超高級レストラン、例えトリニティ生徒だとしても容易に入ってこれないレベルの店。
金額もそうだが、しっかりとしたコネと来る本人の資質それらがそろっていなければ門前払いさせられる
玄関には自動ガトリングが二丁、窓はすべて防弾防音、今この瞬間装甲車が突っ込んで来ようと問題なく撃退できる設備
腕利きの用心棒がこのレストランを襲いに来る生徒たちを始末している。
その中にアンとサクラコ、それにマリーが食事を取っていた。
この間アンがやらかしたお詫びとしてコネを使いこの食事会を用意したのである
なかなか高かったがアンはみんなと食事できるから問題ないと笑っている
食事会もいい感じに盛り上がりアルコールが回り口が軽くなる
「シスターアンの昔話ですか?」
マリーが赤ワインを飲みながらサクラコの言葉に首を傾げる
「はい、1年生の時の話ですね…初々しくて可愛らしかったですよ」
「サクラコ…貴女も1年だったでしょう…と言うか私達の2年前とかだいぶ尖ってませんでした?」
「触れるものみな傷つけるタイプでしたね」
パスタを口に含み咀嚼…美味しかったのか頬を緩め幸せそうな顔をするサクラコ
ジト目でその様子を見ながらトラピスト・ビールを行儀悪く瓶のまま口をつけるアン
「私知りたいです!シスターアンの昔の頃の話、今では優しいお姉さんって感じですけど」
「マリー?私にも羞恥心と言うものがありまして…いえ別に恥じることは無いんですが…」
「では話しますか…あれ?この話すると自動的に私の昔話にもなりますね」
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キヴォトスでは殺人が最大の禁忌と言われています
しかしそれは二年前のゲヘナとトリニティの一部地域は含まれません
なぜならば文字通り殲滅戦争をしていたからです
「ゲァハハハハハハハ!!」
突っ込んでくる頭部のない人間の心臓を抜き手で抉りそのままの流れで心臓を取り握り潰し返す刀で恐怖に顔を歪ませているゲヘナの兵隊の首を跳ね飛ばす
吹き出す血を全身で浴び、純白のコートをドス黒く染め上げながら狂ったように笑うシスターアン
地面に突き刺した銃剣を引き抜き構え突っ込むッ!
目の前に待ち受けるのはゾンビのように生気の無い体の一部が欠けた兵隊か行くところが無くなった雑魚兵が目の前に広がる
楽しそうに、それは愉しそうにその中に飛び込み銃剣を振るう
玩具のように首が吹き飛び彼女が進む道に地獄のような赤い道ができる
「死人共が!ええおい!?誰の許可を得て蘇ってやがる!ここから先はトリニティッ!お前ら腐ったゴミどもが堂々と歩いていい場所じゃねぇんだよ!」
袖から取り出した爆薬付き銃剣を中心にぶん投げ辺り一帯を吹き飛ばす
それを数回繰り返すと敵がタンパク質とカルシュウムになり目の前から消え失せる、だがなお止まらない
後ろからの機関銃の縦列乱射を護衛にさらに前線に突っ込む、生きているもの、生きていたものをかき分け指揮官らしきゲヘナの生徒の首を跳ね飛ばし
乗っていた戦車をぶった切りバラバラに砕くッ!
そのあとは掃討戦だ、指揮官を失った兵隊、しかも半分以上がゾンビ遠くから弾丸を浴びせ続けていれば簡単に死に絶える
「アッハハハハハハ!!」
アンが爆笑して血まみれのまま聖書を上に投げてシスターフッドの住居に帰投する
「お疲れ様よ!」
私の背後から声がして振り向く前に頭からタオルをかぶせられ飲み物を渡される
汗を軽く拭いて顔を上げると私より頭3つ小さなシスター服をゴスロリ風に改造した先輩
山田テイル先輩、見た目は完全に子供なのだが身の丈以上の重機関銃を自在に振り回し爆薬などを自在に操る。
私の直属の上司だな。
「シスターテイル…こちらは殲滅した…最近頻度が増えてるなこれは…」
「そうね。明らかにゲヘナの方向に人間の方が少ない部隊…雷帝かしら?
それより大丈夫?アン…貴女身体脆いし…治ると言っても痛みはそのままなのでしょ?」
「だからどうした、私が止まる理由にはならん」
私の背中によじ登ってくるテイル先輩を背負い直して大聖堂まで歩く
この先輩私のことを乗り物かなんかと勘違いしてないか?別に構わんが一言言って欲しい
私も心の準備があるし武装が当たるぞ
軽くシャワーを浴びて大聖堂の一角、特別な人間しか入れない隠し部屋に私とテイル先輩が中に入る
中に居たのは私と同級生のサクラコにシスターフッドの3年生にして№2夢サメル
「お疲れ様です、シスターアン首尾はどうでしょうか?」
「サクラコか…まあまあだなゲヘナのクソ共は相変わらず雑兵を寄こしてくる…!」
「落ち着きなさい!アン!こら!暴れないの!」
相変わらず背中によじ登っているテイル先輩が頭をポコポコ殴ってくるのでクールダウン
私どころかシスターフッドが総出で戦いに挑んでも雷帝の物量に押されてどうしようもないだろう…まったく狂った天才程ウザいものはない
「はい、皆様方静粛に…サクラコ例のモノを見せて頂戴」
「かしこまりました」
そういってサクラコがスーツケースを机の上に乗せ私たちに見えるように開く
中にあるのは薬瓶、中に見えるのはウネウネと動く糸のような蟲…寄生虫?なんだこれは
「何よこれ気持ち悪いわね…アンちょっと近づけてくれない?」
「テイル先輩…自分で取ってくださいよ」
薬瓶を1つ取りテイル先輩に見せる。
「あ、注意してくださいねそれの正式名称は底なし村のワルツ…お友達になったゲヘナの生徒から教えてもらいました」
なんでもそれに寄生されたら絶命したとしても動き続けることが出来の悪い、いわばゾンビのような状態になります
素手で触ったら致死率100%感染率100%らしいので気を付けてください、試しにお友達になったゲヘナ生に使ったら本当にゾンビになりました
とサクラコがなんてことないように言う
「ひぇぇ!?あ!アン!?あっちやって!?」
「はいはい…」
「おそらく雷帝の玩具でしょう、性格が悪くて苦しめるのに特化してるわ」
薬をスーツケースに戻す
こんなものがトリニティで流されてたら直ぐにでも全滅してしまうだろう。
上で統括しているティーパーティーは権力闘争で忙しいらしいからな、ふざけた真似をしやがる…余程権力が欲しいと見えるな。
正義実現委員会とシスターフッドが瀬戸際で抑えているが…なかなか厳しいものがある
単純に人数が足りん、キヴォトスでは個の力の方が強いが…それでも抑えきれない、大規模な戦場が1つだけなら私だけでいいのだが…それが連日続く…
「それで私たちは何をすればいいのかしら!このままじゃジリ貧でしょ?何かないの?」
「提案は3つあるわ」
1つはミレニアムと仲良くして大量破壊兵器を借り受けそのままゾンビ共を殲滅
あそこは雷帝と同じレベルではないですけど倫理が飛んだ天才がゴロゴロいる場所、口八丁手八丁で転がせばあとはすべてミレニアムのせいにできる
2つはサクラコがゲヘナ内のシンパを増やして内側から壊す方法…こちらはあまりお勧めできないわね…あっちは指揮系統バラバラだしそもそも雷帝のシンパが寝返るのはあまりない
それに時間がかかりすぎる、少なくとも年単位
3つめはゲヘナの最近名を上げている人間…情報部 空崎ヒナ 万魔殿 羽沼マコト 万魔殿 鬼方カヨコ
これら1年を叩き潰す、少なくとも今のムードは止まる
「オススメは1か3ね…少なくとも私達だけじゃなくてツルギも引っ張ってこないといけないけど…」
「気に食わねぇな!我々が相手しているのはあくまでも襲ってくる奴のみだッ!なぜ普通に暮らしているクズ共をこちらから叩き潰さねばならん!」
「コラ!アン落ち着きなさい!冷静に!」
ポコポコ殴ってくるテイル先輩…いい加減降りてくださいよ…重くは無いですけど邪魔ですし…
ちょっと!髪の毛が!ぼさぼさに…!?
「というか!全員引っ張り出さないとこの戦い負けるわよ!……こんなの昔のキヴォトスじゃない…殺し合いなんて…
確かに乱暴なところはあったわよ…暴力と陰謀が渦巻いてた…けど…命の奪い合いよ…」
悲しそうに私の背中で泣くテイル先輩に心を痛める…私は入学したときからこの地獄だから平和な時間など知らんが
最愛の先輩が悲しんでるのだ命を懸ける意味はある
個人的には挑んでくるなら殺せばいいが…何もしていないなら無視をすればいいと思っているが…仕方がない
それから一度解散しそれぞれの帰路に就く
コツコツと美しく清浄なはずの大聖堂の道を歩く
右を見れば外の地獄など知らないとばかりに楽しそうに仲間内で争っているトリニティー
左を見れば次の戦いの為に弾薬や兵器をかき集めているシスターと正義実現委員会のメンバー
思わず笑いが漏れる、他の人間は入った学校が抗争状態、それもキヴォトスでも在りえない殺し合いをしている心の底から自分の運の悪さを呪うだろう
だがそれが神塚アンに取っては堪らなく楽しい
正直なところ現在のアンは宗教家ではない、なった覚えもなければなるつもりもない
偶然宗教と呼ばれるものとアンの思想があっていただけだ、己が信じる正義とキリスト教が偶々あっていただけ
だから彼女は宗教というものを借りて力をぶつけるのだ…本質的には彼女は力のぶつける先を求めている
だがこれは悪い事ではない思想と言うのは縛られて身に付くモノ
ならばこれから宗教と言う強烈なモノに身を寄せていれば自然と考えは正しい方向に向く
人間とはそういうものだ
「さて…肝心のぶつかる時期は何時だろうか…体がなまってしまいそうだ…早く私を暴れさせろ…」
「危ない独り言は辞めなさいってば…聞かれたらことよ?中二病も大概にしなさい!」
「わかってますよ…あと中二病って言わないで…」
肩車をしていたカコ先輩がアンの頭をぐりぐりと触り眼鏡をベタベタ触って諮問をつける
流石に怒ったアンが振り回して地面に叩き落すが猫のように身を翻して地面に着地
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時間は戻って現代
「え!?我々って結構アレな組織だったりします…?」
「なんでしたっけ我々の別名?あの仰々しい奴」
「
あはは~!といい感じに酔いが回ってきたのか普段とは違いグラスと瓶をぶつけ合い2人は陽気に笑う
3年生に取っては面白く懐かしい記憶、すでに整理が済んで思い出話として花を咲かせられる
だが今日聞いたばかりのマリーには少々刺激が強い
「それでどうしましたっけ…激突の所ですか?ここら辺が盛り上がるんですよねぇ!」
「えっと…戦う前ってどうしてたんですか…?」
「普通に武器の手入れして来そうなところを歩いてただけですね…行き当たりばったり?」
首を傾げてアンがサクラコを見るが同じように首を傾げてそのままワイングラスも口の中に傾けて飲み干す
一応超が付く高級料理店、入店するためには持っている武器を全てラウンジで預けなけらばならない程だ
あの美食研究会ですらドレスコートに身を包む。
「じゃあさっさと盛り上がるところ行きましょうか、ドロドロとしたトリニティ内の権力争いなんて面白くありませんし」
「さんせーです!わっぴー!」
再び盛り上がる2人にげんなりするマリー
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逢魔が時、ちょうど太陽の日が陰り夜とも言えず日中とも言えぬ時間
そんな中珍しく仕事が早く終わり帰宅しようとしていた髪が長く小柄な少女、だが見た目に騙されるなかれ、このゲヘナの少女は1年生でありながら最強の名前にたどり着こうとしている
本人はそんな気はないが、そんな彼女の名前は空崎ヒナ
「…今噂のシスターフッドの惨殺者が私に何の用かしら」
「halo、用も恨みもないがな…上からの命令だ恨んでくれても構わん」
アンは袖から銃剣を引き抜き両手に構える
一方ヒナは退屈そうに溜息を吐きながら背中に背負っていたH&K G8を構える
ゲヘナでは喧嘩を売られるなんて良くあることだ、そんな戦闘とも言えぬ戦いを彼女は溜息1つで叩き潰してきた
今回もそうなると思っていた
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「キキキ!今日の議長を見たか!あのままだったらマコト様が時期議長だ!」
「はいはい…私を巻き込まなかったら何でもいいよ」
少し高級なゲヘナの飲食店で背の高い女性、羽沼マコトと退屈そうにスマホを弄っている鬼方カヨコが食事をしていた
万魔殿の仕事を終えゆったりしていると飲食店のドアが開く。一瞬獣臭がするが…すぐに料理の匂いでかき消される
中に入って来ただろう客が2人の後ろのテーブルに着く
「お客様…ご注文は」
「水でいい…それと」
振り返らずにショットガンだけをマコトとカヨコに向けて躊躇なく発砲
マコトが座った状態で、分厚く丈夫な机を蹴り上げ即席の盾にして弾丸を防ぐ、お返しとばかりにカヨコが拳銃を向け弾丸を発砲
背中で弾丸を受け止めるが一切怯みもなくむしろ店員を庇う
「この店をぶっ壊す」
店員が叫び逃げ出すと同時にマコトが先ほど銃をぶっ放した剣先ツルギに話しかける
「キキキ!飛んだご挨拶だな、正義実現委員会の狂人が…マコト様の命でも取りに来たか?」
「仕事だ…私も恐らくアンの奴も気は乗らないだろうがな…下っ端は逆らえない」
かったるそうに椅子から立ち上がり猫背のままショットガンを二丁握ったまま、だらんと両手から力を抜く
構えなどないように見えるがその実、目の前で大型肉食獣が口を開けているレベルの圧力
そして雰囲気が変わる
「いーひひひひひひ!戦いだぁ!」
「キキキ!マコト様の活躍を見るがいい!」
「はぁ…行こう」
「すべてを叩き潰してやろうッ!Amenッ!」
「めんどくさいけど。まぁ、やらなきゃいけないことだから」
それぞれの場所で生徒たちが激突する
反応高評価お待ちしております。
完全犯罪伝授しますっていう歌にはまりすぎてリピートし続けている。