ー千葉県某高校ー
「ねえねえごじょー君!ライブ見に行こ!」
「ライブ…?ですか?」
さまざまな生徒の声が教室に響く中、隅で2人の男女の会話が聞こえる。
「ライブって音楽のですか?」
「そう、バンドの!最近アニメ見てハマったの!!」
季節は9月過ぎ、もう秋の季節なのにそんな真夏と変わらない気温の中、そんなのは関係なしと元気いっぱいの声で喋る少女、喜多川
「実はね、昨日美容院で光くんとアニメの話をしてね、私がバンドアニメにハマってるって言ったら、「知り合いが経営してるライブハウスが新宿にあるから行ってみたら?」ってチケット渡してくれたの!」
「ほら!」といいながら五条の目の前に昨日渡してもらったチケットを見せる。
「すごいですね。俺バンドのチケットなんて初めてみました。」
「わたしも!開催するのは今週の土曜日だから一緒に行こ♥」
「はい!」
喜多川からの誘いに了承する五条。
そして今週末の土曜日の16時、海夢と五条は新宿駅に着いていた。
2人はライブハウスに着く前の歩く時間、少しばかりの雑談を始めていた。
「そういえば、その美容師さんからもらったチケットってどんなバンドですか?」
「んー?私もよく知らないんだよね。」
五条は前に渡されたチケットについて喜多川に質問する。
「なんでも私たちと同じ年代の人たちがやってるバンドでジャンルはメタルロック?ていうやつみたい。」
「メタルロックですか。すいません自分音楽あまり知らなくて。」
「いいよ別に。私だって流行りのやつやアニソンしか知らないんだから。」
そう雑談を進めていると2人は目的の場所に着いた。
「『新宿FOLT』ここみたいだね。早く入ろ!暑いし。」
そういいながら入っていく海夢と五条。
受付を済ませ、ドリンクを注文した2人はライブハウスのステージ客側の後側へと並ぶ。
「しかしすごい数ですね。200人くらいはいるじゃないですか?」
「そうだね!もしかしたら人気のバンドかも!」
ステージ前にいる人数に驚いていると照明が暗くなり、ライブが始まった。
出てくるバンドはオリジナル曲や有名な歌のカバー曲、インスト等様々だったがライブが初の2人にとってはどれも印象的だった。
中でも一番印象に残ったのはトリのバンド『SIDEROS』だ。
このバンドだけはあまり音楽を知らない2人からしても他のバンドとレベルが違うのが分かった。
§
「ーーーーー!!」
数時間後、ライブ終わりの2人はカラオケに来ていた。
理由は簡単、さっきのライブでSIDEROSにハマった海夢が 物販を買いに行き、その時仲良くなったファンの人に「カラオケにSIDEROSの曲あるよ。」と教えられたのである。
SIDEROSの歌を連続で歌う海夢とそのリズムに合わせてタンバリンを鳴らす五条。
「ごじょーくん今日のライブ楽しかったね!!」
「はい!」
楽しそうに歌いながら今日のライブの感想を言う海夢。
五条も今日のライブが楽しかったのか自然と声が大きくなる。
「喜多川さん、ドリンク少なくなってきたので俺持ってきますよ。」
「本当?ありがとう!」
五条は喜多川の分のドリンクも持って行く途中、さっきまでのライブを思い出す。
(さっきのライブ凄かったな。音楽のことは知らないけど喜多川さんがハマるのも納得だ。)
ライブの余韻に浸りながらもドリンクを注ぐ五条。
注ぎ終わった五条は喜多川が待っている部屋へと戻る。
「喜多川さん。戻りましたy…」
「あ…。」
しかし五条は、同じSIDEROSの曲が流れていたせいなのか間違えて隣の部屋に入っていしまった。
「す、すいません間違えました!!」
「いや、ちょっt」
五条は謝罪しなが勢いよく扉を閉める。
中にいた女性は何かを言おうとしたが五条の耳には入らなかった。
(あれ?先程の女性どこかで?)
しかし中の女性に見覚えがあったのか五条は自分の記憶を探り始める。
「いや、気のせいk「ちょっと待ちなさいよ!」!?」
人違いだと思いその場を後にしようとする五条だがいきなり袖を掴まれ足が止まる。
声をした方向を向くと先程の女性が。
「あ、あなたは…」
近くで見るとやはり気づいたしまうのか五条は驚いてしまう。
ツインテールにベレー帽、そして特徴的な目つきは自分の知ってる人の中で一人しかいない。
喜多川がハマったバンド、SIDEROSのリーダー大槻ヨヨコだ。
ご愛読ありがとうございました。
不定期ですが頑張って投稿したいです。