指名手配の妹   作:とっさん

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第3話

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「......友達、ですか?」

 

 

「そ。放課後なら巡回があるし、不良達もいないし。」

 

 

「人馴れもして欲しいしね。悪い人ばっかじゃないってこと、ちゃんと分かって欲しいのもあるかな」

 

 

 

 

 

どうやら明日、カズサさんのお友達と会うらしい。

 

これまで来ていた服は流石に汚れてるね、と言われてコインランドリー?に持って行ったらしく、今来ている服はカズサさんが貸してくれた服だ。

私の身長が小さく、少しだぼっているが、「いまはそんくらいの方がかわいいの。」と。

そういったものなのだろうか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「やあカズサ。...おぉ、隣の子が噂の」

 

 

 

身長が私くらいかちょっと大きいくらいのピンクの子が私を見て来た。

 

 

「えっ....私のこと知ってるの?」

 

 

 

 

 

「もちろんしっているとも。外にいた時に連れ去られたようだね。いやはや、誘拐までしてしまうとは。流石はキャスパリー...」

 

 

 

「違うから!!!」

 

ピンクの子がカズサさんに連れ去られ、少し離れたところで頭をぐりぐりされている。時々「ぎ、ギブ...」と聞こえているけど大丈夫なのだろうか。

 

 

 

 

 

「あの、そろそろ辞めた方が.....」

 

 

「..ふっふっふ、舐めてもらっては困るよお嬢ちゃん。私はこれくらいじゃ負けない痛い痛い!!」

 

 

 

あ、力強めた。

 

「そーそー、こいつは頑丈だから心配しなくていーの」

 

 

 

 

 

そういったものなのか。これがスタンダードなのかな?と思って他の人を見ると苦笑いをしていた。

 

 

 

「あはは...まあナツちゃんは置いといて、自己紹介するね。

私は栗村アイリ、よろしくね!」

 

 

隣にいた子はアイリと言うらしい。カズサさんより長めの茶?色の髪で、第一印象として、お嬢様高校の人、という感じがした。

 

 

「......伊原木ヨシミ。よろしく。」

 

 

 

金髪のもしゃもしゃしている子はヨシミ、と言うらしい。話し方からするとクールっぽい雰囲気を感じるが、どこか焦りと、背伸びをしているような感覚がある。なぜだろう?

 

 

 

 

 

「..そんでこいつが柚鳥ナツ。」

 

カズサさんに名前を言われたピンクの人はまた私に近寄って、近寄って....顔近い

 

 

 

「!やあやあ、ファーストインプレッションは失敗かな?私なりのジョークで歓迎しようとしたんだけど...「早く」んんっ......」

 

 

「柚鳥ナツだよ、どうぞよろしく〜」

 

 

 

 

この人からはゆるーーい雰囲気を感じる。良い意味で気が抜けるというか、そんな感じがする。

 

 

 

 

「じゃあ、次はあんたの番だよ。」

 

 

カズサさんが私の後ろに回って肩を掴んできた。

 

正面に私を見る目が3対ある。これまでにない緊張がしてきて震えそうになったが、敵意は感じられないので落ち着いた後、

 

 

 

 

 

「.......レイです。よろしくお願いします..」

 

 

 

「うん、よく出来ました。」

 

 

 

 

カズサさんが頭を撫でてくれた。優しい手つきにここ数日ですっかり絆されてしまったようで、わたしの表情筋が緩んだ。

 

 

 

「お、やっと笑ったね。」

 

 

 

そんな声が聞こえた時に、はっとして前を見た。

 

 

「良かった〜!ずっと無表情だったから嫌だったのかな?って思っちゃったもん」

 

 

 

 

「.....かわいい」

 

 

 

 

最後に喋った人はあ、という顔をしたあと直ぐにそっぽを向いていた。

 

 

 

 

 

どうやら誤解をされていたらしい。

 

 

 

「嫌、じゃないです。わたしも、仲良くしたいと思ってて...」

 

 

 

 

 

「おお、そんなことを思ってくれているなんて....!お父さん嬉しいよ...」

 

「あんたは誰なのよ」

 

 

 

 

 

 

 

「.....まあ、とにかく!店に早く行くよ。幸い人数増えてもいいって良いってたし。」

 

 

 

 

「よぉ〜し、それじゃあ仮入部員との親睦を深めるためにも〜〜?」

 

 

 

 

仮入部員?

 

 

 

「放課後スイーツ部、出動〜」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

店の中で5人はバランスが悪く、私はカズサさんの膝の上に乗せてもらっていた。流石に重いだろうから迷惑だろう、と伝えたら、

「いや軽すぎ、むしろもっと体重増えてもらわないと困るから」と店を出るまでずっと膝の上に乗せてもらった。

 

 

 

 

初めて食べるスイーツは甘くて、幸せな気持ちになった。途中で胃がびっくりしていっぱいは食べられなかったけど、そこからはみんなでお喋りをして、楽しかった。

私も普通の場所に生まれてたなら、こんな暮らしができたのかな。

 

 

 

 

少しした後、うとうととしてきて、頭の上から「眠かったら寝てもいいよ」と声が聞こえて、頭をまた撫でられたので、そのまま眠気を従うことにした。「沢山食べて、沢山寝る、それもまたロマン...」と聞こえたのを最後に、視界と意識が深く落ちた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あ、また眠っちゃった。」

 

 

 

「しっかし珍しいわねあんた。小さい子拾うなんて。」

 

 

 

「...なに、神のいたずらと言うべきか、あの暴君がここまで優しくなるとはね」

 

 

 

「......あんたね.....」

 

 

 

 

「まあまあ....。でもほんとに珍しいよね?カズサちゃん、あんまりそんなことしない人だった気がするんだけど....」

 

 

 

 

 

 

「....あの場所で見捨てるとさ、なんか過去を肯定しちゃってる感じがしてさ。守らなきなゃ、って思ったっていうか、そんな感じ」

 

 

 

 

「まあ、猫は気まぐれというしね。とにかく悪いことではないのだから良いでは無いか〜」

 

 

 

「....だ、か、ら......猫扱いは嫌いだって言ってるでしょ!?

 

 

 

 

 

 

...

 

 

 

 

「....さっきから気になってたんだけど、なんでこい....レイってずっとフード被ってるの?」

 

 

 

「たしかに!私も結構気になってた」

 

 

 

 

「んんーーんと、あー、なんていうか、まあ簡単に言えば私と同じ耳があるんだけどさ、それがコンプレックスなの。」

 

「私は大丈夫なんだけどさ、一応気にしないであげて。」

 

 

 

 

「大丈夫だよキャスパ....カズサ。そこを追求するほど我々は野暮ではないさ。しかし......見えない場所があるというのもまたロマン....その灰色の髪の奥にはどんなものが見えるのか、はまた見えないのか.....まさにシュレディンガーの猫...猫?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「___おっと。君の膝にはレイがいる。しかも私は向かい側の席だ。気軽に動けないだろう?」

 

 

 

「..っ.....こんの.....」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

こんなくだらない話をしている間に気づけばよかったのかもしれない。

 

この子のヘイローがかなり薄く、ほとんど消えかかっているが、ついていたことを。

 

 

 

 

 






やっぱり耳が悪いので聞き間違いはよくありますよね






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