指名手配の妹   作:とっさん

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第8話

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

なにかもふもふが肩を掴んでいる。

 

 

 

「おい!大丈夫か嬢ちゃん!」

 

 

 

「あ...大将...無事ですか..?」

 

 

大将が肩をぐわぐわさせて起こしてくれた。

「ああ、俺は大丈夫だが....そっちはどうなんだ?だいぶ勢いよく木材と当たってたが...」

 

 

 

 

たしかに背中がとてつもなく痛い。頭も少しぐわんぐわんするけどその程度なのでグッドマークを手で作り安心させた。

 

 

 

「今って何が起こってるんですか?ちょっと今耳が悪くなってて」

 

 

 

「んーとな、俺も何が何だか.....だが、いまは外でドンパチやってるな。音からして」

 

 

 

「なるほど....分かりました。外の様子見てきます。

大将は危ないのでここで待っててください。それと....お店守れなくてごめんなさい。」

 

 

 

 

 

 

「なに、壊れたならまた一から始めればいいのよ!子供がそんな心配するもんじゃねぇ......気をつけて行ってこい!怪我すんなよ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

外に出ると、アビドスのみんなと、常連さんたちと、黒い人たちが戦っている。

 

 

なんで?

 

近くに誰か話せる人がいないか探すと、端あたりに先生がいたので話しかけに行く。

 

 

 

「先生」

 

 

「あっ!君はセリカと一緒にいた子だね」

 

 

「レイです。これってどういう状況ですか..?」

 

 

 

先生はすこし手元にあるタブレットを操作していたが、こっちを向く時にはしまって目線を合わせて話してくれた。

 

 

「柴関が爆発したのはわかる?それからゲヘナの風紀委員がいっぱいきてね、今みんなが戦ってる感じだね」

 

 

 

 

ゲヘナのひとがきてるの?なぜだろう

 

「なんでゲヘナの人が来てるんですか?こことはあんまり関係ない気がするんですけど...」

 

 

「わからない ...けど、最初狙われてたのがアルたちだから、なにか因縁があるのかな...?」

 

 

と言ったときに先生が常連さんの方を見ていたので、あの人がアル、という名前の人なのだろう。因縁?なんだろう。いい人そうだから恨みを買うことはなさそうなんだけど。

 

 

そんなことを考えていたら、セリカさんが何人かに押されて劣勢になっていた。

私は思わず声を出して走り出した。

 

 

「セリカさん!!」

 

 

「なに、援軍か!?あっちも打て!!」

 

 

目標がこちらに移ったのでひとまずはOK。

来た弾を避けながら私も銃を打つ。

 

 

 

「あ」

そこで気づいた。私、しばらく銃持ってない。

 

 

 

呆けて動けなくなったところを横から抱えられて離脱する。

セリカさんだった。

「ばか!危ないでしょ!あんた銃持ってないんだから」

 

 

 

ああ、それなら

 

近くで倒れている人から少し拝借をする

 

 

「ゲリラ戦なら、習いました。」

 

 

「どこで....まあいいわ。怪我しちゃダメよ?」

 

 

 

「分かりました。」

 

 

 

 

 

拾った武器は思ったよりも重く、反動が私の体で支えるにはでかい。

でも少しでも活躍出来るようにちょこまかと動き回って敵を撹乱する。

 

 

 

「くっ!小賢しい!じゃまだ!!....グはァ!!」

 

 

イライラしている相手は動きが単調になるので当てやすい。

 

 

 

 

 

 

そうこうしていると

 

 

「きゃっ!!!」

 

 

 

 

セリカさんの悲鳴が聞こえた。吹き飛ばされている。

 

 

 

流れ込んできたのと入れ替わるように私は飛び出して追撃をする。

 

だが、セリカさんが飛ばされるくらいなので普通に実力差があり、簡単に対処されてしまう。

 

相手はスナイパーみたいな銃の全長の長さを活かして私の銃身をずらし、そのまま蹴飛ばされた。

 

 

 

 

 

「甘いな!軽すぎるぞ!!」

 

 

 

 

その通り私は軽すぎるので、セリカさんが飛ばされた更にもっと奥まで宙に浮きながら飛ばされた。

 

 

 

 

 

 

「....ッいったいなぁ.....」

 

 

 

 

また背中を強打してしまって息をするのが痛い。だけど内臓まで行ってないなら大丈夫だろう。

後ろに手をやって起き上がる。

 

 

 

カチッ

 

 

 

 

 

立ち上がることは出来たものの、瓦礫と地面がごちゃごちゃになっている場所で、さらにフラフラしていたので少し後ろに倒れかけてしまう。

 

「おお...あぶな」

 

 

 

足が瓦礫から離れたタイミングに、再び轟音が鳴り響いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

なるほど、地雷があったのかと吹き飛ばされている中にも関わらず楽観的に思った。

 

 

 

 

 

先程も言われたが、私は軽い。体重的に。

爆発プラス受けた体勢が後ろに重心がかかっていたのも相まって蹴られた時よりも早い速度で飛ばされる。

 

 

 

 

今回はどのくらい離れるんだろうと思ったが、最高速度あたりで瓦礫の山に突っ込んだのでそこまでに距離は無かった。

 

 

 

まあその分衝撃が強すぎたからまた背中がまた痛い。あとなんかお腹の当たりが暖かい。熱い?

 

 

 

 

 

 

 

とりあえず前に見るとみんなが立ち止まってこちらを見ている。

戦闘は終わったのかな?

 

 

とりあえず私もあっちに行こう。

 

 

と歩こうとすると

 

「...あれ、動かない....?」

 

 

 

力が入らないと言うよりは、固定されているような感覚に近い。

 

 

 

改めて自分の体を見ると、熱いと思っていたところになにか金属の細いヤツが刺さっていた。

 

貫通するんだ、これ。

 

 

 

 

セリカさんが走ってこっちに来た。

 

「ちょっと大丈夫!?、....血ぃ出てるじゃない!!?」

 

 

 

目線の先を見るとたしかに血が出ていた。まあまあな量。

 

 

 

 

「ごめんなさい ..いまうごけなくて...」

 

 

 

「当たり前じゃない大怪我よ!!??どうしよう......」

 

 

 

セリカさんがみんなを呼んでいる。あ常連さんたちも来た。

 

 

 

 

 

 

でも1人様子がおかしい。遠目でよく見てないけど頭を抱えてブツブツ言っているような....?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そうこうしてる間にゲヘナの人たちがまた銃を構えて来た。

私今動けないんだけどな.....

ふわふわしてきた。朦朧として目線がおぼつかなくなる。たぶん貧血だろう。

 

 

 

「ちょしっかりしなさい!!!なんでこんな時に先輩遅れてるのよもう....!」

 

 

 

そういえばホシノさんのすがたはみかけなかったっけ

 

 

 

 

 

そんなことを思いながら私は今日二回目の意識が無くなった。

 

 

 

 

 

「しっかりしなさい!!しっかりしなさいってば!!!ねぇ!!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今度はすぐ起きたわけじゃなく、次に目が覚めた時には知らない場所だった。

 

 

 

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