだが、あんなもので空高く飛べるなどと思っていない。
せいぜい5ブロック程度だろう。
さてそんなワケでスティーブはバリアの破壊された部分から侵入した。
ピュ~~~~
<スティーブ>ブルズアイ!
なおここでイキって隙間1ブロックの所を潜り抜けたのはさすがと言わざるを得ないだろう。
さすが歴戦のマインクラフター。
パキン
おっとここでエリトラが耐久値切れで壊れてしまったようだ。
耐久値が無くなったエリトラは壊れたエリトラというアイテムになるのだがこれを修復するにはファントムの皮膜と金床、または耐久値のあるエリトラと融合させる*2必要があるが、今回はそれを持ち合わせていなかった。
仕方ないが持ってきていたエンダーチェストにしまおう。
ガチャッ
<スティーブ>こんばんわ~
パシッ
<スティーブ>クロコ*3君いますかあ~
パシッ
<スティーブ>ここか?
パシッ
<スティーブ>いやここかな?
パシッ
<スティーブ>それとも~ここ?
パシッ
<スティーブ>全然いね
せっかく家庭訪問したのに、出迎えてくるのはエンチャントされた名もなき神々の機械ばかり。
ダンジョンらしくボーナスチェストがあると思い、部屋の隅々を探りまくる。
時には怪しい箇所をツルハシで採掘したり、ブロックを設置して高い所を上ったりと。
まぁ結局何も見つからなくて徒労に終わってしまったのだが‥‥‥。
<スティーブ>あと次元エンジン防御システムなどというボスの割に弱すぎるのは何だ
たまに巨大な部屋があって「ここだ!」と思ったら長ったらしい名前のボスと機械が湧いて来る。
何かボスの割に体力が少ないしツルハシで壊せるし、何なんだこの雑魚ボス?
ボコボコ‥‥ポッ
「あ、先生だ」
<スティーブ>シロコか
ボスの間を探すこと数時間。
急に壁が採掘されていたと思ったら、壁からやって来たのはダイヤのツルハシを手に持ったシロコだった。
変装するMobとか居そうだが、あんな動きを敵はやらないと思われるのでさすがに本物だろう。
後なぜに覆面被ってる?
「ん、火事場泥ぼ‥‥じゃなくてダンジョン攻略」
<スティーブ>戦利品見つかった?
「ううん、全く。巨大な部屋と敵しか湧かない俗に言うゴミ要塞」
<スティーブ>隠し部屋は?
「掘った感じなさそう。マッチ一本で全焼する森の洋館よりもショボい」
どうやら俗に言うゴミ要塞だったようだ。
ネザー要塞や村ですらチェストがあるのに一つも無いとは。
そう言えば、シロコが平然とツルハシ持ってたのはアイテム化させた状態の物を服の裏ポケットに隠してバレないようにしていた*4からだ。
よく
背負っていた銃はマガジンだけ抜かれたようだが先ほどの機械共の資源がドロップしていたので作業台で火薬と組み合わせてクラフト*5しておいた。
意外とシロコ含むアビドス勢もマイクラ脳に侵食していたりするのである。
この前なんかはホシノが取引内容がゴミな行商人を見ると「悪い大人‥‥」と言いながら殴りかかったり、襲撃イベントでノノミが怖い顔をしながら「略奪ですよ~」などと言ってクロスボウや斧を叩き落してから倒して武器を強制ドロップさせるというマインクラフターでもできない荒業をしていた。
アリウスの方もなぜか金ニンジンブームが起こって農業とメサでシロコと一緒に採掘するアリウスの子がよく見かけることになっていた。
意外と子供って適応能力が高いんだな、と思う反面将来が怖くなってくる。
まぁ軍事部なら安泰だろうけど。
さて、そんなことを考えながら進んでいると巨大な空間を見つけることが出来た。
さすがに採掘ではなく、正攻法で見つけている。
入ってみるや否や、無のようなよく分からない空が広がる変な空間である。
「あ、居た。私を拉致した仮面」
<スティーブ>いや、凄い見た目だ
<スティーブ>?
最初はその巨体と見た目に驚くスティーブであったが違和感に気づく。
なぜかボスバーはないし、動きが極端に遅すぎる。
似たようなMobは居るのだがそれにしたって変なボス‥‥いや、Mobだ。
というかこの仮面のMob‥‥‥
[チームチャット]<スティーブ>アロナ、アレの
『了解です!先生!』
<スティーブ>シロコ、試しに5発程アレに撃って
「ん、分かった」カチャ
バンッ バンッ バンッ
バンッ バンッ バンッ
スティーブはある一つの仮説を立てた。
そのためにもシロコに銃を使わせ、アロナに調べてもらう。
その結果‥‥‥
「"‥‥‥我々は望む、ジュリコの嘆きを。‥‥‥我々は覚えている、七つの古則を。"」
「全部外れた‥‥‥。というか銃弾が曲がった…?」
<スティーブ>‥‥‥なるほど
射撃の方では結果は得られなかったが、新たな疑問ができた。
そしてもう片方のアロナに表示してもらったHPで納得してしまった。
それと同時に「めんどくさい」という感情も湧いてきたのだが‥‥‥
『先生の生体認証、完了。この『シッテムの箱』に常駐しているシステム管理者であり、メインOS━━A.R.O.N.A、命令待機中』
<スティーブ>は?
突如聞こえてきたシステム音は聞き覚えのありすぎる声だった。
これにはスティーブも思わず驚く。
「定められた運命は変わらない。それは如何なることがあろうとも」
<スティーブ>やって来たか首謀者の片割れ。いい加減リードについてもらうぞ
「いや先生、ここは溶岩の方が良いかも。というかあれって‥‥‥私?」
<スティーブ>yes
<スティーブ>別世界の成長したシロコらしい
「ん、ずるい。特に胸の辺りが…」
「‥‥‥‥‥‥。」
あーあ黙っちゃった。
何か一瞬クロコが自分の胸の辺りを仰視してたけど何だろ?
汚れでも付着してたのかな。
<スティーブ>さてと、そっちの古い白黒の映像みたいな色合いの奴が別世界のアロナ?
「一部肯定。この『シッテムの箱』に常駐しているシステム管理者であり、メインOSの『A.R.O.N.A』です」
<スティーブ>システムの方か
通りで機械的な声なわけだ。
後アロナ、驚く暇あるならそのAIをkickしておいてくれ。情報引き抜かれるのもマズいし。
それと今まで黙ってたけど一部生徒も声聞こえてる奴いるから。*6
追加であっちにハッキング仕掛けるのも頼む。
<スティーブ>そうなると、あの仮面が別世界の俺?
「否定、そも体構造が全く違います。完全な別人です」
「私の先生は暴れ馬の如く奇行に走ら‥‥‥いや、やってたね」*7
<スティーブ>あっそう。まぁ
思わずクロコが青筋を立てて静かな怒りを見せた。
あれは見ただけで分かる。
中途半端な運と才能を持った者の生れの果てだ。
何もかも背負って一人で突っ走ったバカだ。
あんな奴が別世界のスティーブなら軽蔑モノである。
『先生あのプレナパテスもとい別世界の先生は死んでます。なぜ明確な自我を持っているのかは不明ですが』
<スティーブ>前言撤回、自分なりに生きれたんだろな。ただ、死してなお動くのはもう
<スティーブ>あの装備どう思う?
「似合わないと思う。というか動きづらそう」
百鬼夜行の方で十二単なる革装備を何重にも着込んだ装備があるらしいが、そういう物なのだろか。
ちなみにプレナパテスの死因はクロコがkillしたらしい。
セイアから言われてた状況とマッチするし、あの視点はこのプレナパテスの視点だったのだろう。
ちなみに、これを聞いた時のシロコは「あっそう」というなんとも軽い返事であった。
もう何度も死んではリスポーンするスティーブの光景を見ていて『死』の感覚が麻痺している。
<スティーブ>さて
「先生、ダイヤ剣」
<スティーブ>先生はダイヤ剣ではないけどなぁ
「先生、トイレ!」、「先生はトイレではありません」のようなセリフが飛び交う。
そんなことを言いながらもダイヤ剣を渡すスティーブ。
身内には優しい。
「‥‥‥。」
「‥‥‥指示を確認。『シッテムの箱』、戦闘支援モードに切り替えます。これより私の能力を全て戦闘支援に割り当てます」
「やっぱりこうなるか、全ては無駄であるのに‥‥‥」
<スティーブ>誰が無駄って言ったんだ? そこの
「一々癪に障る言い方をするね、ここの先生は」
一触即発。
既に互いに戦闘体制に移っていた。
まだ切り札は使わない。
相手と力量が均衡していると思わせてから無双プレイといこう。
空はどこまでも高く
超音速
用語・元ネタ解説:
・エリトラ…エンドシティで入手できる装備。別名「虫の羽」。これと花火を用いることで空を自由に滑空することが出来る。ただし運動エネルギーを体験することがあるので注意。
・メサ…オーオバーワールドにあるバイオームの一つ。砂漠(乾燥系)バイオームの亜種(レア)で地下に金と廃坑の生成率が高くなっている。そこでしか取れないテラコッタが生成されたりしている。
・ダイヤの剣…おなじみのダイヤで作られた剣。攻撃力は7。