指名手配の妹   作:とっさん

6 / 9
第6話

 

 

 

 

 

 

何人かに抑えられてからあの子は落ち着いたのか

「いやぁ、ごめんね?ちょっとおじさん取り乱しちゃった」

 

 

と申し訳なさそうにしている。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

紐が解かれ、フェイスシールドが開けられ、楽な体勢になった後も質問は続いた。

 

どこの学校?だとかどうやって暮らしてたとか色々。

 

 

所属は無いと答えた時、引かれると思ったけどあまりそんな反応は無かった。

いわく、襲撃してくる奴らは基本どこにも所属してないやつばっかだ、と言っていた。

 

 

 

 

 

 

「困りましたね.....通ってるところも家もないとなると帰る場所がないですもんね.....」

 

 

 

「いい提案がある。レイもアビドス生になればいい」

 

 

「それは難しいんじゃない?いくらなんでも無理だよぉ」

 

 

 

「昨日の会議でも人数不足は議題に上がってた。だったらこのチャンスを逃す訳にはいかない。早めに行動をするべき」

 

 

 

 

「まあまぁ、そんな急ぐもんじゃないよシロコちゃん。もう暗くなってきたし、今日のところは委員会しゅうりょー」

 

 

 

 

「でもどうしましょうか?レイさんはこのままだとまた野宿ですよね?」

 

 

「大丈夫ですよ...?慣れてるので」

 

 

 

 

「そういうわけにもいかないんだよねぇ.....んーと、

この中で1番学校から近いのは、、」

 

 

 

とピンクの子が言った後全員の目が猫耳の子に向いた。

私も向いた。

 

 

 

「_______あぁーーもう!!

分かったわよ!あんたを今日わたしの家に泊める!!

でも!!!!その代わり明日手伝ってもらうからね、私の仕事」

 

 

 

 

 

「おぉー!セリカちゃんやっさしぃーーー!!」

 

 

「うるさい!」

 

 

 

 

 

顔が赤くなっているセリカ?さんがスマホをもって外に行った。

「仕事というと、やっぱりあの店ですかね?」

 

 

「ん、セリカのことだし、たぶんそう」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あ、もしもしすみません店長、ちょっと相談が......」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

帰り道、私はセリカさんについて行った。

あの人たちと言い合いをしている時は少し怒っていたけど、今は私の歩幅に合わせてゆっくり歩いてくれている。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ボロボロねあんた。ほら、洗ってあげるからその頭のやつも全部脱いで」

 

 

 

言われるがまま脱いだところで視線に気づいた。

 

私の耳のところに。

 

 

 

 

 

「あんた.....猫耳だったのね....それに...」

 

 

 

「....ごめんなさい、見苦しいものを..」

 

 

「別に責めてるわけじゃないわよ」

 

 

 

 

 

そのまま何も言わずに手を引かれ全身を洗われ、お湯に入った。

 

 

 

 

 

 

おかしい。

「なにも、言わないんですか?この傷について」

 

 

違和感でしかないし、見るだけ不快と思えるような歪な形だろう。

 

 

 

 

「聞いたところで治る訳じゃないし、言って辛くなるのはあんたでしょ?」

 

 

「自分から言ってくれるまで別にいいわよ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

話を聞いている中で、少し気になったことがあった。

 

「先生?」

 

 

 

「そう。あんたが来る前にシロコ先輩が連れて来たのよ

...まぁ、今更来たところで信用なんかないけど」

 

 

 

「あの、その人って大人なんですよね ..?どんな感じでしたか?赤かったり....」

 

 

 

 

もしかしたらここの場所もあの大人に支配されるのかもしれない、と思った私はそう聞いた。

 

 

 

「赤.....?いや普通だったけど .弱そうだったわね、ヘイローもなかったし」

 

 

 

 

「そうなんですね......良かった....」

 

「?」

 

 

セリカさんは困惑していたけど、私は酷く安心した。良かった。

あんな扱いを受けるのはあの場所だけでいい。

 

 

 

そうやって昔の場所を連想した時、懐かしい姿を思い出した。

 

 

 

私を助けてくれた人、救ってくれた恩人。

 

 

 

お姉ちゃん、元気にしているかな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

朝になって、セリカさんの仕事先に行った。

行く途中で、昨日話していた先生らしき人に出会った。

あの人とは違う、内側と外側が同じように優しい。

 

 

「やあ!セリカ!」

 

目の前の大人の人が爽やかな笑みを浮かべて話しかけてきた

 

 

 

「うわっ、なんでここにいるのよアンタ....」

 

 

「アビドスの学校まで行こうとしたら迷ってね...

横の子は、セリカの妹かい?こんにちは」

 

 

私の方を見て挨拶をしてきた。それじゃあ私も

「....こん「関係ないでしょ、それに、まだあんたのこと信用してないから。着いてこないでよね」

 

 

 

 

セリカさんが言葉をかぶせてきた。

 

 

「ほら、早く行くわよ」

 

と言って私の手を引っ張って先生の横を通り過ぎた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。