ホビアニ系TCG世界にTS転生したので、いっちょラスボスを目指してみる 作:どくいも
――札神
それは文字通りカードに宿る超常の事であり、古代より神や悪魔として讃えられてきた存在でもある。
ここではないどこかに生息しており、カードがない時代は図形や文字などを通して人類の発展に関与してきた。
そして、絵画や彫刻などの芸術が現れた時、人類は彼らとよりはっきりとコンタクトをとれるようになり、双方が効率化を求めた結果、今の形になったのだ。
人間が札神と接触する理由は簡単だ。
彼らは人にはない力を持ち、そして、助けてくれるからだ。
奇跡、魔法、様々な呼び名があるそれは、確かに私たちの文明の底上げをし、生活を豊かにした。
それこそ札神に気に入られれば、それだけで王になれると言われているほどだ。
そして、札神が人間に接触する理由も簡単だ。
彼らもまた、彼らにない力を人類に求めているからだ。
それは、魔力や霊力、あるいは心の力と呼ばれるもので、それは札神達が奇跡を行う際の代替エネルギーにもなった。
本来ならば、奇跡というのは札神にとっても困難な術だ。
それこそ、
しかし、人の持つ心の力はそれらの過程を全てを無視して奇跡を可能にする。
札神達も人間との交流を通して、それらをもらうことで強い恩恵を受けていた。
このように人と札神は、古くから互いに支え合い生きてきたのだ。
これまでも、そして、これからも、だ。
……だからこそ、我々は気をつけねばならない。
我らは互益関系にあるが、いつだって悪人と呼ばれる者はそれを悪用しようとしてくるのだ。
たとえば自分だけが効率的に強くなるために、人を騙して意のままに操ろうとしたり、相手の札神を妨害するために特定個人を傷つけようとする者も存在するわけだ。
それゆえに、我々はそのような人を害する札神を【悪神】と呼び、札神、人類共に対処していかねばならないのだ。
さて、これらの知識を入れたうえで、改めて目の前のスライムを見てみよう。
この元試験用のスライムは、もとはと言えば【ミミックスライム】という只のレアカードの札神が具現化した姿である。
カードゲームとしての性能はそこそこ強いけど、神としての力は今一つで自我も希薄、そんな札神だ。
なればこそ、このスライムは今回の真剣
さらにはそれで満足しておけばいいものを、このスライムはあふれるほど得た心の力で、自我を強化し、神としての格を上げてしまったのだ。
自我が目覚めたことで、当初の命令を無視できるようになってしまい、己の欲望を解放しはじめたのだ。
此方の命令を無視した上で、人々を支配洗脳し、心の力を搾取する。
この在り方はまさに悪神としてふさわしい所業であり、一札使いとしては絶対に許してはならない事態だろう。
『うぎゃあぁぁぁぁぁあん♪♪♪
人間ちゃん、きゃわいいいぃぃぃぃ!!!!』
『ぁあ~~~♪♪♪
人間ちゃん、おててぎゅっっとして可愛いね~~★
お母さんの手ももっとギュっとしていいんだよ?』
『すーはーすーはーすはー!!
人吸いさいこぉぉぉぉぉ♪♪♪』
『人間ちゃんprprprprprprprprprprprprprprprprprpr!!!!!
FOOOOooooooo!!!!最高~~~~!!』
『人間ちゃんはおっきくても小っちゃくてもかあいいとかずるいなぁ。
これもう、かわいい罪でお持ち帰りですね間違いない』
『人間ちゃあぁぁああああああああん~~~~~~♪♪♪』
でも、これはちょっと違うと思うの。
しかも、わざわざ大の大人を幼児化させてかわいがっていて、これなのだ。
双方元の姿を考えたら、地獄ってレベルじゃないぞ。
『ちがいます、私はロリコンでもショタコンでもありません。
ただ、人間ちゃん達を小さい年齢に変えてあげると、より素直に頼ってくれるって気付いたんです!
それに、いじめたくはないけど、人間さんの困った姿ってとっても愛らしいから……♪』
う~~ん、母性+天然サディストとかこれもうどうしようもねぇなぁ!
これ以上被害を広げないためにも、このスライムにはアンティを利用して勝てば全員元に戻して降伏するように命令してみた。
意外なことに、この条件をあっさり受け入れ、このスライムは勝負を受けいれてくれた。
『ただし!こちらが勝ったら、盟主ちゃんも私の娘になっていただきます!!
盟主ちゃんは元々小柄だからな~!!!授乳し甲斐があると思うんですよ~♪♪』
ただし、負けたら恥辱を超えた恥辱を受けることになる。
流石に赤子体験三回は勘弁していただきたい。
なんだその赤ちゃん用の衣装や哺乳瓶は、やめろ見せつけるな。
こうして、久々に己の(別の意味での)尊厳を賭けた
『私のターン!ドロー!
領土をおいて、ターンエンド!!』
「私のターン、ドロー。
領土おいて、ターンエンド」
立ち上がりはどちらも静かであった。
お互いの持てるリソースである手札や領土を貯め、最低限の行動をしてターンをエンドした。
今相手にしているのは元試験用のスライムであり、彼女の持つデッキは私のデッキのまんまコピーである。
なので、両者ともにデッキ内容やプレイ傾向、弱点なども理解しており、その結果、この試合が長期化するであろうことは予想できた。
「私のターン、ドロー。
領土を置いて、奇跡【喪札】をプレイします。
手札見せて」
『それは嫌なので、奇跡【虚印】を即応でプレイします!!
それで【喪札】の効果は打ち消されて、手札を見せなくてもいいはずです!』
「では、それに対応して奇跡【虚印】を即応でプレイします。
対象はそちらの【虚印】で」
『あああぁぁぁあああ!!!
ぐぐぐ、ならせめて【成らず物養兵部群】の効果で、盟主ちゃんの場の【増大する
なぜなら、私達のデッキ【水闇スライム】は打ち消しと破壊、すなわち1対1交換を繰り返していくデッキだからだ。
奇跡は打ち消され、弱い札神は場に出してもすぐに除去される。
そんなデッキを互いにつかってるのだ、そりゃぁ試合も長引く。
なお、前世でこの手のミラー対決をおこなえば、最終的にプレイミスか引き運で勝敗が決まるが、此方の世界ではドロー力があり、引き事故は最小限だ。
その上でプレイも相手が元私のコピーなのを考慮すれば、似たり寄ったりであろう。
ミスを期待する方がおかしい。
なればこそ、この試合はなにで決着が決まるかといえば、それは並の除去札が効かない【エースカード】の存在であろう。
その【エースカード】をどう活用するかで、試合が決まると言っていい。
「私のターン、ドロー。
奇跡【軟泥式占星術】で2枚ドロー。
ターンエンド」
『あ!そのターンエンド待った!!
私はそちらのエンド前に、即応で【ギガントスライム】を招集します!』
そして、試合の終盤、ようやく相手はエース級の札神を出してきた。
札神カード【ギガントスライム】は私たちのデッキでも、かなり強力なエースカードだ。
攻守共にデッキ最強格でありながら、即応で招集でき、能力も厄介。
できることなら、ここで打ち消しておきたい札神ではある。
「……了解です。
どうぞ」
だが、ここは打ち消しはせず。
相手にそのまま優先権を渡した。
『ですよね!!ここまで相当使ってましたし!あなたの手札はばっちり予見できてます!
では、私のターン!!
【ギガントスライム】で盟主ちゃんに、触手プレ……攻撃!!!』
おい、お前なにを言いかけた?
それに、わずかながらに実体化した相手のギガントスライムは体から無数の触手を生やしながらこちらに向かって突撃してくる。
う~~んこれはいけない、このままでは青少年に見せられない絵面になることは間違いないだろう。
だからこそ、それには対処させてもらう。
「私は即応で【液嬢妖仙ルゥルゥ】を招集します。
そのまま【ギガントスライム】の攻撃を防ぎます」
私がカードを使うと共に、目の前に中華風の服を着た一人の半透明な女が現れる。
もっとも、その中華風スライム娘はギガントスライムに比べればはるかに小さく、ギガントスライムの巨体にあっさりと飲まれてしまった。
「……【液嬢妖仙ルゥルゥ】の第一の効果発動。
山札の上からカードを3枚すてることで、ルゥルゥは【戦闘では破壊されない】の能力を得ることができる」
しかし、【液嬢妖仙ルゥルゥ】は死なず。
ギガントスライムの体内で、元気に動き続ける。
さらに、彼女にはまだ隠された能力がある。
「【液嬢妖仙ルゥルゥ】の第二の効果発動。
【液嬢妖仙ルゥルゥ】と戦闘を行った札神は破壊される、〈泥殺拳〉!!!」
そして、液嬢妖仙ルゥルゥがギガントの体内で拳を振るう。
すると、その衝撃はギガントスライムの全身へ走り、その身を大きく揺らす。
最後には泡のように弾けて、中から液嬢妖仙ルゥルゥが生還した。
『……っ!!
ターンエンド』
己のデッキのエースがやられて、相手のスライムから息が漏れるが、結果は変わらず。
ゲームは進行する。
「私のターン、ドロー。
では、【液嬢妖仙ルゥルゥ】で攻撃」
『くぅぅぅぅぅううう!!』
液嬢妖仙ルゥルゥの素早い殴打が相手のプレイヤーのスライムを襲う。
なお、液嬢妖仙ルゥルゥは能力は強力だが、攻撃力は低いため、結果は相手のライフを少し減らすにとどまった。
……内心少しだけ、プレイヤーと化している札神へと攻撃した場合破壊効果が発動しないか不安だったが、どうやら大丈夫らしい。
なればこそ、この盤面に決着をつけるため、更なるエースを投入しよう。
「私は【ギガントスライム】を招集します。
効果で自分のターンに招集した場合ワンドローします」
『~~~!!!』
そう、私はこの場面で先ほど相手に出されたのと同じ札神【ギガントスライム】を招集した。
先ほどは、ルゥルゥによってあっさりと倒されたが、【ギガントスライム】は大きいだけではなく、一種のロード能力持ちだ。
そのロード能力は【自軍のスライム族札神は相手の奇跡の対象にならない】というものだ。
このデッキに多く含まれてる除去やバウンスといった奇跡カードを封じる物であり、私や相手のデッキの天敵のような能力なはずだ。
ならばこそ、この盤面はすでに王手がかかってるのに等しいが……。
『……くくくく!!!
ようやく、この盤面になりましたねぇ!!!』
――どうやら、そうではないらしい。
『盟主ちゃん♪私知ってたよぉ??
盟主ちゃんなら、この盤面を作り上げるって。
この盤面は、私達のデッキの弱点のようなものだもんねぇ!』
目の前の試験用スライムはけたけたと笑い、不気味な笑みでこちらを見てきた。
『だからこそ、このデッキはこれを崩すために進化したの!
盟主ちゃんなら、私の初期デッキがどんなデッキだったか知ってるでしょう?』
目の前のスライムが高らかにそう宣言する中、私は思案する。
試験用スライムに渡した私のコピーデッキだが、実は完全なコピーデッキではなく、本来入れるべきカードが一枚入ってないのだ。
その代わりに入れたのは彼女の依り代でもある【ミミックスライム】。
【ミミックスライム】は、一種のコピーカードであり、わずか2エナで相手のエースになれたり、コンボパーツになったりできる強力なレアカードだ。
序盤中盤終盤全てに強いナイスカードではあるが、この盤面を突破するにはいささか困難なはずだが……。
「……やっぱりそのカードを変えた……いや変わったのね?」
『そう!!我々はもはやミミックスライムではない!!!
その生まれ変わった新たな姿をあなたに見せてあげましょう!!!
私達のターン!!!!!ドロー!!!』
高らかに声を上げながら、彼女はドローする。
『私は、私自身の分身【母性粘獣マザージェル】を手札から招集する!!!』
その叫びとともに現れたのは、巨大ながらもふわりとしたゼリー状のドレスに包まれた姿であった。
半透明でありながら、人型を保っているスライムの札神。
女性の顔を思わせる輪郭で、母のように慈愛に満ちた笑みを浮かべていたが、その眼の奥には母性ではすまされない、圧倒的な支配欲が見え隠れしていた。
『ふふふ、予想通りかわいい盤面ですね!
……ですが、もうおかたづけの時間です♪
では、私は【
すると、此方の場にいた【液嬢妖仙ルゥルゥ】の身が小さくなり、そのまま赤子のような姿になってしまう。
『同胞とは言え、これならなかなかかぁいい姿ですね!
では……〈幼転奪呪〉!!』
そして、そのまま赤子になった【液嬢妖仙ルゥルゥ】の体がふわりと浮かび、抵抗できないまま、その身を【母性粘獣マザージェル】の腕の中へと預けてしまった。
「つまりは、デバフ+コントロール奪取能力か……」
『はい♪私こと【母性粘獣マザージェル】は、効果で相手の札神をコントロールしてない限り、相手の札神を1体
元がミミックスライムとはかけ離れているが、それでも十分プレッシャーになるいい能力である。
しかし気になるのが、コントロール奪取能力は強いとはいえ、その相手の攻撃力を一旦0にするのは、いかがなものか。
どうせなら、相手のエースそのまま奪えたら一気に最強レベルのカードに成れたのだが……。
「いや、ただでさえ
でも、幼児化したなら、まぁ奪ってもいいかなって」
どうやら、性癖の問題だったらしい。
自分から奪っておいて何て言い草だ。
しかしながら、それでもまだ盤面は全然逆転していない。
このままなら、次のターン除去札で【母性粘獣マザージェル】を破壊して、ゲームエンドだ。
『さらに私は、施設奇跡【合身の紐】を発動!!
これは1ターンに一度、味方の札神を奇跡カードにして味方に装着できるようにします!!!
では私は【合身の紐】の効果で、幼児化した【液嬢妖仙ルゥルゥ】を【母性粘獣マザージェル】に装着します!!』
しかしながら、相手の策はまだ終わっていなかったらしい。
奇跡カードの効果により、【母性粘獣マザージェル】の体におんぶ紐が現れ、そこに赤子化した【液嬢妖仙ルゥルゥ】が装着されてしまった。
『これにより【母性粘獣マザージェル】は【液嬢妖仙ルゥルゥ】の能力を得ることができます!
さらに、【液嬢妖仙ルゥルゥ】は札神ではなくなったため、【母性粘獣マザージェル】の能力は再び使用できるようになりました!!
今度の対象は【ギガントスライム】!!〈幼転奪呪〉!!』
紐で赤子を結びつけたおかげで、マザージェルの両手が開き、再びその両手から呪いが放たれる。
【ギガントスライム】の耐性付与はあくまで奇跡限定、札神の効果には無力。
なので、【ギガントスライム】もあっという間に小型化され、そのままマザージェルの腕の中に納まってしまった。
『ふふふ♪残念でしたね盟主ちゃん♪
今の私は、【液嬢妖仙ルゥルゥ】のおかげで戦闘では倒されず、【ギガントスライム】がいるため奇跡でもどうする事もできません♪
さらに時間を稼ごうにも、【合身の紐】の効果で毎ターン盟主ちゃんの札神を奪うことができます!
まさに、今の私は完全無敵の札神と言えるでしょう!!』
う~んこれはなかなかにクソな盤面。
先ほど自分がやった盤面ではあるが、それを無効化しつつ、さらに対応困難な場面を創り出すとは。
流石は私の能力をコピーさせたうえで成長したスライムといえるだろう。
『うふふ~♥盟主ちゃん、降参するなら早い方がおすすめだよぉ?
わたしも、
……しかし、彼女は大事なことを忘れている。
「勝ち誇るのは結構だけど……。
貴方こそ先ほど私に言ったこと、覚えているかしら?」
『みょ?』
そう、この盤面は一見圧倒的不利のように見えるが、実はこのデッキなら一枚のカードで解決できる。
それは、元々のコピーデッキで唯一入っていないカードであり、だからこそ頭から抜けているであろうカード。
「私のターン!ドロー!
そして、このデッキの唯一にして最高のエース!
模す者、写す者、全ての形を孕みし【真なる無】よ……。
今一度、その姿を借り、現界せよッ!【終誕贋王ミミクリウス】、招集!!!」
『ああああぁあああ!!!』
彼女は自身の失策に気が付いたようだが、もう遅い。
私が手札から場に出すと、虚空から黒い軟泥があふれ出す。
「【終誕贋王ミミクリウス】の効果を発動!!
これは場の札神のコピーとして、場に出ることができる。
変わりなさい【ドッペル・チェンジ】」
『やめてぇええええええ!!!』
そして、その軟泥はそのまま【母性粘獣マザージェル】へと姿を変える。
当然、その能力も、だ。
「【母性粘獣マザージェル】をコピーしたミミクリウスの効果発動!!
このカードは相手のカードをコントロールしてない限り、相手の札神を1体弱体化させ、そのままコントロールを奪うことができる!
対象は、当然【母性粘獣マザージェル】!!
〈偽・幼転奪呪〉!!」
『にゃぁあああああ!!!!』
【母性粘獣マザージェル】に化けたミミクリウスの効果により、場にいる相手のマザージェルがたちまち幼児化してしまった。
何故かそれにつられて、プレイヤーである方の
そして、場にいるマザージェルはそのままミミクリウスの腕の中へ。
ついでに、マザージェルがこちらの札神になったことで、【ギガントスライム】のコントロールがこちらに戻ってきた。
『この雑魚めがぁ、誰が誰を奪うだってぇ??』
『ぴっ!!』
マザージェルの姿を借りたミミクリウスが、相手プレイヤーのマザージェルに向かって話しかけた。
その声は非常に強い怒りを感じ、眼光も穏やかではない。
『これは私のだ、私のマスターだ。
お前ごときにくれてはやらんぞ』
ミミクリウスが、挑発するように相手の目の前で私の体を撫でまわしてくる。
……いや、別にお前のでもないんだが?
そんな言葉が口から出かかるが、相棒のきめ台詞に突っ込みを入れるのは野暮なのでやめておいた。
それにミミクリウスがこんなことを言うのは相当切れてるからだろう、多分。
『う~!!う~~!!!
ボスばっかりずるいずるい!!!!
同じ元ミミックスライムのくせに!!!
絶対絶対ぜった~~い勝ってやる!!!!!』
それに、どうやらまだ彼女はこのような盤面でもあきらめてないようだ。
ならば、こちらも油断せず構えておくべき。
なにせ、まだデッキにはこの盤面を逆転できるはずのカードが残っているはずなのだから。
『私のターン!!ドロー!!』
――そして、彼女は引き当てた。
『私は超大型奇跡【滅びの時】発動!!
ライフを半分にすることで、すべての札神を破壊する!!
いけええぇぇぇ!!!!』
そう、それは全体破壊のカードであった。
確かにそのカードなら、【ギガントスライム】の奇跡耐性をうまくすり抜け、この盤面さえ流せれば、また勝負を仕切り直しにすることができるだろう。
この土壇場でそのカードを引き当てられるとは、彼女も相当にドロー力が高い。
「即応奇跡【やっぱ今のなし】を【滅びの時】を対象に発動します。
このカードの効果で【滅びの時】を打ち消したいので、対応はありますか?」
『持ってるのかよぉぉぉぉぉ!!!!』
まぁ、でもその程度のカードでは自分を倒すのには全然足りないんだけどね!
かくして、この奇跡を打ち消したことで、彼女の反撃の目は完全に途絶。
次のターン、マザージェルに化けたミミクリウスによって、ぼこぼこにされるのでした。
めでたしめでたし。
次回更新は9月27日(土)です