ぐっどぼーいの俺とばっどがーるな妹   作:寿垣遥生

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遥生です。キミプリの方の執筆が長引いた関係で1週間空きました…それでもキミプリの投稿からは中3日。まあ、悪くないでしょうね…今回からるらちゃんが本格登場です!ちょっと原作から改変を加えてますし結末にも変更もあるし、結末がハートフルなのでちょっとギャグの旨味が消えますけど道中にネタを仕込んでるのでそこを楽しんでくださると嬉しいですね。

ばっどがーるのアニメは終わってもこっちはまだまだ続きますし再放送も10月からまたありますのでしばらく一緒に楽しみましょう!

それでは、また後書きにて…


#8 学園のアイドルVSアトリスト

side秀

 

 どこの学校にも必ず『学園のアイドル』と言われる美少女が1人は存在する。ウチには2人いるのだが、1人はもちろんのことながら水鳥亜鳥先輩。もう1人が俺のクラスメイトの瑠璃葉るらである…

 

「優谷くん、ちょっと良い…って、えっ?」

 

 俺達が校舎内で歩きながら話していると、そのもう1人の学園のアイドルの瑠璃葉に声をかけられる。猫のようにぱっちりした大きな目、きゅっと上がった口元、読モをやってるだけあるプロポーション…おまけに配信でも魅せる愛嬌もありみんなが振り向くアイドルとして君臨している。水鳥先輩の対抗馬的存在だ…

 

「あなたは確か…あの時は隠れがになってくれてありがとうございます!」

 

「いや、私は別にそんなつもりはないけど…」

 

「どうしたんだ、瑠璃葉。何か用か?」

 

「えっと、どうしてこの子が一緒なの?優谷くんの妹さん…」

 

「俺の妹だから。それ以外に理由にないだろ?そうそう…妹の名前、優っていうんだ。仲良くしてやってくれるか?」

 

「優さんね…なるほど。はじめまして、優谷優さん!私は瑠璃葉るらって言いますぅ〜。自分で言うのもアレですけど学園のアイドルとして人気者でぇ…るー、みんなからチヤホヤされて困っちゃうなぁ。もし、良かったら握手を特別に…「いえ、結構です。」…は?」

 

 瑠璃葉は自己紹介をして優と握手をしようとしたが、彼女から『結構です』と拒絶される。優も反応が早いというかやはり学園のアイドルにすら興味がないんだな…それだけのアトリストで完璧すぎる一途ぶりだ。

 

「何なのもー!ちょっと緊張してるからと言って限度がありますよ?」

 

「緊張?」

 

「そう、学園のアイドルであるるーの前とはいえ…「アイドル?」…ええっ、もしかしてるーのことをご存知でない?お兄さんからも聞いてないの?」

 

「はい、初めて知りました。るーさんって言うんですね。海外の方ですか?」

 

「違うから!島根出身の純日本人!!」

 

 優は瑠璃葉のこと何もかも知らないのかアイドルかどころでなく外国人かどうかまで訊ねてしまう。まあ、そうか…俺はあまりクラスメイトの話とかしないし瑠璃葉が水鳥先輩と双璧をなす学園のアイドルであることなんて話してないからな。あと、以外にも島根出身だとは…鷹の○団のあの幹部と同胞のようだ。

 

「お兄ちゃん…この人が本当に学園のアイドルなの?」

 

「ああ。彼女は瑠璃葉るら、俺のクラスメイトで『学園のアイドル』とも言われている…そうだよな?」

 

「そうよ!るーは世界一可愛い…「世界一可愛い?」…えっ、誰から見てもるーが1番可愛いでしょう?可愛いって言いなさい!」

 

「いえ、その…」

 

「俺は可愛いと思ってるけどな。アイドルを名乗れる価値は結構あると思うぜ?」

 

「でしょ?お兄さんがそう言ってるんだからあんたも言ってよぉ!」

 

「ごめんなさい。私にとって全ての世界一は水鳥先輩なので…」

 

「ガーン!」

 

 優から水鳥先輩が全ての世界一だという発言を聞き、瑠璃葉はひどくショックを受ける。それもそうだ…自分が積み重ねてきたアイドルとしての名誉を優によって崩されたのだから。彼女はかなり落ち込んだ…

 

「それで、俺に何の用があったんだ?」

 

「何でもない…私がまさかこんなコケにされるなんて。ブツブツ」

 

 そう言ってから瑠璃葉は落ち込んでから教室へと戻るのであった。こりゃあプライドズタボロだろうな…自分がライバル視してるであろう水鳥先輩に負けたことがよっぽど悔しいように思える。

 

「お兄ちゃん…私、何か悪いこと言った?」

 

「いや、優は特に気にすんな。そろそろ昼休みも終わるしお前も教室に戻った方が良いぞ…」

 

「うん…それじゃあ、また放課後ね。」

 

 それで俺達の方も解散してそれぞれ教室に戻る。瑠璃葉には少し悪いことをしちまったな…この日は申し訳ない気持ちがいっぱいで声をかけることができなかった。まあ、配信に湧いて出るアンチにも耐えられるメンタルの強さがあればしばらくすれば立ち直れるだろうけど…

 

 

 

 

~~~~~~~~

 

 

 

 

 あれからしばらく経った日の昼休み、俺と優が中庭を散歩しているのだが…何やら視線を後ろから感じる。誰かにストーカーをされてるのだろうか?俺なのか優がターゲットなのかは分からないが不気味だ。

 

「優、ちょっとここまで待っててくれ…何か視線を感じる。」

 

「誰だろう?水鳥先輩だったら良いなぁ♪」

 

「いや、先輩じゃねえな。とにかくここから動くんじゃねえぞ?ちょっとガツンと言ってくる。」

 

「う、うん…?」

 

 俺は視線の気配を感じた先へと向かう。そこは隠れどころにもなる角の突き当たり…ここに俺達のストーカーをするやつがいるのか。相手が誰だろうと懲らしめてみせる!

 

「おい、誰だか知らねえが俺達の後をつけて何を…お前は?」

 

「あっ、優谷くん…ごめんなさい!別にるーは怪しいことをしていたわけじゃなくてその…!」

 

「瑠璃葉か。どうして俺達のストーカーをしてるんだ?まさかとは思うが盗撮とかしてねえだろうな…俺のか?優のか?」

 

「いや、盗撮はしてないよ?ただ、あなたの妹の優谷優が日頃何をして過ごしてるのか観察してて…そしたら、たまたま優谷くんがいたんだよねぇ。」

 

 瑠璃葉はストーカーじゃないと必死にアピールする。しかし、観察も立派なストーカーの一種ではないのだろうか?でも、優の観察をするのには理由があるはずだ。その理由はまあアレだろうがな…

 

「とりあえず、観察してることは分かった…でも、アレだろ?この前、優からプライドをズタズタにされたからどんな人間なのか観察しようと思ったとか…そうだろ?」

 

「う、うん。ごめんなさい…どうしても優谷優を見返したいと思って何が好きなのかとか色々観察してたの。ああいう反応をされたのが悔しくて…」

 

「そういうことか。まあ、とりあえず優は気づいてないし今回のことは特に犯罪とも言い切れねえからな…特別に許してやるよ。その代わり、もう二度とこんなことするんじゃねえぞ?」

 

「ありがとう、優谷くん…」

 

 瑠璃葉は俺に諭されるとすんなりと謝る。何やかんやで彼女は良い子なんだよな…それを知ってるから俺はここまでの反省を踏まえて許すことにした。それに、本人も優と仲良くなりたいのに素っ気なくされて傷ついてただろうしな…

 

「秀兄、何してるの?それと、この人は一体…」

 

 騒動が解決したそのタイミングで涼が俺達の前を通りかかって声をかける。彼女は少し不安そうな表情をしていたが、仕方ないだろうな…自分からして面識のない人と俺が話してるのだから。

 

「ああ、涼か。実はちょっと優の観察をしてるやつがいてだな…」

 

「観察?そういえば私と優が一緒にいる時も視線を感じてたけど、この人が犯人?」

 

「まあ、そういうことだ…」

 

「…で、この人誰?」

 

「誰って…私は瑠璃葉るら、学園のアイドルとして人気なことをご存知じゃないんですか?」

 

「知らないですけど…秀兄は知ってる?」

 

「知ってるも何も俺のクラスメイトだよ。学校でも配信でも人気だし、読モもやってるからな…校内の男の中では水鳥先輩派か瑠璃葉派かに分かれてるらしいぜ?」

 

「そうなんだ…別に興味ないからどうでも良いや。」

 

「ちょっとぉ!」

 

「まあまあ…それで、瑠璃葉は優のことを知りたいんだろ?だったら俺と涼に何でも質問してみてくれ!何しろ、俺は実の兄で涼は古くからの幼馴染だからな…どんな質問でも答えられるぞ。」

 

「秀兄…何を勝手に!まあ、良いけど。」

 

「それじゃあ、あの子の好きなものは?」

 

「「水鳥亜鳥。」」

 

「好きな言葉は?」

 

「「水鳥亜鳥。」」

 

「座右の銘は…」

 

「「水鳥亜鳥。」」

 

「趣味は…」

 

「「水鳥亜鳥。」」

 

「何なのもー!!」

 

 瑠璃葉は俺達からの質問の答えに怒り出してしまう。まあ、水鳥先輩と出会う前だったら全部答えは違っていたがもうすっかりアトリストになっちまって水鳥亜鳥一色で役満だからな…こうとしか答えようがない。

 

「何か楽しそう、まーぜて♪」

 

「あっ、優…」

 

「お前、待っとけって言っただろ?本当に待てができねえな…」

 

「私は犬じゃないもん!お兄ちゃんと涼ちゃんだけずるいよぉ。さっきから『水鳥亜鳥』という言葉が出てたからもう待てなくて…」

 

「それよりも、このストーカー知ってる?」

 

「ああ〜…」

 

「ストーカーじゃないです!」

 

(涼、ストーカーの件は俺が許したから掘り返すな…)

 

「えーっと、確か…あっ!思い出した、ライスさんだ!!」

 

「るーですけど!?」

 

「いや、ライスじゃないだろ。ターボじゃね?」

 

「優谷くんもふざけないで!…っていうか、それは私と声が似ているウ○娘!!」

 

「それで涼はギムレットだな!」

 

「お前、柵のように破壊するぞ?」

 

「さーせんw」

 

 俺がつい優のノリに乗ってふざけると、瑠璃葉と涼から怒られてしまう。たまには俺がボケても悪くないと思ったが、やはり俺はボケてはいけない人間なんだと改めて痛感した。

 

「とにかく、この人は海外の方なんだよ。」

 

「純日本人!もう…今度こそ教えたげます、穴という穴かっぽじって聞きなさい?」

 

「毛穴は?」

 

「毛穴は良いです!…私の名前は瑠璃葉るら、美容を中心とした動画で中高生に絶大な人気を誇るYTuber!その人気は女子だけに留まらず、老若男女問わず鳥や魚や毛虫まで。登録者は5万超え、フォロワー数は15万…最近ついに読者モデルとしても活動を始めたまさに今をときめく学園のアイドルなんですっ♪」

 

 瑠璃葉は俺達に詳しい経歴や実績を自己紹介する。こうして詳しく聞くと瑠璃葉って凄いなと俺は思ってしまう…まだ高校生でここまでの活躍をしている人間はまず身の回りにはいないと思う。芸能人コースのある高校に通っててテレビで観ないことがないぐらいレベルの芸能人しか瑠璃葉に勝てるやつがいない…それだけ凄いのだ。

 

「改めて経歴とか実績を聞くと凄すぎる!マジで瑠璃葉はウチの学校の広告塔だな…」

 

「でしょでしょ!優谷優さん、あなたもそう思うよね?」

 

「ええ、凄いですね。」

 

「いや、流石に反応薄すぎない?」

 

 俺はガチテンションで瑠璃葉を褒めるも一方の優には薄い反応で返され困惑してしまう。流石にアトリストとてここまでのインフルエンサーをどうも思わないというのはちょっと感性が狂ってるのではと妹ながら思わざるをえない。

 

「あっ、いえ…ただ、慣れてるというか。」

 

「?」

 

「私の崇拝する水鳥先輩の人気は生物にとどまらず、草葉や神仏に至りますし、フォロワー…追従者は現在、確認されてる種族だけでも190万種います。」

 

「ひゃ…」

 

「モデルと言えば美と愛の女神アプロディテは先輩をモデルに描かれたとも…」

 

「それはないだろ!大体、水鳥先輩より前にアフロディテの存在は世に出てるんだから。」

 

「お兄ちゃん、急にツッコミに戻ったね?」

 

「まあ、これが俺の天職なんで。」

 

「とにかく、百歩譲ってそれらでは水鳥先輩に勝てないにしてもあくまで世間一般論として…」

 

(ヤケになりすぎだろ。どんだけ負けず嫌いなんだ?)

 

「るーは超超超可愛いでしょう〜?常識人っぽい金髪のあなたと優谷くんなら分かりますよね?」

 

「可愛い、うーん…」

 

「いや、可愛いだろ。流石にこれだけのインフルエンサーがやれるだけのものがあるんだからさ…」

 

「優谷くん…!」

 

「そう言われれば…良いと思いますよ。」

 

「ガーン…まさか、そんな。私の可愛さが満場一致じゃないなんて…!」

 

 瑠璃葉は涼から適当な反応をされて酷く落ち込む。満場一致で可愛いと思われてた彼女からしたらこんな軽くあしらわれるのは悪夢でしかないだろう…本当にウチの優と涼は瑠璃葉のような人間には興味がないようだ。

 

「あら、優ちゃん、秀くん、涼風さん!」

 

「「先輩!」」

 

「ちわ…」

 

 そんなタイミングで瑠璃葉と双璧をなす『学園のアイドル』の水鳥先輩がやって来る。しかし、ここで来られるとちょっと間が悪いようにも思えてしまう…瑠璃葉は間接的に水鳥先輩に対して敗北してしまったのだから。

 

「こんなところで何をしてたの?」

 

「実は俺のクラスメイトの瑠璃葉が敗北者になってしまって…」

 

「敗北者?瑠璃葉さん、どうしたの?何かあったのかしら…」

 

「ねえ、るーってさ…もしかしてあんまり可愛くない?」

 

 瑠璃葉は顔を上げてから涙目で水鳥先輩に可愛いかどうかを訊ねる。まあ、ここまでプライドをズタボロにされたら不安も山積みになるだろうな…アイドルとしてこれは屈辱以外の言葉が見当たらない。

 

「何言ってるの…瑠璃葉さんは可愛いわよ?ねえ、優ちゃん!」

 

「えっ、あっ…ええと、はい。凄く可愛いと思います。」

 

「酷い…そんなに迷わなくても良いでしょ、みんなのバカァ〜!」

 

「あっ、瑠璃葉さん!?」

 

「待てよ、瑠璃葉!」

 

「…!?」

 

 俺は泣いて逃げ出そうとする瑠璃葉の手を掴み、逃がさまいと足止めする。俺もまさかついここで手が出てしまって自分でも驚きだ…ただ、ここで逃がしたら立ち直るきっかけを失ってしまうのだからやむなしという感じである。

 

「離して…るーは1人になりたいの。」

 

「離さねえよ。ただ、優と涼がすまなかった…アイツらだって悪気があったわけじゃねえんだ。お前のことを可愛いと思ってたんだよ…もちろん、俺も。」

 

「優谷くん…」

 

「俺も瑠璃葉のことを可愛いと思ってる。これは偽りのない感情だ…だから、もっと自分に自信を持てよ、るーちゃん!」

 

 俺はこのままの勢いで自分が思ってることを瑠璃葉…るーちゃんにぶつける。これらは学校内での振る舞いや配信や動画を観て思ったことでこの気持ちに偽りは決してない。その気持ちに触れた彼女は俺の方を向いた…

 

「えっ、今…『るーちゃん』って呼んだ?」

 

「ああ。呼んださ…だから、俺と友達になってくれないか?俺はもちろんお前と仲良くなりたい…どうなんだ?」

 

「嬉しい…本当に優谷くんは素直だよね。やっとお友達になれた…これからもよろしくね、『秀くん』♪」

 

「ああ、よろしくな…るーちゃん。」

 

「るー先輩、よろしくお願いします!ほら、涼ちゃんと先輩も♪」

 

「ええ…」

 

「涼風さんも行きましょ♪」

 

「はいはい、仕方ないっすね。」

 

「あ、あなた達はべ、別に…もう、しょうがないんだから。」

 

 こうして俺達はるーちゃんと正式に友達になることとなった。優達にはツンツンしながらだが、それからは握手したりお話ししたりでより何やかんやで仲を深めることができて今後の楽しみが広まったと言えよう…これからもよろしくな、るーちゃん!




いかがでしたか?るらちゃんと秀がついにお友達になりました。他のみんなとはまあ本人と周りの反応が乖離してるのでどうとも言えませんが、めでたしめでたしと言えます。原作ではるらちゃんが妖怪になってましたからね…ハートフルな結末と言えます。

その道中ではちょっと中の人ネタを入れてみましたし、秀をボケさせました。しかしながら…るらちゃんにツインターボネタを仕込んだのは優ちゃんの『ライス』からヒントを得ました。るらちゃんの美春ちゃんはウマ娘のツインターボをやってますしね…あと、涼ちゃんが『ギムレット』なのは言うまでもないでしょう。美里ちゃんはウマ娘のタニノギムレットをやってますし、それにちなんで『柵破壊』ネタも入れてます。この2人は共演作も結構多いですし、両方絡めた中の人ネタをもっとやりたいなぁとも思いました。それはまた次の機会にですね…

次回は3話分の最後でゴミ拾い回です。秀はまたどのように巻き込まれるのか…そこを注目してまたお会いしましょう。

9月は今日で終わりますけど、明日からの10月もよろしくお願いいたします!感想、お気に入り登録、高評価の3点セット待ってますね♪
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