「うわっ!!」
スピカは迫る鞭を避ける。
「牡牛座魔法〜。」
側にいたユゥがヤル気のない詠唱しながら火球が組み手相手に向かうが途中で消滅した‥えっ?まさか山羊座魔法で魔法を吸い取られた?と思うがたぶん違うだろ。
他の4人は距離を取りながら相手の攻勢を仕掛けようとする。
一方で組み手相手のポラリス先生は
意気揚々と顔を少し赤くなりながらクロードガウンの6人相手に全方位鞭を鋭くに振るうが"決して当てることはない。"
「ダメダメ!皆もっと本気で攻撃してくれないと!」
「!」
先生の言葉にハナは攻撃しようとするが鞭が目の前に来てすぐに回避する。
いい反応だ。
「この訓練は対人戦闘の心得を学ぶためのものですよ遠慮なく私に魔法を撃ち込んでください。」
ポラリス先生は攻撃を止めクロードガウンの生徒達を見ながら言う。
そうここまでは立派な教ー。
「私を悶えさせたら合格です!さぁ!!‥はっ‥はっ!」
この特殊な性癖がなかったらいいんだけどなぁ‥。
「分かりました行きますよ!蠍座魔法」
先生が言った刹那にハナが蠍座魔法を詠唱
途端に毒液で形成された蠍の尾が出てすかさず
「うぐっ!」
防御する間もなく容赦なく先生の喉元に毒針が突き刺さり毒液を注入した。
「ハナちゃん!?」
「いやこの先生防御する気が‥!」
スピカとハナは慌てている特にハナは顔面蒼白になっている。
当の先生は喉元を押さえながら
「ううっ‥ハァ〜〜〜〜〜キク〜♥毒の刺激で肌に電流が走ったようなビリビリして傷口は熱いのに痛みが大きなくなってきて何この感覚〜♥汗が止まらないし目が霞んで来て今まで味わったことがないくらいの刺激〜♥この子毒魔法のポテンシャルは高い良い良い良い凄く良い〜〜〜〜〜ゾクゾクしちゃう〜〜〜〜〜。」
‥毒魔法を喰らったのに顔が紅潮しながら悶えながら息を荒く感想を述べている。
「あ、あの大丈夫ですか!?」
「大丈夫!毒攻めなんて挨拶なようなものよ。」
先生を心配するハナに対して当の本人はニコニコして応える。
これが挨拶‥いつか死ぬぞあの人。
「私の山羊座魔法は相手の魔法を全身で吸収するの‥貴女はきっといい女王様になれるわ!」
「目指していないです。」
話の後半"耳を疑うよう"な事を言いながら彼女はハナに向かって親指を立てて要はグッとサインを送るが当人は冷たく返している。
‥何度も言うが本当なら俺はあまりこの先生とは近寄りたくないと感じてしまうなんなら先程の俺が他のガウンの実施した対人訓練を横から
彼女の"余計な一言" で一気にやる気を無くした隙に女子生徒の水瓶座魔法を背後から喰らった為に俺が生徒達に提言した。
"俺に一撃を与えたらスタンプを与える事をポラリス先生に進言してやる!"
と驕り高ぶながら自ら言った建前は約束は約束だから生徒達の一心を汲んでほぼダメ元で先生に伝えた。
最初は先生も迷っていたが何度もお願いした末に先生は何かを思い出したかのような意味深な笑みを浮かべそしてまさかの条件付きで提示してきた。
"その条件"の内容はなんなのか本人から具体的な事を言わなかったが了承したらこのガウンは合格させると言われた。
この特訓が終わったらその条件の事を話すしお願いをすると言われた。
はっきり言えば先生の条件はなんなのか分からないが一抹の不安を感じているほとだ。
背中から視線を感じふと振り向くと先程の訓練相手のガウンの生徒達が心配そうに疲労に満ちた表情を浮かべながらこちらを見ていた。
約30分も満たないが慣れない対人訓練で結構魔法を使い魔力を回復する泉を使いなんども使用したがそれでも疲労感は残るものだ。
兄弟子が行なっていたウッドゴーレムとは比較にもならない
なんせ"この俺が相手(※ここ大事。)"
だから無理もないか。
そんな彼らを見て俺は先生の条件を飲んだ。
その瞬間生徒達は歓喜に湧いた。
中には蟹座魔法の女子生徒の瞳から涙が少し溢れながら双子座魔法の女子生徒と抱き合っていた。
はっきり言えば全員は魔法はまだまだで甘い。
だかそれでも恐れずに逃げずに立ち向かった彼らは素晴らしいと心底思ったほどだ。
スタンプをもらった生徒達は俺に礼を言いながら次なる特訓地に向かっていった。
悪い気分ではないが先程の失態を犯さないように気を取り直してさて次はクロードガウンの生徒達が相手だ!と思い杖を肩に乗せながら彼らの方に向かおうとしたら
ポラリス先生が
『休憩十分にできましたので交代です〜。』
と言われたので俺は端っこで見学をしていた。
‥もしかして暗にこれ以上余計なことをするな?的な事で外された訳じゃないよな?
少し不安になってきた。
「まぁ‥人を魔法で攻撃する事は怖い事よね。けれど邪教徒のような魔法を悪用し襲ってくる奴もいる。そんな理不尽な暴力と対峙した時に重要なのは‥臆せず自分の魔法を繰り出す事よ。」
俺は先程の出来事を思い出しているとポラリス先生は組み手を止めクロードガウンの皆々に言う。
これに関しては言っていることは間違っていない。
"あいつら"のように自分たちの一族が優秀だからと言って他宗派の人々を危害を加えたり
修行先で出会った己の権力、地位、魔法に溺れてに自ら望んで道を外れた者たち。
話を通じず人を傷つける事に有意義に感じる輩達
結局の所
その力で対抗しなくてはならない。
守る為には
それしかない。
もう一つ故郷の二つ上の先輩の言葉を借りるなら。
"この世には理不尽な輩が多い不当な力で押し付ける舐めた態度の奴が輩がいたら是非は問わん全力で叩き潰せ。"
と言われたのを思い出す。
「だから私を敵だと思って思い切り魔法をぶつけてみて勇気を出して!」
「「「「ハイ先生!」」」」
「は〜い。」
先生の言葉に反応する面々‥一人だけここまでやる気を出していないユゥも言っているが本当に分かっているのかな?と思いながらも訓練が再開した‥のだか。
「"アニマ!"」
「あんっ!体に芯に響くいい鞭だわ!おかわりください!!」
スピカの乙女座魔法のアニマが詠唱すると同時に地中から植物の蔓が出て鞭のように唸り上げて無防備の背に叩き込む。
と同時に先生は痛みに心から喜んでいる‥先程の先生の言葉に関心した俺は阿呆だった‥気が滅入る。
「牡牛座魔法〜。」
「火攻めも素敵だけども火力が物足りないわ。」
ユゥの牡牛座魔法が発動したが先程と変わりない弱々しい火球が先生に直撃したが威力は見た目通りらしい。
仮に俺が杖がなくても拳で弾き返せるほどの少し熱い程度の火球だな。
それにしてもここでもやる気が出さないのはある意味で大したもんだ。
「射手座魔法!」
「フフッくすぐったい。」
今度はキロンの射手座魔法が発動して人を吹き飛ばす事が可能なつむじ風が出たか!‥と思いきや。
んなことないただ先生の髪が揺れた程度の肌に感じるほどの例えるなら弱々しくも優しい弱風程度の風だ‥。
キロンの場合があれが限界なのか‥真の実力を秘めてやる気を出さないユゥと違ってこれはこの合宿を乗り越えられるのか?と心の中で不安になってしまう自分がいる。
いや‥最後まで信じるか。
先生と同じ山羊座魔法のカペラの場合は
「ありがとうございます!!」
先生の頬に思い切りビンタをした。
「いやなんでだッ!?」
思わず声を出してしまった。
これもぅ魔法と全然関係ないだろう!
それに見ろ!
ビンタしたカペラの顔が
完全に引いているぞ!
俺よりもやべーことをしているんじゃねえか(※んなことわない。)!
まさか同じ同星座魔法の生徒達にもこんな事をしたのではないだろうな!
タルフの場合は
「あなたは優しすぎてつまらない!攻撃されたら倍で責め返す気概がないと!」
「‥すいません。」
中でもクロードガウンの中でも優しいタルフは人一倍苦戦をしていた。
何度も蟹座魔法を使っていたがあえてわざと外したり、直前で意識的に止めたりと先生を傷つかないしていた。
それが先生にとっては耐え難くも我慢出来なくて声を荒げていた、
当の本人は申し訳のない表情を浮かべていた。
これに関しては同感だなと同時にまだ戦いに躊躇いが残っているのかタルフ‥仕方ない。
「ポラリス先生すいません。少しタルフにアドバイスをしてもいいですか!」
「いいですよ。」
「ありがとうございます!タルフ!来い!」
「は、はい!」
俺がタルフを呼ぶと奴はすぐ近くに来た。
何を言われるのか分かっているのか少し表情を暗くなっているのが分かる‥が。
「なぁタルフよ‥お前やっぱり相手を傷つけるのは怖いか?」
「‥ハイ。」
「後ろを見ろ。」
「?」
「しっかり見ろよ後ろに何がある?」
「ポラリス先生、クロードガウンのみんなとキロンがいます。」
タルフの問いに俺は頷いて
「そうだな。仮に敵が防御魔法が得意なお前を倒したらガウンの皆はどうなるの?」
「っ!」
「優しさは大事それは分かる‥だか時には攻撃をして相手を潰さないと大事な物は守れんぞ。」
「‥‥。」
俺はまだ躊躇いを残っているタルフの両肩を掴んで。
「覚悟を決めろタルフ。半端なことをして却って皆を傷つけることになる。ここで鬼となれ。」
俺はしっかりとタルフの眼を真剣な眼差しで見つめた。
すると
「‥分かりましたやってみます。」
「良し!その意気だ!行ってこい!」
タルフはそう言う。
俺は両肩を離した。
先程の表情を消えて覚悟を決めた表情を浮かべていた。
振り返りポラリス先生の元に戻る時に俺は奴の背中に背を叩いたお前ならやれると信じている。
「タルフ君いい目をしていますね〜これは期待してもいいですね。」
先生も雰囲気を分かっているのか彼を期待している。
「蟹座魔法 大蟹の爪 【ジャイアント クラブ クロ ー】"!」
「うぐっ!!」
「うわっ!凄っ!」
タルフが杖を上に向けて詠唱すると先生の足元から巨大な蟹の爪いや正確には鋼を模様した巨大な蟹の爪が地響きを上げて先生の体を挟んだ。
スピカも驚いて声を出しているな。
あの魔法は即座に自分の身を守る為の魔法の一つだか用途次第で対象を爪で挟んで拘束、または締め付けさせて苦しませて最悪圧死させたりもしくはその鉄の爪で吹き飛ばしたり切り裂いたりする事が可能な蟹座魔法のオールラウンド的な魔法の一つだ。
今回は締め付けを選んだようだな。
締め付けられている先生は
「はぁ〜なにこの締め付き!これまで受けた生徒の中で一番いぃ〜♥もっとしてほしい〜♥」
顔を真っ赤にしながら喜んでいた。
だかこれ以上すると色んな意味で大変な事になりそうだから止めるか‥。
「タルフもぅいいぞ。先生を解放しろ。」
「はい。」
タルフそう言うと魔法を解除した。
「あ~んあともう少しだけしてほしかったです。」
サラッと変なことを言うМ教師をほっといて俺はタルフに向かって。
「良くやったな。」
俺はそう言うと奴は笑みを浮かべていた。
その戦って守る気持ちを忘れないでほしいと俺は願った。
こうしてポラリス先生の特訓をクロードガウン全員が乗り切り
次の特訓の秋の地帯(※別名 きのこの森)にいる‥確かプロスペ先生の所に向かっていった。
ここを終われば後は一応予定通りなら"夜間の訓練"までは食事と入浴と自由時間が待っているはずだ。
ここから脱走者を出さないようにするために本腰を入れねば‥。
「さてと俺は宿舎に戻って生徒達の確認をしなくー。」
「ふふっダイスケ先生〜逃がしませんよ?」
さりげなくその場から去ろうとするがポラリス先生に回り込まれた。
‥ちぃもぅバレたか。
「ハァ‥それで先程言った条件は?まさかここでSMプレイを俺にさせろとかそんな事は断じてお断りですよ?」
「確かにそれも魅力的な提案ですが今回は違いますね。」
どうやら違ったらしい‥ん?今回は?えっ?
「私の条件は貴方と前回組み手の続きをしたいです。」
困惑していると先生は鞭を地面に叩きつけて俺と対峙する。
先程のおふざけなしとは違うような雰囲気を出している。
前回の組み手‥あぁ確かクロードガウンに配属する前に先生と一度きりの組み手をして途中で俺が嫌気が出て逃げたあれか。
あの後業務とか弟分の見舞いとかで言われるまですっかりと忘れていた‥というか記憶から消したかった。
「あの後私がどれだけ焦がれていたか?分かります?毎夜毎夜思い出すたびに焦らす貴方が悪いんですよ‥?」
「‥‥‥‥。」
途端に鼻息が荒くなり言い方も官能的風になる先生‥ここまでいく色んな意味で引くしむしろこれ以上関わると今後先生に付きまとわれるという色々と面倒くさいことになるのは必須‥ならば。
「分かりました‥時間がないのですぐにやりましょう。」
杖を抜いて右上段、右足前の構える。
ここで"禍根"を断ち切らねば俺は次には進めない。
思い切ってやるか。
「はい!やりましょう!ふっふ‥楽しみです///!」」
先生は嬉々として鞭を構える。
顔を紅潮し興奮して身震いしているがあれはわざと誘って鞭で波打つように変幻自在な軌道を取り俺を攻撃もしくは杖を絡め取って奪おうとするだろう。
体に当たれば下手したら皮膚が裂けるだろうがそれでも短期決戦一発勝負の一か八かに賭ける。
「牡牛座魔法 "全身強化"」
詠唱すると体中に力が湧き上がることを感じると同時に先生に向かって脚部に力入れ俺は突っ込んだ。
俺が動いた瞬間ポラリス先生も即座に動いた。
けたたましい音を立てて鞭が飛来する。
地面を抉り砂ぼこりが舞いなが猛烈な連撃が来たが俺は次々と紙一重で躱していく。
牡牛座魔法のおかげで鞭の速さは見えるがそれでも動きが早い。
少しでも減速したら確実に当たー。
「!」
考えていたら右頬に掠ったほんのちょとだけ怒りが湧いたが今じゃない。
鞭が空中で大きく弧を描き戻りざまの軌道を描いた距離が縮まったその瞬間鞭はその威力と操作性を失う。
俺はそれを待っていた。
鋭く息を吐き鞭の軌道の内側へと一気に踏み込んだ。
躊躇いないただ一直線に向かった。
「!」
彼女は急いで対応をしようとするが悪いが遅い。
「シャャラッ!!」
「うぐっっッ!!」
懐に入り込んでガラ空きとなった胴体へと横一閃に殴りつけるように叩き込んだ。
同時に先生は数メートルほど吹き飛び宙を飛び数秒後にはそして地面に派手に落ちた。
「あっやべ‥!大丈夫ですか!!」
勝利の余韻に浸る前に俺はすぐに先生の元に走った。
少しは加減したとはいえまさか想像よりもあんなに飛ぶとは思ってもいなかった。
山羊座魔法で吸収しているとは言え心配となり近くによりしゃがんで恐る恐る先生の顔を覗き込む。
「こ、これいいっ‥凄くいいっ!私がこれまでの人生で受けたことがない力強く容赦ない攻撃‥///癖になりそうっ‥‥///!ううっ!!!」
「‥‥‥。」
目は髪で隠れているが紅潮しながら興奮が抑えきれず身震いをし笑いながら涙を流し口から唾液がダラダラと流れていた。
これ生徒、親御さん達には見せられない顔になっているな。
卒倒かクレームが出そう‥と思いながら俺も顔を引きついて先生を見ていた。
この後俺は一応治癒魔法を先生にかけてとりあえず大丈夫そうだから一緒に"不本意"ながらこの人と宿舎に戻る‥が
「ねぇダイスケ先生っ!聞こえています。」
「‥‥。」
答えるな‥耳を貸すな。
これ以上答えたらさらにヤバいことがー。
「また無視‥でも無視されてこうした放置プレイも唆るものがあって悪くなー。」
「なんですがポラリス先 生。」
知らぬ前に勝手に"変なプレイ"を楽しむ彼女に俺ぶっきらぼうに答えた。
「やっと答えてくれた!冬休みが終わったら毎週休日のプライベートいや放課後でも少しの時間もいいので私と組み手ー。」
「お断りさせてもらいます。」
もじもじしながらお願いする先生に対して即答で答える。
「えっーそんなっ‥どうしてですか!あんな痛みと快楽中々味わえないのに!」
「俺だって拒否する権利はありますただそれだけの事です。」
俺は冷淡に答える。
当たり前だ。
これを見た思春期真っ盛りの生徒達に悪影響を与えてどうするんだ。
そうなったら責任取れんのか?
「うっー月1の"訓練"だっていつも同じ陣営だから中々対峙しないのに‥。」
先生は頬を膨らませて不満気に答える。
月一の訓練とは
2年前に起きたディアナを襲撃した"あの教団"のテロによる悲劇
を繰り替えなさない為に事件後に
防衛訓練として中等、高等全教員による模擬戦【防衛側、攻撃側】が行われている。
教師(※見習い)としてここ数ヶ月間もちろん俺も訓練を行なっている。
あらゆる先生方とも対峙したが偶然か否かポラリス先生だけはまだ対戦をしていなかった‥今思うと今日までは不幸中幸いだと思う。
俺もこの正直に言えば訓練は有意義だと感じる。
何故なら少しでも生徒達が安心して通えるようにそして"体を張って"守れるようにするためだと思っているし
なんなら俺もさらなる成長を遂げることも出来る。
「ねぇ!お願いっ!考え直してッ!お姉さんからお願い!了承してくれたら私お礼として貴方の椅子になってあげー」
「しつこいっ!!」
食い下がる"ドM"にこれ以上言葉交わしたら頭がおかしくなるそうなる前に俺は走った。
『あっ待って〜!!』
背後から声が聞こえるが無視して走り去る。
余計"変なもの"に纏わりつかれたなと少し後悔をしていた。