仮面ライダーシャーマン   作:ボルメテウスさん

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本日から新連載の、仮面ライダーシャーマン。こちらは、今年で10周年を迎えた仮面ライダーゴーストをテーマに書かせて貰いました。
そして、ゴーストは劇中では英雄を身に纏っていましたが、本作は神を宿すシャーマンで書かせた貰いました。
また、メインとして天穂のサクナヒメを中心に書いていく予定です。
これから、よろしくお願いします。


再会!神!

それは、遠い遠い昔の話。

 

俺が生まれるずっと前に起きた出来事。

 

俺は、そこに偶然だが、流れ着いた。

 

『はぁ!!未来から来た!何を巫山戯た事を言っているんじゃ、この人の子は』

 

『いや、実際にそうだからな』

 

当時の俺も、そこで出会った神達も、その事実は理解出来なかった。

 

そして、俺が流れ着いた時と共に起きた事件を解決する為に、俺は最初に出会った神であるサクナヒメと共に鬼島と呼ばれる孤島「ヒノエ島」を調査するよう命じられる。

 

当時、知り合った人々と共にや島の先住民であるアシグモらと協力しながら、ヒノエ島に出現する鬼の討伐やその原因調査に奔走する。

 

苦労知らずの子供だった為の苛立ちや、サクナの活躍を快く思わない勢力からの妨害などにより難航しつつも、俺達との触れ合いなどを通してサクナは心身共に成長する。

 

そして、全ての事件が終わりを迎えると共に。

 

『ほっ本当に未来に戻るのか!その、未来に』

 

『まぁ、元々は俺は、それが目的だったからな』

 

『それは、分かっているのだが』

 

サクナヒメは、俯いていた。

 

『・・・未来で、会えないかもしれない。わしはもう子供ではないのだぞ』

 

その言葉に胸が締め付けられた。子供っぽい所もあるけど、確かに彼女は立派な神様だ。成長すればしただけ会えなくなるのは当然だった。

 

『大丈夫さ。また会おうよ』

 

俺は彼女の肩に手を置きながら言った。

 

『・・・・・・絶対だぞ? 約束だからな』

 

泣きそうになりながらも笑顔を見せてくれるサクナヒメ。

 

『あぁ、もちろん』

 

そして───時は流れ、

 

現代に帰還した俺は日常生活へと戻っていった。もちろん記憶はあるけれど、あの日々は夢のように感じられることも多い。

 

現代に戻ってきて、かなりの時が過ぎた。

 

高校生活も慣れ始め、平和な日常を送っていたある日―――。

 

「やっぱり見つからないなぁ……」

 

放課後の図書館でパソコンを眺めながら、俺は小さく溜息をついた。サクナヒメたちのことを調べようとしているものの、インターネット上でも古文書のデータベースにも何も情報がない。

 

「本当に存在していたのか……?」

 

そう考えてしまうほど手がかりがなく、もしかしたらあの出来事は全部夢だったのではないかと思う瞬間さえあった。

 

そんな風に半ば諦めかけていた矢先のことだった。

 

「明日の朝まで雨だって。急いで帰りましょうね」

 

担任の先生の声にクラスメイトたちが慌てて帰り支度を始める。外を見ると確かに雲行きが怪しくなっていた。

 

「しょうがない……傘もないしな」

 

急いで学校を出た俺は近道しようと地元の人しか知らない裏路地に入った。その途中、ふと思い出す。

 

「そう言えばあの神社の近くを通るな……」

 

小さい頃から不思議な雰囲気のある神社だと両親に言われていた場所だった。特に縁起が良いわけでも悪いわけでもなく、ただ何か特別なものを感じさせる神社。そこを通れば家までの時間は短縮できる。

 

「せっかくだしいっかい参拝してみるか」

 

階段を上り切ると、想像以上に静かな空間が広がっていた。鳥居をくぐり抜けると清涼感があり、空気が違った。

 

賽銭箱にお金を入れて二礼二拍手一礼をしていると背後から足音が聞こえた気がした。

 

振り返ると黒い影が立っていた。まるで闇そのものが形になったような存在だった。

 

「まさか……!」

 

本能的に危険を察知した俺はすぐに距離を取る。しかし次の瞬間、十文字槍が眼前に迫っていた。

 

『避けろ!』

 

誰かの声が頭の中で響く。反射的に身体を捻らせると槍がかすめていった。

 

「ほう……我が姿を見ることができるとは面白い」

 

低く響く声。槍を構える姿勢からは隙が一切見られない。

 

「なんなんだお前は!?」

 

「俺は槍眼魔、まぁここで死ぬお前には関係ない話だがな」

 

問答無用といった感じで再び攻撃が繰り出された。今度は連続で繰り出される刺突技に対応するだけで精一杯になる。

 

(これじゃ埒があかない)

 

なんとか隙を見て横へ飛び退くように転がりつつ全力疾走する。

 

「逃げるか?愚か者め!!」

 

追いかけてくる気配を感じながら必死で境内内を駆け巡るうちに本殿らしき建物まで辿り着いてしまった。

 

「ここまで来たら……」

 

だが遅かった。大きな衝撃音とともに扉が粉々に砕け散った。そこには呆然とするしかない俺と瓦礫の山だけが残されていた。

 

その奥深くにある奇妙な物体を見つけてしまった瞬間。

 

「これは」

 

疑問に思う。

 

けれど。

 

『さっさと避けろ!』

 

「っ」

 

聞こえた声に、俺は従う。

 

その声を、俺は知っている。

 

そして。

 

『シャーマンドライバー!』

 

鳴り響く音声と共に、そこから飛び出たのは、手の平に収まる程度の何か。

 

「これは」

 

『さっさとドライバーに眼魂を装填しろ!』

 

「さっきから、この声は」

 

「分かったよ、サクナヒメ!」

 

俺は、聞こえて来た声の正体がサクナヒメだと理解し、その手に持った眼魂をそのままシャーマンドライバーに装填し、レバーを引く。

 

「変身」『カイガン!シャーマン!宿すは神!守りしは魂!』

 

流れてきた音声に続いて、光が舞うと共に俺の姿が変わっていく。

 

俺が身に纏ったのは、白のパーカーだ。

 

「これは一体」「ようやく声が聞こえたか!馬鹿者!」

 

そうして、俺が驚いていると、隣を見ると、そこにはサクナヒメが立っていた。

 

「サクナヒメ!会いたかったぞ!」「会いたかったぞじゃないぞ!わしはずっと傍にいたんじゃぞ!!!!」

 

俺が声を上げると同時に、サクナヒメもそれに合わせるように声を上げた。

 

だけど。

 

「説教は後じゃ!今はあれを倒さなければならぬ!!」

 

そう言って、槍眼魔に目を向ける。

 

「なんだ、さっきから1人で喋って」

 

「えっ、サクナヒメが見えないのか?」

 

「奴ではワシのような神は見えないようじゃ」

 

「どういうことだ?」

 

「ともかくじゃ。まずはあれを倒すのが先決じゃ」

 

「分かった」

 

俺は頷きながら答えながらも相手を見る。

 

相手は槍使い。ならば接近戦は不利と考えるべきだろう。

 

「武器は何か?」

 

「ふむ、確か、これじゃな」

 

それと共に、サクナヒメの言葉と共にシャーマンドライバーから現れたのは。

 

『ガンガンタマフ!』

 

「・・・鎌って」

 

それはサクナヒメがよく使っている武器である鎌。

 

農業の神であるサクナヒメが使う稲狩り鎌と瓜二つである。

 

だがしかし、よく見ると少しだけ違う。刃の部分は三日月型になっており、柄の先端には丸い球体が付いている。

 

それを軽く振ってみるとブォンという風切り音が響いた。

 

「なるほどな……」

 

「おい貴様!そんなもので何ができる!」

 

槍眼魔が叫ぶ。どうやら向こうは本気らしい。

 

ならばこちらも応えなくてはならない。

 

「行くぜッ!ハァァッ!!」

 

地面を蹴り上げ跳躍すると空中で一回転をして勢い良く落下していく。狙いはもちろん敵の真上だ!

 

「ぬぉぉっ!?」

 

突然降ってきた攻撃に反応できなかったのか驚愕の声を漏らすと慌てて回避行動を取った。

 

しかし完全には避けきれずに左腕を切り裂かれてしまう。

 

奴は、その身体から人間ではないと思っていたが、血は流れていない。だが傷口からは蒸気のようなものが噴き出しておりダメージを与えていることは明白だった。

 

「ぐぅっ……こんな小僧ごときにぃいいっ!!」

 

激昂しながら再度突進してくる槍眼魔に対して今度はこちらも同じように迎え撃つ。

 

お互いの得物が交差し火花を散らす。

 

その間に生まれた僅かな隙を見逃さなかった俺はすぐさま体当たりをして押し倒すことに成功した。

 

そのまま馬乗りになって何度も殴りつける。

 

「うおおおお!!」

 

拳打を浴びせるたびに呻き声を上げる化け物に対し更に力を込めるようにして拳を叩き込む。

 

「まだだぁっ!!」

 

さらに追い打ちをかけるべく一度大きく振り被った後に渾身の一撃を叩き込もうとした刹那。

 

「舐めるな小僧ッ!!」

 

相手も負けじと両脚をバネにして飛び上がり拘束から抜け出すと逆にこちらの襟首を掴んで持ち上げたまま地面へ叩きつけた。

 

背中全体に痛みを感じながらもなんとか起き上がる。

 

しかし既に目の前には槍の切っ先が迫っていた。

 

「これで終わりだあああっ!!」

 

「それはどうかな」

 

俺は瞬時にガンガンタマフを構えると、その形は鎌から鍬へと。

 

そしてその形状は、鍬の中心から円形の鉛の塊となり、その塊が槍の穂先に触れた瞬間。轟音と共に周囲の空気を震わせるほどの爆発的な力によって弾き返された。

 

「なっ……何ィ!?」

 

衝撃に耐え切れなかったのか槍眼魔は大きく仰け反りバランスを崩す。その隙を見逃すことなく俺はすかさず跳びかかり膝蹴りを食らわせた。悲鳴と共に吹き飛ぶ怪物。

 

だが倒れ伏す寸前に立ち上がって体制を立て直そうとしたところへ追撃を与えるべく跳びかかる。

 

「これで、決める」『ダイ!カイガン!シャーマン!オメガドライブ!』

 

空中で回転しながら右足を高く掲げると足先から光が溢れだしエネルギーが凝縮されていく。

 

「うぉりゃああああ!!!」

 

雄叫びと共に放たれた強烈な蹴りが相手の胴部に炸裂した瞬間凄まじい爆発音と共に閃光が辺り一面を包んだ。

 

爆炎の中から立ち昇る煙と共に巨大な人影が消えていくのが見える。

 

(終わった……のか?)

 

少し疲労感を感じながらもゆっくりと地上へ降りていくとそこには粉々になった瓦礫の山だけが残されていた。

 

「ふう……なんとか勝てたみたいだな」

 

緊張感から解放されると全身の力が一気に抜けてその場に座り込んでしまう。

 

「まったく、久し振りに会話が出来たと思ったら、まさかこんな事に巻き込まれているとはな」

 

「・・・久し振り、サクナヒメ」

 

「・・・そうじゃな、久し振りだな葉」

 

そう俺は笑みを浮かべる。

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