「ふむ、ナリタタイシンは感謝祭へ出走すると。」
「はっ、現状辞退するという情報もありません。」
「やはり一筋縄ではいかない男だな、シティーハンターは。」
薄暗い一室に身を構えていた男の名はマインドゥ
カルト教団の祖であり、タイシンを裏から苦しめていた張本人だ
電子機器を通じ相手の命日を予言するという魔術を使うが、実際は部下にターゲットが危険な目に遭うよう仕向けているだけで、全くのデタラメである
これまで多くの芸能・著名人が狙われたが、その正体は警察にも掴めていなかった
「いかがなさいますか?」
「……こうなれば強硬手段です、シティーハンターもろともターゲットを始末しなさい、明日が彼らの命日です……!」
マインドゥは不敵な笑みを浮かべると、そう部下に指示するのであった
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「いよいよ始まるのね……!」
「あぁ……」
「ところで獠は、どうしてタキシードなんか着てるの……?」
「フッ、こういう場には正装がマナーだろ?」
「学園祭でタキシード着込んでるのもどうかと思うけど……」
遂に、ファン感謝祭の日がやって来た
早速見回りをしていた獠と香だったが、何故か獠は真っ白なタキシードを着用していた
「香、麗香と一緒に客席の方を見ててくれ、俺たちはステージの方をあたってみる。」
「俺たち……? 麗香さん以外に誰かいるの?」
「い、いや〜! 他に見回りしてくれるのがたづなちゃんしか居なくて大変だな〜って!」
「ふ〜ん……」
「じゃ、また後で合流しようぜ〜!」
そう言いながら、獠は急いで行ってしまった
今回の護衛にあたっているのは獠、香、麗香の3人だけのはずなので、'俺たち'という言葉に香は引っかかった
「あいつ、また何か企んでるんじゃないでしょうね〜……!?」
「あら? 香さんじゃない。」
「よぉ、香さん。」
「本当だわ、でも冴羽は一緒じゃないんですね。」
「ハナさんとスピカのトレーナーさん! それにスカーレットちゃんとブライアンちゃんも!」
「香さん、タイシンたちは大丈夫なのか?」
「それは……」
そこで出くわしたのはスピカトレーナーとハナ、そして彼らの担当ウマ娘であるスカーレットとブライアンだった
元々は彼女たちから受けた依頼だったため、香は事の真意を話すことにした
「なるほど、でもひとまず3人が感謝祭のステージ発表に出られるようになったのは良かったわ。」
「あぁ、でも結局犯人が誰なのかは分かってるのか?」
「それも分かってるわ、犯人は今日の感謝祭で必ず仕掛けてくるって獠は踏んでるの!」
「そう! そこで私たちが犯人を捕まえちゃおうってわけ!」
「わっ、麗香さん!」
そこに現れたのは、麗香だった
どうやら、香を呼びに来たようだ
「あなたは……?」
「野上麗香、探偵よ。」
「あはは……麗香さんは冴子さんの妹なんです。」
「麗香さん、本当に姉貴たちのことは任せていいのか?」
「勿論あなたのお姉さんとお友達は私たちが必ず守るから! それに今日はスペシャルゲストが来てるのよ!」
「スペシャルゲスト?」
麗香の言うスペシャルゲストに?を浮かべながらも、香たちは麗香と共にステージ発表の観覧席まで向かうのだった
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「いよいよ、ステージ発表が始まるわね!」
「もう始まっちゃうわよ、獠ったら何処に行ったんだか……」
「お〜、カオリも観に来たのか〜?」
そこに現れたのは、ゴルシ率いるチームNの面々だった
「ゴルシちゃん! あら? あなたたちも出るんじゃなかったの?」
「それがですね〜。」
「シティーハンターから、出番が来るまでは客席で待機するよう言われてねぇ。」
「つまり主役は遅れてやってくる、そういうことさ。」
「アイツ、何考えてんだ……?」
「なぁなぁ! 何が起こるんだろうな!? ロケット花火か!? それとも宇宙へドーン!か!?」
「さ、流石にそれはないと思うけど……」
そうして観客席でゴルシたちと談笑していた香たちだったが、その場に獠は現れなかった
そう、その場には……
「って、獠!?」
「冴羽!? 何でステージに居やがるんだ……?」
「最初の出番は、BNWの3人のはずよ……?」
ステージに現れたのは、先程まで真っ白なタキシードを着こなしていた獠だった
観客はBNWの登場を期待していたため、ブーイングが起こり始める
「ちょ、ちょっと! 獠ったら何してるのよ!? 早く止めに行かないと……!」
「待って香さん。」
麗香の言葉にハッと振り返ると、獠はステージに設置された何台も並んだキーボードの前に立っていた
そして獠が腕を振り下ろしシンセサイザーの音が響くと同時に、ドン!という音が轟き、舞台装置の炎が上がる
この演出には、騒いでいた観客たちも思わず静まり返った
「ず、随分気合入ってるわね……」
獠はシンセサイザーを弾きこなしながら、複雑なソロを奏でていく
そして2発目の炎が上がると、その横から黒いスーツとサングラスで胸元を着崩したギタリストが現れる
「あれはマスター……?」
「マスター?」
「私のトレーナーです。」
「ブルボンちゃんのトレーナー!? 何で獠と一緒に……!?」
ミホノブルボンのトレーナー……黒沼は何故か獠と同じステージに立っていた
実際、香は黒沼トレーナーとは面識がないので、自分の知らないところで彼は獠と知り合っていたことになる
「あぁもう……! こうなったら獠に任せるしかないわね。」
「フフッ、そうよね香さん!」
「ところで麗香さん、本当に獠からは何も聞いてないんでしょうね……!?」
「私が獠から聞いたのはひとつだけ、前奏か間奏中に怪しい奴がいたら教えてくれって。」
「どういうことよ……? しかも曲の前奏か間奏で……?」
獠の考えた作戦がイマイチ飲み込めなかった香は、ひとまずライブ会場に足を運んでいる怪しい人物を探すことにした
その会場には……
「ははっ! 随分と派手にやってるじゃあねぇか!」
「シティーハンターは、音楽家なんか……?」
「ブルボンちゃんのトレーナーさんも楽しそうですね♪」
「ピアノのことはよく分からないが、凄い演奏だな。」
以前、タイシンについて話を聞いた縁のあったオグリ、タマモ、イナリ、クリークの4人もいた
4人は観客として、獠の演奏を観覧していた
そこに、怪しい挙動をした男がいるとは知らずに……
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(フッ、見たか! これが小◯さんに憧れて特訓した成果だ!)
獠はステージの上で演奏しながら、怪しい人物がいないか視線を客席に向ける
そしてオグリたちの近くにいるコートを着こなした男に、獠は違和感を感じた
(あの男、何かを隠している素振りだな。この季節にしちゃあ、やけに厚着だ……)
男は胸元にある何かを隠すような動作をしており、獠は最悪の事態を想定した
ここぞとばかりに獠はソロをやめると、最後の炎が上がる
そしてステージ脇から、真っ赤なバブリー衣装に身を包んだマルゼンスキーが登場するのであった
今回のお話の中で獠が憧れていた人物とバンド、シティーハンター好きなら分かりますよね!? なんなら何の曲をやるのかもお察しかもしれません
ではでは、次回もお楽しみに!!
今後のお話に登場してほしいキャラは?
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ナリタタイシン
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ウイニングチケット
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ビワハヤヒデ
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メジロパーマー
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ダイタクヘリオス
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ライスシャワー
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ミホノブルボン
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ナイスネイチャ
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ツインターボ
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イクノディクタス
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マチカネタンホイザ
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黒沼トレーナー
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南坂トレーナー