「私に補習授業部に入って欲しい…ですか?成績は一応トップクラスを自負していますが?」
「えぇ、貴女は別に成績不振で入ってもらおうとは到底思っていません…貴女には先生役をやってもらいたいと」
ここはトリニティの花園、蟲毒の壺の総本山
私の前には優雅に紅茶を飲む現ティーパーティーの長桐藤ナギサとその正面に座るパテル派リーダー聖園ミカ、どちらも一筋縄ではいかない一級の悪党
それに敵対するのは宗教と言う坩堝に魂までつけている狂信者
「トリニティの先生で力不足ならばそれこそシャーレの先生に頼めばいいのではないですか?」
「それがそうは行かないんだよね~もちろん先生にも頼むよ?けどさ、宗教系の事は教えられないんだって?だからトップであるアンちゃんに白羽の矢が立ったわけ、餅は餅屋って言うじゃんね!」
「そういう訳です、先生もお忙しい身補習授業部だけやっていればいいという訳にもいきません…教えを学び健全な精神を身に着けて欲しいと思いまして…サクラコさんには正式に依頼し許可は出しています」
なるほど、つまりこれは最終確認ってだけですか、私としては迷える子羊達を導くのはシスターの務めなので全然かまいませんが…
明らかに政治の匂いがするなぁ?シスターフッドをエデン条約の件に合法的に巻き込むつもりか…何を焦っている?
確か先日サンクトゥスのリーダー百合園セイアが襲撃された、表沙汰に放っていないが…サクラコの【トモダチ】からの確かな情報だ
彼女は…死亡したヘイローが破壊されてな…だが…そこは懸念点もある、殺されたのはまだいい、だが彼女レベルが
ティーパーティーだぞ?警備は厳重なはずだ、それこそ私やツルギ、ヒナやマコトのような規格外だったら正面から堂々と殺しに行ける、だが暗殺が得意な奴は知り合いには居ない
多かれ少なかれ我々の戦闘は派手になってしまうからな、それに暗殺は弱者の技でもある、強者は根本的にできない。
しかしまぁ…犯人の当てはありすぎて困る、犯行動機も山のようにある、そもそもトリニティは陰謀の巣窟無い方がおかしいレベルだ。
私もナギサもミカもサクラコも、もちろんセイアも上に立つ人間なら誰もが襲撃ないしはテロに巻き込まれるなんて当たり前のようにある場所だ
やられた方が悪い。裏を取られた方が悪い、蹴落とされた方が悪い我々はそういう世界で生きている
まて…確か現ティーパーティーの3人は幼馴染といったな…だから襲撃され動揺して焦っている?ありえそうだ。
次は自分自身で一刻も早く犯人を見つけないとって訳か
まぁ、乗ってやろうサクラコが許可を出したのだ、私は突撃蹂躙するのみ
「わかりました、では名簿を読ませてもらっても?」
「かまいません、個人情報ですのであまり広めないでくださいね」
ナギサ様からデータを受け取り確認……
いやヒフミさん何してるんですか!?貴女特別頭悪くないでしょう!?まさかサボりました!?
ちょっと貴方何やってるんですか…
それと正実の1年生下江コハルさん…正実ですか…名前も聞いたことありませんね?目立たない生徒なのでしょうか?
単純な成績不振…ハスミがよく許しましたね…まぁ、何とかなるんじゃないですかね?勉強は教えますけどメインは先生ですし
あとは白洲アズサさん?一般生徒…珍しい点は転校してきたということ…確かに珍しいには珍しいですけどトリニティじゃ偶にあることですからね
虐めとか蹴落とされたとか殺されかけたとかで別の学校に行くとか。
勝ってる間はともかく蹴落とされた人間に明日と人権は無いような学校ですからね
だからシスターフッドとかで助けてるんですけども…
最後は…この人は…
「ハナコさんもいるんですね…確か彼女はサクラコ様が声を掛けていたはずでしたが…ダメでしたか…」
「ハナコさんにサクラコさんが…それはなぜと聞いても大丈夫でしょうか?」
「え…別に単純な話ですよ?2年生に上がって急に成績が落ちました、トリニティでは何を注意すればよろしいでしょうか?」
「イジメ、嫌がらせ、権力での裏工作」
「ミカ様正解!私たちの誇るべき部分でもあり唾棄すべき部分でもある、暗躍、権力による行為…シスターフッドでも正義実現委員会、ましてやティーパーティーですらない普通の生徒を心配するのは普通の事では?」
そういうことです、確か1年生の時はトップクラスの成績でティーパーティーの後継者候補にすら上がっていたらしいですが…嫉妬されて裏で何かされるには十分すぎる要素ですね
嫌気がさしたのでしょうか?でしたらなおの事シスターフッドに入ってもらえれば匿えるんですが…今回話してみましょうか
「確かにその通りですね…この生活に慣れ過ぎていました…」
少し疲れたように微笑むナギサさん…彼女の心の中は私は知らないが…本質的には何かを誰かを守ろうとしているのでしょうね
だけども我々を巻き込むのなら話は変わる、私もシスターフッドを守るものとして巻き込まれるなら抵抗しなければいけない
「最終確認をします、私は彼女たちに宗教系の授業をする、それだけでよろしいのですね?」
「はい、構いません、彼女たちをよろしくお願いします」
頭を下げて花園から出ていく
歩きながら考える茶番だ、と恐らく何かしらの政治的思惑が絡んでるだろうな…そもそも補習活動に宗教は必要ないだろうしな
成績不振でなぜ宗教が必要になる、必須科目ではないのだぞ?
だから茶番だ、誰もかれも腹の裏を探っている
私に求められているものは武力、そしてシスターフッドの重鎮を巻き込んだという事実
やはり反吐が出る…昔のようにすべてを叩きい壊してやろうか
「ナギちゃんよかったの?内容説明しないで行かせちゃって」
「アンさんの事なら大丈夫ですよ、細かいゴミをゴミ箱に入れてそれに蓋をしただけです、彼女なら裏切者が行動を起こす瞬間に叩き潰せるでしょう、私も彼女が裏切者だとは思っていません
教信者、処刑人…彼女ほど信仰深い人を知りませんよ?それに…使われる側は知らない方がいい方もある」
「………なるほどねぇ」
夜は深けていく
思惑を飲み込んで
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はい!次の日です!お飾りでしかも求められてないと言っても頼まれごとは本気でやらないとシスターフッドとしての名前が廃ります!
資料は作成完了!さて…先生が来てくれるという話らしいのですが…
コンコンと控えめにノックをされドアを開けるとそこに居たのは人畜無害を擬人化したような存在の先生と少し困った顔をしているヒフミさん
頭1つ抜けて背の高いハナコさん…なんで水着姿なんですか?ここ一応大聖堂近いんでやめて欲しいんですけど…
後ろから抱き着かれてるように抱かれている小さな正義実現委員会の腕章をつけているコハルさん
少しこちらを警戒したようにしている…ガスマスクをつけてた恐らくアズサさん…貴女なんでガスマスクつけてるんですか?しかも割と本格的な奴
正実かシスターフッドから盗んできた感じですか?
ツッコミどころが多すぎる…!私には捌ききれませんよ!?どちらかというと私もボケですし!
「"アン、お待たせ迎えに来たよ"」
「もしかしてと思ったんですか…まさかアン様だったなんて!山が外れたんですか?」
「ヒフミさん勘違いしてるかもしれませんけど私は先生側ですからね…というか!貴女こそなんで補習側なんですか!」
頭をわしゃわしゃと撫でまわしながらツインテールを無理やり解いてポニーテールにする!私はポニーテールの方も可愛いと思いますよ!
軽く皆さんの顔を見ると…ちょっとだけこわばった感じ…や~確かに私はシスターフッドで処刑人とか呼ばれてますけど…何もしなかったら何もしないんですけどね…
やはりイメージは悪いですか…
「ね、ねぇ!あれってシスターフッドの…アン先輩よね?なんで補習するの?」
「わかりませんけど…シスターって禁欲的なイメージです、そんな彼女が息を荒くして乱れてる姿を想像するとインモラルな気分になりませんか?」
「シスターをそんな目で見ちゃダメ!」
あの…私一応シスターの偉い人なのでそいう言うのは…別に否定はしませんし女子高なんでもっとエグイ下ネタも言いますけど
流石にこの服着てるときは…ダメですよ!?
「あうあう…やめてくださぁい…」
「"仲がいいね、それじゃ行こうか"」
そこから少しだけ歩き空き教室に到着!
「では、ここに揃っているのが補習授業部のメンバーということですか?」
ハナコがそういいながら全員の顔を見る
ガスマスクをつけた少女!スク水を着た少女!シスター服の少女!普通の少女!顔を赤らめてる少女!
先生!!
これには思わずハナコも苦笑い
「ふふ、何をすればいいのでしょうか?阿慈谷部長?放課後、人気のない教室で素行の悪い女子高生と大人が集まって…ふふ、始まってしまいそうですね!」
「始まる?まぁ、何だって構わない、ちなみに私は本気をだせば。この教室で一ヶ月は立てこもれる」
「あ、私も本気をだせばトリニティと1人で正面戦争できますよ」
「死にたい…本当に死にたい…」
三者三葉本来ストッパー役のアンであるが今日ははっちゃけている、
少しばかりやんちゃしていた過去があるためこういうわき和気あいあい!というのを経験してこなかったので軽くテンションが上がっている。
それに陰謀に巻き込まれてはいるが陰謀そのものには興味が無いし内容も知らない
個人で巻き込まれているのであれば正面から叩き潰せばよし、シスターフッドとして巻き込まれているなら権力を使って裏側まで全員皆殺しにすればよし
彼女たちが巻き込まれてるなら叩き潰せばいいと思ってる節すらある。
「え、えっと…アン様はなんでそっち側なんですか…!先生…!その…よろしくお願いします」
「"…うん…頑張ってみるね…"」
「ありがとうございます!…私も、できるだけ頑張りますので…」
────────────────────────────────
「えっと…そういうことですので…短い間ですが、これからよろしくお願いします」
「"よろしくね"」
さて、現状説明です!
私を除く彼女たちは毎日学校が終わったら特別補習を受けなければいけません、特別学力試験は3回ありそのうち1つでも全員同時に合格すれば
そこで補習授業は終了!解散という訳です!結構緩いと思ったあなた!だってここお嬢様高校ですよ?普通は下手な真似できないんですよ!
親が権力者、OBなど様々ですし…あと寄付金とかで成り立ってる部分もありますし…シスターフッドはあまり関係ありませんよ?
先生と私の役割はスケジュールの調整と色んな補習…と言ってもサブのサブレベルですけどね私は、先生も補習授業部だけが集中しているわけにはいかないでしょうし
シャーレとしての仕事も溜まってるでしょうからね、私もシスターフッドの仕事がちょこちょこありますし
先生と打ち合わせをしながら補習授業部のメンバーが話しているのを聞く…いいものですね!私も1年の時はあんな感じだったんでしょうか?
軽い自己紹介をして今日は解散!それから放課後は先生が対応しつつ私はちょくちょく顔を出すって感じです…
それでまぁ…宗教の話なとは一切なし普通の授業のみの補修…私の感想としてはでしょうね!といった感じなので別にいいですが、それが分かった上で乗ってますし
「ハナコ…これは…」
「これは古代語を重役したものですね。原文を理解するには辞書が無いと…あ、アンさんが居ましたねこれって読めますか?」
「古代語ですか?えっと…
昔ここで言う旧約聖書ではなく新約聖書に沿った内容となっています、もっと福音に基づくこと、人間科学と現代の思想との対話をすることが主張されています!」
本当はもう少し語りたいんですが…ざっくりとした説明だけです…く…!ここからいくらでも主の話につなげられるのに…!
ごほん…直ぐにヒートアップするのが私の悪い癖ですね…
「あぁ、確かに昔習った内容と同じだ」
「昔ですか?宗教系はトリニティぐらいしかやらないと思うんですが…もしかして個人的に興味があったり…!」
「アンさんあんまり強引に行くと引かれちゃいますよ?」
「おっとっと…申し訳ございません…気を取り直して勉強しましょうか」
テスト範囲の勉強を教えてると見えてくる物がある…やっぱりハナコさん頭いいですね
さりげなく周りを見ながら教える、質問に答える3年の範囲まで恐らく網羅してるでしょう…そんな彼女がなぜ補習授業部に?
精神的には不安定な部分も少しあるとは思いますが…それでも私たちぐらいの年齢だとそこまで珍しくもない…
こういうのはサクラコとかマリーの領分なんで自信があんまりないんですよね!
そして次の日!第一次補習試験開始!
頑張れ~と心の中で応援しつつ昨日の夜手作りで作ってきた小さな旗をパタパタと振る
補習試験が終わり先生が責任をもって上に提出、1時間ぐらいでテストの結果が返って来ました!
「み、皆さんお疲れさまでした…!えっと100点満点で60点以上でしたら合格だそうです!高得点は取れなくても取り合えずそのラインだけ超えられれば大丈夫です…!それに内容も結構関t何でしたし…
では!結果発表と行きましょう!」
「先生!お願いします!」
ヒフミさんがそういうと先生がテストの点数を発表していく
ヒフミさん72点!なかなかの高得点です!それ故になんで最初からやらなかったんですか?って感想が出てきますね…
アズサさん32点!これは残念賞ですね…まぁ、1回でダメでも2回目3回目とありますから
「ちぃ、紙一重だったか」
「随分分厚い紙ですねカーボンか何かですか?」
コハルさん11点!またまた残念賞ですね…流石にこの点数は勉強のやり方が間違っていたんだと思われるんですが…
ヒフミさんが絶叫してコハルさんの肩を掴み揺らす、そ、そこまでに…吐いちゃいますから…
ハナコさん2点ッッ!!寝てたんですか?それとも回答欄がずれてたとか…彼女の考えがあるのでしょうか…
一応これ全員が一斉に合格しないとダメなのでこのままだと必然的に彼女が足を引っ張ることになるんですがそこらへんはわかっているのでしょうか…
いくら嫌でもやってもらわないと…
えっと…ヒフミさん以外全員不合格です!
補習授業部の合宿が決定しました!!
頑張りましょう!!
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