仙人に対してへの疑問が増えるばかり。
しかし、その素生を知らないからこそ、真意を知らない内に勝手に敵にする事は出来ない。
「はぁ、タケル殿はこの時には見えなくなってしまいましたから」
「何があったんだ?」
その一言に疑問に思った俺は思わず質問してしまった。
御成さんは少しだけ戸惑った後、ゆっくりと教えてくれた。
タケル君はどうやら、俺達がいない間に依頼を受けていた。
その依頼の内容が、どうやら取り憑かれたように作曲に打ち込む兄康介を助ける為に依頼してきた君島陽子さん。
その周囲では音が消えるという不可思議現象が起き、解決して欲しかった。
依頼内容を聞いて、解決する為に行動したが、その現象は眼魔の仕業である事が分かった。
だが、眼魔との戦いの最中で、再び現れたスペクター。
奴によって、再び追い込まれてしまった。
「・・・そうだったのか」
「どうすれば」
そう考えた時、俺は少し悩んだ、結果。
「こういう時は、あれかな」
「えっ?」
それと共に、俺はそのまま立ち上がると共に、少し厨房へと入る。
幸いというべきか、米があった。
「少し、貰っても良いですか?」
「かまいませんが?それで一体」
「お腹が空いていたら、嫌な事を思ってしまいますからね」
そうしながら、俺はすぐにおにぎりを作り始めた。
『ほぅ、これが現代のお米なのか!葉の所の炊飯器を見ていたが、やはり米の匂いは良いのぅ』
「サクナヒメも、お願いします」
『そうじゃな、それでは少し』
そうしながら、俺が作ったおにぎりと共にサクナヒメが加護が入る。
そうして、出来たおにぎりを持って、そのままタケル君を探した。
周囲を探してみると、ふと見るとアカリさんの隣に座っているタケル君がいた。
「おぉ。いたいた、こんな所に」
「葉さん?どうして、ここに?」
「何、落ち込んでいると思ってな、差し入れ」
それと共に、俺はおにぎりをそのままタケル君に渡す。
すると、タケル君は驚いたようにこちらを見る。
「あっいや、その」
「まぁまぁ」
「はぁ」
そうして、タケル君はそのままおにぎりを受け取る。
アカリさんから見たら、なぜかおにぎりが宙に浮かんでいる状態。
それと共に、ゆっくりとタケル君はおにぎりを一口。
「っおいしいっ!それに、これは一体」
「お腹が空いていると悪い事ばっかり考える。もしかしたら幽霊が悪いイメージをしているのは、そういうお腹が空いて無気力だからかもしれないな」
「いや、葉さん」
「だから、おにぎりを食べて、元気になろう。なんだって、米は力!だからな」
俺はそうして、呟く。
「・・・そういえば、俺、死んでからずっとご飯、食べてなかったな」
その言葉に、俺は。
「そうだったのか、そのごめん」
「そんな事ないです!むしろ、俺、こんな事も忘れていたって、今、分かったので」
そうして、タケル君はゆっくりとおにぎりを食べ続けた。
すると、まるでおにぎりから力を得るように、タケルの身体が少しずつ実体化していく。
ようやく、おにぎりを食べ終えると共に。
「・・・俺、ずっと生き返る事ばっかり考えていた。けれど、それだけじゃなくて、なんで生き返りたいのか、そして、どう生きたいのか、思い出せた」
「タケル!」
「うわぁ、アカリ!?俺の姿、見えるのか」
「見えるわよ!本当に馬鹿!」
「ごっごめん」
それを見て、俺も少し安堵する。
そうしていると。
「たっタケル殿!葉殿!大変ですぞぉ!」
御成さんから突然の大声でこちらに来た。