ぐっどぼーいの俺とばっどがーるな妹   作:寿垣遥生

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遥生です。今回はばっどがーるの番です!今度の7日ですかね?ばっどがーるの公式配信が久しぶりに特番であるらしいですよ!そこでは重大発表があるらしいですけど、やはり2期かな?2期しかないでしょう。冬や春はまだ期間が短いでしょうけど、来年の夏が秋に期待したいですね!ちなみに公式配信の出演者は優ちゃんの橘杏咲ちゃんと亜鳥ちゃんの花宮初奈ちゃんの2人です。キングレコードのチャンネルを是非チェックしてください!

そんな今回はまな板回で優ちゃんと清木先輩のファーストコンタクトとなります。それに秀が絡んでどうなるかですけど、男の子には興味のない清木先輩⋯果たしてどうなるのか?おまけももちろんあるのでお楽しみあれ!

それでは、また後書きにて。


#15 清木先輩の誘惑、異性への興味

side秀

 

「優ちゃん、秀くん、おーい♪」

 

 借りてた本を返そうと図書室への道中の廊下を優と歩いていると、背後から俺達を呼ぶ声がして振り返る。その声の主とはやはり水鳥先輩⋯その横には彼女の親友で図書委員長の清木先輩もいた。

 

「せ、先輩!?」

 

「おはようございます、清木先輩もご一緒ですね?」

 

「おはよう。ええ、そうよ⋯ところで、秀くんは優ちゃんと何をしてたの?」

 

「朝から借りてた本を返しに行こうと思ってまして⋯なあ、優?」

 

「そ、そうでありんす!」

 

「いや、何で花魁口調なんだよ⋯緊張しすぎだろ。」

 

「へぇ⋯それで優ちゃんはどんな本を借りたのかしら?」

 

「はっ!?耳元⋯」

 

 水鳥先輩はやはりお約束なのか優の耳元に近寄って彼女に語りかける。本当にこの人は優を振り回す魔性の女だ⋯しかし、羨ましい限りである。本音を言うと俺の方がこういうシチュエーションに巡り会いたい!

 

「優谷くん、あの子が亜鳥やあなたが話してた妹の『優ちゃん』ですか?」

 

「そうですね、とても可愛い自慢の妹です。どうやら水鳥先輩は初めて見た時から気に入ってまして⋯」

 

「へぇ、可愛い子ですね。優谷くんにそっくり♪」

 

「そりゃあ、俺の妹ですから。(清木先輩、男には興味ないはずなのに俺のことは可愛いと思ってるんだ⋯変な人だな。)」

 

「どれどれ、『バトルプリンセス』。戦うプリンセスの作品ね⋯テレビアニメにもなってる人気作でしょ。確か、優ちゃんに声がそっくりなプリンセスも出るわよね?良いじゃない⋯」

 

「コヒュッ!?」

 

「これも良さそう、これも良いわね♪」

 

「コヒュッ!?」

 

 水鳥先輩から迫られた優は二度コヒュる。転生したら優のような可愛い女の子になって水鳥先輩から迫られたい!でも、恋ができなくなるのはネックだな⋯複雑な気持ちだ。

 

「うえあああああ!!」

 

「あっ⋯優!?すみません、今回はこれで失礼します。優、待ってくれ!」

 

 パニックになった優はとうとう逃げ出してしまい、俺は水鳥先輩と清木先輩に一礼してから彼女を追いかけるのだった。人のことをあまり言えないが、優はメンタルが弱すぎだ⋯こういう妹を持つのもなかなか大変である。マジで妹と同じですぐコヒュる俺が言えたことじゃないがな⋯

 

 

 

 

~~~~~~~~

 

 

 

 

 そんなこんなあって俺と優はまた改めて図書室を訪れる。また本を借りたい気分に仲良くなったので一緒に⋯という感じだ。ちなみに涼は活字が苦手なものだから本を借りることすらしないし図書室へは授業とか以外で立ち寄ることはない。もちろん、同行もしておらずで今頃は教室で1人フリーな時間を過ごしていることだろう。

 

「お兄ちゃん、借りたい本は決まった?」

 

「ああ、もう昨日の時点から決めてたよ。優も決まったのか?」

 

「うん!でも、もっと借りたい気分かも。それじゃあ⋯うわっ!?」

 

「きゃっ!?」

 

 優がさらに本を探そうとしたその時、優は本の山を運んでいた清木先輩とぶつかってしまう。どうやら清木先輩から見て死角に優がいたようだ⋯これは先輩からすれば防ぎようもない事故である。2人はそれぞれ尻もちをつき、本が散らばってしまった。

 

「すみません、本が!」

 

「優、大丈夫か?清木先輩も。」

 

「私は大丈夫。でも⋯」

 

「私も大丈夫ですよ、お気になさらず。こちらこそ⋯って、あら?」

 

 心配になった俺は優と清木先輩に声をかけたが、2人は大丈夫だとアピールして清木先輩は落とした本を拾おうとする。とりあえずは怪我なく済んでひと安心だ⋯しかし、その直後に清木先輩は何かに気づいたのか優の方を見て、急に笑みを浮かべる。

 

「こんにちは、優谷優さん♪」

 

「えっ?はい、こんにちは。えっと、確かドジョウを買ってる⋯」

 

「買ってませんよ?」

 

「田井中さん?」

 

(いや、朝の話の脈から名前を覚えとけよ⋯俺は分かりやすく彼女のことを『清木先輩』って呼んでたけどな。)

 

「なるほど、水鳥先輩の御学友で図書委員長さんなんですね?」

 

 それから優と清木先輩は本を持ちながら歩く廊下の道中で何だかんだ話をしてから仲良くなった。とりあえず、彼女が水鳥先輩の関係者だということを知ってからはトントン拍子である⋯普段は周りにあまり興味を持たない人間が人間関係を深めようとする姿には感無量なのだが、優はまだ知らない。この清木先輩が優のことをターゲットしてることを⋯そして、彼女が百合の世界の住人であることも。

 

「うふふ、そうなんです。優さんは読書お好きなんですか?」

 

「はい!あっ⋯ちょうどこの本なんてさっき読みました。」

 

「あら〜、奇遇ですね。」

 

 優が持っている本を読んでたことを明かすと、清木先輩は何やらニヤリと笑みを浮かべる。その時は言葉数は少なめもこの目はもう野獣の目をしていた⋯これが清木清の恐ろしさなのか?

 

「実はその作者の最新作が図書室にあるんです。見に来ませんか?私物ですが⋯」

 

「良いんですか!?」

 

「俺もこの作品に興味ありますし、是非ご一緒させてください!」

 

「ええ、構いませんよ?優さんも優谷くんもいつも本を借りてくれる大事なお客様なので⋯」

 

 そして、俺達は誰もいなくなった図書室へと案内される。さっきから清木先輩の目が魔性の女のような獲物を狙う獣のような感じなのが気になったが、とりあえず俺がいれば手は出さないと思う。ただ、女の子同士だからなぁ⋯これの扱いってどうしたら良いのか俺にはさっぱり分からない。まあ、その時はその時だ。

 

「「お邪魔しま〜す!」」

 

「いらっしゃ〜い、そこの机の上にあるでしょう?」

 

「あっ、本当だ!」

 

「優谷くんは他にもありますので、書庫の方で探してみてください。」

 

「わ、分かりました。」

 

 優は清木先輩が示した机の上にあるお目当ての本を見つけてから手に取って喜ぶ。それで俺は書庫の方に案内されたが、彼女の言動がさっきから怪しく感じる⋯やっぱりこの人、優を狙ってるのでは!?

 

「もう読んじゃって良いんですか?」

 

「ええ、ゆっくり読んでください。」

 

 そう言うと清木先輩は何が何なのかカーテンを閉める。何か嫌な予感がしてきたが、ここで邪魔をすると俺に二次災害が降りかかる可能性もありそうだ。ここはひとまず俺は書庫で本を探しながらこの様子を見張ることに⋯

 

(数分後⋯)

 

「はぁ⋯終わった。」

 

「面白かったですか?」

 

「は、はい⋯!?」

 

 しばらくして優がお目当ての本を読み終えると、清木先輩が隣の椅子座って座っている優にくっついた。早速彼女は優との距離を詰め、どうやら百合の世界へと持ち込もうとしている。作者が『ガールズラブ』タグ付けといて正解だったな⋯

 

「どの部分が?」

 

「え、えーと、2人が結ばれたシーンなんか⋯」

 

「ああ、良いですよね⋯そこ。」

 

「は、はい⋯少し憧れるというか。」

 

「ふーん⋯優ちゃんはこういうの興味あるの?」

 

「ええっ、興味はなくは無いというか⋯無い可能性がないというか、無きにしも非ずというか。」

 

 清木先輩はやはりという感じで優をさらに誘惑しようとさらに近づき、甘い声で訊ねる。もしも俺が優だったら絶対コヒュってるシチュエーションだ⋯水鳥先輩に負けず劣らずの美人からの甘い罠。まずいな、このままだと優が壊れてしまう!

 

「そう、奇遇ね⋯」

 

「?」

 

「優ちゃん⋯私も興味あるの、そういうこと。」

 

「い、いえ⋯そういうのは間に合ってるので、その⋯」

 

 そして、我慢できなくなった清木先輩は優の手を指に自らの手の指を絡めて重ね⋯さらに身体を寄せて耳元に甘い声で語りかける。やばい、これは流石に見てらんねえ⋯!

 

「ああっ、清木先輩!ちょっと面白そうな本があったんですよ。」

 

「お兄ちゃん!?」

 

 そして、我慢できなくなった俺はとうとう横槍を入れて気になった本を清木先輩に紹介する。もちろん、そのつもりではいたもののまさかこんな場面が都合良くというか偶然良いタイミングで巡ってくるとは⋯とりあえず、優が無事で何よりだ。

 

「あら、優谷くん⋯どうしたんですか?そんな焦った顔をして。」

 

「いえ、焦ってません!それよりも俺、面白い本を見つけたんですよ。マルゼンスキー物語という元競馬記者の人が書いた小説なんですけど、この作品がもうその時に取材していた記者ならではの視点で描かれているらしくて⋯どうですか?」

 

「マルゼンスキーって確かウ〇娘にもなるぐらいに競馬の歴史上においても強いお馬さんだよね?逃げて負けなしのキャリア、クラシック戦線は外国からの持ち込み馬だったから出走できなくてGIは今で言う朝日杯フューチュリティステークス(当時は朝日杯3歳ステークスでまだグレード制前)しか勝ってないけど、幻のダービー馬とも言われてるね。それで、声は確か清木先輩に似てるような⋯」

 

「物知りだな優は⋯流石ウ〇娘でマルゼンスキーの育成を極めてるだけあるぜ!そんなこんなで優がよく最近育成してるから俺も調べたくなったんです。清木先輩はお読みになったかなぁ⋯と思って。アハハ⋯」

 

 俺は何とか理由をつけて清木先輩から優が酷い目に遭うのを阻止する。まあ、マルゼンスキーに興味を持っていたってことは事実だけどな⋯調べてみたらウ〇娘バージョンのキャラボイスが清木先輩の声に似てるし、優が最近育成しまくってたし。

 

「ごめんなさい。私、競馬をあまり知らないので読んでないです⋯でもね、優谷くん?」

 

「は、はい⋯何でしょう?」

 

「女の子同士の秘密の花園を邪魔してはいけないのに優谷くんは禁忌を犯した⋯本当にいけない子。よって、あなたを無事に帰すことはできません。優谷くん、あなたにお覚悟はあるんですね?」

 

 すると、清木先輩は椅子から立ち上がってさっきとは別の意味の獣の目で俺を見つめて徐々に迫る。顔は笑っているが、目は怒りに満ち溢れていて⋯何をされるかなんて想像する余地すら与えられない。鍵は閉められてるし、逃げ場なんて以ての外。どうすれば?

 

「ふああ⋯よく寝た。」

 

「亜鳥!?」

 

「「水鳥先輩!?」」

 

「あっ⋯!」

 

「きゃっ!?」

 

 絶体絶命と思われたその時、寝ていたであろう水鳥先輩が目を覚ます。どうやらこの密室の中で眠っていたらしく、俺達は全く気がつかなかった⋯それに驚いた俺は椅子に足をひっかけ倒れてしまい、清木先輩もドミノ倒しの格好で巻き込まれて転んだ。

 

「いてて⋯すみません、ちょっと椅子に足をひっかけてしまって。お怪我は⋯って、あっ。」

 

「⋯」

 

「お兄ちゃん、清木先輩⋯大丈夫ですか?」

 

「2人とも、大丈⋯って、あらら。」

 

 俺が清木先輩の安否を確認して彼女と正面から向き合ったが、俺は何と一緒に転んだ時に清木先輩を押し倒して床ドン状態に追い込んでいたのだ⋯その一方で巻き込まれた彼女は目を見開いて顔を赤くしていて乙女の顔になっていた。こんな清木先輩、見たことがない。

 

「う、嘘だろ⋯コヒュッ!?」

 

「お兄ちゃん、大丈夫!?」

 

「きーちゃん、きーちゃん!?どうしたの、顔が赤いわよ?」

 

 俺はこの状況にコヒュってしまい、パニックになり優に心配される。その一方の清木先輩は水鳥先輩から顔が赤いことを心配され、もうこの図書室は普段でだったら怒られるぐらいのすったもんだ状態だ⋯

 

「亜鳥⋯私、どうしたんでしょう?男の子相手にドキドキしてます。」

 

「きーちゃん⋯もう、秀くんったら本当に昼間からおませさんなんだから。しかも図書室でやるとかもう大胆ね?」

 

「いえ、これは違います!すみませんでした!!」

 

 俺は大慌てで清木先輩から離れ、その後に彼女も立ち上がる。俺はアクシデントとはいえ水鳥先輩の親友に手を出すどころか大胆なことを⋯穴があったら入りたい。

 

「とりあえず、水鳥先輩⋯いらっしゃったんですね?今のは何でもありませんから!お兄ちゃんが勝手にやったことで。とりあえず、身だしなみ整えないと⋯」

 

 優は俺のフォローをしながら身だしなみを整える。普通ワルが身だしなみを気にするものなのだろうか?やっぱり、真面目な優は生きてるんだなとこの場面だけでも認識できる。

 

「この子、私の時よりも亜鳥の時の方が脈ありますね⋯何なのでしょう?」

 

「それもそうですよ。優は水鳥先輩のことを神と慕うぐらい大好きなんですから⋯それと、さっきは事故とはいえ押し倒してしまいすみませんでした。」

 

「いえ、気にしないでください⋯事故は誰にでもありますから。なるほどね、優ちゃんのことが分かってきたかも。フフッ♪」

 

 俺が優と水鳥先輩の関係を説明すると清木先輩は全てを納得したのかまたさっきのような獣の目を光らせながら呟いた。同時押し倒してしまったことも謝ったが、それは許してくれて俺はひと安心だ⋯俺の周りは何やかんやおかしい人達だらけだけどみんな性格は優しい人ばかりで気が助かる。

 

「亜鳥!」

 

「ええっ!?」

 

「優ちゃん、とっても良いですね♪」

 

 すると、清木先輩は優のことを抱きしめて水鳥先輩に優のことが気に入ったことを伝える。この人もどうやら優の虜になったようだ⋯本当に癖のある先輩から好かれまくりだな。

 

「でしょう?」

 

「本の趣味は合うし、すっごく気に入っちゃいました!」

 

「仲良くなったのなら良かったわ。」

 

(いや、良いんですかね?この人⋯とんでもないことしますよ!?さっきだってやりかけてたんですから!)

 

「そんな訳で私が優ちゃんを貰っちゃって良いですか?」

 

「ダメよ。優ちゃんは私のだし⋯」

 

「コヒュッ!?」

 

 清木先輩が優を我が物にしようと宣言するもこれに水鳥先輩が対抗⋯これを受けた優はコヒュってしまう。どうやらペットから私物に特進したようだ⋯おめでたいようなおめでたくないような、そんな感じである。

 

「良かったですね⋯」

 

「は、はい。」

 

「でも、油断したらダメですよ?私の本命も亜鳥⋯いや、女の子の本命としては亜鳥ですから。」

 

「そうなんですか⋯って、女の子の本命?何か別に本命がいらっしゃるんですか?」

 

「はい⋯私に今日できた別の本命、男の子の本命。それはあなたのお兄さん、優谷秀くんです♪」

 

「コヒュッ!?」

 

 すると、清木先輩は優の前でとんでもないことを打ち明ける。俺に押し倒されるまで男に一切興味を持たなかった彼女が男の本命として俺を挙げたのだ⋯これには色んな意味の衝撃が走り、俺はまたコヒュってしまった。

 

「お兄ちゃん!?清木先輩、お兄ちゃんがコヒュったじゃないですか⋯」

 

「あら、ごめんなさいね。でも、これは本心ですよ?だからね、優ちゃん⋯ウカウカしていると亜鳥も秀くんも頂いちゃいますよ?あなたごと⋯」

 

「⋯」

 

 そして、清木先輩は優にとんでもない宣言をするのだった。これには俺も優も呆然⋯水鳥先輩どころか俺も優もまとめてこの人に食べられるのだろう。しかし、あの人の乙女な表情を思い返すと俺もドキドキが止まらない⋯俺があの人をドキドキさせた初めての男なのか。一体、俺の恋の行方はどこへ行く?

 

「さあ、そろそろ閉めましょうか。忘れ物はないですね?」

 

「「「はーい!」」」

 

「それじゃあ、消しますよ?」

 

 そんなこんなで俺達は大波乱の図書室を後にする。しかし、この時間が終わってから俺はずっと清木先輩のことを考えるのだった⋯その中で俺のクラスの生徒1名がどういう訳か行方不明になる事件が発生したのだが、それはまた別のお話。

 

 

 

 

おまけ

『誤解されやすい涼風涼のお見舞い』(side秀)

 

「あの⋯すみません。」

 

 ある日の放課後、俺は生徒会の定例会議を終えてから帰りの道を歩いているといきなり優と涼のクラスメイトの女子3人組の1人に呼び止められる。

 

「ん?君達は優と涼の⋯」

 

「こんにちは⋯優谷先輩、ちょっと私達と一緒に来てくださいませんか?」

 

「ごめん、今日はこの後用事があるんだ⋯どうしても俺じゃなきゃダメなのかな?」

 

「ちょっと先輩じゃないと頼めないお願いでして⋯」

 

「それなら話をまずは聞くよ。用件によっては用事を後回しにできるだろうから⋯とりあえず、話してみて?」

 

「ありがとうございます。それで、お願いというのは私達と一緒に涼風さんのお見舞いに行って頂けないかということで。今日、風邪で休んでいて宿題のプリントを渡すようにとお願いされたんです⋯」

 

「でも、涼風さんってこの学園で1番の不良じゃないですか。私達だけで行ったら何されるか分かりません。おまけに彼女の親友で先輩の妹さんも休みですし⋯」

 

「だから、涼風さんの幼馴染でもある優谷先輩にお願いしたいと思いまして⋯私達を守ってください、お願いします!」

 

 3人は必死な感じで俺に涼のお見舞いに一緒に行くようにお願いする。そう、彼女はよりにもよって今日は風邪を引いてしまって学校を休んでいたのだ⋯その上、優もその風邪を貰ってしまい休み。優がいたら彼女がこの役割を任されていたが、優の兄でもあり生徒会の人間でもある俺に回ってきたのだ。まあ、そもそも涼が不良と噂されてるのは見た目から尾ひれがついただけの話なのだが⋯結構見た目で損してるんだな、涼は。

 

「分かった。俺もちょうど涼のお見舞いに行こうと思ってたからね⋯それじゃあ、行こうか。」

 

「「「はい!」」」

 

 そんなこんなで俺は3人の涼のクラスメイトを引き連れて涼の家へと向かうことに⋯何だろう、まるで俺がヤクザの若頭になった気分である。まるで女の子3人が舎弟のようだ⋯物騒な雰囲気を出してんな、マジで。

 

(移動中⋯)

 

 とりあえず、バスで移動することしばらく⋯降りてしばらく歩いたところで涼の家へとたどり着く。後ろの3人はかなり怯えている様子⋯そんな怖いもんじゃないのに本当に変だ。

 

「それじゃあ、インターホン鳴らすぞ?」

 

「お願いします⋯」

 

 そして、俺はインターホンを鳴らして涼を呼び出す。そうにしてもどうして俺がこの役割をやってるんだろうか⋯本来ならプリントを持ってる子がやるべきなんだけどな。

 

『はい⋯』

 

「涼、お前のクラスメイト3人を連れて来たぞ。宿題のプリントを持ってきたらしいから取りに来いよ?」

 

『秀兄?分かった、すぐ行きます。』

 

 涼は低い声で返事を返すと、彼女の足音が徐々に近づいてくる。とりあえず、表へ出れるぐらいには回復したのだろうな⋯無理するなとは思いつつも涼を待つことに。

 

「あの⋯大丈夫ですかね?いくら優谷先輩が一緒でもこうやって勝手に押しかけて。殴られたりとかしませんかね?」

 

「ちょっと、怖いこと言わないでよ⋯」

 

「とりあえず、ここからは君達の番だ。俺としてやれるのはここまでだから頼んだよ?」

 

「は、はい⋯!」

 

 俺は一歩後退して女の子3人の様子を見守ることに。とりあえず、何とか頑張ってくれよ…君達がやらなきゃいけないことだからな?

 

「わざわざごめんね、みんな⋯それと、秀兄。はぁ、はぁ⋯ありがとう。」

 

 扉が開いて噂の涼本人が出てくる。崩れた髪にパジャマの上から褞袍、滴る汗、そしていつもの低い声とは打って変わってキツそうな弱々しい声⋯いつもの涼とは違った魅力に俺も3人も驚いた。

 

「ごめんね⋯マスク上げるの忘れてた。」

 

「あの⋯これ、宿題のプリントです。お大事に!」

 

「う、うん⋯ありがとう。」

 

 そんなこんなで女の子達は宿題を涼に渡してからこの場を去った。この日は俺が夜ごはんの作り置きをしたりシーツを交換したりしたが、後日3人に話を聞いたらどうやら揃って涼のファンになったとのこと⋯誤解が解けたどころか彼女は崇拝の対象になってしまったらしい。本当に不思議な出来事だった⋯




いかがでしたか?優ちゃんと清木先輩⋯やはり百合の世界に引き込まれかけましたが、そこは秀が見事に阻止しました。しかし、本の趣味は合うし亜鳥ちゃんを好きな者同士⋯何やかんやで仲良くなれそうですが、野獣な清木先輩は何でも欲しがり。そんな中でしたが、まさかの秀が押し倒すハプニングがあり清木先輩は乙女の表情に⋯そして、秀も堂々本命宣言!サブタイトル回収を見事にしました。異性への興味は芽生えましたね⋯これが秀限定かどうか分かりませんが。

おまけでは風邪を引いて魅力だらけの涼ちゃんにみんな見とれるという結末⋯ただ、優ちゃんも風邪引くハプニングもありまして。とりあえず、秀はとんでもないことに巻き込まれましたね。さて、彼の恋の行方は今回を通してどうなるのか?

次回は原作通り6話分に突入します。どんなドタバタが待っているのか⋯感想、お気に入り登録、高評価の3点セットをして次回もまた4649!
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