彼らの事情を聞き、そして英雄眼魂に関する事を教えて貰った。
だが、それでも謎は未だに多すぎる。
未だに俺達では分からない事が多くあり、そんな最中、彼らが案内してくれた場所。
「地下に、こんな所が」
「まぁ、普通は見たら驚くよね」
アカリさんはそう言いながら、俺達に見せた物の感想を改めて言う。
俺達の眼前にあるのは、巨大な石版。
その石版を前にして、俺も、そしてサクナヒメとココロワヒメも驚きを隠せなかった。
「・・・なんだこれは」
「タケルのお父さんが研究していたモノリスって言うのらしいけど、未だに分からない事ばかりなのよね」
そう言ったアカリさんの言葉通り、眼前にある物。
それは、神の世界を実際に見た事のある俺からしても完全に異質。
「そう言えば、おっちゃんは?いつもだったらいるけど」
「ここにはいないのか?」
「あぁ、残っているのは、あぁ、おっちゃんの書き置きだ!これって、次に会う英雄のヒントだ」
仙人が残したという書き置きには、西部の最強のガンマンというチラシがあった。
それだけで、次の英雄に関しては分かるが、なぜ。知っているのか。
パソコンを取り出し電源を入れると、青白い画面が闇を切り裂いた。キーを叩く音だけがモノリスの冷たく堅牢な空洞に響く。
「そのパソコン……妙に古いタイプだな」
タケルが眉を寄せて液晶画面を見つめる。御成が袈裟の裾を引きずりながら近づいてきた。
「しかし葉殿、この空間で電子機器が正常に動作するとは……」
住職の指摘通り、通常なら磁場の狂ったここでは精密機器など使い物にならないはずだ。
「まぁ、今から少し調べるからな」
「調べる?」
そう疑問に思っている間にも、俺はすぐにココロワヒメ魂を起動させて、そのままシャーマンドライバーに装填する。
「変身」『カイガン!ココロワヒメ!発明は希望!創造は奇跡!』
変身を終えると共に、俺は迷うことなく右手のガンガンタマフを掲げた。
「解析開始」
タケルの驚愕の声が耳に入る。
「なんだそれ……!?」
構わずにガンガンタマフをノートPCのUSBポートに突き刺した。
ビィィィィン!!
金属同士が激しく噛み合う音と共に、ディスプレイが虹色に点滅し始める。マザーボード内の電気が逆流して火花が飛び散る。
「システムチェック……完了」
ココロワヒメの合成音声がヘルメット内部に響く。視界右側にはアルファベットで『UPGRADE SUCCESS』の表示が浮かび上がった。
アカリが目を輝かせて近づいてくる。
「えっ、何々!?これって!」
「発明の神であるココロワヒメの力を借りて、パソコンをアップデートして調べているんだ」
「そうなの!!」
そうしながら、空中にディスプレイを投影させて操作する。
「すごいね!こんなの初めてだよ!」
アカリは更に興奮気味に、投影した画面に釘付けになっている。
「・・・えっと、神様って意外と最新なの好きなのかなぁ?」