前世の幼馴染があべこべ世界で幼女として存在してる   作:宇佐見あまの

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議論の時間

帰ってきたターニャ達と早速国々の不満の吐口、そして力を誇示するための競技を提案してみた。

メアリーは軍人志望ではあるが、人が死なないという特徴に惹かれているようだった。

 

 

「お兄様の案は素敵だわ!何より死人が出ないんですもの!」

 

 

メアリーは両手いっぱい広げて、キラキラした目で賛同してくれる。

ただ、難色を示したのはターニャだった。

 

 

「エアガン……死人が出ないような工夫はいいが、規制を強めても人間は何処かで抜け穴を見つけるものだ。

もし、軍人同士の戦いで敵国の兵士が死ぬ様に仕向ける可能性もあるのでは無いか?」

 

 

ターニャは腕を組みながら、僕の顔にずずいっと手を銃の形に見立て、バーンと悪戯っ子の様に悪い笑顔で伝えてきた。

これは避けようと思っていたが、やはり銃が原型である以上、殺傷性を高めてしまえる何かが有れば国際問題にすぐ発展するだろう。

続いて、何かを考えていたヴィーシャも意見を述べる。

 

 

「もっと痛みを伴わずに、既存の銃とは違う何かが必要だと思うんです。

今は魔導士の研究も進んで、魔法で治療もできますが……逆もあり得るので……」

 

 

「そうだよなぁ……」

 

 

魔導士の研究は、僕の財団、会社全てが行なっており現在では画期的な治療技術、運搬やメッセージの効率良い伝え方、力の増強の方法など世界各地に広めてある。

国際社会が共同で研究体制を敷いているが、帝国と連邦は蚊帳の外であった。

恐らく婚活宣言と同時に帝国も枠組みには入るが、悪意ある人間がいないとも限らない。

もし、弾丸……構想では殺傷性の少ないゴム弾に魔力を込めて撃たれでもしたら、素材にもよるが人一人は簡単に死ぬだろう。

 

 

だからこそ、ここでターニャ達に意見を聞きたかったのだ。

 

 

「みんなで考えれば良い案が出ると思うんだ。何か考えがあったらドンドン言ってくれ」

 

 

「なるほど、三人寄れば文殊の知恵って奴か。よし、先ずは私からだが、いっその事新しい銃を作ってはどうだ?」

 

 

ターニャは空のマッチ箱にサラサラと鉛筆で仮の銃を描いた。

メアリーとヴィーシャと一緒に覗き込む様に見る。

形は……

 

 

「あの、ターニャ少佐、これは庭に水をやるホースの様に見えますが」

 

 

ターニャは渋々といった顔で続けて言葉を伝える。

 

 

「殺傷性をなくすにはこのくらいデカい方がいいだろう」

 

 

「逆に威力が上がりそうだけど?」

 

 

メアリーとターニャがバチバチしているが、ターニャの伝えたい事が何となく分かった。

 

 

「つまり、勢いのそこまで無い殺傷性の無い弾丸があればいい……」

 

 

「可能か?」

 

 

ターニャの言葉に少し悩むが…

可能か不可能で言えば

 

「出来なくは無いだろうけど、費用がとんでもなく掛かるだろうね。

国際社会がそこまで金を出して研究してくれるかが問題だけど」

 

 

こちらで弾丸を用意しようにも費用がとんでもなく、収益を得られる環境であっても元を取れるかは別だ。

他の事業は黒字だが、いつ赤字になるかは分からない。

安価で作りやすい弾丸を研究する費用が……

 

 

4人で悩み続け、あーでもないこーでもないと議論を続ける。

両親が帰ってきて、両親も巻き込み議論をしたが、結論は出せなかった。

財団に放り投げたら楽だろうが、今は国際社会へ婚活宣言を届けるためにしく履くしてる最中なので、軽率に課題を投げれる時期では無い。

 

 

ーーーーー

 

 

湯船に浸かり、腕を組んで考えていると、ターニャが何食わぬ顔をして風呂場に入ってきた。

 

 

「え!?ちょっ」

 

 

「何だ?夫婦なんだし風呂ぐらい一緒に入るだろ」

 

 

ターニャの幼いけど、女らしい身体に興奮しないかと言えば無理がある。

最初は『幼女だし、守備範囲外ですよぉ〜w』

と思っていたが、僕の息子は正直ものなのか、今まで反応しなかったのに、ターニャに押し倒されたあの日からターニャ限定で守備範囲が広がった。

わからせってそういう感じなんだぁと思った日でもあった。

 

 

「♫〜」

 

ターニャは上機嫌にシャワーを浴びながら身体を洗っている。

前世では上司と部下、幼馴染、親友という関係だったが、今では夫婦である。

人生何があるか分からないな…

と思うが、これもまた神様の導きだとしたら感謝しかないだろう。

何も言わずに死んでしまった僕が、ターニャとまた会え、交流しそれ以上の関係になれたのだから。

 

 

「かわいい」

 

 

ボソッとつぶやいたつもりだが、ターニャには聴こえていたようで、ビクッと身体を震わせ、鼻歌がさらに上機嫌になった。

相変わらず分かりやすい妻である。

まだヴィーシャとは数週間の関係、メアリーとは数十年の関係だが、ターニャとは前世を合わせて余裕で二人を超える時間を過ごしている。

前世では気がつかなかったが、少なからず恋心も混じった友愛であったと再確認できた。

 

 

「目の前失礼するぞ」

 

 

ターニャが少し狭いバスタブで、僕の目の前に対面で浸かる。

初夜以来の2人の時間である。

 

 

「ん」

 

 

ターニャと何も言わずにお互いの手を握って、握って存在をお互いに確かめる。

愛を確認するかのように手を繋いだまま、湯船がちゃぽん。と揺れる。

 

 

「少し目を瞑ってくれないか?」

 

 

言われるがままに目を瞑る。

その時を待っていると……

 

 

ビシャっ!と水が顔面に当たった。

 

 

「何すんだよ!」

 

 

「あははは!キスかと思ったか?するならもっと記憶に植え付けるようにやるさ!」

 

 

ターニャは悪い顔をしながら、手で水鉄砲を作り、お風呂の湯を浴びせてくるので、負けじとやり返す。

 

 

お互いに遊び終わった後、湯船から出て身体を拭いた。

ターニャはくつくつと笑いながら、夕飯の準備へと向かった。

その後ろ姿を見ながら平和が続くといいな……と思……

ん?水鉄砲?

 

 

 

……

 

 

「これだぁ!!!!!」

 

 

「うひゃあ!?」

 

 

ヴィーシャがそばにいると知らず、怒ったヴィーシャにいつも以上に夜こってり絞られた。

対抗したターニャとメアリーがさらにハッスルしたのは言うまでもないだろう。

まぁ……問題解決しそうだし良いけど、連日連戦は寝る時間が…

ふわぁ……




存在X「やはりタニャエイ尊い……何この尊さ……」
神々「壁になって見守りたい」
神々「分かるわ〜」
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