ブルアカ世界に狂信者を入れてみた   作:カニバルキャンディー

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ヨハネ・パウロ2世


未来は今日始まる。明日始まるのではない。

「止まってください!シスターアン!今はいけません!」

 煌びやかな調度品が飾られた廊下を歩く

明らかに怒り心頭と言ったようなアン、その背中や足に門番のトリニティ生徒がしがみつく

アン程ではないがかなり体格がいい少女が全体重をかけてしがみついてもまったく気にした様子は無く突き進む

 

「っ!?シスターアン!そちらは壁────きゃぁぁぁ!!」

 

そのままの勢いで壁に激突、文字道理壁砕き、門番を吹き飛ばしながらティーパーティーの花畑の中に入る

紅茶を飲みながら優雅にしている少女

 

「アンさん、騒がしいです…え?」

 

 ナギサの勘違いしていたポイントは2つ

1つは常識的に考えて他の組織の長を不用意に攻撃しないだろうと高を括っていたこと

もう1つは神塚アンは感情的に銃をぶっ放せる女だってこと

 

 ごく自然な動作で拳銃を引き抜き眉間をぶち抜く、壊れた玩具さながら椅子から吹き飛ばされる

体勢を立て直す前に即座にその四肢が銃剣によって地面に縫い付けられる

馬乗りになりながら拳銃(パニッシャー)を眉間に突き付けて壮絶に笑う

 

「こんな不敬な行為を前にして黙っていられるほど私の信仰は穏健ではない」

「ごほ…なにか…勘違い…していませんか…?」

 

 ナギサが怯えたように呟く、それもそうだろう彼女の本質は砲撃主、遠くからの爆撃による攻撃を主にしている

キヴォトスでも上から数えた方が早い実力を持つアンにここまで敵意を向けられているのだ、それにナギサはアンの業を知っている

1年の時の語るも恐ろしいその業を…己がその一部にならない保証などは無い

 

「ほう?言ってみろこの私が納得するような言い訳をな」

「あの中には…トリニティの裏切者が…居ます…!放置していれば…シスターフッドにも影響が出るはずです!貴女もわかっているでしょう!?」

「1人の為に残りの3人も退学にすると?笑わせてくれる!」

「違います!違います!全員を退学にした後にもう一度入学してもらいます!ティーパーティーの権限で彼女たちの好きなポストにも付かせる予定です!」

 

 声を震わせながらナギサが叫ぶ、覆いかぶさっている人型の獣をどうにかしなければならない、間違えたら間違いなく自分は死ぬ

たっぷりと10秒ほど数えた後にアンが立ち上がる

 

「すべて終わった後に謝罪をしておけ」

 

 上空に聖書を投げ、降ってくるページと共にアンの姿が掻き消える

よろよろと立ち上がり無事だった机の上に置いてあった紅茶を飲み干す

 

「ふぅ…少し予定を切り上げてセーフハウスに逃げ込みますか…また襲撃されたら今度こそ殺されそうですし」

 

────────────────────────

 補習授業部の元に戻り、少し話し合う

結果としては第3次特別学力試験に向けて日々努力を重ねるしかないという結論に達する

 

本当に努力を頑張ってくれました…!ハナコさんも流石に遊んでる余裕がなくなったのか本来の優秀さを取り戻し試験では100点を連発

私と先生、ハナコチームで他のメンバーにもしっかり勉強を教え込む、模擬試験では全員が90点を超えることが可能になりました!

コハルさんですら極端に難しい問題に当たらなければ合格ラインを突破しています…!

 

ふふふ…!仮にも私は育てる側ですからね!勉強教えるのはどんと来いなんですよ!

訓練の方が得意なのはそうですけども…

 

そうした日が続きいよいよ最終試験、前日に

 

「…ついに明日ですね…」

ヒフミさんの言葉に全員が神妙に頷く

 

「ま、また急に、いろいろ変わったりしないよね?」

「その点は安心してください、私がナギサさんにあの後あってガツンと言っておきましたから!」

 

それはもうガツンと

 

「場所はトリニティ第19館の第32教室。本館からは離れていますが、そこまで遠くはありません

午前9時からも変わっていません…むしろ気になる点と言えば…昨日から本館が不自然なくらい静かなことです、人けがピタッと無くなってしまったようで…

何か情報はありませんか?アンさん」

 

「残念ながら私の方にも流れてきていませんね…」

 

 まぁ…これは嘘です、重要書類を保護するという名目でティーパーティーから要請があって正義実現委員会が19館を静かに包囲しているらしいです

戒厳令が出ているとか…いつからティーパーティーは正実を手足のように扱えるようになったんですかねぇ…

相変わらず私の癪に障るマネしやがる

 

 これで私がことを構えることが出来なくなった、私とツルギが正面からぶつかったら、正直トリニティの校舎が吹っ飛ぶだけならまだマシ

最悪正実とシスターフッドの泥沼な戦争になるぞこれは…

 

 一応何かが大規模に動いているという情報は掴んでいるので信者たちが怪我しないように外にあまり出ないようにと入ってあります。

とはいってもキヴォトスで暴力関係で動き出すとか日常茶飯事ですよ?トリニティ自警団ですか?それとも救護騎士団?

ただ人数が多いだけの組織?数えきれないほどありますし…そのどれもが私1人でも叩き潰せます。

 

 

「とにかく…泣いても笑ってもあと1回です、頑張りましょう」

「”今までの頑張りを信じよう…きっと大丈夫だよ”」

 

 先生の言葉に全員が頷き、私と先生は自室に帰る

少ししたら部屋がノックされドアを開けるとそこに居たのは

 

「こんばんは、少しお話してもいいですか?」

「構いませんよ?ハナコさん、来ると思っていました」

 

────────────────────────

「単刀直入に言いますと、アズサちゃんが内通者で決定です」

「でしょうね、状況証拠がそろい過ぎていますし…何か言っていましたか?」

「組織名は口に出していませんでした、ただ…明日ナギサさんのヘイローを破壊するとセイアさんのように…とも言っていました」

「完全に黒ですねぇ…う~ん…今からエウレカを呼び出して適当に滅ぼしてきてもいいんですが…残存戦力がネックですね…少数精鋭で私を足止めできると思われている可能性もありますが…」

 

 顎に手を当てて考え込む、これでもキヴォトスではそれなりに名前が知られているはず…自惚れではありますが…私と正面から戦えるの結構限られてますし…

まず確実に人数は揃えてくるはずですし…ここで取り逃がすと他の人に迷惑になりますよねぇ…

 

「なかなか難しい問題です…解決できる手段はあるのに」

「アンさんは19館の事を何か知っていませんか?こちらに何も情報が回ってこなくて」

「正実が包囲しています、それだけならまだいいのですが…ティーパーティー直属の依頼だそうです…」

 

「つまり…本館に入るならば正義実現委員会と完全に敵対することになると」

「そういうことになりますね…それにシスターフッドの私が正面から行くと…まぁ…結果はお察しです泥沼の戦いですね」

 

 あはは~手を挙げてお手上げのポーズ、ほんとにどうしましょうかね、行ったら行ったで話ぐらいは聴いてくれると思いますけど、中に入れてくれはしないでしょうね

あのアバズレ…これなら見逃さずに叩き潰しておけばよかった

 

「アンさん、先生に相談しましょう、先生は信用できる大人ですし…こちらの事情もある程度は知っています」

「それもそうですね、割と手詰まり感がありますし…」

 

という訳で先生の部屋に突撃!する前にコハルさんを連れて行きましょう!正直ここまで来たら知らないより知っててもらった方がいいですし

なんだかワクワクしてきました!

 

なんかヒフミさんも先生の部屋に居ました…

 

「みんなして何してるのよ…」

「ハナコちゃん…コハルちゃん…アンさんまで…」

「明日は試験なのに、何してるのよ!休み事も大事だって言ったのはそっちでしょ!?」

 

 ハナコさんとヒフミさんが困ったような笑顔をコハルさんに向ける…

可愛いですね…その頭の羽撫でてもいいですか?あ、ダメですか…エッチなのは死刑?その理屈だと一番エッチなのコハルさんになりませんか?

 

「もう!アズサもどっか行っちゃたみたいだし!まぁ…緊張する気持ちは凄くわかるけど…」

「先ほど…アンさんからお話を聞きました、明日私たちが試験を受ける予定の第19分館についてなのですが…かなりの数の正義実現委員が派遣されて、建物を完全に隔離するそうです」

 

私は先ほどと同じようにお手上げのポーズ、サクラコに声かけてもいいんですけど…もう命令が下ってるので割とどうにもならないんですよ~!

 

「おそらく…誰1人あの建物への出入りは許されません、エデン条約が締結されるまで…」

「ちょっ…ちょっと待って!?そしたら私たちの試験どうなるの!?」

「……つまりこういうことです…試験を受けたいのであれば正義実現委員会を敵に回せ…と」

 

 全員が絶句して、権力者側の私に視線が向けられる…いやぁ…どうにかしたいけど後手に回ってしまったんで無理ですよ…

まさかあそこまで脅して置いてまだ何かする勇気があるとは…何をそこまで駆り立てるんでしょうかね

 

「まったく…どうやらナギサさんは本気で私たちを退学にさせようとしているようですね…」

 

全員で考え込んでいると唐突に入り口のドアが開く、そこに現れたのは

暫定裏切者のアズサさん。

 

「……私のせいだ。皆聞いて、話したいことがある」

「アズサちゃん!?どこに行っていたんですか!?」

 

言いずらそうに恐怖と不安に体を震わせながら、それでも何とか勇気を振り絞りか細い声でゆっくりと喋り出す

「みんなに…ずっと隠していたことがあった…でも…ここまで来たらもうこれ以上隠しておけない…」

 

「ティーパーティーのナギサがが探しているトリニティの裏切者は私だ」

 

全員がぽかんとしている中ハナコさんだけが私の背後にさりげなく回る。

貴女じゃ拘束無理なんですからそんなことしなくて大丈夫ですって…そんな人をバーサーカーみたいに…

と言うか貴女から言い出したのに…本人から直接言ったらまた変わるとか思いました?

 

 そしてポツポツとアズサさんがしゃべり始める、自分はアリウス分校出身だと

アリウスからの任務を受けて学園に潜入している、任務の内容はナギサさんの暗殺。

ミカさんを騙して潜入、そのあとすべての罪を押し付け逃げるって感じでしょうかねぇ…

 

 そういうことを昔やっていた身からすると雑も雑ですが…これ本当に帰ることを想定していますか?

正直鉄砲玉みたいな扱いだと思うのですが。

 

「明日の朝、アリウス分校の生徒たちがナギサを狙ってトリニティに潜入する、私はナギサを守らなきゃいけない」

「本館には戒厳令が出ている状態、最後の試験でのナギサの無茶もあって。正義実現委員会は本館に居ないタイミング…なるほど…要人襲撃には最適な日ですね

それでも迂闊と言わざる終えませんが」

 

 あ、やっぱりそう思いますよね?完璧な暗殺ならばこんな大胆なことしませんし、襲撃ならばこちらの戦力を浅く見過ぎている、

どうもチグハグなんですよねぇ…まだ、だれか裏で糸引いてません?

 

「ま、待っておかしくない!?よくわかんないけどアズサはティーパーティーをやっつけに来たんでしょ?なのに守るってどういうこと!?話が合わないじゃん!」

まぁ…簡単な話ですアズサさん自身は暗殺する気は無く、むしろ守る気、アリウス分校とトリニティの二重スパイと言ったところでしょうか…

なかなか大変なことです。

 

「どうして、ナギサさんを守ろうとするんですか?それは誰の命令で?」

「……これは…誰かに命令されたわけじゃない…私自身の判断だ、桐藤ナギサがいなくなればエデン条約は取り消しになってしまう、

あの平和条約が無くなればさらにキヴォトスでの混乱は深まるだろう」

 

言い切った後に目を逸らしながら、私たちのような学園が生まれないとも思えないと呟く

 

まぁ…そういう見方もありますね…とはいっても無理だと思うんですよねぇ…どれだけ頑張っても水と油な関係ですし

ゲヘナは武力で黙らせられますけどトリニティがなぁ…ちょっとねぇ…

 

「とっても甘くて、夢のような話ですね…今回の条約の名前と同じぐらい、虚しい響きです。」

 

 ハナコさんがチクリと言葉で刺す…と言っても心からは思ってないでしょうけど、言ってる本人が辛そうでどうするんですか…

アズサさんも辛そうに全部自分のせいと恨んでくれても構わない。すべてが終わったらシスターフッドで幽閉されてもいいと…

なんか変なの混じってません??

 

「”それは違うよ、元々の原因はきっと、信じられなかったことの方、それぞれがもっと友達のことを信じていたら、もっとお互いのことを深く信じられていたら

こんなことにならなかった”」

 

 トリニティでは良くあることですからねぇ…人間不信になる生徒なんてそれなりに居ますし…

ここは欲望の坩堝、表は綺麗だが自分より優れたものを蹴落とす為に命を懸けられるものばかりの地獄の花園

 

「今のナギサさんのように、誰も信じられなくなってしまった人を変えることは難しいです。誰かを信じるということは、もともと難しいですし」

「なかなか感情籠っていますね…実体験ですか?」

「次、シスターフッドのミサではバニーで出ますね♡」

「本当にやめてください…」

 

「アズサちゃんは私たちにこうして本心を語ってくれました、黙り続けることもできたはずなのに誤ってくれました…

ごめんなさい、先ほどは何といういいますか…どうしても意地悪したくなってしまったんです、アズサちゃんの真っすぐな顔見ていると、なんだか心が落ち着かなくなってしまって…」

 

いつものように張り付けたような笑みではなく、本心から楽しいという笑みを浮かべながら優しく抱きしめる

アズサさんがこの目立つ補習部からいなく成らなくなった理由は…ここが本心から楽しいから、一緒に居て安心できるからでしょう?

と頭を撫でながら母親のような笑みで笑う

 

「……そうかもしれないな…何かを学ぶということ、みんなで何かをするということ、その楽しい時間を私は手放せなかった

海とか、お祭りとか遊園地とか…行きたい所も知りたい所もまだまだあって」

 

子供らしく、甘くて優しい夢だけども絶対に叶えなければならないお話。

シスターフッドの力を使っていろいろ叶えましょうかね!

 

ハナコさんの話は続く、ある人は補習のテストを台無しにしようとしたり、下着でプール掃除したりみんな水着で出歩いたり

裸でいろいろやったり…そんな自分を全てだらけ出せる場所も楽しい、今までは他人に何かを求められてばかりで自分をさらけ出せなかったから…

 

「ハナコさん??ここ以外でやったら正実じゃなくて私が怒りますからね??」

「うん…え?いや…裸ではなかったけど」

「さ、散歩も水着ではありませんでしたよ!?」

「え、やっぱりあれ水着だったの!?」

 

「ふふ…アズサちゃんの言っていた通りです、虚しいことだとしても最後まで抵抗をやめてはいけませんね。」

 

「アズサちゃん、貴女はもっと学びたい、もっと知りたい、みんなでいろんなことを下らなくても楽しいことをやりたいと

それを諦めてしまうんですか?いいえ(NO)何も諦める必要はありません」

 

いったん目を閉じてそして開く、意志が強く、彼女が1年生の頃によく見た私の好きなタイプの視線

 

「すべての嘘を、罠を掻い潜り一切合切すべてをなぎ倒しましょう、今度はこちらから行動するのです

それで、試験会場に付き、みんなで90点以上取って堂々と合格するのです。いえ、それだけでは足りません…あとからどんな文句も言えないように掛けていた罠はそのままに」

 

「ここには正義実現委員会のメンバーとゲリラの達人、ティーパーティーの偏愛を受ける自称凡人な人と、トリニティのほぼすべてに精通した人が居ます。」

 

こう並べられるとなんだか特殊部隊みたいなメンバーですね、特攻野郎Aチーム的な感じの…私映画とかで見たことありますよ!

後は戦車とか運転できる人を入れたら完璧じゃないですか?私出来ないんですよね、銃剣で解体はできるんですけど。

 

「その上ちょっとしたマスターキーのようなシャーレの先生とシスターフッドの処刑人が居るんですよ?」

 

「”ま、まぁ…”」

「可愛いあだ名募集中です」

 

「このメンバーならトリニティぐらい半日で転覆させられますよ♡」

 

衝撃的なセリフをハナコさんから聞いた後、妙に計画性のある作戦内容を聞く

 

「今日中に桐藤ナギサを攫ってしまいましょう、そうすれば同じく襲撃しようとしているアリウス分校が慌てて取り返しに来るはずです、しっかりと私たちが攫ったという証拠を残しながら」

「けどナギサ先輩ってどこにいるかわからないんでしょ?どうするのよ?」

「私は87個のセーフハウス、そしてそのローテーションまですべて把握しています、変則的な運用も何もかもを♡」

 

 ひぇぇ…だいぶ恐ろしいですね…

昔だったら真っ先に始末されてるかゲヘナに誘拐されてたんじゃないんですか?

少なくとも私だったら適当に監禁しておきますけど…知られたくないことを知りすぎてますし…実力は中の下ぐらいですよね?格好の的ですよ…

 

「では、アンさん、アズサちゃん行きましょうか」

 

 




感想高評価お待ちしております!

ナイトレイン面白すぎ!!
この夜…深い!!ボボボボボ
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