指名手配の妹   作:とっさん

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第5話

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あの......なんでこの紐解かないんですか?」

 

 

 

「あ?んなもんまだ信用がないからだろ。戦力が少なくなってきたら動いてもらうからな?それまで縛られとけ」

 

 

 

 

 

 

 

 

私は何かの作戦が始まってから戦車の中に入れられていた。

素巻きの状態で。

5人分位は余裕があるほどなかはまあまあ広かった。

 

 

 

横たわっている状態でキャタピラが動くもので、移動するにつれ胃酸が上がってくるのが分かってきたので少しスピードを落として欲しいと頼む。

 

 

 

「すいません.....気持ち悪くて、もう少し遅く....」

 

 

 

「無理無理!先導だから落とせねぇ!慣れろ!」

 

 

 

 

「えぇ...」

 

 

 

 

 

 

 

乗せられる前にヘルメットを被せられたのでこの状況下で吐いたらとんでもないことになる。やばいやばいやばい

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

もうダメだと思っていたが、足場が変わったのかあまり振動しなくなった。

 

 

聞くと、この辺は砂が多く、いや、多すぎるために砂漠のようになっている、らしい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『着いたぞ』

 

 

 

どうやら目的の場所に着いたらしい。運転してる人がどこかに連絡をとっていた。

 

 

 

 

すると外から大きな声が聞こえた。

「そろそろだぞ!準備できたか!?

ゴタゴタヘルメット団、出撃じゃあ!!!!」

 

 

 

 

「「「おおおおおおお!!!」」」

 

 

 

誰かの声の後、かなりの人数の叫び声が聞こえたかと思うと、銃声とドタドタした足音が何個も重なった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「まずいな」

 

 

「え?」

 

 

あれだけの人数がいたのに?戦況が良くないらしい。

 

 

 

「廃校寸前じゃないんですか?」

 

 

 

「その残ってるヤツらがアホ強いんだよ。やべぇな...

あたしも外出てバトる。お前これ動かせ」

 

 

 

 

後ろに回られて紐が解かれた。

 

 

 

「じゃな」

 

 

 

「あの!操作方法知らな......」

 

 

 

 

聞く前にすぐ行ってしまった。

 

 

 

とりあえず席に着いた。

 

「えっと.....これで、前進...?」

 

 

砲台が上を向いた。

 

 

 

「じゃあ、こっち?」

 

 

 

エンジンが唸ったが、進まない。

 

 

 

 

 

どうしよう。何も動かない。

まだ周りに人がいれば使い方を聞ける!と思ってドアを開けた。

 

 

 

 

「まぶしっ」

 

 

 

 

 

 

 

中と外の明るさが違いすぎて目が痛い。

少したって明順応した後、周りを見ると、人が誰もいない。

見えるのは砂だけ。

 

 

 

 

 

キョロキョロしてだれか居ないか探していると、真上からふわふわした声が聞こえた。

怒りの感情がかなり多かったような気がしたけど

 

 

 

 

 

 

「だめでしょ君〜。もう誰もいないんだから逃げとかないとね〜?」

 

 

 

 

これが私が意識を失う前に聞いた最後のことばだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「そんで先輩、なんでこいつは縛られてるわけ?」

 

 

「いやぁ〜〜?なんかこの子が乗ってた戦車に縄あってねぇ、そのまま着けてきちゃった」

 

 

 

「ん、でかした。これで尋問ができる」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

気がついたとき、私は紐で縛られて身動きが取れない状況になっていた。

 

.........なんかこんな状況ちょっと前にもあったような

 

 

 

 

 

 

 

「お、起きましたね」

 

 

 

 

 

 

 

「ん、今のあなたは捕虜。むやみな行動はしない方が吉だよ」

 

 

 

 

「いや、動きたくても動けないです.....」

 

 

 

 

 

「まあそんだけ頑丈に縛られてたらね....」

 

 

 

黒い子がこちらをを呆れたような目で見てきた

その通りで、手首と足首とお腹を椅子に固定されて、前後ろに体重をかけて動くことしか出来ないような状況で、更に壁にピッタリくっついているので全く動かない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「まあとりあえず質問するためにわざわざ引っ張り出してきたんだから、ちゃんと答えてね?」

 

 

 

 

 

なにか聞き覚えがあると思って声の向く方を見たら、意識が飛ぶ前に見えた面影に似ている。おそらくあの時の気絶させた子なんだろう。

 

 

 

緩い声でふわふわした印象を持つ。なんだかナツさんみたい。

だけど、気配が違う。思い詰めてる?焦ってる?何かを偽ってるよう感じがする。もっと冷たい。

 

 

 

 

「それじゃ最初はね、君たちはどこのグループなのかな?」

 

 

 

 

 

「たしか.....ご、ゴタゴタヘルメット団?だった気が..」

 

辛うじて戦車の中で聞こえた言葉がそんな感じだった。

 

 

 

「たしか?..あんた、自分がいるとこの名前分かんないの?」

 

 

 

「す、すみません.... 」

 

 

 

 

「まあ、そんなことは別に重要じゃないからいいよ〜セリカちゃん」

「本題は、君達は誰に依頼されてここを襲撃したのかな?ってことなんだけど」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

怒りの感情が強くなってる?どうして?

 

 

 

 

 

 

 

「いや..知らないで..痛いっ!」

 

 

 

右肩あたりを撃たれた。

 

 

「ちょシロコ先輩!?」

 

 

「ちゃんと話して。次はフェイス外して頭狙うよ」

 

 

痛い。この前まで痛みとはさらさら関係がない場所で過ごせたことが相まってとてつもなく痛い。涙腺も緩くなったのか既に涙が目の裏側で待機している

 

 

 

 

 

 

 

「ほんとに知らないんです..どっかの大人が割のいいバイトもってきたとしか」

 

 

 

 

そういうと私を気絶させた子か近づいてきて

 

 

 

「その大人って誰だったか、どんな感じだったか分かる?おじさん気になるんだよね〜。」

 

 

 

 

 

 

 

おじさん?え?

一人称がおじさんってこと?

 

 

 

少々頭がパニックになり、痛みも相まってなにも考えられなくなり、言葉に出たのは最悪の選択肢だったであろう、自分の単純な疑問だった。

 

 

 

 

 

「.......なんで、あなたは自分に嘘をついてるの?」

 

 

 

 

ずっと思っていたんだ。

表情と声色は柔らかいのに、明らかに雰囲気というか中身が違う。どちらかと言うともっと冷酷な感じの人と同じような気配があるのだ。

 

 

 

 

 

 

言った瞬間彼女は目の色を変えて胸ぐらを掴んできた。身長が小さくてさらに椅子に固定されているままなので足が突かなくて宙ぶらりんになり息ができない

 

 

 

 

「___ッ!!やっぱりおまえ、アイツの.......!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

すぐに手を離されたと思ったらそのまま落ちた。椅子が不安定で頭から床についた。

「ちょっと!ねぇみんな早く先輩止めて!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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