ホビアニ系TCG世界にTS転生したので、いっちょラスボスを目指してみる   作:どくいも

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ミルキー☆サブウェイ、二期まだかな……()


12 まるで意味が分からんぞ!!

――かくして、合意は成立した。

 

エリシア女王との非常に有意義な会談後、私は意気揚々とオオミヤへと帰国した。

いくつかの政務をこなしながら、私は新しく作成した1枚の書類を秘書へと見せた。

そして、そこにはこのような事が書かれていた。

 

【レーゲスとの国際交流戦・企画書】

 

「……えぇ!?これ、本当にやるんですか!!??」

 

「いや、なんであなたが驚いてるのよ」

 

失礼にも本気で驚いているリコはさておき、エリシアとの真剣勝負(セレドミ)は、彼女からの提案で双方国を挙げた一大イベントにすることになった。

具体的に言えば、両国両選手は互いの国を行き来しながら、全5回の真剣勝負を行うというものだ。

そのために、双方の国はこれを盛り上げるために最善を尽くすという計画である。

 

「つまりは、祭りよ祭り。

 ああ、一応このイベントではレーゲスだけではなく他国家の人も呼び込むつもりだから。

 そのための各方面の説得はよろしくね?」

 

「あの、一応我が国は世界全国に宣戦布告したんですが。

 わすれてませんよね?」

 

「無理のない範囲でいいから、ね?」

 

額を押さえて悩むリコに対して申し訳なさを抱きつつも、それはそれとして交流戦のための企画書をどんどん詰めていく。

観戦用アリーナ、宿泊施設の増築。

紹介PVの作成、記念品や賞品の準備。

国際ルールや外交儀礼の見直しなど、やるべきことはたくさんある。

でも、こういう国際大会を企画する側になると前世でCSに出た時を思い出して少し楽しくなってくる。

う~~ん、どうせなら大会の前後で観客の札使い用にイベントもいくつか用意しておこうかな?

賞品に珍しいカードや特殊効果のあるカードアクセサリーを付ければ、お客さんも喜んでくれるだろ。

 

「……って、あぁ。

 この交流戦ってよく見たら、団体戦なのですか」

 

「まぁね」

 

なお、この交流戦は、選手5人による団体戦である。

もちろん、これもエリシアからの提案であり、同時に今回彼女が自分との真剣勝負(セレドミ)を受けるための条件でもある。

この提案はすごくいい、自分たち以外の国の代表も大会に出る栄誉を与え、自分たちの試合を最高に盛り上げるための策だという。

それに、観客からしたら自分たちの試合を5連続で見せられるよりも、違う人での試合が見たいだろう。

しかも、私は前世でも今世でも団体戦を数えるほどしてきてなかったのだ、久々の大舞台での団体戦なのだ、自然と胸が高鳴るってもんだ。

 

もちろん、この提案をしてきた裏にはエリシアの別の思考があることは理解している。

たとえば、私やオオミヤの地位向上だとか、両国の国民感情の整理とか。

さらには、個人戦として負けても団体戦で勝てば、試合全体としての敗北感は薄くなるため、アンティで取れる量がぐっと減ることなども考えているかもしれない。

しかしまぁ、結局のところ、私としては彼女とまともに真剣勝負(セレドミ)ができるのならば問題ない。

難しい国際事情や国民事情などの小細工はそっちで勝手にやっといてくれ。

こっちはこっちで大会の準備をきっちり整えておくからな!

 

「ところで、団体戦に出る選手の方はどうしましょうか?」

 

ふむ、それかぁ。

本音を言えば、この団体戦、私以外の選手の試合は基本おまけだ。

しかしながら、運営企画する方の身としては、自分以外の選手も強ければ強いほどいいし、ドラマ性があればなおいい。

それに、どうやら向こうはそれなりの強者を選出してくるそうなので、こちらもそれなりの強者を選出せねばならないだろう。

なんなら、一札使い(セレドミプレイヤー)としても、どうせ最後にぶつかるならば、それなりに会場が温まっていた方がありがたい。

ラスボス戦って感じがしてワクワクするしね!

 

「ということで、お願いね」

 

『ん、まかせて』

 

なので、横で作業しているミミクリウスにコンタクトを取り、一つの札神を呼び出すことにした。

やってきた一匹のスライム。

しかし、それは只のスライムではなく、その身がうっすらと人型であり、何よりもその人型は何となく自分の姿に似てはいる。

そう、この札神は【ミミックスライム】。

ミミクリウスのかつての姿にして現在の配下、特定の相手を表面上まねることのできるスライムである。

 

「と、いうわけで、とりあえず自分の劣化コピーのスライムを具現化しておいたから。

 志願者には、その子と戦わせて勝てたら合格。

 合格者が4人を超えたら、改めて考えるからよろしく」

 

「了解いたしました」

 

こうしてこの日の団体戦に関する話題は終了し、後日の合格者発表を心待ちにするのでした。

 

 

 

 

 

――なお、数週間後。

 

「ねぇ、窓の外から見える大量の親子連れはなに?

 我が国にあんな同じ顔をした人がいるとは思えないんだけど」

 

「あ、あれですか。

 あれは元盟主様劣化コピースライム達と、それに挑んだ元志願者の末路ですよ」

 

「え?」

 

「あの元盟主様の劣化コピーのスライムは、劣化コピーであってもかなりの強さのようでして……。

 選抜試験でもほぼ負けなしなので、そのせいでかなり存在が強化され、自我も覚醒したようです。

 なので最近は命令に反しない範囲で自己改造や他者改造を施し、試験のペナルティと称して色々と己の願望を実現しているらしいです」

 

「え」

 

「具体的には、試験に負けた元志願者達を小さな子供の姿に変え、さらにはその犠牲者に大人の女性になった姿の自分の分身を付き添わせています。

 つまりは、スライムと人の疑似親子生活を満喫しているそうですが、いかがいたしましょうか?」

 

「いかがもなにもないわよ。

 そんなの普通に止めるわよ、うん」

 

なお、この後、このスライムの暴走を止めるべく、命令しなおそうとするものの、スライム達は折角手に入れた自我とロリショタご主人は渡さんと反乱。

大量の変態スライムと洗脳ロリショタ達となし崩しに真剣勝負(セレドミ)することになりましたとさ。

……いや真剣勝負(セレドミ)は嬉しいけど、なんかこう、ねぇ?

 

「……これだからスライム族はねぇ……

 はぁ」

 

『私の方を見て言わないでよ』

 

さもあらん。

 

 

 

※おまけ 今回のカード

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

●【ミミックスライム】 青+1

 

 札神カード~スライム AT1 DF1

 

 この札神は【このカードがカードや能力の対象になったとき、1/1の無能力のスライムになる】

 の能力を持つ、場の札神一体のコピーとして場に出すことができる

 

 

[所詮、松明一つで破れるこけおどし。

 しかし、それすらない者には果てしない脅威となろう] 

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・




次回は9月21日(日)更新になります
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