「これが四聖獣の力」
俺はそうしながら、自身が身に纏った白いパーカーに眼を向ける。
これまでとは違う感覚に驚きながらも、2人の方に眼を向ける。
ゴーストが身に纏っているのは鳳凰だと一目で分かるように炎を思わせる赤い羽根模様がパーカーと一体化している。
「あっつ……」
「これが神の力なのか」
そう、スペクターも驚きの声を出す。
彼の身に纏っているのは青龍を思わせる蒼い龍の鱗。
だが。
「見た事のない姿だが、関係ない!」
それと共に、真っ直ぐとジャベルはこちらに接近する。
だが、その動きは以前と比べて、遅く感じる。
いや、これは。
「ふっ」「なっ」
俺はそのまま接近し、そのまま蹴り上げる。
ジャベルは、その蹴りに反応出来ずにいた。
「俺が早くなったのか」
白虎の力は、どうやら脚力を含めたスピードが上昇し、さらに身体能力も強化されていた。
それに驚いているのは。
「凄い……」
タケル君は信じられない様子で見ていた。
「……飛べる」
それと共にゴーストは、その背中から燃えるような熱が湧き上がってきた。パーカーの模様が実体化し、二枚の巨大な炎の翼となって夜空に広がっていく。羽ばたくたびに火の粉が舞い、街路樹を揺らした。
「はぁ!」
それと共に地面を蹴りつけ、一気に飛び上がった。体が軽い。まるで大気そのものが弾力をもって押し返してくるようだ。高度二百メートルまで一瞬で上昇し、眼下を見下ろす。街明かりが無数の蛍のように散らばっていた。
「凄い……」
思わず呟いた瞬間、両手にガンガンセイバーが二刀現れた。刀身が朱く染まっていて、刃紋からは燐光が零れ落ちている。
「試してみるか」
振り向きざまに一刀を薙ぎ払うと、火柱が半月状の刃となって街路に落下した。岩が熔けて蒸気を噴き上げる。威力に驚いている暇はなかった。
マコトが銃を構えると、青龍の鱗が浮かび上がるパーカーが風を巻き起こした。ガンガンハンドの銃口から蒼い軌跡が伸びていく。
「見える」
それは唐突な感覚だった。空中で舞う火の粉の一つ一つが、風に乗って運ばれる粒子が、まるで万華鏡のように脳裏に映し出される。青龍の力が彼の視野を拡張していた。
「未来が読める」
銃を構えた瞬間、ジャベルの動きが数秒先まで浮かび上がった。彼が左へ回避しようとする軌道を把握し、そこへ照準を合わせる。
「当てる」
トリガーを引くと同時に銃声が轟いた。青い弾丸が空気を切り裂き、ジャベルの腕を掠める。命中ではないが、相手の動作パターンを完全に読んでいた。
「これは、まさか」
ジャベルは、その情況に眼を見開く。
俺もまた、この四聖獣の力。
一つでも確かに強い力ではある。
だが、連携する事によって、その力はより強くなる。
しかし、まだ4つ揃っていない事で、未だに本領が発揮出来ていない。