前世の幼馴染があべこべ世界で幼女として存在してる 作:宇佐見あまの
無事に家まで帰ってきたのだが、各国から嫁を貰うって体が持たないよな……
という後悔が押し寄せてきて、夕飯の味がよく分からなかった。
ただでさえ3人の嫁は性欲が有り余って、朝まで一緒コースもよくあるのに、これに各国からそれぞれ最低でも1人来ると考えると、1日中コースもあり得る。
分散させたらいいのでは? とも思うが、ターニャがかなり難色を示している。
この世界の女性は基本的に独占欲が強く、その中でもターニャの独占欲はずば抜けている。
例えば街中で少しでも他の女性を見たら、夜の時間が長くなる。
ターニャ自身もファッションや美容に拘っており、日に日に美しくなっているので、そんな頻繁に他の女性は見ない……見てないよね?
ターニャが幼女らしい見た目から、少しずつ成長していくその姿は僕の心を掴んでいる。
勿論、ちっこいターニャも好きだが、今の成長して少し背が伸び、女性らしい体つきのターニャも好きだ。
どんなターニャでも好きなんだけど、体に魂が引っ張られてるのか、寂しがりやな部分があり、毎日一緒の生活がこの婚活騒動で脅かされないのか怖いようだ。
『いつまでも、一緒にいてくれるよな? な?』
『もちろん。一番最初に愛したのはターニャだし、一番なのは変わりないよ。だからいつまでも一緒にいるから』
という会話をしたのを覚えている。
その時のターニャは不安そうで、必死に両手で僕の手を包んでお願いするように縋り付いていた。
そのあと、長めのハグをして、ターニャが落ち着くまで一緒にいてホットミルクを飲んでいた。
ターニャはある程度の落ち着きを取り戻したのだが、ヴィーシャの精神的な荒れ具合は酷かった。
お酒を買いたいとヴィーシャから誘いがあったのでついていったのだが……
『これとこれ、あとウォッカも4本お願いします』
『えっと……どれも度数がかなり高いけど……』
『そうですね……でも、どれも好きなお酒なので!』
傍から見たら気丈に振舞ってるようにしか見えず、僕は常に気を付けていたつもりだったが、その日以降は以前より2人の時間を作るようにした。
些細な事でも一緒にいてあげることで、少しは不安を和らげたのか今ではお酒を飲む本数も酷い時より少なく、グラス1杯をたまに呑むくらいだ。
ヴィーシャはルーシー連邦生まれと聞くし、両親は帝国に亡命してはいるものの、レガドニアにしょっちゅう来れるわけでもなく、1人寂しい気持ちもあったのだろう。
代わりにウチの両親がメアリー共々見てくれてるので、段々と明るくなってくれて良かった。
メアリーに関してだが、意外にも順応しており。
『まぁ、お兄様の事だからそういうと思っていたもの。私は変わらず支えるだけよ』
と自信満々に胸を張って支え続けてくれている。
例えば滋養強壮に良いとされる食材を買い付けたり、サプリメント開発部と会議を行い、元気になれるサプリの開発を行っている。
また一緒に運動をする事も多く、プライベートジムでメアリーから筋肉の付け方、プロテインの摂取時間、トレーニングまで管理されてる。
ターニャ達も利用しているのだが、ターニャ達もメアリーの指導の元、体力をさらに向上させている。
一番荒れるかと思っていたメアリーが意外にも心強く、心身ともに支えてくれるので、自慢の妹は頼りになるな……
と思うのだった。
勿論、メアリーとの時間もしっかりと取っているので、安心して欲しい。
ただ、メアリーは3人、4人と大人数の方が賑やかで好きらしく、ヴィーシャからは妹の様に、ターニャからは少しづつ姉の様に慕われている。
これから来る人達も同じように分かり合えると信じて、今はターニャ達との時間を大切にしよう。
この家では手狭になるので、改築を検討しなきゃな……