黒猫と魔女の教室外伝 異物(※異端)見習い教師   作:海の波

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多分ですが何卒よろしくお願いします。
今回は前編後編で行きたいと思っております。


教師(*見習い)生活その7弟分の見舞い

「えっカヴンのリーダーを決める?」

 

「ごめん俺らもこの事をすっかり忘れていた。」

 

「他のカヴンは決まっているのにうちだけまだなんだよ。推薦出来るやつとかいるか?中間試験もそろそろ始める時期だから‥。」

俺と兄弟子は授業の休み時間の合間にスピカと話し合っている。

本当に俺ら完全大事な事を忘れていた。

本来なら入学して1週間後に決める事なんだか‥。

きっかけは師匠との面談の時にそう言えばカヴンのリーダーは誰ですか?

と言われた時に思わず‥誰でしったけ?リーダー?

と兄弟子と顔を合わせてしまった。

そっから滾々と30分ぐらい説教されてようやく解放されたばかりだ。しかも説教の中の大半が俺が教師として自覚あんのか?的な事も言われたな‥精神的に辛い状況の中でこれは堪えたなあ。

 

「急に言われても‥そもそもリーダーって何をするんですか?」

 

「教師不在時に皆をまとめたり雑務や校内行事を取りまとめを行ったりだな‥。」

 

「あァ学級委員長ですね‥うーんまぁ私がやってもいいですけど〜リーダーとか照れるなぁ。」

 

「いや君は大丈夫だ。」

 

「熟考させた結果この度は見送られせていただきます。」

 

「何でですか!!ってかダイスケ先生!明らか熟考していないじゃないですか!!」

今日もスピカのキレキレのツッコミが冴え渡る。

 

「リーダーは真面目でしっかり者しかじゃないと務まらん‥昔とあるカヴンの教師がリーダーを決めた結果‥カヴンはまとまりをなくし生徒仲も悪くなり学級崩壊をした事例もあるそれくらいリーダー選びは大事なんだ。」

 

「私だと崩壊する訳って言いたい訳?」

兄弟子がそう言う。

俺の時にはしっかりとしたやつがいたからそいつに任せて俺はただ暴れていたな‥でもそいつ確か重度の神経性胃炎を起こして一時期入院したよな‥一体何があったんだろうか‥それほど重圧だったのだろうか‥。

 

「でも私がまだカヴンの事を知らないし‥先生たちこそ生徒のことを把握していなんですか?」

彼女がそう言うと自然に兄弟子は窓際に立ち

「教師の表面的な目線ではなく生徒の目からありのままの姿を知りたいんだ。」

 

「要するに把握してないんですね。」

 

「‥すんません。」

 

彼女は呆れている。

何故か無意識に謝ってしまった。

俺は何人かは知っている‥が果たしてカヴンのリーダーを務められるのか不安だ。

カストルとポルックス兄妹は性格を除けば皆を纏める力はある‥が基本面倒な事はまずしなそうだしなんなら昔の俺みたく他のカヴンと乱闘騒ぎをガチで起きそうで怖い。

 

イオはイオで力が強く責任感が強い‥がまだ天然所があり皆を纏める力は多分ない下手したら学級崩壊起きる可能性もある。

落ち込んでしばらく自暴自棄になりそうだな‥部屋に籠もりそうで怖い。

 

最近知ったユゥはリーダー云々観念よりもはっきり言えばまず除外だな‥というか前述のあの兄妹よりもさらにそういう面倒くさいのはまずしなそうだな‥でも学業自体は成績優秀なんだよな‥いつも寝ているのに‥あれか睡眠学習ってやつか?

 

カペラは‥‥まだ"組み手"と不本意ながら"ワルの講座"を数度しかしていないがそれでも熱心に目を輝かせて嬉々として真面目に聞いて質問をしたり体術ではすぐに実践をしたりと要領良く‥なんなら組み手中に咄嗟の判断で俺を翻弄させていつの間にか逆に関節技を決められそうになったことがあった。

真面目と判断力の高さ個人的には推したい‥‥が真面目という言葉に敏感で暴れる彼女がリーダーを務めるはずがないか‥。

 

後は残りのメンバーかな‥いやレオとアストレアは論外だな皆が付いてこなそう‥。

 

「だったら皆の普段の様子とかを観察したら?明日は休日で全員寮にいるし。」

 

「嫌だ休日は部屋に籠もってゴロゴロしたい!」

 

「ダメな大人!」

決め顔で言う兄弟子に対してスピカはツッコミを入れる。

まぁ多少兄弟子の気持ちが分かるけども‥。

 

「それだったらダイスケ先生がスピカと一緒にリーダー探しをすればいいだけだろう。」

兄弟子が俺を見て告げる。この人面倒だから俺に責任押し付けていないか‥でも残念ながら。

「あークロード先生なんか忘れていませんか?」

 

「何を?」

 

「俺明日朝から私用で出かける事を4日前に告げた事を‥。」

 

「えっ‥言ったけ?」

 

「言いました。ちなみに寮母さんにもこの事を伝えています。」

 

「別の日に変えることはー。」

 

「いやー無理ですね俺にとっては大事な大事な人との面談なんでいきなり変えることは出来ないですよ。」

俺は兄弟子の目を見て言う。

悪いけども俺には俺の予定があるこれ以上変えることは出来ない。俺がこの日をどれだけ待ったことがあんたには分かるか‥。

連絡を受けた時はすぐに出も駆けつけたかったが授業を抜け出す事を我慢して俺は職務を全うしたあんたには分かるか‥この辛さを‥。

いつの間にか俺は兄弟子を睨んでいたこれだけは譲れないぞ。

スピカは分かるように慌てていたが‥。

 

「‥分かったしょうがないな‥スピカ。」

ため息交じりながらも兄弟子は納得してくれた。

「は、はい!」

 

「明日申し訳ないけども1人でリーダー候補を探してくれ。」

さらっととんでもないことを告げる兄弟子

「なんでですか!結局クロード先生部屋でゴロゴロする気満々じゃないですか!もぅ!明日私も手伝いますから!」

 

「‥まぁそこまで言うなら。」

 

「なんで立場逆転した感じになってんの!?」

先程まで慌てていた彼女でなくいつものツッコミが冴え渡る彼女に戻ってきている。

「すまんなぁスピカ‥明日土産の菓子を買ってくるからな。」

 

「あ、ありがとうございます。」

 

「俺には?」

 

「あー‥密造酒でもいいですか?美味いけども飲んだらたまに一時的かもしくは長期的に失明を引き起こすやつですけども。」

 

「ふ ざ け る な。」

 

こうして明日の俺の大事な私用を守り抜き兄弟子とスピカは寮でカヴンのリーダー探しをすることになった。

 

そして翌日

俺は黒で統一された外出用の私服の黒のスーツ、白のロングコートを着て黒のエッドハットを被り最後にグラサンを付けて清潔感や乱れがないことに重きをおいたシンプルなスタイルな服装

ちなみに普段なら故郷の国でも修行先でも着ていた甚平か作務衣を着て過ごしているから食堂にいた生徒達が俺の服装を見て驚いていた。

イオは

『格好いい!』

と褒めてくれた。

メロウは

『素敵ですダイスケ教師(※ティーチャー)。』

カストルは

『‥‥ア‥ーサリーをつけーばも‥と格‥良く。』

俺をじっと見て小声で何かを言っていたのが気になるがなんとなく悪くは言っていなそう。

レオは

『私よりも目立つとは流石ですわ!私も負けてはいられませんわ!』

と何故か対抗意識が出ていた。

アストレアは

『いつのものダイスケ先生とは違う雰囲気‥服装だけでこんなにも印象が変わるものなのか‥はっ!先生!もしかしてこれからデートに行くんですか!』

と言われた時にメロウはキャーと黄色い歓声を上げていたが隣にいたイオが一瞬何故か無表情になっていたのが気になるな‥。

勿論否定をしたらイオの表情は戻った。

カペラはカペラで

「流行に流れないダンディな服装‥これも"ワル"の要素があるのか‥勉強になるぜ!」

と何故か勝手に目を輝かせて盛り上がっている。

ダンディとかは知らん‥ただ俺は自身の好みのスタイルで行く俺流の"傾奇者"だと胸に思いながらも前日放課後の帰りに買ったフルーツバスケットと"そのバスケットの中に"とある物"を持って寮を出た‥意気揚々ではなくただ現実を認める覚悟を決めて。

 

王都 トゥインクル広場

休日という事ながら人だかりが出ており数多くの屋台が出店されており、特に日常雑貨や食品関係が多く見られる。

中には魔道具を売っている店があるが個人的には"こういう店はいいもの"が売っていないという認識がある。

ってか怪しさ満点で本当に許可を得たのか?と思うぐらいだ。

音楽が奏でる音が聞こえ振り返ると射手座魔法の浮遊魔法を使いながら楽器を浮かせさらに美しい曲を奏でている年老いたストリートミュージシャンが見えた‥あの人この広場の名物の一人だよな‥名前はなんだったけ?

後で調べてみるか‥。

ととこれから起こる辛い出来事を逃避しながら他の事を思いながらも俺は広場を抜け‥目的地の病院に向かった。

 

この"聖オブザーバトリー病院"王国でも一、二争うほどの大きい病院でもありここでは医療に魔法を取り入れた最先端な治療を受ける事が出来る。

うちの国にも是非とも取り入れて欲しいが現状だと病院というのは都会にしかなく田舎の方では診療所があるかないか位しかないのが現状だがな‥。

なんならド田舎で祈祷、根拠のない民間療法とかが今でもやっている所もあるらしい‥。

2年前の襲撃事件で俺もここに数週間ほど入院し手厚い看護を受けてお世話になった事がある。

そんな思い出もある病院の前に一人の女性‥おさげ髪な女性が立っていた。彼女はこちらに気づいたようだが俺は彼女の元に歩んだ。

 

「すまん。遅くなったか?ミラ。」

 

「いえ時間通りですダイスケ先輩。」

 

「ダイスケ先輩はやめろ。ここは学校じゃないからさんをつけてくれ。」

 

「分かりました‥ダイスケさん。」

堅苦しく挨拶をする彼女はミラことミラ・ウェイルズ

俺の1年後輩で現在日夜王宮と王都を守る王宮魔術師を働いている本日はなんとか非番を無理に取ってもらい今回の見舞いに同行してくれた。

 

「しかし元気そうで何よりだ手紙読んだぞ。まさか分隊長に抜擢されると思ってもいなかったぞ。」

入隊して半年で猛者が集う王宮魔術師で分隊長になれるとは異例だぞ。

「ありがとうございます。まだまだ未熟者ですが日々努力しています‥これもみんなダイスケさんのおかげです。」

 

「おれ?なんで?」

 

「団長から聞きました私を王宮魔術師に口利きをしてくれたのは貴方ということを‥。」

彼女が俺の事をじっと見る‥‥アルヘンナ団長が話したのか‥口が軽くねぇか?あの人?

以前その団長に卒業前の時に王宮魔術師のスカウトに来たが丁重にお断りをして変わりに次の年に卒業する彼女を紹介した。

 

彼女は入学時の時は俺と同じく最下位で落ちこぼれだった。

こっそり一人放課後で己を磨いていた彼女と俺は出会った。

最初は他愛ない話から次第に学年を超えた稽古相手として俺は兄弟子に内緒にしていたが‥師匠にはすぐにバレたが認めてくれて彼女と限界まで鍛え上げた。

 

鍛えて行く中で魔法の能力がお互いに上がりいつの間にか彼女は学年の上位となった。

生真面目で何事にも上位となっても慢心せず日々努力を怠らない彼女を俺はずっと近くで見てた。

あと一度だけ彼女が俺に将来の思いを話した事があった。

その思いを団長に伝えて口利きをした。

ただそれだけの事だ。別に感謝されることはない。

逆に感謝したいくらいだ。

俺の魔術師として成長を躍進してくれたのは彼女のおかげだ。

ほんの御礼代わりだ。

 

「さてなんのことだかな‥いろいろと積もる話があると思うが‥とりあえず行こうか‥"フィン"の所へ。」

「はい‥。」

彼女は何かを言いたそう雰囲気だったがそれを遮っぎって俺らは病院に入った。

その時俺は目を逸らさずに弟分の現状をその眼でしっかりと見届ける覚悟を決めた。

事務員に面談の手続き‥名前を書いてミラの案内で一階の110号室の目の前に到達した。

 

心拍数が異常に上がっている‥ここに着て現実を受け入れたくない自分がいるのか‥でもここで逃避しても何も変わらない。

辛い 現実を受け入れなくては‥。

ミラが病室の扉を開けてくれたら‥そこにいたのは。

「フィン‥‥。」

扉の近くにベットでまるで静かに眠っている一人の少年‥ミラの実弟であり俺の弟分ことフィンレス・ウェイルズがそこにいた‥。

 

静かに彼の元に歩みより花瓶が置いている机の上に見舞品を起き病室の椅子に座った。

 

「よぉ‥フィン久しぶりだな‥。」

俺はそう告げると彼の頭を触りながら

いつも俺は毎度会うたびに弟分の頭を撫でていた。

最初は嫌がっていたがだんだんと何度もさせてくれたおかげですんなりと受け入れてくれた。

俺も穏やかな心を満たしてくれてくれた。

「2年の間会えなくて悪かったな‥俺が今から修行先での武勇伝を聞かせてやるぞ。」

修行先に向かう際に最後まで本気で俺としばしの別れるのを嫌がって泣いたのはフィンだった。

姉弟が書いてくれた手紙は今でも俺の部屋に大切に取っている。

フィンは俺が話を特に馬鹿げた話を聞くのが好きだった。

特に体術で相手を倒した時に話を聞いて

本気で僕に体術を教えてよ!ダイスケ兄ちゃん!

言われた時は喜んで伝授しようとしたが姉であるミラに全力で止められたのもいい思い出だ‥こっそりと護身術は教えたがな

「早く起きねぇと今日持ってきた果物俺が全部食べるぞ‥。」

弟分と俺は菓子や果物などを食べて一緒に野外とか行われたショーを見たことがある。

ミラに買食いがバレて一緒に説教されたのもいい思い出だ。それでもやめなかったけどな‥。

「‥‥なぁなんとか言ってくれよ‥頼むからさぁ‥‥。」

フィンの手を握った‥少し温かいがそれでも起きない‥。

あれおかしいな‥視界が見えなくなってきているグラサンを外せば‥見えるはず‥駄目だ無理だ‥あんだけ覚悟を決めても分かっていても涙が溢れ出てきてやがる

 

「‥‥‥。」

肩を震わせながらこれ以上涙を流さないように顔を病室の天井に向けたがそれでも涙が流れる。

途端に視界が何かが覆い被さった‥俺の涙を拭いてくれている‥。

目線を変えるとそこには‥ハンカチを持ってそれを渡そうとする悲しそうな表情を浮かべるミラがいた‥。

「‥‥すまん。」

彼女のハンカチを借り俺の涙を拭いて‥深呼吸をして落ち着きを取り戻そうとするがそれでも‥まだ涙が出てきている‥。

約一ヶ月前俺が新学期のなんやかんやで本当に忙しい時期に

フィン自分が住んでいる地域にギャングの抗争に巻き込まれ頭に正確には側頭部に弾丸をかすめた‥それでも治療によりなんとか一命を取り留めたが脳へのダメージは回復せず今もずっと目を覚まさない昏睡状態が続いている。

俺はその事を知ったのは王宮魔術師の宿舎にミラにかけた電話だった。

だいぶ教師生活が慣れて久しぶりにミラとフィンに会おうと思った矢先にこの事を知った時に信じられなかった‥あの地域は俺の縄張りの一つ。

あいつらが何かをやらかしたら"俺が黙ってはない"を知っているはずだ。

それなのになんでこんな事になったんだ‥俺がいない修行先の国で赴いたたった2年でこんな風になるとは‥俺が修行とかに行かなかったらこんな事にならなんだはずなのに‥ここ数日ずっと後悔していたと同時に俺は弟分こんな目に合わせたこの件に関わった2つのギャング同士の連中を同じ目に合わせないと‥。

がミラの話によると警察によりほとんど壊滅に追い込んだという‥ほとんどということはまだいるんだよな。

目の前が真っ赤になっていく‥駄目だ行き場のない怒りが全身に回ってきている‥俺の弟をこんな目に合わせた奴らがまだのうのうと捕まっていないと知ったからには‥今すぐにでも‥。

 

「駄目です。」

 

「‥‥なんだ離せ‥。」

立ち上がり病室を出て俺の人脈(※裏社会の関係者)で片っ端から奴らのアジト知っているやつらを聞き出してすぐにでも乗り込もうとしようとした際にミラに手首を捕まれた。

 

「非番とは言え王都で治安を任せられている王宮魔術師の一人として犯罪行為は許しません。」

彼女の目が真っ直ぐ俺を見つめる‥。

「お前‥ミラがこんな風になっているのに悔しくないのか?仇を討とう思わないのか‥?」

 

「悔しいです!!仇を討ちたいです!」

彼女は病室に響き渡る大声で叫んだ。同室の患者も驚いてこちらを見ている‥。

 

「‥でも駄目なんです‥私は‥私は‥。」

ミラの目からも涙を流している俺以上に常に職務に全うし王宮魔術師は私闘は禁じられている‥本当に悔しがっているし心が辛いのが良くわかる‥。

そして俺の目の前の真っ赤な景色が徐々に消えて怒りも消えていく‥。

 

「すまん俺も言い過ぎた‥。」

と言いながらまだ使っていなかった俺のハンカチを彼女に手渡した。

 

「どうしましたか?何かあったんですか‥!」

 

病室の扉から先程のミラの叫び声を聞いた看護婦が慌て来た。

 

これまずいな‥ここは俺がなんとかしよう。

「いや〜すいません。俺が無神経な事を言ったら彼女を怒らせてしまって〜本当にすいません。」

看護婦さんに向かって頭を下げて謝罪をした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




原作ではフィンの病院の名前が分からなかったので勝手に名前を付けました。
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